FX 巨人達のコロシアム

昨日8日(木)は、未明のベージュブックに
円高となっていた為替相場が、
日市場がはじまると日経平均がプラスに転じたことを好感して、
リスクアバーションの円買い戻しの動きから
一転して円安となりました。

ロンドン市場に入ると、もみ合いの後、
日株とアジア株の堅調さに
リスクアバーションの動きの収束感が強まり、
ドル円が117円を抜けると一段と円安傾向となりました。
英政策金利は市場の予想とおりの据え置きでしたが、
一時ポンドの売りが見られました。

NY市場に入るとユーロ政策金利が
市場のコンセンサスとおりの0.25%の利上げとなりましが、
これはすでに織り込み済みで、
ECBのトリシェ総裁の会見に注目が集まりました。
その会見でユーロ圏のインフレリスクに関して、
トリシェ総裁の常用の言い回しに、
警戒(vigilance)という言葉がなかったことで
ハト派的と受け止めた市場では、
ややユーロが軟調となりました。

さて今日9日(金)は、
夕方6時半に英鉱工業生産の発表があります。
そして、なんといっても注目は、
夜10時半の巨大指標である米雇用統計と
米失業率と米貿易収支です。
相場の方向性への重要な焦点となりそうです。
市場のコンセンサスは、前回よりもいくぶん低い予想ですが、
ISM製造業そして非製造業がともに
雇用部門では良いようですので、
いかがなりますか大いに注目です。
また、くせものの前回前々回発表の修正も
恒例となっていますので、
注意いたしましょう。大きな動きも予想されます。

世界同時株安後ですので、
株式相場を睨んだ為替の展開ともなりがちです。
株価の動きにも注目していきたいものです。

現在は巨大指標を前にしての様子見のためか、
静かな動きとなっています。

来週からは早くも夏時間(サマータイム)となります。
経済指標なども発表の時間が変わります。

さて今日は、巨人たちのコロシアムのお話です。

為替市場は、(へんな見方ですが)
大きな巨人たちが死闘を繰り広げる
(殺し合いならぬ)「コロシアム」のようなところがありますね。

もっとも、その巨人たちの1人が
ヘッジファンドよりも総投資高が大きいと言われる
個人投資家達なのですが、
私のようなゴミ投資家にとっては、
ファンドも機関投資家も皆、身の丈100mもの巨人に
思えてしまいます。

相場を仕掛け、ときには相場をコントロールする
彼らの中にあってできることと言えば、
尻馬に乗るように相場の流れについていくことと、
損失防御をすることだけです。

そういえば、損失防御つまり損切りやヘッジ、
そして相場を休むことは、
相場参加者に平等に与えられた
小人にもコントロールできるほとんど唯一のものですね。

「最終的に勝利を掴み取る手段としての損切り」は、
考え方によってはかなりアグレッシブな手段で
活用すべき戦術のようです。

巨人達のコロシアムに入場する時の
鉄のヘルメットであり鎧(よろい)となるようです。
これさえ身につけていれば、巨人達も怖くはありません。
さぁ、どこからでもかかってらっしゃい。(笑)

(建設現場の朝礼ではないですが…)
指差し確認。「ヘルメットよーし。あご紐よーし。」^^

FX 老相場師のお話

昨日の7日(水)は、ちょうど暴落から1週間となる
東京市場では、前日のNY株価が堅調であったことで、
上げてはじまったものの、
やがて日経平均がマイナスに転じると、
落胆からか大きく円高に振れました。
いつもながら、ポンドは激しい値動きでした。

その後、一進一退が続いて、
ロンドン市場になるともみ合いとなりました。
NY市場となってもしばらく膠着にも似た状態が続きましたが、
8日未明に発表されたベージュブックの
「米経済は緩やかな上昇にあるが、一部地域でやや減速」
の弱気も感じられる発表に落胆の下げを呼び、
ドルをはじめほとんどの通貨で
相対的に大きく円高となりました。

今日の8日(木)は、日経平均の反発を好感して、
為替も反発して始まっています。

夜の8時には、独鉱工業生産の発表があります。
そして、夜9時には、英中銀政策金利発表の発表があります。
市場のコンセンサスは、金利据え置きとなっています。

続く9時45分には、欧中銀政策金利発表の発表があります。
こちらは0.25%の利上げで市場の予想は一致しています。
織り込みも進んでいるようです。
英とユーロの政策金利の発表ですが、
コメントなどにサプライズの懸念もありますので
注目いたしましょう。

夜10時半には、米新規失業保険申請件数の発表もあります。
また、同時刻にトリシェ総裁の記者会見も予定されています。
こちらには大いに注目が必要なようです。
明日には巨大指標の米雇用統計も控え、
大きく相場が動く可能性もあるようです。

さて、今日は老相場師のお話です。

もう故人となってしまわれましたが、
無名の方でしたが、私が密かに相場のメンターと
思っていた人がいました。

まぁ、私が勝手に思っていたわけで、
師弟の関係はなかったのですが、
二十数年前の初心の頃に相場談義として
多くのことを学ばせていただきました。

ちょうど、昨日の7日が命日でしたので、
思い出していました。

当時は穀物の先物をやっていたのですが、
私が負けに負けていて、ヘトヘトとになったときに
訪ねていくと、

「あっはっはっ。追証かね。ほう、それはたいへんだね。
 でも、あんたな。はじめのうちは、うーんと負けて
 おいたほうが良いんだよ。相場は負けて体で覚えれるんだ。」

励ましを期待していた私にさらに畳み掛けるように…

「損切りの大切さが身に染みたかね。体の底から解ったかね。
 相場はねぇ、舐めちゃいけないんだよ。
 命の次に大切なお金をかけるんだ。生半可な気持ちで
 やっちゃいけない。たいしたこともないのに
 解った気になってたって、相場天狗の鼻は一度は折れる。」

と語気も荒くはき捨てるように言った後、

「この年になるまで、そりゃ何度か冷や汗も経験してきたよ。
 相場やってる奴はねぇ、一度は経験したほうがいいんだ。
 ちょっと損したくらいじゃできない心構えができるし、
 中途半端な負けじゃ身に染みないんだなぁ、これが。
 ポンと伸びるには、一度、地面のとこまで落ちないと
 地面を蹴って上がれないだろう?」

と諭すように言った後、おもむろに日本酒を持ってきて

「まぁ、たまに一杯やるかね。
 あんたみたいに学はないから、難しいことは解んないけど
 相場はねぇ、下げ相場で儲けれるようになって一人前だ。
 下げ相場のたびに損してるようじゃ、まだヒヨッコだよ。
 下げ相場でも儲けれるようになって初めて、
 相場で飯が食えるようになるんだよ。」

二十数年たった今でも心に深く思い出されます。


FX ブローデルの歴史観のお話

昨日6日(火)の東京市場では、
日とアジアの株価の持ち直しを好感するように、
嵐のようであった円高がいったん治まり、
調整の円売りの展開となりました。

値動きの大きいポンドは3円以上も上昇して、
ドル円も116円を回復しました。
ロンドン市場では総じて揉み合いの展開で、
NY市場になってもこの状態が続きましたが、
NY株価の堅調を受けて後半になって円安の動きとなりました。

指標発表には反応の限定的な為替市場ですが、
世界の株式市場の回復などから、
リスク回避の動きも一服という観測が
優勢になりつつあったようです。

今日7日(水)の東京市場は、
NY市場後半からの円安の動きを大きめに調整する
展開ではじまっています。
夜の8時には、独鉱工業受注の発表があります。
そして、夜10時15分には米ADP全米雇用報告が発表されます。
こちらには注目する必要がありそうです。

明日8日(木)は、
未明の朝4時にベージュブックの発表があります。
大きな指標発表ですので
その後の相場の動きが注目されます。

週末には、巨大指標の米雇用統計の発表も控えていて、
神経質でありながらも大きな振幅の展開も予想され、
楽観はできないようです。
気を緩めず慎重なトレードを心がけたいものです。

さて今日は、ブローデルの歴史観のお話です。

フランスの歴史家フェルナン・ブローデルの史観によりますと、
世界経済における覇権の移動、
つまり経済の中心地の変更が起こる頃には
いつも経済危機が起こっているそうです。

