FX 行動ファイナンスのお話

今日から7月の始まりですね。
北海道は気持ちの良いカラリとした晴天が続いています。^^

先週末29日(金)の東京市場は、
朝方にNZのGDPと日指標が発表されましたが、
ほぼ市場予想のとおりの結果となりました。
NZは発表直後に弱含んだものの限定的な動きにとどまりました。
日CPIのコアが4ヶ月連続マイナスで、
日利上げ観測が後退したことと、
FOMCのイベントが無事終わったことで
限定的ながらも円キャリートレードの動きが強まりました。

ロンドン市場に入ると円安傾向がさらに進み、
クロス円が堅調となってユーロ円が166円台半ばを越えました。
また、原油価格上昇を好感してか
カナダ円が117円台半ば越えるまで上昇しました。
ドルカナダでも1.0470あたりまでとカナダが買い進まれました。
一方ポンドは、英のテロ関連のニュースで
爆弾が発見されたなどとハプニングがあったために、
底堅かったものの上昇の頭を抑えられた格好となりました。

ニューヨーク市場に入ると、
注目の米PCEコア・デフレータが前回から0.1%減少したものの、
ほぼ市場予想の範囲ということで限定的な動きにとどまりました。
ユーロ円が167円直前まで上昇上昇するなど、
円安の流れはしばらく続きましたが、
日本時間の深夜になってNY株の伸び悩みなども背景に、
月末と週末の要因と観られる
大き目の利食い調整の動きとなりました。
ドル円は一時122円台まで下落して、
ユーロ円も値を下げました。
オセアニア通貨も軟調となりました。
また、NY市場となるあたりからカナダが売られて、
ドルカナダが1.06半ば越えの200Pips以上の値動きとなるほど、
為替介入の噂が出るほどドル高カナダ安が進む
調整相場の展開となりました。

今日2日(月)は、朝に日銀短観の大企業製造業業況判断など
複数の日指標発表がありましたが、
日大企業全産業設備投資や労働統計が悪かったことで
円安反応となりました。
夕方4時55分に独製造業PMI、続く夕方5時に欧製造業PMI、
夕方5時半に英製造業PMIなどが発表されます。
こちらはやや小粒な指標です。
そして、夜の11時には米ISM製造業景況指数が発表されます。
市場の注目度も高い経済指標ですので大いに注目です。

4日(水)は、米独立記念日でNY市場が休場となります。
また翌日5日(木)にECBとBOEの政策金利と
米ISM非製造業指数が発表されます。
そして週末には米雇用統計の発表と
月初めの今週も注目日が多くなります。

FOMCのイベントも無事終わったことで、
サブプライムローン問題など米経済への不透明感もあるものの、
円キャリートレードの基調が続いているようです。
ただ、週末には巨大指標の米雇用統計が控えていますので、
一方的な動意が抑えられて要所ではリスク回避による
調整も考えられますので、株価などの動向にも注視しながら、
気を抜かずにトレードしていきたいものです。

さて今日は、行動ファイナンスのお話です。

1980年代に入って、市場参加者は利益の追求のみを目的として
常に合理的に行動するわけではないと、
カーネマンや故人となったトヴェルスキー達の
「プロスペクト理論」などによる
行動ファイナンスの研究がはじまりました。

投資家の非合理的な投資行動を分析する
研究がされはじめたわけです。

この研究はそれまで支配的であった「効率的市場仮説」に
異を唱えることともなりました。

人間の合理的な意思決定をもたらす自己規律や自制心は、
しばしば「感情」によって打ち負かされてしまうため、
市場参加者が日々行っている現実の意思決定は、
決して合理的なものばかりではないことが解ってきました。

さらに、「認知的利用可能性」ということもあって、
実例が多いことほど、
その発生の確率を高いと見る傾向があるけれども、
逆に、発生の可能性が低い情報は
取り除かれる傾向があるとされています。

いわゆるバブルの発生も、暴落の経験が遠のいて
「発生の可能性が忘れられる頃」に起こりやすく、
この「認知的利用可能性」にも一因があるのかもしれません。

また、新興国でのバブルは
経験の浅い投資家がたくさん参入することによって、
市場が暴落するということを
実際に経験したことがある投資家よりも
暴落のリスクを低く評価する市場参加者が多く、
行け行けゴーゴーになりやすいことにも一因がありそうです。

投資でいろいろ経験してきますと、
臆病になりやすいものですが(笑)、
私もそうでしたが、大きな失敗の経験が少ないうちは
「武勇伝、武勇伝」となりやすいのかもしれませんね。

