FX リスクヘッジのお話

昨日20日(火)の東京市場は、
前日のNY株価の上昇と日株価も堅調になってきたことで、
リスク回避への懸念が後退して
円キャリーの再開を思わせるような
円安の流れとなりました。
昼過ぎの日銀金融政策決定会合も、
市場のコンセンサスとおりの据え置きで、
その後のコメントには反応薄でした。

ロンドン市場に入ると、
英HICP(消費者物価指数)が2.8%という強い数字に
インフレの思惑からポンドが大きく上昇しました。
カナダCPI(消費者物価指数)も市場予想を大きく上回る結果で、
カナダ高となりました。
ニューヨーク市場になると、
注目の米住宅関連指標が強弱交錯して、
じりじりとドル安になる中、中国人民銀行総裁の
「中国は外貨準備を積み上げる意向なし」との発言や、
サブプライム問題への懸念を再燃させる米ピープルズ・
チョイス・ホーム・ローンが破産法申請をしたニュースが
伝わると、軟調な展開となりました。

今日21日(水)は、東京市場が春分日の祝日でお休みで、
今はイライラするような閑散の膠着相場となっています。
夕方の5時に欧トリシェECB総裁の議会証言があります。
続く、夕方6時半に英BOE議事録の発表があります。
ここのところ比較的好調なポンドですので注目です。
また、夜の9時半にはカナダの小売売上高の発表があります。
こちらも昨日来好調なカナダですので注目です。
そして、夜中の3時15分には米FOMC政策金利発表があります。
市場のコンセンサスは据え置きですが、
懸念されているサブプライム問題への
FOMCの公式コメントもあるようで、
声明内容が大いに注目されます。

さて、昨日のリスクのお話の続きですが、

どうやら、リスクとは「危険」のことではなく、
損も利も含めた「損益分布範囲」といえそうで、

そうすると利を得るためには、
リスクをとらなくてはならなく、
リスクを恐れて避けてばかりいたのでは、
利を得る機会も失ってしまうようです。

つまり、何もしなければリスクがなく、
損失の可能性もゼロであるかわりに、
利を得る機会もないというわけです。

というわけで投資をするわけですが、

とはいっても、
投資という行為には損の可能性も常にあるのも事実で、
これを何とか少なくしようという考えがあって当然です。

いわゆるリスク・ヘッジですが、
リスクを「損益分布範囲」と定義することが
許されるならば、

リスク・ヘッジは、言い換えると
損益のばらつきである「損益分布範囲」を
狭めることと言えるかもしれません。

リスク・ヘッジをして、
「損益分布範囲」を狭めると、
同時にリスクが高い状況よりは、
利益を得る可能性も狭まる傾向があるため、

ここで何とか、
「損は減らしても利は得たいという」
むしの良いこと(笑)はできないかという、
考えも自然なことです。

ポートフォリオなどの方法ですね。

投資の2つのゲインである
キャピタルゲインとインカムゲインのうち、
キャピタルゲインのほうは「損益分布範囲」を狭めても、
スワップポイントなどのインカムゲインはしっかり得たい、
というわけです。

ポートフォリオを組んだ上でのキャリートレードなどは、
この「むしの良いこと」を具現しようとする
投資行為の1つとなると思いますが、

さらに投資分野において、
為替取引だけでは、リスクアバーションの
資金逃避が起こったときには具合が悪いので、
株式、債券、金などの商品と金融市場全般を抑えてしまおう、
というところまで考えは発展します。

たとえば為替市場から資金逃避が起っても、
為替や株と、債券市場は逆相関的な傾向があり、
(タンスには資金が入りきらないので)笑
為替や株などから逃避された資金は
たとえば債権や金などの商品など
どこかには集まるだろうという寸法です。

まぁ、私のようなゴミ投資家としますと、
ヘッジファンドのようにグローバルな金融市場全般で
自由自在にトレードすることなど、
夢のまた夢ですから、
為替なら為替の1つの市場で
リスクの高い賭博トレードと呼ばれるそれをするか、
せいぜい為替でのポートフォリオで
スワップポイントなどの
インカムゲインを得るしかありませんが、

それゆえ、賭博トレードでも勝ち残れるように
投資法を研ぎ澄ませているのですね。

FX 投資とリスクの雑談

昨日19日(月)の東京市場は、
前週末の人民元の利上げ報道で
中国株安を懸念した窓空けの円高でスタートしましたが、
日株価が堅調であったことと、
懸念していた上海株価が下落で始まった後、
プラスに転じて堅調に推移したことで、
空けた窓を埋めるように、円安の動きが強くなりました。

ロンドン市場に入ってもこの流れは続き、
利食いに押される場面もありましたが、
総じてキャリーの再開を思わせる円安の展開となりました。

ニューヨーク市場に入ってもこの流れは衰えず、
ラジアー大統領経済諮問委員会委員長のサブプライムローン
問題への「懸念は拡大せず」のコメントなどもあり、
米株の強い上昇を好感してドルが買われました。
その他のクロス円も含めて利食いをこなしながら、
総じて堅調に推移しました。

ゴトウ日の今日20日(火)は、
昨日に続き日株価が堅調なことから、
今のところ円安傾向で推移しています。

今日の昼過ぎには日政策金利の発表があります。
市場のコンセンサスは据え置きですが、
午後3時半からの福井総裁記者会見には注目です。
そして、夜の7時には欧貿易収支などの発表があります。
こちらは注目しておいた方が良いようです。
夜8時には、カナダの消費者物価指数などの発表があります。
カナダ関連では大きな指標ですので注目です。

続く夜の9時半には米住宅着工件数や
米建設許可件数の発表があります。
サブプライム問題なども
大きく取り沙汰されている時期であるだけに注目です。

さて今日は、投資とリスクの雑談です。

今は絶対的に近いものとはいえないまでも、
社会通念の一部では、
「郵便貯金や銀行預金は安全で、投資は危険」
という考えがいまなおあるようですね。
郵貯での10年定期貯金で預金が2倍となった
時期もありましたから、
このような通念が形成されたのかもしれません。

一般の人にとっての投資の代表選手と言えば、
株式投資なのだと思いますが、
歴史を紐解いてみると、
戦後の東証再開日の1949年5月16日の日経平均は176円で、
バブル期の1989年12月30日には38,915円と
インフレをみても、充分に正の期待値であったはずで、

バブル期以降であれば
「買いか手仕舞いしか知らない個人投資家」が
売り浴びせを受けて損したであろうことは
想像に難くありませんが、

この数字だけ単純に眺めると、
バブル期以前の投資家では、
損していた人がたくさんいるのが不思議なくらいです。
しかし、「投資は危険」の通念は
バブル以前からあったようです。

確かにバブル期以前でも投資で損をして、
首をくくる人がいたのも事実で、
また、証券会社が高い手数料で荒稼ぎしていたなどと
言う人もいますが、

どうも悪い面が誇張されて社会通念が形成されていた
ようにも感じます。

それは訳語にも由来していたと言う人もいます。
「投資にはリスクがある」というのは正しいですが、
このリスクをデンジャーと同じ「危険」という日本語を
当てたのにも少し通念の誤謬を後押しするところが、
あったのかもしれません。

投資において、リスクの反対語はリターン(マイナスも含む)で
よいと思いますが、日本語で「危険」の反対語は「安全」で、
ところが、リターンを「安全」とは訳さないわけですね。

どうも、リスクを「危険」と約すのは、
どこか違っているようです。

さりとて、リスクを言い表す
ピッタリした短く適切な日本語も見当たりませんが、
しかしながら、
日本語においてデンジャーと同義で扱われるのは、
困ったものです。

ベースボールを塁球ではなく、
広い野で球技に興じるイメージを髣髴とさせる
「野球」と和訳したように、
意を汲んだピッタリとした言葉はないものでしょうか。

うーん。「望益臨危」なんていうのも変ですねぇ。
お経の文句のようでわけが解らなくなってしまいます。
これでは健康食品のアガリクスをアガリスクと
呼ぶようなものかも。(笑)

投資でのリスクの趣意をとって、
リスクを「損益分布範囲」と訳すのが
適切であるのかもしれません。

この金融商品にはリスクがありますと言うよりも、
この金融商品には、−50%から+150%までの
損益分布範囲(リスク)があります、と言われるほうが
本来のリスクの意味が明瞭となるようです。



FX 負ける技術のお話

先週16日(金)の東京市場は
午前中に日株価が200円以上下げたことで、
リスク回避の円高となりました。
午後になると日株価がプラスに転じたことを受けて、
終盤にかけてドル円も117円を回復して、
豪ドルなども中銀筋のインフレ発言なども追い風として
いくぶん堅調さをみせました。

ロンドン市場になると、
特に目立った材料も見当たらないにもかかわらず、
米のサブプライム問題からの
米経済の減速懸念を嫌う動きからか、
ドル売りの流れとなりました。