たとえば1929年の世界恐慌では、
経済の中心地は、ロンドンからニューヨークに移行しました。

また、さらに過去にさかのぼってみますと、

1820年頃の購買力平価でみた世界のGDPの総計は、
約7000億ドルで、1992年には28兆3700万ドルと
およそ40倍ほどになっていますが、

その1820年の国別のGDPでは、
なんと1位が中国で2位がインドであったという
記録になっています。

そうです。

19世紀の初頭までは、
中国とインドは圧倒的な世界の経済大国であったわけです。
ちなみにこの頃の米国は第9位で、日本は6位でした。
世界の経済の覇権は、中国とインドが握っていました。

その後、ドラスティックなまでに経済の動乱とともに
世界経済の構図は変遷しました。

中国とインドの経済は凋落して、
英国が台頭し、その英国の覇権も
やがて米国そして日本が担うこととなりました。

そして現在、経済は米国と(国ではありませんが)ユーロ圏
そして日本という構図のようですが、

世界の4割近い人口を有する
かつての経済の覇者の中国とインドがふたたび経済大国として
復帰しようとしています。

まだもう少し将来になるとは思いますが、
揺るぎなきように思える鉄壁の大勢が崩れて、
経済の中心地が移動するとすると
ブローデルの史観が蘇ります。

たとえ過去がそうであっても、
今後はその史観が適用されないことを願います。

動乱なき世界経済の成長を望みたいものです。


FX ナッシュ均衡と流行のお話

昨日の5日(月)は、先週の流れを加速させて、
東京市場では朝からポンドが4円以上も下落するなど、
軒並み、リスクをアバージョンする投げに
天気と同じような円高の嵐となりました。

ロンドン市場となっても、この嵐はおさまるどころか、
アジア株、欧州株のさらなる下げに
円キャリーの最終段階の解消が進んだ模様ですが、
ドル円は115円近辺でなんとか踏みとどまりをみせました。

NY市場に入ると、NY株式の持ち直しを好感して、
一時、ポンドが3円近く戻すなど
調整の買戻しの動きとなりましたが、
円買い圧力に押されるように再び値を落としました。

今日6日(火)は、キャリーの解消も一段落となったことと、
日株価の持ち直しもあって、神経質で慎重な展開ながら、
調整の円安の展開となっています。

夜の7時にユーロ圏のGDP改定値や
小売売上高の発表があります。こちらには注目です。
そして夜の10時半には、
米非農業部門労働生産性改定値などの発表があります。
続く、11時には、加の中銀政策金利発表があります。
市場のコンセンサスは据え置きですが、
カナダ関連のポジションを持たれている場合は、
注目しておいたほうが良いでしょう。
さらに夜中の12時にも、
米製造業受注などの指標発表があります。

おっかなびっくりの反発ですが、買い意欲も感じられます。
要所で戻り売りもありそうですので、
各市場の開始時間の動向にも注意しながら、
慎重にトレードしていきたいものです。

下げ相場の売りでも儲けれるトレードですが、
上げのチャートを見るのはやはり少しだけ心地よいものです。

さて、今日はナッシュ均衡と流行のお話です。

ナッシュ均衡とは、エミール・ボレル、
そしてフォン・ノイマンによるゲーム理論における
非協力ゲームの解の一種として、
数学者のジョン・F・ナッシュによって導かれた
ゲーム参加者全員の戦略が一定のものに収束する均衡点
のことで、その1つは囚人のジレンマとして有名ですね。

参加者の自由であるはずの打つ手が、
他の手を選択してもどうしても負けてしまう状態になって、
どうしようもなく1つになってしまう、
戦略の選択肢がなくなる状態というわけです。
将棋の千日手の手詰まりなどはナッシュ均衡ですね。
手を変えたほうが負けてしまいます。
相場の膠着状態などがこれに該当するようです。

また、相場は集団の内の誰かの効用(利得)の犠牲がなければ
他の誰かの効用を高めることができない面もありますので、
パレート効率的(Pareto efficient)でもあります。

普通の状態の相場であれば、売り買いが交錯して
相場が形成されて値がついていきますが、
ときに相場は、非協力ゲームが協力ゲームに変貌するようにして
皆で一方向に相場を作り飽和してしまうことがあります。
株式のストップ安などがこれに近いもののようです。

また、恐慌などが起こったときも、
買いに回れば損してしまうので、
売りの選択しかなくなって、
ときに売り気配一色で買い手がいないために流動性が低下して
売買が成立しなくなります。

さすがに巨大市場の為替取引では、
このようなことは滅多にありませんが、
かつてヘッジファンドのLTCMの破綻のときには、
3日で32円も下げてこれに近いものだったようです。

今回の上海株の暴落をトリガーとした世界同時株安による
下げは、大きなエポックではありましたけれども、
国家経済破綻など稀有な大事件によるものではありませんので、
一時、売りしか選択肢がなくなっても、
やがて要因の変化などにより、
ゲームのパラダイム自体が転換することとなって、
新たな選択肢(買うことのできる状態)が生まれていきます。

このようなパラダイムの変化は、
どことなく、(こちらは人為的に作られたものですが)
ファッションに似ているような気がします。

2007年の流行色は白だそうですが、
(実際のファッションは多様化していますが)
若い女性のほとんどが白に注目して、白い洋服を着だすと、
ファッション業界は、目的を達成したとばかりに
1年半も前から周到に用意していた
別の流行色をまた世に放つというわけです。

100人が100人同じ方向を向いたとき、
それが終焉して、新たなパラダイムがつくられていく…。

相場も人の意識の集合で作られているとするならば、
かつてのバブルもそうでしたが
皆が買い一色、あるいは売り一色になったときには、
大きく相場が変わるようです。
そういう意味で、どことなくファッションに
似ているような気がします。

FX グリーンスパン・マジックのお話

市場はパニックにも似た状態となってきましたね。
現状では、一時的とは思いますが、
世界的な負のスパイラルか、とさえ思えるほどです。
トレーダーの心には恐怖と歓喜が渦巻いているようです。

先週2日(金)は、今般の下落のトリガーとなった
上海株式市場はやや持ち直しを見せましたが、
日本株、欧州株、NY株、
そして米市場での日経平均先物も大幅下落しました。

この流れに呼応して、
投資資金のリスク回避の動きが続きまして、
為替はキャリートレードの解消が進んで
円高の流れが止まりませんでした。
ストップロスを巻き込んだ投げもあるためか、
ポンドにいたっては、
この1週間ほどで10円以上の下落となっています。

下げ相場でも売りで儲けることのできる相場ですが、
このような連鎖崩壊的な市場の動きは
経済を不活発にさせる恐れがありますので、
とても懸念されます。

週明けの今日5日(月)も、
この流れを加速させて始まっています。
ドル円のサポートの節目と見られていた
116円の壁もあっさり越えています。

今日は指標発表も小粒で比較的少なく、
注目される経済指標は、夜中12時の米ISM非製造業景況指数
くらいとなっていますが、このような相場の状態では
経済指標の発表も少し影が薄い印象です。

今日明日が節目となるようにも思われますが、
下げの波が治まるかのように見えて
また戻りが売られることもあります。
根拠のない値ごろ感からではなく、
しっかりと相場を見据えて
冷静にトレードしていきたいものです。

株式市場や債券市場の動向にも
注意しておく必要があります。

さて今日は、グリーンスパン・マジックのお話です。

もうじきグリーンスパン前FRB議長の
回想録が出版されるそうですね。

今なお世界市場に隠然たる影響力を
持っていると言われていますが、
90年代後半には、ルービンとサマーズの財務省とともに
絶妙な采配で世界経済をリードしました。

98年秋のロシア危機がトリガーとなって
世界的な金融危機になろうというときに、

いつもは慎重なグリーンスパン氏が、
機敏で大胆な金利政策を実施しました。

なんと3ヶ月連続で利下げを実施したのでした。

すると、なんということでしょう。

マクロ的にはわずか0.75%の利下げで
7000ドル前半で低迷していたニューヨーク・ダウが
グリーンスパンの采配の3ヶ月の間に
2000ドル以上も上昇して、9000ドル台を回復したのでした。
その後、米株式はIT関連を中心に急進したのは、
ご記憶のとおりです。