そして、「損失回避の動機」という感情によって、
以下のような傾向があることが解ってきました。

* かなりの投資家は、自己保有のポジションに対して
 しばらく強気の見通しを立てやすい。

* かなりの投資家は、現時点で含み損を確定させることに
 抵抗感を持ち、根拠はともあれ反発の希望的観測をしやすい。

* かなりの投資家は、過去を想起して
 長期的な視点で考えるより、
 直近の情報を重視して、短期的な判断をしやすい。

これらの「損を回避したいと思う自然ともいえる気持ち」
による投資行動が、皮肉なことに
投資での損を助長させることもあるようですので、
自己を律するルールが大切となるようです。

「知ってること」と「やってること」のギャップは、
誰にでも大なり小なりあるものですが、

合理的な投資行動ができる投資家となるためには、
優れた投資スキルの習得とともに

(精神論かよ、とバカにされがちですが)

知っていることを実際に執行できるようになる
規律と精神力も大切なようですね。

FX 効率的市場仮説のお話

FOMCが政策金利を市場予想とおりの
5.25%据え置としましたね。
政策金利の据え置きは
昨年8月のFOMCから連続8回目となります。

昨日28日(木)の東京市場は、朝7時45分のNZ指標が
市場予想を上回る良い数字でキウイが上げました。
続く、朝8時50分の日鉱工業生産が悪い数字で
NY午後からの円安傾向を一時増長させましたが、
仲値(9時55分)前あたりから
円を買い戻す調整の展開となりました。
その後はジリジリと円がまた売られる、
リスク回避とキャリートレードとの綱引き相場となりました。

ロンドン市場に入ると、ネーションワイド住宅価格を受けて
ポンドが堅調となって、ポンド円が246円半ばあたりまで、
ポンドドルが2.000を超えるあたりまで上昇しました。
ユーロ円やドル円も一時つれ高となりましたが、
すぐに調整が入り、FOMCも意識してか
大きな動意とはなりませんでした。
オセアニア通貨は小動きながら堅調に推移しました。

ニューヨーク市場に入ると、
発表された複数の米指標が強弱混交しましたが、
ややドルが値を戻す市場反応となりました。
その後、各通貨ともFOMCを前にして
様子見的な狭いレンジでの小動きとなりました。
オセアニア通貨は高値圏でもみ合いとなりました。

発表されたFOMCでは、
市場の予想とおりの金利据え置きとなって、
注目のコア・インフレに対する表現は
「緩やかに改善」とはなったものの、
高い資源利用でのインフレ圧力継続の認識を示し、
インフレが最大の懸念事項であると
基本スタンスが前回発表を踏襲しました。

発表直後はわずかにドル買の動きとなりましたが、
その動きも限定で比較的静かな市場反応となりました。

月末で週末となる今日29日(金)は、
朝方NZのGDPと日指標が発表されましたが、
ほぼ市場予想のとおりの結果となりました。
NZは発表直後に弱含んだものの、
限定的で今のところ小幅な動きにとどまっています。
今日は指標発表が多いですが、
主なものでは夕方5時半の英GDP(確報値)、
夕方6時の欧消費者物価指数(速報値)、
夜9時半の米PCEコア・デフレータ、
夜10時45分の米シカゴ購買部協会景気指数、
続く夜11時の米建設支出と米ミシガン大消費者信頼感指数、
などが発表されます。

FOMCのイベントも無事終了といった感じで、
利上げ観測も遠のくと同時に利下げ懸念もやや遠のいて、
静かな相場展開となる可能性も高そうですが、
キャリートレードにとっては一安心といった声も聞かれます。
今夜の米PCEコア・デフレータが注目されますが、相場は
今後、来週末の米雇用統計を意識した展開となりそうです。
今日は週末で月末ですので、
深夜のポジション調整の動きなどに気をつけて
トレードしていきたいものです。

さて今日は、効率的市場仮説のお話です。

効率的市場仮説とは、近代投資理論の骨格をなす
「市場が効率的(efficient)」であるとする
経済学の仮説理論のことですが、

この仮説によりますと、
どんなに(ファンダメンタルを)分析したとしても
その分析情報はすでに市場が織り込んでいるので、
超過利潤を獲得できないという、
なんとも投資家の夢をなくしてしまうような仮説です。(笑)

最終的に投資は市場全体に投資するパッシブ運用か、
投資しないことが最善の行動となることも示唆して、
アクティブ否定の結論を導出しますが、

市場全体が効率的(efficient)であるかについては、
完全に効率的であるなら分析も用がなくなり、
そしてもしも、誰も分析をしなくなるとすると
効率的ではなくなるというパラドックスもあって、
いろいろな論争がされています。