ニューヨーク市場になると、
米CPIや鉱工業生産が良い数字でドルは下げ止り反発をみせ、
フィキシングの時間帯も無事こなしたものの
その後、いくぶん軟調となりつつ1週間の取引を終えました。

今日19日(月)はトラッキングエラーの
窓空きではじまりましたが、
ウップス・リバーサルを地で行くように
空けた窓が埋められるような展開となっています。

今日の経済指標は小粒ですが、
夕方5時15分にスイスの鉱工業生産、
夜の9時半にカナダ住宅市場指数などの発表があります。
そして、夜中の2時に米NAHB住宅市場指数の発表があります。
今日は比較的市場の注目度が低い経済指標ですが、
得てしてこのような日にテクニカル的に
大きくレートが動くことがありますので
レートの動きには監視が必要なようです。

株価などにも左右されやすい相場のようです。
株価のチェックもしていきたいものです。
アノマリーとしては、
今日19日は「高日柄」となっているようです。

今日は、負ける技術のお話です。

何のこっちゃですが、(笑)

プロスペクト理論と呼ばれているものがありますね。
変人を除いて(笑)、
普通のほとんどの人が持っていると言われる
ツベルスキーとカーネマンの提唱した、
利益を受ける時と損失を蒙るときの
意思決定の心理傾向のことです。

このプロスペクト理論の解説には
とても良いサイトがあります。
日本大学大学院総合社会情報研究科の田中先生のページです。

なるほどと、苦笑してしまうほど
ほとんど誰にでもこのような心理傾向があるようです。

利益を得れるときには、なるべく確実にという気持ちが働いて、
「危険回避行動」を取りたがり、

損失を蒙るときには、少しでも可能性があれば、
危険を冒してでも損失を回避する気持ちが働いて、
「リスクテイカー」といいますか、
危険愛好家(笑)になってしまうようです。

どちらにも共通するのは
「損を避けたい」という意思からの行動ですが、
これが投資ではとても好ましくない心理となるようです。

利益が乗ってきたら、早くエグジットしたくなるもので、
また、含み損が増えてきても「根拠のない、いつかの反騰」
の淡い期待になかなか損切りして損を確定できないものです。

ですので、「利小損大」となってしまって、
相場で損ばかりしているわけです。
かつての私もまったくこのとおりでした。

損を避けたいという自然な気持ちがなせることですが、

損の平均値 > 勝ちの平均値 では、

どうしても勝てるわけはなく、

まして、為替取引にも業者への手数料や
スプレッドといったものがありますので、
気持ちに任せて普通にトレードしていては
勝ち負けは50%づつなどではなく、
やや負の期待値となることもありまして
負けてしまうわけです。

レートがエントリーした方向とどんどん逆に
動いていってしまっているということは、
エントリーしたときの想定と違う現象が
起こっているわけですが、
この事実を目の当たりにしても負けを認められなく
根拠のない反発に期待して損を増大させるということは、
とても愚かなことのようです。

私も頭で解っていてもそれを実行できない愚か者でした。
先物で何度か追証をくらって
ようやく身に染みて解ったことがあります。

それは…、

いかに負けを小さく確定していくかが、
勝つためには必要なことで、
「小さく負けるということは勝つために必要な技術なのだ」
ということでした。

相場に勝てるようになった私自身の
大きな気づきの1つです。

FX マエストロのお話

昨日の15日(木)の東京市場では
前日の為替相場の反騰とともに、
米株の反発を好感してキャリー再開の思惑から
円安が優勢な展開ではじまりましたが、
日株の反発が限定的で伸びがなかったためか、
狭いレンジでのもみ合いとなりました。

ロンドン市場に入ってもアップダウンはあったものの、
もみ合い相場が続きました。
数日来のポンドの売り浴びせも一服でした。
また、スイスの政策金利の発表は、
市場の予想とおりの利上げでしたが、
すでに織り込み済みで、大きな反応はありませんでした。

NY市場に入ると、経済指標への反応は
何かを恐れているように鈍かったものの、
NY株式市場や債券市場などがしだいに落ち着いてきたこと
を受けて、徐々に円を売り戻す展開となりました。
フィラデルフィア連銀景気指数の発表直後は、
少しドルが売られましたが、
日本時間の深夜になるとドル円が117.50を回復するなど、
堅調な相場展開となりました。

ところがその後、深夜2時すぎの
グリーンスパン前FRB議長の
「サブプライム融資は小さな問題ではない。
 サブプライム問題は他の分野へ波及もある。」
の発言もあり、しだいに軟調となっていきました。
その流れは、今日の東京市場へと続いています。

週末の今日16日(金)は、
夜の9時半に米消費者物価指数の発表があります。
インフレの物差しとなる注目度の高い経済指標ですので、
注目したいと思います。
続く、10時15分には米鉱工業生産の発表があります。
こちらも注目です。
そして、夜の11時には
米ミシガン大消費者信頼感指数の発表があります。
週末でもありますので、大き目の調整の可能性もありそうです。
深夜1時のロンドンフィキシングあたりの時間帯の
値動きには注意をしておいたほうがよさそうです。

少し明るい兆しも見え隠れしていますが、
市場は要人発言などにも過敏で、
小幅な値動きのように見えて急に動き出すなど
神経質になっているようです。
株価もチェックしながら、
慎重にトレードしていきたいものです。

まだまだ、マエストロ(巨匠)グリーンスパンの
発言には隠然たる重みがありますね。

かつてブラックマンデーでの迅速な英断で
名をはせた氏ですが、
戦略的曖昧性と言われた言葉が
ときとして鋭利な刃物のようにその時を切り裂きます。

こんな逸話があります。
レーガン政権最後の年、
ジェームズ・ベーカリーの側近の補佐官がFRBに対して、

「このままではアメリカ経済は鈍化する。
 FRBは利下げをすべきである。」

と書簡を送ると、
グリーンスパンは、FOMCの場で

「こうした政府の圧力には徹底して抵抗する。
 こうした利下げ圧力をかけ続けるのなら、
 FRBはとしては今後それとは反対のことをする
 必要性に直面するだろう。」

と、切り返したといいます。
そして、もちろんインフレの再発を恐れていたことも
ありましたが、わざわざ(?)共和党大会の数週間前に、
金利を0.5%引き上げて
FRBの独立性を示したそうです。

温厚そうでときには喧嘩屋であったわけです。

もっとも、グリーンスパン語と言われる
戦略的曖昧性(Strategic ambiguity)と
温和なイメージは、マスコミによって作られたという
説もあるようです。

グリーンスパン語について言いますと
氏はあるとき講演で

「しかし、いつ根拠なき熱狂が資産価値を過度に上昇させ、
 それが次には過去10年間の日本で起きたような
 予想外の、そして持続的な値下がりに転じるかなど、
 どうすれば判るのでょうか?」

と、結びましたが、マスコミがこの言葉を
フラッシュ・ニュースに載せるときに、

少し長いので!

「根拠なき熱狂(irrational exuberance)」

と、はしょったことでこの言葉が 一人歩きしたようです。
報道の誤謬であったわけです。


まぁ、しかし…、

マエストロ(巨匠)
もうそろそろ、ごゆっくりお休みになられたら…。

こう思うのは、私だけではありますまいに。(笑)


参考: グリーンスパンは神様か?
    TBSブリタニカ

FX 風が吹けば…のお話

昨日14日(水)は、東京市場ではじめやや円安であったものの、
中国・日本などアジア株が大幅安となったことを嫌気して、
リスク回避の売りによって相対的に円高傾向となりました。

その後、もみ合いとなって、ロンドン市場に入ると
ポンド円が224円あたりから222円後半へ下落するなど
円高の傾向は顕著となりました。
英失業率とユーロ圏鉱工業生産の発表が終わると
とりあえずの材料出尽くし感からか、もみ合いとなりました。

NY市場に入っても、NYダウが100ドル以上も下落して、
これを受けるように軟調な展開がしばらく続きました。
しかし、値ごろ感からか株に買いが入ると
つられるように円安の流れに変わりました。

その後、強日柄の特異日を象徴するように堅調となり、
オセアニア市場でもその流れを継承して、
今日の東京市場へと続いています。
今のところ日株価もやや反発しているようです。
今後の為替の動きが注目されます。

今日15日(木)は、
夜の7時にユーロ圏消費者物価指数の発表があります。
そして、夜の9時半には注目の米のコア卸売物価指数、
NY州製造業業況指数の発表が、
続く、10時に対米証券投資の発表があります。
市場の注目度も高い経済指標ですので注目です。
レートを大きく動かす可能性がありそうです。
同時刻にスイス中銀政策金利の発表発表があります。
市場はすでに織り込み済みのようですが、
市場のコンセンサスは、0.25%の利上げとなっています。
夜中の1時にはフィラデルフィア連銀指数の発表もあります。
続く、夜中1時半からのグリーンスパン前FRB議長の講演にも
注目してみたいものです。