金利をタイミングよく調整したことで、
その実質的効果よりも、
市場の心理やムードに好影響を与えることに
成功したと言えます。

当時は、この英断的采配を「グリーンスパン・マジック」
などと呼ぶアナリストもいたようです。

そして現在は、バーナンキ議長の時代。

さぁて、どのような采配をされるのでしょうか。

市場の成り行きに任せるのか。
背に腹はかえられないと、米株高に誘導するのか。
世界を見据えて、為替の動向を優先するのか。

あちらを立てればこちらが立たず。
バーナンキ議長の手腕に注目されます。

いつの時代も混乱の収拾はたいへんなことですが、
氏のボギーのぼやきが聞こえてきそうです…。

「ボギー、あんたの時代はよかった〜」

FX ヘッジトレードのお話

昨日1日(木)は、東京市場で朝方
やや円安の展開ではじまりましたが、
仲値を過ぎたあたりから再び円高の流れとなりました。

ロンドン市場に入ると、東京と上海の株式が
依然軟調であることから、まずはクロス円が売られました。
その後、一時的な欧州株価の反発をみて
円安に振られる場面もありましたが、
また円高の流れに傾きました。

ニューヨーク市場になると、
NY株の200ドルを超える急落を受けて、
さらに地すべり的な円高となりました。
その後、夜中の12時の米ISM製造業景気指数の
市場予想を上回る好結果などからドルが買われました。
これにつられるように米株式も値を戻していきました。
その他の欧州通貨などは依然軟調地合いが続きました。

今日2日(金)は、朝注目の日消費者物価指数は
ほぼ市場のコンセンサスのとおりで、
サプライズはありませんでした。
今日の経済指標は小粒ですが、
夕方の4時に独小売売上高指数、
夜の7時に欧生産者物価指数などの発表があります。
そして、夜10時半に加のGDPなどの発表があります。
こちらは少し注目しておいたほうがよさそうです。
夜中の12時には、やや注目度は低いようですが、
米ミシガン大消費者信頼感指数の発表があります。

大きく相場が動いた今週ですが、
世界の株式とにらめっこした神経質な展開となりそうです。
買戻しと戻り売りが交錯しています。
慎重にトレードをしていきたいものです。

今日は、ヘッジトレードのお話です。

「市場価格こそ真実である」という言葉があります。
しかし、その市場も行き過ぎてしまったり、
パニックとなったり、市場は不完全で
ときに「歪(ひずみ)」が生じることがあります。

その「市場の歪」を狙ったトレードに
アービトラージと呼ばれる裁定取引がありますね。

ずいぶん以前の話で、
私が学生のころ、駅裏に古本屋があって、
そこで手塚治の「火の鳥」を買って、
駅前の目抜き通の大きな古本屋でそれを売ると
その買取価格が思いのほか高く、
差金が得られることを発見して、
数百円だったか儲けたことがありますが、
いわゆるこの「せどり」も今思うと
アービトラージの一種だったのかもしれません。(笑)

期せずしてヘッジファンドのようなことをやっていたのですが、
どことなく仕入れと販売の構図にも似ていますね。

そういえば、最近のヘッジファンドには、
裁定取引以外にもいろいろな投資手法があって、
中には驚くことにヘッジをしないところもあると聞きます。

普通、ヘッジトレードはポジションを持つときに、
相場に相関の強いもう一方を反対ポジションとして持つわけで、
この勝率が高いと言われている裁定取引なのですが、実は、
よく考えると片方のポジションはいつも必然的に
損金を出しているわけですね。

批判を恐れず大鉈(なた)を振るうと
リスクをヘッジするための反対ポジションなのですが、
(ばかげた仮定ですが)仮にそれも1つのトレードとして見ると、
勝率は50%なのですね。
見方によると、トレードと同時進行で損を出すことによって、
リスクをヘッジしていると見ることもできそうです。

一方、ヘッジをしないヘッジファンド(?)は、
ポートフォリオでの幾つもの片張りを
組み合わせる手法のようです。

「ヘッジしないで済む時はヘッジをしない」
という考えがあるようですが、
資金管理とストップ・ロスの手法を用いているとなれば、
どこか私たちのトレードスタイルと似ていますね。

つまり、
「リスクのヘッジのために常に片方のポジションで損を出す」
その代わりに、それをしないで、
リスクヘッジのために許容される負け分を
(資金管理した上で)片張りトレードでの「損切り」にあてる
というわけです。

また、首尾よく損を出さずにすんだ
トレードを増やすことができれば、
ヘッジをしなくて済んだトレードの分だけ
パフォーマンスも高くなりそうです。

こうしてみますと、片張りトレードも
優れたトレード手法とともに
しっかりした資金管理と厳格な損切りルールを用いるならば、
「危険なトレードだの勝率がどうの」と
悪口を言われなくてすみそうです。

勝率が高く安全だと言われているヘッジトレードも
(ばかげた仮定ですが)
1つ1つのトレードをヘッジの分も含めてカウントすれば
勝率は50%に過ぎないのですから…。(笑)

FX ソロスの気づきのお話

月末の昨日28日(水)は、前日の大きな円高に調整が入る
展開となりました。東京市場では値ごろ感からか、
買いも目立つものの、上げては下げる売り買い交錯と
なりました。

ロンドン市場に入っても、振幅がエンハンスされる状況で
上げては下げて、下げては上げるエレベーター状態でした。

ニューヨーク市場になると、バーナンキFRB議長の
議会証言で「米経済見通しに実質的な変化はなく、
依然緩やかな成長を予想している。」との発言に
ドル買いの動きが見られました。
その後は行きつ戻りつ、やや前日の円高の調整の中、
市場は、次の方向性を探っているかのような展開でした。

さて、月初の今日1日(木)は、
夜の7時にユーロ圏消費者物価指数速報値の発表があります。
そして、夜の10時半には米のコアPCE価格指数などの
市場の注目度の高い指標の発表があります。
続く夜中の12時には、米ISM製造業景気指数の発表があります。
S級の指標ですので、注目しておいたほうがよさそうです。

売り遅れの残玉を指摘する声もあり、
単純にこのまま戻すともいえず、
紆余曲折の展開となりそうです。
何か確かなインパクトが欲しいところです。

さて今日は、ソロスの気づきのお話です。

あるとき、市場の第一線にいる
実績ある優秀なディーラーの一人が、
このようなことを言ったそうです。

「そうだね。市場で売買を決定するときには、
 チャートが20%、ファンダメンタルが30%だね。」

そして、意味深なことに
「あぁ、残りの50%かい? それは『勘』だよ。」

えっ? 何だよそれ。
というようなお話ですが、とても興味深いものです。

伝説の投機家ソロスが相場に対して得た
最終的な認識といわれる
誤謬性(Falibility)と相互作用性(Reflexivity)にも
通じることです。

誤謬性(Falibility)とは、
人間の知識は不完全で間違いやすく、
一定の条件下で同じ現象を繰り返すという
「再現性の原理」に立脚する自然科学のようには
相場は動かないということです。

また一方の相互作用性(Reflexivity)とは、
「期待と現実」 「人と人」は
相互に影響しあうということですね。

このことに関して、ソロス自身はこう述べています。

「人々の不完全な理解が、参加する市場の形成に
 積極的な役割を果たす。それらは双方向の相互作用があり、
 それが両方に不確定要素を持ち込む。
 これ故に、知識を決定の基礎に置くことはできなくなり、
 私たちの行動は意図しない結果を招く。
 これら2つの効果は互いに増幅する。
 私は、この双方向のフィードバック・メカニズムを
 相互作用性(Reflexivity)と名づけた。」(要約)