ウォーナー・デボントとリチャード・セイラーの
「株式市場は過剰反応をしているのか?」と題される論文や
ナラシムハン・ジェガーデーシュと
シェリダン・ティットマンの研究など
反旗を掲げる研究者もいます。

価格や株価収益率の上位のポートフォリオ群と
下位のポートフォリオ群において、
上位を売って下位を買うポートフォリオ群の逆張りで
超過利益が得られる事実をもって、
効率的市場仮説を一部否定する結論を示しました。

市場は効率的な傾向も強いものの
事実上の集団心理的なオーバーシュート(行き過ぎ)や
ときに大きく負ける機関投資家もあって、
合理的な市場参加者ばかりではない以上、
超過利益の可能性は確かに存在しているようです。

FX タックスヘィブンのお話

マリナーズのイチロー選手が
いつものように活躍していますね。

トップ・アスリートには心に残る名言が多いですが、
イチロー選手も
「凄い凄いと言われているうちはまだまだです。
 当たり前と言われるようにならなくてはならない。」
という言葉を残していますが、流石ですね。^^

さて、昨日27日(水)の東京市場は、
前日のNYでの株価がはじめは値上がりしていたものの
しだいに下落して引けたことや
サブプライム問題の蒸し返しなど悪材料が
クローズアップされる格好で、
リスク回避からの円キャリー解消の地合いとなって、
円買いが進みました。

ドル円は122.80あたりまで、ユーロ円が165円近くまで、
ポンド円が245円台前半まで、そしてオセアニア通貨も
対円で下落しました。

ロンドン市場に入ると、
ストップ・ロスを巻き込みながらさらに円高傾向が昂じて、
ドル円は122円台半ばを割って、ユーロ円は164円半ばまで、
ポンド円は244円あたりまで、オージー円が102.60あたりまで
キウイ円が93円あたりまで軒並み下落しました。
一方、ユーロドルやポンドドルは
ロンドン時間のはじめで値を下げたものの
その後、回復を見せました。

ニューヨーク市場に入っても、
はじめ東京とロンドンの流れを継いだ円買いが続き、
注目の米耐久財受注の数字も悪く軟調の度を強めましたが、
その後、米証券大手によるサブプライム問題に対する
コメントなども影響してか、米株が反発して、
リスク回避の円買戻しの流れも一服となって、
東欧系およびアジア系のドル買いにも後押しされて
日本時間の深夜からは全面的な円安となって値を戻し、
大きなアップダウンの行って来い相場となりました。

今日28日(木)は、朝7時45分のNZ指標が
市場予想を上回る良い数字でキウイが上げました。
続く、朝8時50分の日鉱工業生産が悪い数字で
NY午後の円安傾向を一時増長させましたが、
その後、仲値(9時55分)でも瞬間的反発はあったものの
FOMCも意識してか急激に円が調整で買い戻されて
円高となっています。
今後の動きに注目が必要なようです。

夕方4時55分に独失業者数、
夜の9時半には米実質GDP(確報値)、米個人消費、
米新規失業保険申請件数など複数の米指標が発表されます。
同時刻に加鉱工業製品価格、加原料価格指数も発表されます。
そして、深夜3時15分には米FOMC政策金利が発表されます。

FOMCの市場コンセンサスは、政策金利5.25%の据え置きと
なっていますが、コア・インフレに対する見解の変化が
特に注目されます。

さて今日は、タックスヘィブンのお話です。

世界には租税回避地であるタックスヘィブンの国があります。
海賊の出そうな(笑)カリブ海や
南太平洋や欧州周辺の島国などです。

日本を含めていわゆる主要各国では
税率はけっこう高く、
国に資することは必要なことですが、
頭の痛いことでもあります。

タックスヘィブン諸国には、
租税回避地であることから、
ヘッジファンドの本拠が置かれているばかりでなく、
国際的な企業まで本拠を置くこともあって、
大きなコストである税を回避して
世界のお金持ちが集まります。

もちろん、タックスヘィブン諸国の狙いも
そこにあって、観光以外はさしたる産業もない
小さな島国が生きるためには、
「課税を放棄してまでも」企業やマネーを誘致して
雇用を含めた経済を活性化させる必要があるわけです。

国としての「主権」最大限に生かした苦肉の知恵なのでしょう。

ここであらためて教えられるのは、当たり前のことですが、
マネーが流入すると経済が活性化するということです。
また、逆に言いますとマネーが逃げると経済が減速します。