さて今日は、「風が吹けば…」のお話です。

諺なのか、漫談なのか、落語のお話か、は知りませんが、
「風が吹けば桶屋が儲かる」というのがありますね。

ちょっと調べてみましたら…、

大風が吹く、すると土埃が舞う、
すると埃が目に入って盲目の人が増える、
すると盲人の三味線引きのための三味線が必要となる、
するとそのために胴に使う猫の皮が必要となる、
すると猫が獲られる、すると鼠が増える、
するとその鼠たちが桶をかじる、
すると新しい桶が要る、
だから桶屋が儲かる…。

という十段論法(?)なのだそうですが、
なんともふざけたようなこじつけの連鎖で
あきれてしまいますが、
複雑多岐な連鎖と相関は、
どことなく為替相場にも似ていますね。

政策金利だ。GDPだ。インフレだ。雇用だ。貿易収支だ。
財政収支だ。小売売上高だ。鉱工業生産だ。要人発言だ。
テロだ。戦争だ。証券高だ。商品相場だ。株安だ。……。

為替相場の要因の複雑な連鎖と怪奇(笑)さは、
「風が吹けば…」以上のようです。

さらに「投資家の心理」まで加わるとなれば、
スパコンでも解は得れないのは当然ですね。

あたかも為替の要因は、
海岸に無限に次々と押し寄せる波のようです。

少し大きめの波を見つけたなら、
そこでちょっと波乗りを楽しむサーファーのように
トレードしないといけないようです。

そうして、やがて来る「ビッグ・ウェーブ」を
楽しみながら待ちましょう。

FX ゲインのお話

昨日13日(火)の東京市場では、
9時55分の仲値公示のあたりではやや円安もあったものの、
日株価の弱含みに円高傾向の値動きとなりました。
ロンドン市場に入って日本時間の午後8時ころから、
円買いの動きが強くなりました。
NY時間になるとその動きはさらに顕著になり、
NYダウの大幅下落を嫌気したリスク回避の
ドル売りの動きが活発となりました。
その他の円・スイスを除く通貨もポンドをはじめ
総じて大きく売られました。
オセアニア通貨も、豪ドル円が90円後半となり、
NZドル円はふたたび80円を割り込んで
79円後半となるなど大幅下落となりました。

今日14日(水)の経済指標は小粒ながら、
夕方の6時半に英失業率、
続く7時に欧鉱工業生産の発表があります。
そして、夜の9時半には、米輸入物価指数と
米第4四半期経常収支の発表があります。
こちらには注目しておいたほうが良さそうです。
あと夜中の3時となりますが、
欧トリシェECB総裁の会見が予定されています。

株価に影響されている為替市場ですが、
いまだリスクアバーションの動きが根強いようです。
ロシアの投機的仕掛けの噂などいろいろ飛び交っていますが、
売られ過ぎを指摘する声もあります。
アノマリーとしましては、14日が「強象日」、
15日が「強日柄」となっていて
(売りでも儲けることのできる為替相場ですが)
そろそろ元気の良い反発も期待したいところです。

今日14日の午前中も日株価は500円以上下げています。

ともあれ、しっかりと株価の動向と為替相場の現実を
見据えて慎重にトレードしていきたいものです。

さて今日は、ゲインのお話です。

誰でも利得のために投資や投機を行いますが、
この利得には、キャピタルゲインとインカムゲインが
ありますね。

トレード期間が短いほどインカムゲインの比重が下がります。
宵越しのポジションは持たないとばかりに(笑)
デイトレードでは、スワップポイントもなく
インカムゲインはありません。

しかし、逆に売りポジションなどでの
スワップ支払いもありませんので、
売りポジションが持ちやすいというメリットはありそうです。

さて、キャピタルゲインに相当する
為替差益を得るためには、
安いところで買って、高いところで売るという
しごく理屈はシンプルなのですが、
これが実に難しいことです。

底と頂点を狙うことなど
偶然か天才でもなければ
なかなかできないことですが、

「安いところ、高いところ」を狙う気持ちが昂じると
コントラリアン症候群という病気に掛かってしまうようです。
なんとも皮肉ですが、この病気にかかると、
多くのトレーダーが損を蒙ってしまいます。

むしろ、古くからいわれているように
「谷越えを待って買い、山越えを待って売る」という
頭と尻尾をくれてやるくらいが、
凡人がトレードで勝てる極意のようですね。

コントラリアン症候群から身を守り、
この当たり前のことを
いつも正しく実行するには、
(天才でもない限り)
正しい投資ルールとなる
優れた投資法が必要なようです。


FX ロンドンバスのお話

昨日12日(月)は早朝オセアニア市場で円安が進んでいましたが、
東京市場に入って、日第4四半期GDP確報値が、
年率換算5.5%と前回の4.8%をさらに上回る結果を受けて
円が買われました。
その後、膠着状態となってロンドン市場に入りました。

ロンドン市場では、クロス円や欧州通貨が堅調な展開を
みせましたが、ドル円が118円台の半ばになると反落して、
これにつられるようにクロス円なども軟調となりました。

ニューヨーク市場に入ると、
低所得層向けサブプライム住宅ローン業界2位の
ニュー・センチュリー・フィナンシャルへの
複数の金融機関から融資打ち切りの通告を嫌気したのか、
リスク回避の動きからドル売りの動きが活発となり、
他の通貨もつられるように軟調となりましたが、
株価の底堅さにしだいに戻す展開となりました。

今日13日(火)は、東京市場では
今のところ小幅なやや円高の軟調な展開となっています。

夕方6時半には英貿易収支の発表があります。
値動きの激しいポンドであるだけに注目しておきましょう。
続く7時には、ユーロ圏鉱工業生産の発表があります。
ユーロでは注目の指標です。
サマータイムとなった米では、
夜の9時半に米小売売上高の発表があります。
市場の注目度も高く、レートを大きく動かす可能性も
ありますので注視いたしましょう。
いくぶん悪いと予想する向きもあるよです。
そして、続く11時には米企業在庫の発表もあります。

さて今日は、ロンドンバスのお話です。

日本のバスも朝のラッシュなどや渋滞では、
なかなか定時運行とは行かないようですが、
ロンドンのダブルデッカーと呼ばれている二階建てバスは、
とりわけこの傾向が強いようで、

待っているときは待てど暮らせど(笑)来ないのに
来たとなると何台も連なって来ることが多いと
聞いたことがあります。

トレードチャンスも
これにとても良く似たところがありまして、
イライラするような膠着がしばらく続いた後、
この通貨ペアにもあちらの通貨ペアにも
ドーンとまとまってトレードチャンスが訪れることが
けっこうあります。

実はイライラするような膠着状態や
大凪(なぎ)のような状態は、
大きな相場の前兆なのですね。

ジョン・A・ボリンジャーに言わせると
「スクイーズの警報」とまで呼んでいます。
嵐の前の静けさ、というわけです。

また、長く投資をしていますと
似たようなことが収益でも発生します。

まぁ、聖杯(ホーリーグレイル)を持っている人は
別なのでしょうが、普通の投資家であれば、
膠着にも似た収支があまり変わらない時期と、
まとまって損をしてしまうドローダウンの時期と、
打つ手のほとんどすべてで儲かってしまう
笑いの止まらない時期が、それぞれ
ロンドンバスのようにまとまってやって来るものです。

酸いも甘いも充分に経験したベテランであれば、
「投資とはこうしたものさ」と経験からの達観ができますが、
私もそうでしたが、初心のうちはそうもいきません。

あまり収支が変わらない時期には、

「なんだかなぁ。投資なんて手間の割には
 大して儲からないものだな。」

とぼやいてみたり、

まとまって損をしてしまうドローダウンの時期には、

「もうやめた。こんな危険で賭博みたいなことは、
 してられないぜ。だいたい儲けてんのは
 証券会社の奴らだけだ…。」

と、悲壮感にさいなまれたり、

打つ手のほとんどすべてで儲かってしまう
笑いの止まらない時期には、

「へぇ、投資なんて簡単なものじゃないか。
 あははっ、投資で損する奴の顔が見てみたいよ。
 いや、もしかしたら、俺って天賦の才があるのかなぁ。
 ようし明日もガンガン儲けるぞーっ。」

と、コントロール・イリュージョンにかかった
天才症候群になってしまうものです。(笑)

愚かにも私はこれらのすべてを経験してしまいましたが、
その時その時の私を見ていたベテランの方がいたとしたら、

「そうかい。そうかい。まぁ、そのうち解るさ…。」

と苦笑されていたことでしょう。

私のつたない経験から言えることは、
儲からない時期こそ、研究を怠らず
投資行動を体感的に見直す絶好のまたとない研鑽の時期で、
また、儲かってしかたのない時期は、驕りを沈め、
財と力を蓄えていないといけません。