つまり、人(市場参加者)ばかりでなく、
「市場自体も常に間違う」というわけです。

ですから、相場を自然科学のように完全に解明することは
できないのですね。

不合理とも思える「相場観」は、
トレーダーにとって大切なことのようです。

参考: ソロスの資本主義改革論
    日本経済新聞社
 

FX 円の歴史のお話

昨日27日(火)は、大きく相場が動きました。

東京市場では、はじめは緩やかな調整の展開であったものの、
ユーロ円などの下げが進むとしだいに
全面的な円高の動きとなっていきました。

ロンドン市場に入ると、中国株やインド株の下落を
トリガーとした世界同時株安に呼応するように、
リスクアセットからの資金逃避が起り、
ヘッジファンドなどのキャリートレードの
ポジション解消の動きが顕著となってきました。

ニューヨーク時間になると、
2002年7月以来となる−4.3%の大幅株安となった米市場は
パニック的なリスクアバージョンの動きがさらに強まり、
各通貨とも大幅に下落しました。

さて、月末の今日28日(水)は、
夕方の5時55分に独失業者数の発表が、
続く夜の7時に欧指標とユーロ関連の
経済指標の発表があります。
また、7時半にはスイスと英の指標発表があります。
夜の10時半になると米のGDP(改定値)などの
経済指標の発表があります。大いに注目です。

続く夜の11時45分には、
同じく米のシカゴ購買部協会景気指数の発表が、
夜中の12時には米新築住宅販売件数の発表があります。
市場の注目度の高い経済指標ですので注視したいものです。

今日は、経済指標も多いのですが、
要人発言が予定されていますので、
こちらにも注目しておく必要があります。
夜の11時には欧トリシェECB総裁の講演が、
そして夜中の12時には米バーナンキFRB議長の
議会証言があります。

また、今週は世界的な株価の動向にも
注目しておいたほうがよさそうですね。

さて今日は、円の歴史のお話です。

昨日はずいぶんと下げ相場(円高)となりましたね。
私の投資スタイルはデイトレードが多いので、
下げてもあまりハチャメチャな乱高下でない限り、
かえって嬉しい状況となるのですが、
それにしてもちょっとしたパニック的な相場でした。

ところで、資料を紐解いてみましたら、
円は、1871年(明治四年)に誕生したそうです。
そして、なんとそのとき1円は純金1.5グラムと
定められて、1円=1ドルだったとのこと。

今思うと凄いですね。

金本位制であった明治時代は
ものすごい円高であったわけです。

そして1897年の貨幣法で
1円=0.75グラムの金とすることになって、
1ドル=2円となったとあります。

その後、第二次世界大戦の直前で1ドルが4円25銭、
敗戦直後の1945年には1ドルが15円、
戦後の動乱期になると1ドルが50円に、
そしてついに、1949年に1ドル=360円となりました。

この固定為替レートは
1971年のニクソン・ショックまで
じつに22年間も続きました。

その後、スミソニアン会議などを経て、
変動為替相場制へと移行して、
プラザ合意などのエポックを経験しながら、
1995年の1ドル80円割れも経験して
現在のドル円レートとなっています。

こうして歴史を紐解くと、
通貨のレートは恐ろしいくらいに
変動するものなのですね。

感慨深いものを感じます。

FX サマーズのIQジョーク

昨日26日(月)、東京市場では、
先週末のドル安を継続するようにドル安が進みました。
一部でドル安は中東地域の地政学リスクの高まりやテロも
懸念されているのでは、とささやかれていたようです。

ロンドン市場では、ユーロなどのクロス円が
円高傾向で軟調となりました。
ニューヨーク市場ではドルが振幅をみせましたが、
頭が重い展開となりました。
ポンドの下げも目だっていたようですが、
終値では少し値を戻し、
総じて、材料不足の中での軟調傾向のレンジ相場でした。

今日27日(火)は、さらに調整の流れではじまっています。

夜10時半に米耐久財受注の発表があります。
もともとレートへの影響度が高い経済指標ですが、
先週の木曜日以来の米指標ですので、
いつも以上に注目されそうです。
また、夜中の12時に米中古住宅販売件数の発表があります。
こちらもS級の指標ですので、大いに注目いたしましょう。

明日の月末28日(水)の朝8時50分には、
日鉱工業生産や小売業販売額などの発表があります。
日政策金利で大きく動いた後なので注目が集まりそうです。
軟調な調整局面がどこまで続くのか、
しっかりと相場の動向を見据えて行きたいものです。

さて今日は、サマーズのIQジョークのお話です。

サマーズとは、かつてのクリントン政権のときの
第71代米財務長官であったローレン・サマーズのことです。
父方にサムウェルソン、母方にケネス・アローという
2人のノーベル賞を受賞した叔父がいる名門に育ち、
28歳で史上最年少のハーバード大学の教授となり、
その後に学長にまでになった人です。

その彼が、財務副長官時代に記者から受けた質問に
答えたという有名なジョークがあります。

記者 「副長官、今後の為替相場の見通しはいかがですか?」

「そうですね…。それに答える前に
 この話しをしておかなくてはなりませんね。
 えー。アインシュタイン博士が亡くなって、
 天国に行ったときの話しなのですが、
 神様に天国の入り口での仕事を頼まれたそうです。
 それは、天国に来る者の職業を決めてほしいと
 いうものだったのでが…。」

記者 「………?」

「アインシュタインが天国の入り口に座って仕事を始めると、
 見るからに頭のよさそうな人がやってきました。
 『あなたのIQはどのくらいですか?』
 『200ですが…』
 『そう。では相対性理論の続きでも研究なさい』…
 どうです。面白い話でしょう?」

記者 「はぁ…」

「次にやってきた男は、IQが150だったので、
 その彼にアインシュタインは世界経済の予測を命じました。
 そうして、その日最後にやってきた人は、
 IQが60でした。その彼にアインシュタインは、
 厳粛な顔でこう言ったのです…。」

記者 「…!」

「そう…。では、為替相場の予測でもやってください」

まぁこの物語は、記者の為替相場に対する質問への
「君はなんでそんなことを聞くのかね」という
揶揄を込めた回答だったのでしょうが、
為替相場は天才にしてもなお、
解が得られない不確かなものである、
と言いたかったのでしょう。

もちろんサマーズも、為替取引に参加することを
暴挙であるとも、自殺行為であるとも、
無意味であるとも言っているわけではありません。

為替取引に参加するにあたって、
予測という知的作業なくしてかかわれるなどとは
思ってもいないことでしょう。

「どんな天才でも為替相場を完全に予測することなど
 できなんだよ。」ということを
表現したかったに違いありません。

有名なサマーズのIQジョークですが、
しかしながら、(もちろん完全とはいきませんが)
高い確率で利益を上げる投資法は存在します。 

そして、不完全であるがための
ポジション・サイジングのルールや
プロテクティブ・ストップ(損切り)ルールや
ヘッジの手法など、
凡人トレーダーの資産を守るための
「投資の鎧」も存在しています。

確かに、完全に為替相場を予測することなどできませんが、
でも、「凡人が為替相場で儲け続けること」はできるのです。

FX 美人投票のお話

先週は、日政策金利の発表後に
利上げをあざ笑うかのような円安の流れとなりました。
週末は特に大きな材料もなく、
東京、ロンドン市場ではあまり動きのない展開となりました。
NY市場になるとややポジション調整の動きとなりました。
ドル円は121円台半ばから121円となって
クロス円も総じてレンジの動きでした。

今日26日(月)は、昼過ぎの2時に
日銀政策会合議事録の発表がありますが、
発表内容の文言によほどのものがない限り
市場はすでに織り込み済みとなって
いて反応薄が予想されます。
夕方の4時10分に独GFK消費者信頼感調査の
発表もありますが、市場の注目度は低いようです。
今日は米指標の発表はありません。
今日は少し材料不足の感があります。
今日はスポットでの月内受け渡し最終日となりますので
調整が進む可能性もありますが、
レンジ相場となるとみる向きが多いようです。

さて今日は、美人投票のお話です。

為替相場の決定要因には、
一見、客観的なファンダメンタルがありますが、
そのファンダメンタルの評価も含めて、
市場参加者のきわめて「主観的」な判断の集合によって
相場がつくられていくことは、とても興味深いことです。

数学的に完全な「解」は得られにくいわけですね。

このことをケインズは、1936年といいますから、
もう70年以上も前の著述ですが、
いわゆる「一般理論」の中でこう述べています。

「あたかも投資は、
 投票者が100枚の写真の中から最も美しい6人を選び、
 その選択が投票全体の平均的な好みに
 最も近かった者に賞品が与えられるという
 新聞投票に似ている。
 各投票者は、自分が美しいと思う人を選ぶのではなく、
 他の投票者の好みに最も合う人を選択しなくてはいけない。」
 
市場の美人投票論ですが、

この文に続く、次の一節が面白く、
「しかも、投票者全員が問題を同じ観点から眺めている」
とあるのです。

事実に対する相対的な主観と憶測の集合の時間推移によって
相場が形成され成り立っているというわけです。

不定要素ばかりで方程式も立てられそうにありません。

また、美人の要件も時代や地域で異なっていきます。

今は先進国では、スリム系のキュートな小顔が
もてはやされていますが、
南大西洋では、健康なポッチャリが美人の要件のようですし、
アフリカのある種族では首が長くないといけないようです。(笑)

「自分以外の他の人がどのように評価するであろうか」が
美人投票で勝つこととすれば、

少なくとも、(たとえ正しかろうと)
市場で他人と違う自分の好みを貫けば、
損をすることになりそうです。

臨機応変というと、聞こえが良いものですが、

投資で勝ち続けるためには、さらに
「付和雷同」で「優柔不断」な「朝令暮改」の「風見鶏」
という、およそ一般社会通念ではバッシングされそうな
優柔を信念とする機敏なトレーダーにならなくては
いけないようですね。


FX トム・バッソの投資のお話

昨日22日(木)は、東京市場では
やや落ち着いた動きとなりました。
ロンドン市場ではクロス円が売られる展開が見られたものの、
その後、しっかりと値を戻しました。
ニューヨーク市場になると、
ユーロやポンドなど欧州通貨が買われる展開となり、
材料不足の中ではありましたが、
オセアニア通貨やドルとともに、
キャリーへの安心感から総じて対円で上昇しました。

今日23日(金)は、夕方6時に独IFO景況指数の発表があります。
欧州通貨の指標では注目度がとても高い経済指標ですので
注目が必要です。
続く、6時半に英第4四半期GDPなどの発表があります。
値動きの激しいポンドですので
注目しておいたほうがよさそうです。
今日は米指標の発表はありません。
今日は週末でもありますので、
アクセレーションの後の調整の動きには
少しだけ注意が必要なようです。

さて今日は、トム・バッソの投資のお話です。

世界各国300の顧客から6500万ドルの資金を預かり
運用しているTCM社の社長トム・バッソによれば、
多くの成功している投資家は
「トレンドフォロー派」と呼ばれる集団に属しているそうです。

古い相場の格言の「損は小さく切り、利益を伸ばせ」を
信条としているこの集団ですが、
投資を始めて間もない人が、
このトレンドフォロー派のある人にこう質問をしました。

「この取引であなたの目標はどこにありますか?」

その質問に、トレンドフォロー派のその人は
こう答えたそうです。

「月に達するまで。私はこれまでそこに到達したことはないが、
 いつかは行ってみたいものだ…。」

あくなきトレンドへのフォローを象徴的に語る言葉ですが、
なんとも凄い答えですね。

また、トム・バッソによれば、
トレンドフォローの長所は、利益を出す取引の平均規模が、
損を出す平均規模よりもずっと大きいために、
戦略の信頼度(勝率)が50%よりはるかに低くても
利益を出すことが可能ということにあるそうです。
また、ポジションの長期保有により取引コストが
低下することも挙げています。

逆に、トレンドフォローの短所として、
ダマシに何度も遭いやすいことと、
トレンドのある期間が、相場全体のせいぜい15〜25%に
すぎないことを挙げています。

そして、トレンドフォローは、
新米のトレーダーや投資家が、理解して利用するには
最も簡単で有効なテクニックであろうと結んでいます。

私なんかは、ちゃかちゃかしたデイトレードか、
せいぜいスイングトレードまでを好んでやっていますが、
どうやら長期トレンドをフォローするロングランの投資も
心がける必要がありそうです。

気が急いて、とても月までは行けそうにありませんが…。(笑)

参考: 魔術師たちの心理学
    パンローリング社

FX 発言のギャップ

昨日の21日(水)は、日政策金利発表のイベントデーでした。
それにしても、昨日のNHKの昼のニュースの後に
普通の番組が始まるかと思っているところへ、
急に流れたテロップには驚きましたね。

その後、なかなか発表されない発表に、
もしかしたら勇み足報道かと思いきや、
さすがNHK。しっかりしたソースを得た報道だったのですね。
「利上げが決定される見通しです。」の
予言的(笑)アナウンスのとおり、利上げとなりました。

市場は、どちらかというと据え置きのほうに
コンセンサスが傾いていたようで、
レートはサプライズの上下動をした後、
いつかいつかと気にしていたタマが発射されたことで、
逆にキャーリーへのしばらくの安心感を生んだ模様で、
オセアニア通貨、欧州通貨、ドルともに円安が急加速しました。

一方、夕方に発表されたBOE議事録は、
投票結果が7対2で市場の予想とおりでしたが、
その内容がハト派的なのが嫌気され、
ポンドが売られましたが、
対円では円安の流れに再び傾きました。

明けて今日22日(木)は、
いまのところ静かな相場となっています。
今日は少し材料不足の感がありますが、
夕方の4時には、独のGBPなどの発表があります。
続く5時15分にはスイスの雇用関連が、
6時半には英の総合事業投資などの発表があります。
また、夜の10時半には米新規失業保険申請件数の発表が
あります。こちらは少し注目しておいたほうがよさそうです。

さて今日は、発言のギャップのお話です。

事前にマスコミなどに大きく取り沙汰されて、
要人の発言の中に思わず結果がにじみ出てしまうことも
少なくないようですが、

よく新たな政策の発表や重要な変更を前にすると、
要人の発言のトーンが変わったり、
あるいは急に発言が少なくなることがあるようです。

そういえば、1月の政策金利の発表の前には、
「日本経済が失速しないように、
 日銀はよく考えて政策金利を決定すべきだ。」
のような主旨の政府要人発言が目立ちましたが、

今回2月の場合では、
「政策金利の決定は日銀の専管によるもので、
 政府としてはコメントは控える。」
のような主旨の発言に変化して、
急に無口になっていましたね。

まぁ、前回は政府が日銀に圧力をかけたなどと、
国際的批判を浴びたことも
無口になった理由にあったとは思いますが、
よく政策の重要な変更などのときに、
日本に限らず、要人の発言のトーンが変わったり、
発言にギャップがでてきたり、
あるいは無口になったりすることがあるようです。

このギャップといいますと、
言葉の訳による認識ギャップを生むこともあります。
たとえばレギュレーション(規制)という言葉でも、
これに伴いイーズ(ease)を使う場合と、
直接的なディ・レギュレーションという訳語に
してしまう場合とでは、
聞き手である投資家の反応も異なってしまいます。

日本ではあまり取り沙汰されないことでも、
外国語に翻訳されたそのニュースによって
外人投資家が過剰な反応をしてしまうこともあります。

要人たちは、その発言や表現に苦労が絶えないようですね。

もっとも、意図的に言葉を使って相場を誘導する
口先介入もありますので、要人発言のその真意を測ろうとする
我々投資家も苦労が絶えません…。(笑)

今朝も、福井日銀総裁が(急な円安の進行を意識してか)
「徐々に可能な限り金利引き上げ、金利機能を回復する」
旨の発言をしていますが、市場の反応はどうやら薄いようです。

FX アセット・アプローチのお話

今日21日(水)の日銀金融政策決定会合で、
8対1で利上げが決定されましたね。

昨日20日(火)は、東京市場で今日の日銀金融政策決定会合を
にらんだ様子見ムードの中、やや円安の動きとなりました。
ロンドン市場になると円安の流れが加速しました。
独PPIやスイスCPIなどが弱めの数字であったために、
一時的に欧州通貨が下げましたが、
やがて持ち直してさらに円安の動きとなりました。