そうすることによって、
儲けとドローダウンの流転のサイクルの
基底を少しずつ押し上げることができるようです。

FX シミュレーションと実戦のお話

先週の9日(金)は、東京とロンドン市場ともに
緩やかな円安基調の中、
米雇用統計の発表待ちの
取引手控えムードでの相場でした。

さて、注目の巨大指標の米雇用統計は、
2月の非農業部門就業者数が9.7万人増と
ほぼ市場の予想とおりでしたが、
恒例となっている前回発表の修正があり、
1月分が11.1万人増から14.6万人増に上方修正されたことで、
米労働市場の強さに安心感が広がったことと、
米賃金が上昇していることから、
インフレへの期待的思惑が生じてドルが買われました。
ドル円は118円台に乗りました。

この米雇用統計につられるように
他の通貨も総じて買われました。
特にポンド円は228円台に上昇し、
わずか1週間で11円以上の大きな振幅となりました。

今日12日(月)は、朝に発表された日第4四半期GDP確報値が、
年率換算5.5%と前回の4.8%をさらに上回る結果となって
いまして円が買われています。
今のところ小幅なレンジの中の動きのようです。

今日から米国はサマータイムです。
今日の経済指標はどちらかというと小粒ですが、
夕方6時半の英生産者物価指数(コア)は
ポンドのレートを動かす可能性が高いので、
注目してみましょう。
夜の8時45分から欧トリシェECB総裁の
会見がある予定のようです。
また、深夜ですが夜中の3時には
米月次財政収支の発表があります。

世界同時株安と為替の急落も一服感がでてきて、
ほっと一安心と言うところですが、
今月は、日機関投資家の年度末による
資金引き揚げニーズもありますので、
過度の楽観も許されないようです。
世界の株価の動向も見据えながらの神経質
な相場展開の可能性も残っているようですので、
慎重にトレードしていきたいものです。

さて今日は、シミュレーションと実戦のお話です。

春ともなりますと、卒業と就職のシーズンですね。
以前からささやかれていたように、
今年の2007年から団塊の世代の定年退職がはじまるようです。

先輩が退職する中、後継の若い世代が社会で活躍します。
金融機関やファンドなどの機関投資を行っている会社にも
春になると新人のディーラー候補生が
ディーリングセクションに配属されます。

私自身はもちろんディーラーの経験はないのですが、
経験者の人づてに聞いたお話では、
(会社によって多少違うとは思いますが)
新人のディーラー候補生は、研修を経た後、
最初にやることは、毎日朝の会議で、
前日のロンドン・ニューヨークの市場動向を
こと細かに報告することだそうです。

GDPがどうだったとか、鉱工業生産指数がどうだったとか、
要人発言がどうであったとか、それで相場がどう動いたか、
などといったことを報告して、
意地悪な先輩ディーラーの質問にも
答えなければならないそうです。(笑)
この報告のために、
いやでも勉強をしなくてはならないわけですね。

その報告もある程度できるようになると、
次は模擬トレードに入ります。
聞いた人のお話しでは紙を使うのだそうですが、
現在はパソコンでのバーチャルトレードなのかもしれません。

それで、新人ディーラー候補生が模擬ディーリングをすると
毎年、ほとんどの候補生がとても良い成績を残すそうです。

模擬ディーリングで悪い成績の人は、
配置換えになるといいますから、
けっこうな緊張感の中でのデモ・トレードなのですが、
この次の段階の実戦トレードになると、
毎年、おしなべたように同じことが起こるそうです。

それは、模擬ディーリングであれだけ好調だった収益が、
実戦では少しも上らなくなるというのです。

この時期になると、鼻息も荒かった新人君もようやく
先輩ディーラーを尊敬するようになるのだそうです。(笑)

では、なぜ模擬と実戦ではこれほどの違いが
生まれるのでしょうか。

それは「投資心理」なのだそうです。

実戦になると悪い心理が働くのです。

「確実に儲けよう」
「安全に儲けよう」
「恐怖感が出てくる」
「先入観でチャートを見てしまう」
「慎重になりすぎて機敏さが失われる」
「含み損が出ても足がすくんで損切りができない」
「あれこれ考えすぎてタイミングを逸してしまう」
「わずかな経験での自己の相場観に支配されてしまう」

この時期に新人君はテクニックよりも心理が相場の勝ち負けの
大きな要素であることを身をもって学習するわけです。

私たち個人投資家にも当てはまることかもしれません。

慣れによって習熟するものもありますが、
慣れによって失われてしまうものもあるようです。
もしかすると慣れによって失われるものの方が大きい
のかもしれませんね。

「初心忘れるべからず」なれば

プロ野球選手が基礎トレーニングをするように
ときどき初心に帰って「デモトレード」での練習で、
忘れかけていた大切なものを思い出して
投資行動の修正をしてみるのも良いのかもしれませんね。


FX 巨人達のコロシアム

昨日8日(木)は、未明のベージュブックに
円高となっていた為替相場が、
日市場がはじまると日経平均がプラスに転じたことを好感して、
リスクアバーションの円買い戻しの動きから
一転して円安となりました。

ロンドン市場に入ると、もみ合いの後、
日株とアジア株の堅調さに
リスクアバーションの動きの収束感が強まり、
ドル円が117円を抜けると一段と円安傾向となりました。
英政策金利は市場の予想とおりの据え置きでしたが、
一時ポンドの売りが見られました。

NY市場に入るとユーロ政策金利が
市場のコンセンサスとおりの0.25%の利上げとなりましが、
これはすでに織り込み済みで、
ECBのトリシェ総裁の会見に注目が集まりました。
その会見でユーロ圏のインフレリスクに関して、
トリシェ総裁の常用の言い回しに、
警戒(vigilance)という言葉がなかったことで
ハト派的と受け止めた市場では、
ややユーロが軟調となりました。

さて今日9日(金)は、
夕方6時半に英鉱工業生産の発表があります。
そして、なんといっても注目は、
夜10時半の巨大指標である米雇用統計と
米失業率と米貿易収支です。
相場の方向性への重要な焦点となりそうです。
市場のコンセンサスは、前回よりもいくぶん低い予想ですが、
ISM製造業そして非製造業がともに
雇用部門では良いようですので、
いかがなりますか大いに注目です。
また、くせものの前回前々回発表の修正も
恒例となっていますので、
注意いたしましょう。大きな動きも予想されます。

世界同時株安後ですので、
株式相場を睨んだ為替の展開ともなりがちです。
株価の動きにも注目していきたいものです。

現在は巨大指標を前にしての様子見のためか、
静かな動きとなっています。

来週からは早くも夏時間(サマータイム)となります。
経済指標なども発表の時間が変わります。

さて今日は、巨人たちのコロシアムのお話です。

為替市場は、(へんな見方ですが)
大きな巨人たちが死闘を繰り広げる
(殺し合いならぬ)「コロシアム」のようなところがありますね。

もっとも、その巨人たちの1人が
ヘッジファンドよりも総投資高が大きいと言われる
個人投資家達なのですが、
私のようなゴミ投資家にとっては、
ファンドも機関投資家も皆、身の丈100mもの巨人に
思えてしまいます。

相場を仕掛け、ときには相場をコントロールする
彼らの中にあってできることと言えば、
尻馬に乗るように相場の流れについていくことと、
損失防御をすることだけです。

そういえば、損失防御つまり損切りやヘッジ、
そして相場を休むことは、
相場参加者に平等に与えられた
小人にもコントロールできるほとんど唯一のものですね。

「最終的に勝利を掴み取る手段としての損切り」は、
考え方によってはかなりアグレッシブな手段で
活用すべき戦術のようです。

巨人達のコロシアムに入場する時の
鉄のヘルメットであり鎧(よろい)となるようです。
これさえ身につけていれば、巨人達も怖くはありません。
さぁ、どこからでもかかってらっしゃい。(笑)

(建設現場の朝礼ではないですが…)
指差し確認。「ヘルメットよーし。あご紐よーし。」^^

FX 老相場師のお話

昨日の7日(水)は、ちょうど暴落から1週間となる
東京市場では、前日のNY株価が堅調であったことで、
上げてはじまったものの、
やがて日経平均がマイナスに転じると、
落胆からか大きく円高に振れました。
いつもながら、ポンドは激しい値動きでした。

その後、一進一退が続いて、
ロンドン市場になるともみ合いとなりました。
NY市場となってもしばらく膠着にも似た状態が続きましたが、
8日未明に発表されたベージュブックの
「米経済は緩やかな上昇にあるが、一部地域でやや減速」
の弱気も感じられる発表に落胆の下げを呼び、
ドルをはじめほとんどの通貨で
相対的に大きく円高となりました。

今日の8日(木)は、日経平均の反発を好感して、
為替も反発して始まっています。

夜の8時には、独鉱工業生産の発表があります。
そして、夜9時には、英中銀政策金利発表の発表があります。
市場のコンセンサスは、金利据え置きとなっています。

続く9時45分には、欧中銀政策金利発表の発表があります。
こちらは0.25%の利上げで市場の予想は一致しています。
織り込みも進んでいるようです。
英とユーロの政策金利の発表ですが、
コメントなどにサプライズの懸念もありますので
注目いたしましょう。