ニューヨーク市場になると、
日政策決金利が政治的圧力などから
利上げは難しいのではとの憶測からか、
オセアニア通貨を含めほぼ全面的な円安となりました。
特に最近下げの著しかったポンド円が
前日安値から3円近く円安(ポンド高)となりました。

その後その流れの調整局面となりましたが、
昨日は総じて円安が進みました。

日利上げを受けて、今のところ
Sell the Rumor,Buy the Fact.(噂で売り、事実が出たら買う)
の短期のファンダメンタル・トレードの定石を
地で行くような、展開となっています。
やがては出るものが出て
スッキリしたといったところなのでしょう。

夕方6時半には、英BOE議事録の発表があります。
値動きの激しいポンドだけに注目されます。
夜の10時半には、米消費者物価指数(CPI)の発表があります。
レートを大きく動かす可能性のあるS級指標ですので注目です。
夜中の12時には、米景気先行指数の発表もあります。
今日は、今週の節目となる日となりそうですね。

今日は、アセット・アプローチのお話です。

水は高いところから低いところへ流れますが、
マネーは低金利のところから、
高金利のところへ流れる傾向があります。

米国債の金利が日国債の金利よりも高ければ、
儲けだけを考えるならば、
やはり米国債のほうを買いたくなりますものね。

このような投資資金の移動が為替レートの変動要因となる、
という考え方をアセット・アプローチと言うようですが、
こうしてみると、今回の日利上げがあっても
諸外国通貨との金利差は、いまだ圧倒的な差のままです。

まだまだ、キャリートレードの動きを含めて、
金利差を中心としたトレードの流れは続きそうです。

日銀の面目とともに
国際圧力に考慮したことにもなる今回の日利上げは、
市場で利上げ観測の意見が割れていただけに、
多少のサプライズではあったかもしれませんが、

一発残っていたタマが発射されてしまったことで、
逆にキャーリーにしばらくの安心感が出るのでは、
という観測もあるようです。

投資家の心中はいたって複雑なようです。


FX ゲオポリティクスのお話

昨日19日(月)は、米がプレジデントデーでお休みでした。
東京市場では、やや円安のもみ合いでしたが、
ロンドン市場が始まると、英中銀の議会資料に
「実質実効為替レート、幾分か低下する必要があるだろう」
という内容があり、大きくポンド安が進む展開がみられました。

夜10時半の加卸売売上高の発表では、市場の予想を超える
2.7%という結果で、一時、カナダが大きく上げましたが
その後もみ合いで値を少し戻す展開となりました。

大きく値を下げたポンドも、やがてもみ合いながら値を戻し、
けっきょく「行って来い」の状態となりました。
ドル円は、やや円安の119円台半ばから後半での推移しました。

今日20日(火)は、ゴトウ(5・10)日で、
節目の時間に注意が必要なようです。
夕方4時に独の生産者物価指数の発表が、
続く4時15分にスイスの貿易収支、4時45分に仏GDPなどの
発表がありまが、市場の注目度はそう高くはないようです。
夜の9時に加のコア消費者物価指数の発表があります。
こちらには少し注目しておいたほうがよいかもしれません。

今日も米指標の発表はありません。
昨日に続き今日も少し材料不足となりそうですが、
明日に控える日政策金利やBOE議事録や米指標をにらんだ
展開となりそうです。

さて今日は、ゲオポリティクスのお話です。

米の要人がよくこのようなことを言います。

「強いドルは米国の国益である」

この言葉には、米国の国益=他の国にとっても良いこと、
と考えているフシがなんとなく覗えてならないのですが、

世界の基軸通貨であるドルの誇りをも語るこの言葉は、
背景に、ゲオポリティクス(覇権政治学)があると
言われることがあります。

ジョセフ・ナイ博士は、米国の国益を

地政学的視点(安全保障)、
経済の発展(産業と雇用)、
社会問題(移住)

と定めて、このための力として

エコノミック・パワー(経済力)
ソフト・パワー(文化・教育・制度)
ハード・パワー(軍事力)

などを挙げています。

3つの指針にハード・パワーが入っているところが、
日本の国家予算以上の軍事費を計上している
アメリカらしいですね。

さらにこれらの3つのパワーは、
6つの戦略に細分化されるといいます。

食料と金融
石油と原子力
防衛
情報通信
遺伝子と薬品
航空と宇宙

米国は、これらの分野での
世界的なゲオ(覇者)を目指しているのですね。

ユーロも新たな世界の基軸通貨を目指して
力をつけてきています。
大きな世界の動向は、私などには解るわけもありませんが、
米国のゲオポリティクス戦略の行く末はいかに…

参考: 為替相場の見方・読み方 東洋経済新報社

FX 欧米か!のお話

先週は、ドイツのエッセンで開催されたG7の共同声明に
円安懸念が明記されなかったことを受けて、
円売りでスタートしましたが、
週中のバーナンキFRB議長の議会証言や、
市場予想を大きく上回った日第4四半期GDPの発表で
日政策金利の利上げ観測の思惑などから、
一時は119円も割る円高ドル安となりました。

その他のポンドなども大きく下げる展開となりました。
欧州通貨、オセアニア通貨も含めて、
総じて円高傾向の一週間となりました。

さて、今日19日(月)は、
米初代大統領ワシントンと第16代大統領リンカーンの誕生日で、
それを記念したプレジデントデーで米市場はお休みです。
週明けの現在、少し円安で市場は始まっています。
昼過ぎの2時半の日指標や、夜10時半に加卸売売上高などの
発表がありますが、どちらも市場の注目度は、
それほど高くはなさそうです。
むしろ今日は、21日(水)の日政策金利の発表をにらんだ
テクニカルな動きに注目しておいたほうがよさそうですね。

明日も注目の経済指標は少なめで、
ここ2日間は少し材料不足となりそうですが、
このような時に得てしてテクニカルに
レートが比較的大きく動くことも少なくありませんので、
チャートへの注視は怠らずしていたいものです。

明後日の21日(水)の昼には、
注目の日政策金利の発表があります。
市場予想は、据え置きと利上げの意見が2つに割れていて、
据え置き論が少し優勢のようですが、
据え置きか利上げかはまだ不透明な状況です。

今日は、欧米か!のお話です。

「欧米か!」は漫才コンビのタカアンドトシの
得意のフレーズですが、
何度聞いても不思議と面白いですね。

FXの業界にも「欧米か!」ならぬ
欧米化の用語が多いものですね。

「Sell on Rally,Buy on Dip.」は、
一定のレンジ相場の時に、下がったら買い、
上ったら売り、の逆張りテクニックの用語ですし、

「Sell(Buy) the Rumor,Buy(Sell) the Fact.」は、
噂が出た時に買い(売り)、要因(事実)が明らかとなった時に
手仕舞う、という短期のファンダメンタル・トレードの
テクニックですね。

そういえば、織り込み済みということで、
経済指標の発表で市場の予想とおりの
良い結果が発表なのにもかかわらず
レートの上げを見たとたんに下げることがあります。
要因(事実)が明らかとなった時に手仕舞いの動きとなった
ことが覗えます。

短期的な材料の出尽くしでも
このようなことが起こることがありますが、
なかなか相場は一筋縄ではいかないようです。

そのほかにも、欧米か!の言葉があります。(笑)
優れたトレーダーの5つのSなどです。

優れたトレーダーには、
スキル(トレード技術)、スペシャリティ(いわば得意技)、
ストラテジー(戦略)、スピリット(精神や情熱)、
そして、セルフ・ディシプリン(自己規律)
などが必須であるということのようです。

ビットやアスクだのロングやショートだの
ストップやリミットだの2WeyやIFDやOCOやIFOなど
FXには、欧米か!ならぬ欧米化の言葉で一杯ですね。

FX 老相場師の言葉

昨日15日(木)は、朝方に発表された日GDP(10-12月期)が、
市場の予想を大きく上回る強い数字となりました。
これを受けて円高が一気に進みました。

前年対比で4.8%ということですが、
前回の日GDPが悪かった反動の要素や
個人消費の落ち込みもあるため、
今回集計での一時的なものとの指摘も聞こえてきますが、
ともあれ市場は来週21日の日政策金利発表への思惑もあり、
今回の日GDPの数字にそのまま反応しました。
ドル円も120円を割り込みました。

ロンドン市場に入ると、いつもはHICPなどと比べると
影響がそこそこの指標の英小売売上ですが、
低い数字を通り越してマイナスの数字が発表されて、
あまりに大きなサプライズによってポンドが急落しました。

ニューヨーク市場では、対米証券投資、鉱工業生産など
米指標はいずれも弱めの数字でしたが、反応は限定的で、
売りも峠を越えたようにに見えましたが、
ところが夜中の12時のオプションカットの買い支えが
過ぎてからは、ダムの一部が決壊したように大きく下げる
展開となりました。

総じて昨日は、ドル、欧州、オセアニアなど
ほとんどすべての通貨が対円で一気の下げとなりました。

今日16日(金)は、夜の10時半に米生産者物価指数や
米住宅関連などの重要経済指標の発表があります。
レートを大きく動かす可能性がありますので注目です。
続く夜中の12時には、米ミシガン大学消費者信頼感指数の
発表もあります。こちらも注目しておいたほうがよさそうです。

19日(月)の米市場は、プレジデントデーでお休みとなります。
深夜からは、米の連休前の手仕舞いの動きにも
注意しておいたほうがよい場合があります。

アナリストの中には、117円台説を唱える人までいますが
反騰説もあります。動きはしっかりと相場に聞いて、
冷静なトレードを心がけて行きたいものです。

このような下げ相場になりますと、
無名ですが、私の敬愛するある老相場師の言葉が
思い出されます。

「あんたね。上げ相場だけで儲けれるうちは、
 まだまだヒヨッコだよ。下げ相場で儲けれるようになって
 はじめて相場師としては一人前だ。
 そして、短期だの中期だのを区分けしているうちも
 まだダメだね。続く時は長く持てばいいんだよ。
 自在に相場ができるようになってはじめて
 飯が食えるんだよ…。」

 
スイングトレードや中期トレードのように
長いスパンでのトレードでは、
スワップ金利も重要なファクターとなってきますが、

しかし、デイトレードようなその日のうちに仕掛けて
その日のうちに手仕舞う短期トレードでは、
水曜とか木曜日の早朝に
スワップ特倍日を狙って瞬間トレードをする
特殊な手法を使う場合を除いて、
一般にスワップ金利を意識しないトレードとなりますね。

「上げ相場の時はうまくいくが、下げ相場ではどうも…。」
という傾向が自身のトレードにある場合は、
短期トレードに長いスパンのトレードでの
スワップの意識が入ってしまって、
下げ相場でもどうしても買い指向となってしまっている
可能性がありそうです。

確かに巨視的に観ますと
金利の大きな通貨が上げる傾向がありますが、
デイトレードのような短期売買では「買い」と「売り」は
ほぼ同等と観てよいと思われます。
テクニカル指標や経済指標にすなおなトレードを心がけて
下げ相場でも勝てるように自身の投資マインドや
投資行動自体を修正していきたいものです。

また、エントリーとエグジットは一体不二で
どちらも重要ではありますが、
短期ほどエントリーの重要性の比重が増して、
トレードスパンが長いほど振り落としに遭わないで
損小利大を実行するために
エグジット(クローズ)の重要性の比重が増すという
傾向があるようです。

そして、短期トレードとスイングトレードや中期トレードでは、
取引会社に支払う手数料やスプレッドの比重も異なります。
また、資金管理の面でも、
短期は多少大きなレバレッジでのトレードも
可能な場合がありますが、
トレードのスパンが長くなるほど
資金管理やリスク管理が大切となってきます。
もちろん、短期トレードと長いスパンとのトレードとでは
利益を確定に要する期間も異なります。

デイトレードとスイングトレードや中期トレードには、
それぞれにメリットとデメリットがありますので、
自身のライフスタイルも考慮して、
自在に使い分けていきたいものです。

FX ラルフ・ビンスの研究のお話

昨日の14日(水)は、東京市場でドル円の下値を試す動きの後、
ロンドン時間になると、ユーロが上げました。
一方、ポンドは注目の四半期インフレ報告を受けて、
いったん大きく下げましたが、キング英中銀総裁の発言に
BOEの利上げを思惑した市場は一気にポンドを買い戻し、
ポンドが上げました。

ニューヨーク時間になると、
注目のバーナンキFRB議長の議会証言で
「インフレ圧力に低下の兆候が見られる」
「インフレ警戒姿勢を継続する」
との為替相場を意識したと思われる
慎重な発言であったにもかかわらず、ドルが下げました。
昨日は、経済指標の発表以上に
要人発言がクローズアップされる相場だったようです。

今日15日(木)は、朝に発表された
日GDP四半期の発表の内容から
来週21日に控えた日政策金利が利上げとなるのでは
との思惑から円が大きく買われました。
現在、ドル円も120円あたりでの攻防となっています。

そして、夜の10時半には米輸入物価指数や
米NY連銀製造業景気指数などの発表があります。
続く11時には注目の対米証券投資の発表が、
そして、11時15分には米鉱工業生産などと、
10時半〜11時15分にかけて米指標が目白押しとなります。
ドル円が節目での攻防であるだけに注目してみたいと思います。

また、夜中の12時からは前日に続きバーナンキFRB議長の
議会証言があります。
今日は総額570億ドルといわれる米国債の利払い償還が
控えているのも少し気になります。

さて、今日はラルフ・ビンスの研究のお話です。

40人の博士号取得者を集めて、正の期待値を持つ
仮想のマネーゲームを行ったものです。
正の期待値の勝つ可能性が60%のゲームです。
どうなったのでしょうか?

1,000ドルの資金で、
ある博士は、その資金のうち250ドルづつを賭けたましたが、
3回連続して負けて、合計750ドルを失いました。
勝負事で3買い連続して負けてしまうことは、
珍しいことではありませんね。
もちろん残りは250ドルしかありません。

「3回も連続して負けたのだから、
 今度は絶対に勝たねばならない。」

しかし、元金を取り戻すには、
300%の利益を上げなければならない事態に
すでに陥っています。
このゲームで4回連続して負ける確率は、
2.56%と、とても小さいのですが、
100回に1〜3回は起こりえます。
このような賭け方では、破産の前に資金を取り戻す可能性は、
すでにもう、ほとんどなくなってしまっているのです。

この博士の例ばかりではなく、
なんとラルフ・ビンスの研究では、
40人の博士号取得者を集めて、
正の期待値を持つゲームさせて、
なんと95%の博士が損失を出したといいます。

知能の高い人ほど陥りやすいと言われる
「次こそは、(正の期待値であれば)勝てるはずだ」という
ギャンブラーの誤謬に陥ったこともあると思いますが、
このお話の示唆するものは、
「ポジションサイジングの大切さ」です。

正の期待値の勝つ可能性が60%のゲームであれば、
確率的にゲームをすればするほどより儲かるわけですから、
(大数の法則に近づけるように)できるだけ多くのゲームを
しなくてはならなかったわけです。

そうです。

できるだけ多くのゲームをするには、
資金に対して、
掛け金を充分に小さくしなくてはならなかったのですね。

参考: 「投資家のためのマネーマネジメント」
     パンローリング社

FX 投機家リバモアのお話

今日はバレンタインデーですね。

昨日は軟調地合いの中、英HICPが前年比2.7%と悪い数字で、
ロンドン時間でポンドが下げました。
一方、ユーロ圏のGDPや鉱工業生産の数字は好調で、
対照的な展開となりました。

NY時間となって、注目の米貿易収支は市場の予想より悪い
618億ドルの赤字という結果となって、
大きく崩れませんでしたが、ドル売りを呼びました。
同時刻のカナダの貿易収支は好調でした。
オセアニア通貨は、わずかに元気を取り戻しつつあるようです。

さて、今日14日(水)は、夕方6時半に英失業率が、
続く7時半に英BOE四半期インフレ報告の発表があります。
ここのところ下げ著しいポンドですので、
注目してみたいと思います。
そして、夜の10時半には、米小売売上高の発表があります。
注目度が比較的高い経済指標ですので注視いたしましょう。