夜10時半には、米新規失業保険申請件数の発表もあります。
また、同時刻にトリシェ総裁の記者会見も予定されています。
こちらには大いに注目が必要なようです。
明日には巨大指標の米雇用統計も控え、
大きく相場が動く可能性もあるようです。

さて、今日は老相場師のお話です。

もう故人となってしまわれましたが、
無名の方でしたが、私が密かに相場のメンターと
思っていた人がいました。

まぁ、私が勝手に思っていたわけで、
師弟の関係はなかったのですが、
二十数年前の初心の頃に相場談義として
多くのことを学ばせていただきました。

ちょうど、昨日の7日が命日でしたので、
思い出していました。

当時は穀物の先物をやっていたのですが、
私が負けに負けていて、ヘトヘトとになったときに
訪ねていくと、

「あっはっはっ。追証かね。ほう、それはたいへんだね。
 でも、あんたな。はじめのうちは、うーんと負けて
 おいたほうが良いんだよ。相場は負けて体で覚えれるんだ。」

励ましを期待していた私にさらに畳み掛けるように…

「損切りの大切さが身に染みたかね。体の底から解ったかね。
 相場はねぇ、舐めちゃいけないんだよ。
 命の次に大切なお金をかけるんだ。生半可な気持ちで
 やっちゃいけない。たいしたこともないのに
 解った気になってたって、相場天狗の鼻は一度は折れる。」

と語気も荒くはき捨てるように言った後、

「この年になるまで、そりゃ何度か冷や汗も経験してきたよ。
 相場やってる奴はねぇ、一度は経験したほうがいいんだ。
 ちょっと損したくらいじゃできない心構えができるし、
 中途半端な負けじゃ身に染みないんだなぁ、これが。
 ポンと伸びるには、一度、地面のとこまで落ちないと
 地面を蹴って上がれないだろう?」

と諭すように言った後、おもむろに日本酒を持ってきて

「まぁ、たまに一杯やるかね。
 あんたみたいに学はないから、難しいことは解んないけど
 相場はねぇ、下げ相場で儲けれるようになって一人前だ。
 下げ相場のたびに損してるようじゃ、まだヒヨッコだよ。
 下げ相場でも儲けれるようになって初めて、
 相場で飯が食えるようになるんだよ。」

二十数年たった今でも心に深く思い出されます。


FX ブローデルの歴史観のお話

昨日6日(火)の東京市場では、
日とアジアの株価の持ち直しを好感するように、
嵐のようであった円高がいったん治まり、
調整の円売りの展開となりました。

値動きの大きいポンドは3円以上も上昇して、
ドル円も116円を回復しました。
ロンドン市場では総じて揉み合いの展開で、
NY市場になってもこの状態が続きましたが、
NY株価の堅調を受けて後半になって円安の動きとなりました。

指標発表には反応の限定的な為替市場ですが、
世界の株式市場の回復などから、
リスク回避の動きも一服という観測が
優勢になりつつあったようです。

今日7日(水)の東京市場は、
NY市場後半からの円安の動きを大きめに調整する
展開ではじまっています。
夜の8時には、独鉱工業受注の発表があります。
そして、夜10時15分には米ADP全米雇用報告が発表されます。
こちらには注目する必要がありそうです。

明日8日(木)は、
未明の朝4時にベージュブックの発表があります。
大きな指標発表ですので
その後の相場の動きが注目されます。

週末には、巨大指標の米雇用統計の発表も控えていて、
神経質でありながらも大きな振幅の展開も予想され、
楽観はできないようです。
気を緩めず慎重なトレードを心がけたいものです。

さて今日は、ブローデルの歴史観のお話です。

フランスの歴史家フェルナン・ブローデルの史観によりますと、
世界経済における覇権の移動、
つまり経済の中心地の変更が起こる頃には
いつも経済危機が起こっているそうです。

たとえば1929年の世界恐慌では、
経済の中心地は、ロンドンからニューヨークに移行しました。

また、さらに過去にさかのぼってみますと、

1820年頃の購買力平価でみた世界のGDPの総計は、
約7000億ドルで、1992年には28兆3700万ドルと
およそ40倍ほどになっていますが、

その1820年の国別のGDPでは、
なんと1位が中国で2位がインドであったという
記録になっています。

そうです。

19世紀の初頭までは、
中国とインドは圧倒的な世界の経済大国であったわけです。
ちなみにこの頃の米国は第9位で、日本は6位でした。
世界の経済の覇権は、中国とインドが握っていました。

その後、ドラスティックなまでに経済の動乱とともに
世界経済の構図は変遷しました。

中国とインドの経済は凋落して、
英国が台頭し、その英国の覇権も
やがて米国そして日本が担うこととなりました。

そして現在、経済は米国と(国ではありませんが)ユーロ圏
そして日本という構図のようですが、

世界の4割近い人口を有する
かつての経済の覇者の中国とインドがふたたび経済大国として
復帰しようとしています。

まだもう少し将来になるとは思いますが、
揺るぎなきように思える鉄壁の大勢が崩れて、
経済の中心地が移動するとすると
ブローデルの史観が蘇ります。

たとえ過去がそうであっても、
今後はその史観が適用されないことを願います。

動乱なき世界経済の成長を望みたいものです。


FX ナッシュ均衡と流行のお話

昨日の5日(月)は、先週の流れを加速させて、
東京市場では朝からポンドが4円以上も下落するなど、
軒並み、リスクをアバージョンする投げに
天気と同じような円高の嵐となりました。

ロンドン市場となっても、この嵐はおさまるどころか、
アジア株、欧州株のさらなる下げに
円キャリーの最終段階の解消が進んだ模様ですが、
ドル円は115円近辺でなんとか踏みとどまりをみせました。

NY市場に入ると、NY株式の持ち直しを好感して、
一時、ポンドが3円近く戻すなど
調整の買戻しの動きとなりましたが、
円買い圧力に押されるように再び値を落としました。

今日6日(火)は、キャリーの解消も一段落となったことと、
日株価の持ち直しもあって、神経質で慎重な展開ながら、
調整の円安の展開となっています。

夜の7時にユーロ圏のGDP改定値や
小売売上高の発表があります。こちらには注目です。
そして夜の10時半には、
米非農業部門労働生産性改定値などの発表があります。
続く、11時には、加の中銀政策金利発表があります。
市場のコンセンサスは据え置きですが、
カナダ関連のポジションを持たれている場合は、
注目しておいたほうが良いでしょう。
さらに夜中の12時にも、
米製造業受注などの指標発表があります。

おっかなびっくりの反発ですが、買い意欲も感じられます。
要所で戻り売りもありそうですので、
各市場の開始時間の動向にも注意しながら、
慎重にトレードしていきたいものです。

下げ相場の売りでも儲けれるトレードですが、
上げのチャートを見るのはやはり少しだけ心地よいものです。

さて、今日はナッシュ均衡と流行のお話です。

ナッシュ均衡とは、エミール・ボレル、
そしてフォン・ノイマンによるゲーム理論における
非協力ゲームの解の一種として、
数学者のジョン・F・ナッシュによって導かれた
ゲーム参加者全員の戦略が一定のものに収束する均衡点
のことで、その1つは囚人のジレンマとして有名ですね。

参加者の自由であるはずの打つ手が、
他の手を選択してもどうしても負けてしまう状態になって、
どうしようもなく1つになってしまう、
戦略の選択肢がなくなる状態というわけです。
将棋の千日手の手詰まりなどはナッシュ均衡ですね。
手を変えたほうが負けてしまいます。
相場の膠着状態などがこれに該当するようです。

また、相場は集団の内の誰かの効用(利得)の犠牲がなければ
他の誰かの効用を高めることができない面もありますので、
パレート効率的(Pareto efficient)でもあります。

普通の状態の相場であれば、売り買いが交錯して
相場が形成されて値がついていきますが、
ときに相場は、非協力ゲームが協力ゲームに変貌するようにして
皆で一方向に相場を作り飽和してしまうことがあります。
株式のストップ安などがこれに近いもののようです。

また、恐慌などが起こったときも、
買いに回れば損してしまうので、
売りの選択しかなくなって、
ときに売り気配一色で買い手がいないために流動性が低下して
売買が成立しなくなります。

さすがに巨大市場の為替取引では、
このようなことは滅多にありませんが、
かつてヘッジファンドのLTCMの破綻のときには、
3日で32円も下げてこれに近いものだったようです。

今回の上海株の暴落をトリガーとした世界同時株安による
下げは、大きなエポックではありましたけれども、
国家経済破綻など稀有な大事件によるものではありませんので、
一時、売りしか選択肢がなくなっても、
やがて要因の変化などにより、
ゲームのパラダイム自体が転換することとなって、
新たな選択肢(買うことのできる状態)が生まれていきます。

このようなパラダイムの変化は、
どことなく、(こちらは人為的に作られたものですが)
ファッションに似ているような気がします。

2007年の流行色は白だそうですが、
(実際のファッションは多様化していますが)
若い女性のほとんどが白に注目して、白い洋服を着だすと、
ファッション業界は、目的を達成したとばかりに
1年半も前から周到に用意していた
別の流行色をまた世に放つというわけです。

100人が100人同じ方向を向いたとき、
それが終焉して、新たなパラダイムがつくられていく…。

相場も人の意識の集合で作られているとするならば、
かつてのバブルもそうでしたが
皆が買い一色、あるいは売り一色になったときには、
大きく相場が変わるようです。
そういう意味で、どことなくファッションに
似ているような気がします。

FX グリーンスパン・マジックのお話

市場はパニックにも似た状態となってきましたね。
現状では、一時的とは思いますが、
世界的な負のスパイラルか、とさえ思えるほどです。
トレーダーの心には恐怖と歓喜が渦巻いているようです。

先週2日(金)は、今般の下落のトリガーとなった
上海株式市場はやや持ち直しを見せましたが、
日本株、欧州株、NY株、
そして米市場での日経平均先物も大幅下落しました。

この流れに呼応して、
投資資金のリスク回避の動きが続きまして、
為替はキャリートレードの解消が進んで
円高の流れが止まりませんでした。
ストップロスを巻き込んだ投げもあるためか、
ポンドにいたっては、
この1週間ほどで10円以上の下落となっています。

下げ相場でも売りで儲けることのできる相場ですが、
このような連鎖崩壊的な市場の動きは
経済を不活発にさせる恐れがありますので、
とても懸念されます。

週明けの今日5日(月)も、
この流れを加速させて始まっています。
ドル円のサポートの節目と見られていた
116円の壁もあっさり越えています。

今日は指標発表も小粒で比較的少なく、
注目される経済指標は、夜中12時の米ISM非製造業景況指数
くらいとなっていますが、このような相場の状態では
経済指標の発表も少し影が薄い印象です。

今日明日が節目となるようにも思われますが、
下げの波が治まるかのように見えて
また戻りが売られることもあります。
根拠のない値ごろ感からではなく、
しっかりと相場を見据えて
冷静にトレードしていきたいものです。

株式市場や債券市場の動向にも
注意しておく必要があります。

さて今日は、グリーンスパン・マジックのお話です。

もうじきグリーンスパン前FRB議長の
回想録が出版されるそうですね。

今なお世界市場に隠然たる影響力を
持っていると言われていますが、
90年代後半には、ルービンとサマーズの財務省とともに
絶妙な采配で世界経済をリードしました。

98年秋のロシア危機がトリガーとなって
世界的な金融危機になろうというときに、

いつもは慎重なグリーンスパン氏が、
機敏で大胆な金利政策を実施しました。

なんと3ヶ月連続で利下げを実施したのでした。

すると、なんということでしょう。

マクロ的にはわずか0.75%の利下げで
7000ドル前半で低迷していたニューヨーク・ダウが
グリーンスパンの采配の3ヶ月の間に
2000ドル以上も上昇して、9000ドル台を回復したのでした。
その後、米株式はIT関連を中心に急進したのは、
ご記憶のとおりです。

金利をタイミングよく調整したことで、
その実質的効果よりも、
市場の心理やムードに好影響を与えることに
成功したと言えます。

当時は、この英断的采配を「グリーンスパン・マジック」
などと呼ぶアナリストもいたようです。

そして現在は、バーナンキ議長の時代。

さぁて、どのような采配をされるのでしょうか。

市場の成り行きに任せるのか。
背に腹はかえられないと、米株高に誘導するのか。
世界を見据えて、為替の動向を優先するのか。

あちらを立てればこちらが立たず。
バーナンキ議長の手腕に注目されます。

いつの時代も混乱の収拾はたいへんなことですが、
氏のボギーのぼやきが聞こえてきそうです…。

「ボギー、あんたの時代はよかった〜」

FX ヘッジトレードのお話

昨日1日(木)は、東京市場で朝方
やや円安の展開ではじまりましたが、
仲値を過ぎたあたりから再び円高の流れとなりました。

ロンドン市場に入ると、東京と上海の株式が
依然軟調であることから、まずはクロス円が売られました。
その後、一時的な欧州株価の反発をみて
円安に振られる場面もありましたが、
また円高の流れに傾きました。

ニューヨーク市場になると、
NY株の200ドルを超える急落を受けて、
さらに地すべり的な円高となりました。
その後、夜中の12時の米ISM製造業景気指数の
市場予想を上回る好結果などからドルが買われました。
これにつられるように米株式も値を戻していきました。
その他の欧州通貨などは依然軟調地合いが続きました。

今日2日(金)は、朝注目の日消費者物価指数は
ほぼ市場のコンセンサスのとおりで、
サプライズはありませんでした。
今日の経済指標は小粒ですが、
夕方の4時に独小売売上高指数、
夜の7時に欧生産者物価指数などの発表があります。
そして、夜10時半に加のGDPなどの発表があります。
こちらは少し注目しておいたほうがよさそうです。
夜中の12時には、やや注目度は低いようですが、
米ミシガン大消費者信頼感指数の発表があります。

大きく相場が動いた今週ですが、
世界の株式とにらめっこした神経質な展開となりそうです。
買戻しと戻り売りが交錯しています。
慎重にトレードをしていきたいものです。

今日は、ヘッジトレードのお話です。

「市場価格こそ真実である」という言葉があります。
しかし、その市場も行き過ぎてしまったり、
パニックとなったり、市場は不完全で
ときに「歪(ひずみ)」が生じることがあります。

その「市場の歪」を狙ったトレードに
アービトラージと呼ばれる裁定取引がありますね。

ずいぶん以前の話で、
私が学生のころ、駅裏に古本屋があって、
そこで手塚治の「火の鳥」を買って、
駅前の目抜き通の大きな古本屋でそれを売ると
その買取価格が思いのほか高く、
差金が得られることを発見して、
数百円だったか儲けたことがありますが、
いわゆるこの「せどり」も今思うと
アービトラージの一種だったのかもしれません。(笑)

期せずしてヘッジファンドのようなことをやっていたのですが、
どことなく仕入れと販売の構図にも似ていますね。

そういえば、最近のヘッジファンドには、
裁定取引以外にもいろいろな投資手法があって、
中には驚くことにヘッジをしないところもあると聞きます。

普通、ヘッジトレードはポジションを持つときに、
相場に相関の強いもう一方を反対ポジションとして持つわけで、
この勝率が高いと言われている裁定取引なのですが、実は、
よく考えると片方のポジションはいつも必然的に
損金を出しているわけですね。

批判を恐れず大鉈(なた)を振るうと
リスクをヘッジするための反対ポジションなのですが、
(ばかげた仮定ですが)仮にそれも1つのトレードとして見ると、
勝率は50%なのですね。
見方によると、トレードと同時進行で損を出すことによって、
リスクをヘッジしていると見ることもできそうです。

一方、ヘッジをしないヘッジファンド(?)は、
ポートフォリオでの幾つもの片張りを
組み合わせる手法のようです。

「ヘッジしないで済む時はヘッジをしない」
という考えがあるようですが、
資金管理とストップ・ロスの手法を用いているとなれば、
どこか私たちのトレードスタイルと似ていますね。

つまり、
「リスクのヘッジのために常に片方のポジションで損を出す」
その代わりに、それをしないで、
リスクヘッジのために許容される負け分を
(資金管理した上で)片張りトレードでの「損切り」にあてる
というわけです。

また、首尾よく損を出さずにすんだ
トレードを増やすことができれば、
ヘッジをしなくて済んだトレードの分だけ
パフォーマンスも高くなりそうです。

こうしてみますと、片張りトレードも
優れたトレード手法とともに
しっかりした資金管理と厳格な損切りルールを用いるならば、
「危険なトレードだの勝率がどうの」と
悪口を言われなくてすみそうです。

勝率が高く安全だと言われているヘッジトレードも
(ばかげた仮定ですが)
1つ1つのトレードをヘッジの分も含めてカウントすれば
勝率は50%に過ぎないのですから…。(笑)

FX ソロスの気づきのお話

月末の昨日28日(水)は、前日の大きな円高に調整が入る
展開となりました。東京市場では値ごろ感からか、
買いも目立つものの、上げては下げる売り買い交錯と
なりました。

ロンドン市場に入っても、振幅がエンハンスされる状況で
上げては下げて、下げては上げるエレベーター状態でした。

ニューヨーク市場になると、バーナンキFRB議長の
議会証言で「米経済見通しに実質的な変化はなく、
依然緩やかな成長を予想している。」との発言に
ドル買いの動きが見られました。
その後は行きつ戻りつ、やや前日の円高の調整の中、
市場は、次の方向性を探っているかのような展開でした。