そして、夜中の12時には米企業在庫の発表もありますが、
それよりはむしろ同時刻の米政策金利を左右する
バーナンキFRB議長の議会証言に注目が集まります。
証言内容によっては、経済指標の発表以上のインパクトが
ありますので為替ニュースなどで確認してみましょう。

私の使っているプロバイダーの1つにニフティが
あるのですが、その今日のトップページに
「米原油先物が59ドル突破、IEA予想など受け(ロイター)」
との記事の見出しとともに
凄い形相で現場トレードしている人の写真が載っていました。
私なんかはのんびりトレードをしていますので
驚きました。凄いです。(笑)

このような写真を見ると思い出すのが、
ギャン、ソロス、と並ぶ投機家のジェシー・リバモアです。
1907年10月の米株式の大暴落での2日間の売りと買いで、
200万ドルの利益を上げた伝説などで名を馳せたりしましたが、
彼はなんと人生で3度も破産しているのですね。

1929年暗黒の木曜日での空売りで数百万ドルの利益を上げて、
3度目の破産から立ち直ったことなどで
売りに強いグレート・ベアとの異名があります。

その彼が、伝記によれば気分転換でよくヨットに乗って
いたそうです。そして、よくこう語ったそうです。

「市場が無風状態に陥ることがある。方向の定まらない
 『もちあい相場』というやつだが、
 こんなときはさっさと店じまいし、
 釣りでもなんでもいいから、気分転換に出かけることだ。
 市場に風が吹き始めたらまた戻ってくればいい。
 エネルギーの有り余ったトレーダーにとって、戦場離脱が
 つらいのはよく分かる。しかしわたしは、
 どんなトレーダーにも、ときどき相場を休む時期がなければ
 ならないと信じている。精神や気持ちのバランスを取り戻す
 ことほど重要なことはないのだ」

参考: 「世紀の相場師ジェシー・リバモア」
    リチャード・スミッテン著 角川書店

確かに、
しっかり休養を取ることのできるトレーダーは、
良い成績のようです。

やはり、休むも相場なんですかね。


FX 相場と正規分布のお話

昨日の12日(月)は、G7の共同声明で懸念されていた
円安への言及がほぼなかったことから、
一時ドル円が122円を超えるなど円安で始まりましたが、
朝方の豪RBAの四半期報告でインフレ見通しが
引き下げられたことでAUDが下げるなどもあり、
円安の流れは続かず、
ロンドン時間に入る頃から円高傾向となりました。

さらに、夕方の英PPIの仕入ベースの悪い数字を受けて、
ポンドが大きく下げたことにつられるように
ニューヨーク時間になっても
米ドル、欧州通貨、オセアニア通貨とも
総じて軟調な展開となりました。
今朝もその流れが続いています。

今日13日(火)は、
夕方6時半に英の消費者物価指数の発表があります。
注目しておいたほうがよさそうです。
続く夜の7時には、ユーロ圏のGDP速報値や鉱工業生産などの
発表があります。EURのレートを大きく動かす可能性が
ありますので、こちらにも注目です。

そして、夜の10時半には米貿易収支の発表があります。
重要経済指標ですので、大いに注目いたしましょう。
また、同時刻の10時半にカナダの貿易収支の発表もあります。
今日は、ちょっと気忙しい1日となりそうです。

さて、今日は相場と正規分布のお話です。

正規分布は、天体観測のばらつきから
19世紀にガウスという人によって発見されました。
「偶然誤差の分布法則」とも呼ばれ、
平均値を真ん中に描いた左右対称のカーブの分布図で、
統計学で一般的に使わています。

相場で正規分布といいますと、
ボリンジャーバンドが有名ですが、
考案者のジョン・A・ボリンジャーは、
彼のその著書で興味深いことを述べています。

バンドの幅は、統計学の法則を借用(濫用)したもので、
実際の相場の分布は歪(いびつ)であり、
正規分布曲線でいえば、
両端に出てくる数がはるかに多く観察される
ファット・テイル(太い尾)となっていて、
非正規分布の要素もあり、
正規分布とはかなり大きな「尖度(せんど)」を有する。
従って、標準偏差の2倍の幅に収まるデータは、
95%を期待すべきところ89%にすぎない。
しかしながら、中心極限定理によれば、
正規分布となる部分集合が生まれて、
これに統計学の法則が適用できる。(要約)

なにやら難しいお話ですが、
そういえば、レートはミドルバンド(=移動平均線)を含めて、
±2σなどのバンドの端に行きたがる傾向がありますね。
また時に、レートが±3σをも超えることも珍しくありません。

「それ行け、やれ行け、ドンと行け」
とばかりに、心理的な過熱で相場が行き過ぎることも
少なくないわけですね。

すべてにわたって合理的とはいかない「人の心理」が
相場を作っていくこともあるわけで、うなずけます。

さしもの統計学も、人心には少しだけ手を焼いているようです。

FX ヘッジ・ファンドのお話

G7も無事に終わり、一週間のスタートですね。

ドイツのエッセンで開催された
注目の7カ国財務相・中央銀行総裁会議G7は、
共同声明での円安への言及は見られず、
経済のファンダメンタルズを反映すべきとの考え方を
再確認して、過度の変動や無秩序な動きは
経済成長にとって望ましくないという、
これまでのG7での声明を踏襲する内容となりました。

また、ヘッジ・ファンドやクレジット・デリバティブに対する
システミック・リスクおよびオペレーショナル・リスクへの
警戒の表明や人民元への言及などもありました。

さて、今日12日(月)は、日本市場はお休みです。
為替市場のオープニングは、
今朝9時半の豪RBA 四半期金融政策報告を受けて
AUDが下落していますが、その他は今のところやや円安傾向で、
総じて比較的落ち着いている印象です。

今日夕方の6時半には、生産者物価指数などの
英の経済指標の発表があります。
ここのところ少し不安定なところもあるGBPなだけに
注目してみましょう。

今日は、ヘッジ・ファンドのお話です。

今回のG7でヘッジ・ファンドへの懸念が表明されましたね。

一般にファンドといいますと、公募投資信託、私募投資信託、
そして、指定金外信託(ファントラ)や特定金外信託、匿名組合、
リミテッド・パートナーシップなどのことをいいますが、
ヘッジ・ファンドとは、いったいどういうものなのでしょうか。

ヘッジ・ファンドの実体は不明なところも多いようですが、
分類でいいますと、私募投資信託もしくは
匿名組合のカテゴリーに入り、
投資対象や投資手法などが規制されて
情報の開示などが義務付けられている公募投資信託などと
違い、投資手法などの法的な規制はあまり受けずに
自由な資金運用をしています。

ただし、1つのヘッジファンドの参加者は米法で99人以下、
日本でも49人以下と参加者数の規定はあります。

一見、驚くほど少ないファンド参加者ですが、
その彼らがG7でも懸念するほど為替相場を揺さぶることが
多いのですね。

それもそのはず、ヘッジ・ファンドのお客様は、
世界の富裕層をはじめ、年金基金や銀行や機関投資家などで、
運用する額が桁外れに大きいのです。

そのヘッジ・ファンドの総数も
世界で3,000〜4,000くらいあるのではといわれていますが、
かなりアバウトな数字で
今まで情報の開示が不要だったために、
実体はよく判らないというのが実情のようです。

有名なヘッジ・ファンドには、
ソロス氏のクォンタム・ファンドがあります。
また、先日ご紹介しましたLTCMなどもかつてその1つでした。

税法上で有利なケイマンやバージン諸島等の
いわゆるオフショア地域に本籍を置き、
ニューヨークなど世界の経済都市に出先のオフィスを構える
スタイルが多いようです。

ヘッジ・ファンドの名の由来は、
リスクヘッジのために開発されたデリバティブ(金融派生商品)を
駆使する投機的な投資手法にちなんでいます。
株や為替や商品先物をはじめ投資対象は多岐に渡っています。

投資手法は、アービトラージ、ロング・ショート、
マーケット・タイミング、マーケット・ニュートラルなどを
用いているようです。

今回のG7の声明を受けて、
ヘッジ・ファンドの詳しい調査がされるとのこと。
とても興味深いですね。

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