さて、月初の今日1日(木)は、
夜の7時にユーロ圏消費者物価指数速報値の発表があります。
そして、夜の10時半には米のコアPCE価格指数などの
市場の注目度の高い指標の発表があります。
続く夜中の12時には、米ISM製造業景気指数の発表があります。
S級の指標ですので、注目しておいたほうがよさそうです。

売り遅れの残玉を指摘する声もあり、
単純にこのまま戻すともいえず、
紆余曲折の展開となりそうです。
何か確かなインパクトが欲しいところです。

さて今日は、ソロスの気づきのお話です。

あるとき、市場の第一線にいる
実績ある優秀なディーラーの一人が、
このようなことを言ったそうです。

「そうだね。市場で売買を決定するときには、
 チャートが20%、ファンダメンタルが30%だね。」

そして、意味深なことに
「あぁ、残りの50%かい? それは『勘』だよ。」

えっ? 何だよそれ。
というようなお話ですが、とても興味深いものです。

伝説の投機家ソロスが相場に対して得た
最終的な認識といわれる
誤謬性(Falibility)と相互作用性(Reflexivity)にも
通じることです。

誤謬性(Falibility)とは、
人間の知識は不完全で間違いやすく、
一定の条件下で同じ現象を繰り返すという
「再現性の原理」に立脚する自然科学のようには
相場は動かないということです。

また一方の相互作用性(Reflexivity)とは、
「期待と現実」 「人と人」は
相互に影響しあうということですね。

このことに関して、ソロス自身はこう述べています。

「人々の不完全な理解が、参加する市場の形成に
 積極的な役割を果たす。それらは双方向の相互作用があり、
 それが両方に不確定要素を持ち込む。
 これ故に、知識を決定の基礎に置くことはできなくなり、
 私たちの行動は意図しない結果を招く。
 これら2つの効果は互いに増幅する。
 私は、この双方向のフィードバック・メカニズムを
 相互作用性(Reflexivity)と名づけた。」(要約)

つまり、人(市場参加者)ばかりでなく、
「市場自体も常に間違う」というわけです。

ですから、相場を自然科学のように完全に解明することは
できないのですね。

不合理とも思える「相場観」は、
トレーダーにとって大切なことのようです。

参考: ソロスの資本主義改革論
    日本経済新聞社
 

FX 円の歴史のお話

昨日27日(火)は、大きく相場が動きました。

東京市場では、はじめは緩やかな調整の展開であったものの、
ユーロ円などの下げが進むとしだいに
全面的な円高の動きとなっていきました。

ロンドン市場に入ると、中国株やインド株の下落を
トリガーとした世界同時株安に呼応するように、
リスクアセットからの資金逃避が起り、
ヘッジファンドなどのキャリートレードの
ポジション解消の動きが顕著となってきました。

ニューヨーク時間になると、
2002年7月以来となる−4.3%の大幅株安となった米市場は
パニック的なリスクアバージョンの動きがさらに強まり、
各通貨とも大幅に下落しました。

さて、月末の今日28日(水)は、
夕方の5時55分に独失業者数の発表が、
続く夜の7時に欧指標とユーロ関連の
経済指標の発表があります。
また、7時半にはスイスと英の指標発表があります。
夜の10時半になると米のGDP(改定値)などの
経済指標の発表があります。大いに注目です。

続く夜の11時45分には、
同じく米のシカゴ購買部協会景気指数の発表が、
夜中の12時には米新築住宅販売件数の発表があります。
市場の注目度の高い経済指標ですので注視したいものです。

今日は、経済指標も多いのですが、
要人発言が予定されていますので、
こちらにも注目しておく必要があります。
夜の11時には欧トリシェECB総裁の講演が、
そして夜中の12時には米バーナンキFRB議長の
議会証言があります。

また、今週は世界的な株価の動向にも
注目しておいたほうがよさそうですね。

さて今日は、円の歴史のお話です。

昨日はずいぶんと下げ相場(円高)となりましたね。
私の投資スタイルはデイトレードが多いので、
下げてもあまりハチャメチャな乱高下でない限り、
かえって嬉しい状況となるのですが、
それにしてもちょっとしたパニック的な相場でした。

ところで、資料を紐解いてみましたら、
円は、1871年(明治四年)に誕生したそうです。
そして、なんとそのとき1円は純金1.5グラムと
定められて、1円=1ドルだったとのこと。

今思うと凄いですね。

金本位制であった明治時代は
ものすごい円高であったわけです。

そして1897年の貨幣法で
1円=0.75グラムの金とすることになって、
1ドル=2円となったとあります。

その後、第二次世界大戦の直前で1ドルが4円25銭、
敗戦直後の1945年には1ドルが15円、
戦後の動乱期になると1ドルが50円に、
そしてついに、1949年に1ドル=360円となりました。

この固定為替レートは
1971年のニクソン・ショックまで
じつに22年間も続きました。

その後、スミソニアン会議などを経て、
変動為替相場制へと移行して、
プラザ合意などのエポックを経験しながら、
1995年の1ドル80円割れも経験して
現在のドル円レートとなっています。

こうして歴史を紐解くと、
通貨のレートは恐ろしいくらいに
変動するものなのですね。

感慨深いものを感じます。

FX サマーズのIQジョーク

昨日26日(月)、東京市場では、
先週末のドル安を継続するようにドル安が進みました。
一部でドル安は中東地域の地政学リスクの高まりやテロも
懸念されているのでは、とささやかれていたようです。

ロンドン市場では、ユーロなどのクロス円が
円高傾向で軟調となりました。
ニューヨーク市場ではドルが振幅をみせましたが、
頭が重い展開となりました。
ポンドの下げも目だっていたようですが、
終値では少し値を戻し、
総じて、材料不足の中での軟調傾向のレンジ相場でした。

今日27日(火)は、さらに調整の流れではじまっています。

夜10時半に米耐久財受注の発表があります。
もともとレートへの影響度が高い経済指標ですが、
先週の木曜日以来の米指標ですので、
いつも以上に注目されそうです。
また、夜中の12時に米中古住宅販売件数の発表があります。
こちらもS級の指標ですので、大いに注目いたしましょう。

明日の月末28日(水)の朝8時50分には、
日鉱工業生産や小売業販売額などの発表があります。
日政策金利で大きく動いた後なので注目が集まりそうです。
軟調な調整局面がどこまで続くのか、
しっかりと相場の動向を見据えて行きたいものです。

さて今日は、サマーズのIQジョークのお話です。

サマーズとは、かつてのクリントン政権のときの
第71代米財務長官であったローレン・サマーズのことです。
父方にサムウェルソン、母方にケネス・アローという
2人のノーベル賞を受賞した叔父がいる名門に育ち、
28歳で史上最年少のハーバード大学の教授となり、
その後に学長にまでになった人です。

その彼が、財務副長官時代に記者から受けた質問に
答えたという有名なジョークがあります。

記者 「副長官、今後の為替相場の見通しはいかがですか?」

「そうですね…。それに答える前に
 この話しをしておかなくてはなりませんね。
 えー。アインシュタイン博士が亡くなって、
 天国に行ったときの話しなのですが、
 神様に天国の入り口での仕事を頼まれたそうです。
 それは、天国に来る者の職業を決めてほしいと
 いうものだったのでが…。」

記者 「………?」

「アインシュタインが天国の入り口に座って仕事を始めると、
 見るからに頭のよさそうな人がやってきました。
 『あなたのIQはどのくらいですか?』
 『200ですが…』
 『そう。では相対性理論の続きでも研究なさい』…
 どうです。面白い話でしょう?」

記者 「はぁ…」

「次にやってきた男は、IQが150だったので、
 その彼にアインシュタインは世界経済の予測を命じました。
 そうして、その日最後にやってきた人は、
 IQが60でした。その彼にアインシュタインは、
 厳粛な顔でこう言ったのです…。」

記者 「…!」

「そう…。では、為替相場の予測でもやってください」

まぁこの物語は、記者の為替相場に対する質問への
「君はなんでそんなことを聞くのかね」という
揶揄を込めた回答だったのでしょうが、
為替相場は天才にしてもなお、
解が得られない不確かなものである、
と言いたかったのでしょう。

もちろんサマーズも、為替取引に参加することを
暴挙であるとも、自殺行為であるとも、
無意味であるとも言っているわけではありません。

為替取引に参加するにあたって、
予測という知的作業なくしてかかわれるなどとは
思ってもいないことでしょう。

「どんな天才でも為替相場を完全に予測することなど
 できなんだよ。」ということを
表現したかったに違いありません。

有名なサマーズのIQジョークですが、
しかしながら、(もちろん完全とはいきませんが)
高い確率で利益を上げる投資法は存在します。 

そして、不完全であるがための
ポジション・サイジングのルールや
プロテクティブ・ストップ(損切り)ルールや
ヘッジの手法など、
凡人トレーダーの資産を守るための
「投資の鎧」も存在しています。

確かに、完全に為替相場を予測することなどできませんが、
でも、「凡人が為替相場で儲け続けること」はできるのです。

FX 美人投票のお話

先週は、日政策金利の発表後に
利上げをあざ笑うかのような円安の流れとなりました。
週末は特に大きな材料もなく、
東京、ロンドン市場ではあまり動きのない展開となりました。
NY市場になるとややポジション調整の動きとなりました。
ドル円は121円台半ばから121円となって
クロス円も総じてレンジの動きでした。

今日26日(月)は、昼過ぎの2時に
日銀政策会合議事録の発表がありますが、
発表内容の文言によほどのものがない限り
市場はすでに織り込み済みとなって
いて反応薄が予想されます。
夕方の4時10分に独GFK消費者信頼感調査の
発表もありますが、市場の注目度は低いようです。
今日は米指標の発表はありません。
今日は少し材料不足の感があります。
今日はスポットでの月内受け渡し最終日となりますので
調整が進む可能性もありますが、
レンジ相場となるとみる向きが多いようです。

さて今日は、美人投票のお話です。

為替相場の決定要因には、
一見、客観的なファンダメンタルがありますが、
そのファンダメンタルの評価も含めて、
市場参加者のきわめて「主観的」な判断の集合によって
相場がつくられていくことは、とても興味深いことです。

数学的に完全な「解」は得られにくいわけですね。

このことをケインズは、1936年といいますから、
もう70年以上も前の著述ですが、
いわゆる「一般理論」の中でこう述べています。

「あたかも投資は、
 投票者が100枚の写真の中から最も美しい6人を選び、
 その選択が投票全体の平均的な好みに
 最も近かった者に賞品が与えられるという
 新聞投票に似ている。
 各投票者は、自分が美しいと思う人を選ぶのではなく、
 他の投票者の好みに最も合う人を選択しなくてはいけない。」
 
市場の美人投票論ですが、

この文に続く、次の一節が面白く、
「しかも、投票者全員が問題を同じ観点から眺めている」
とあるのです。

事実に対する相対的な主観と憶測の集合の時間推移によって
相場が形成され成り立っているというわけです。

不定要素ばかりで方程式も立てられそうにありません。

また、美人の要件も時代や地域で異なっていきます。

今は先進国では、スリム系のキュートな小顔が
もてはやされていますが、
南大西洋では、健康なポッチャリが美人の要件のようですし、
アフリカのある種族では首が長くないといけないようです。(笑)

「自分以外の他の人がどのように評価するであろうか」が
美人投票で勝つこととすれば、

少なくとも、(たとえ正しかろうと)
市場で他人と違う自分の好みを貫けば、
損をすることになりそうです。

臨機応変というと、聞こえが良いものですが、

投資で勝ち続けるためには、さらに
「付和雷同」で「優柔不断」な「朝令暮改」の「風見鶏」
という、およそ一般社会通念ではバッシングされそうな
優柔を信念とする機敏なトレーダーにならなくては
いけないようですね。


FX トム・バッソの投資のお話

昨日22日(木)は、東京市場では
やや落ち着いた動きとなりました。
ロンドン市場ではクロス円が売られる展開が見られたものの、
その後、しっかりと値を戻しました。
ニューヨーク市場になると、
ユーロやポンドなど欧州通貨が買われる展開となり、
材料不足の中ではありましたが、
オセアニア通貨やドルとともに、
キャリーへの安心感から総じて対円で上昇しました。

今日23日(金)は、夕方6時に独IFO景況指数の発表があります。
欧州通貨の指標では注目度がとても高い経済指標ですので
注目が必要です。
続く、6時半に英第4四半期GDPなどの発表があります。
値動きの激しいポンドですので
注目しておいたほうがよさそうです。
今日は米指標の発表はありません。
今日は週末でもありますので、
アクセレーションの後の調整の動きには
少しだけ注意が必要なようです。

さて今日は、トム・バッソの投資のお話です。

世界各国300の顧客から6500万ドルの資金を預かり
運用しているTCM社の社長トム・バッソによれば、
多くの成功している投資家は
「トレンドフォロー派」と呼ばれる集団に属しているそうです。

古い相場の格言の「損は小さく切り、利益を伸ばせ」を
信条としているこの集団ですが、
投資を始めて間もない人が、
このトレンドフォロー派のある人にこう質問をしました。

「この取引であなたの目標はどこにありますか?」

その質問に、トレンドフォロー派のその人は
こう答えたそうです。

「月に達するまで。私はこれまでそこに到達したことはないが、
 いつかは行ってみたいものだ…。」

あくなきトレンドへのフォローを象徴的に語る言葉ですが、
なんとも凄い答えですね。

また、トム・バッソによれば、
トレンドフォローの長所は、利益を出す取引の平均規模が、
損を出す平均規模よりもずっと大きいために、
戦略の信頼度(勝率)が50%よりはるかに低くても
利益を出すことが可能ということにあるそうです。
また、ポジションの長期保有により取引コストが
低下することも挙げています。

逆に、トレンドフォローの短所として、
ダマシに何度も遭いやすいことと、
トレンドのある期間が、相場全体のせいぜい15〜25%に
すぎないことを挙げています。

そして、トレンドフォローは、
新米のトレーダーや投資家が、理解して利用するには
最も簡単で有効なテクニックであろうと結んでいます。

私なんかは、ちゃかちゃかしたデイトレードか、
せいぜいスイングトレードまでを好んでやっていますが、
どうやら長期トレンドをフォローするロングランの投資も
心がける必要がありそうです。

気が急いて、とても月までは行けそうにありませんが…。(笑)

参考: 魔術師たちの心理学
    パンローリング社

FX 発言のギャップ

昨日の21日(水)は、日政策金利発表のイベントデーでした。
それにしても、昨日のNHKの昼のニュースの後に
普通の番組が始まるかと思っているところへ、
急に流れたテロップには驚きましたね。

その後、なかなか発表されない発表に、
もしかしたら勇み足報道かと思いきや、
さすがNHK。しっかりしたソースを得た報道だったのですね。
「利上げが決定される見通しです。」の
予言的(笑)アナウンスのとおり、利上げとなりました。

市場は、どちらかというと据え置きのほうに
コンセンサスが傾いていたようで、
レートはサプライズの上下動をした後、
いつかいつかと気にしていたタマが発射されたことで、
逆にキャーリーへのしばらくの安心感を生んだ模様で、
オセアニア通貨、欧州通貨、ドルともに円安が急加速しました。

一方、夕方に発表されたBOE議事録は、
投票結果が7対2で市場の予想とおりでしたが、
その内容がハト派的なのが嫌気され、
ポンドが売られましたが、
対円では円安の流れに再び傾きました。

明けて今日22日(木)は、
いまのところ静かな相場となっています。
今日は少し材料不足の感がありますが、
夕方の4時には、独のGBPなどの発表があります。
続く5時15分にはスイスの雇用関連が、
6時半には英の総合事業投資などの発表があります。
また、夜の10時半には米新規失業保険申請件数の発表が
あります。こちらは少し注目しておいたほうがよさそうです。

さて今日は、発言のギャップのお話です。

事前にマスコミなどに大きく取り沙汰されて、
要人の発言の中に思わず結果がにじみ出てしまうことも
少なくないようですが、

よく新たな政策の発表や重要な変更を前にすると、
要人の発言のトーンが変わったり、
あるいは急に発言が少なくなることがあるようです。

そういえば、1月の政策金利の発表の前には、
「日本経済が失速しないように、
 日銀はよく考えて政策金利を決定すべきだ。」
のような主旨の政府要人発言が目立ちましたが、

今回2月の場合では、
「政策金利の決定は日銀の専管によるもので、
 政府としてはコメントは控える。」
のような主旨の発言に変化して、
急に無口になっていましたね。

まぁ、前回は政府が日銀に圧力をかけたなどと、
国際的批判を浴びたことも
無口になった理由にあったとは思いますが、
よく政策の重要な変更などのときに、
日本に限らず、要人の発言のトーンが変わったり、
発言にギャップがでてきたり、
あるいは無口になったりすることがあるようです。

このギャップといいますと、
言葉の訳による認識ギャップを生むこともあります。
たとえばレギュレーション(規制)という言葉でも、
これに伴いイーズ(ease)を使う場合と、
直接的なディ・レギュレーションという訳語に
してしまう場合とでは、
聞き手である投資家の反応も異なってしまいます。

日本ではあまり取り沙汰されないことでも、
外国語に翻訳されたそのニュースによって
外人投資家が過剰な反応をしてしまうこともあります。

要人たちは、その発言や表現に苦労が絶えないようですね。

もっとも、意図的に言葉を使って相場を誘導する
口先介入もありますので、要人発言のその真意を測ろうとする
我々投資家も苦労が絶えません…。(笑)

今朝も、福井日銀総裁が(急な円安の進行を意識してか)
「徐々に可能な限り金利引き上げ、金利機能を回復する」
旨の発言をしていますが、市場の反応はどうやら薄いようです。

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