マーケットでも、たとえば
金利が上れば、その有利な金利を求めてマネーが集まり、
株式市場が活性化すれば、多少過熱感があっても
さらにマネーが集まります。

また、金利が下がったり、危険を感じ取ると
マネーは逃げていってしまいます。
株式市場も低迷すれば、
なかなかマネーは近寄ってきませんが、
割安株には買い手がつくことがあります。

こうしてみますと、投資とは
マネーがどこに「有利を求めて」動くのだろうか、
あるいはマネーがいつ「危険を感じて」逃げるのだろうか、
というマネーの行き先を目利きすることなのかもしれませんね。

今日のマネーは何を考えどこへ行くのでしょう。
ちょっと、マネーに聞いてみましょうか。(笑)

FX 裁定取引のお話

今日の北海道は曇り空です。

昨日26日(火)の東京市場は、世界的な株価の値下がりや
ベアスターンズ傘下のヘッジファンド巨額損失問題や、
尾身財務相の「為替市場が片方向に動き、
リスクを認識する事が重要」との発言を
市場が円安牽とらえたことなどで、
リスク回避のキャーリー解消の動きとなりました。
ドル円が123.30あたりまで、ユーロ円が166円あたりまで、
ポンド円が246円前半まで下げて、円高傾向となりました。

ロンドン市場に入っても円高傾向は続いて、
ストップロスを巻き込みながら
ドル円は122.85あたりまで、ユーロ円が165円手前あたりまで、
ポンド円が245.20あたりまで大きく下落しました。

背景には先週末のBIS(国際決済銀行)が出した
「最近の円安は異常」との報告や
ベアスターンズ傘下のヘッジファンド巨額損失問題の再燃
などによるリスク回避があったようです。

しかし、NY時間が近づくと円高傾向も一服となって、
しだいに円売りが強まり、値を戻していきました。

ニューヨーク市場に入ると、
NY株がはじめ堅調であったこともあってか、
円高が一時加速してドル円は123円台半ばまで値を戻し、
ユーロ円は166.30あたりまで、
ポンド円も247円あたりまで値を戻して、
いったん東京とロンドン時間での下げ分を回復する
行って来いとなる大きな振幅相場となりました。

しかし、サブプライム問題の渦中で注目されていた
米新築住宅販売件数は市場予想を下回る結果となって、
あわせて米消費者信頼感指数が昨年8月来の低水準であった
こともあって、リッチモンド連銀製造業指数が上昇したものの、
円安の流れは頭打ちとなりました。
その後、前日比で100ドル程の上昇となっていたNYダウが
下落基調をたどったことで
株式市場につれ安となるように、
リスク回避の動きが再び強まって円買いへと一転して、
ドル円が123円あたりまで値を下げる
アップダウンの激しい相場展開となりました。

今日27日(水)は、早朝発表されたNZ貿易収支が
0.09億NZDの黒字にとどまり、市場予想を下回ったことで、
前回値の上方修正があったものの
キウイが軟調となりました。

今後の今日の主な経済指標は、
夜の9時半に米耐久財受注が予定されています。
要人発言としましては、夜中の1時55分から
米ポールソン財務長官の講演が予定されています。

ヘッジファンド巨額損失問題やサブプライム問題の再燃、
そして円安牽制などによるリスクアバーションの動きと、
円キャリートレードが激突して交錯する
アップダウン激しい相場となっています。
方向感を観るのに難しい相場となっているようですので、
フットワークとともに慎重なトレードが必要なようです。

さて今日は、裁定取引のお話です。

諸説はありますが、裁定取引とは
価格変動において、同一の性格を持つ2つの商品の間で、
割安な方を買い、割高な方を売ることにより、
理論上での損失リスクなしに収益を確定させる取引、
もしくは先物と現物の価格差をとらえた取引、
と定義されているようです。

もともとは商業取引に起源を持つとも言われているようですが、
ある地域で安いものが、別の地域で高く流通していると
安い地域で商品を仕入れて、
高い地域で売ると利益を得られます。
需要が確かな場合には、適正に供給すると
損失リスクはとても少なくなります。

投資の世界では、
たとえば、株価の先物が高く現物が安くなったとき、
裁定買いが行われます。

マーケットの乖離していた価格の状態が解消されたときに、
反対売買を行なうことによって利益が得られることになります。
いわゆるサヤ取りなども裁定取引の1つです。
アービトラージなどとも呼ばれています。

同一市場の中でも、異なる市場間でも、
この裁定取引は行われています。

また、金融市場などでは、金利の低いところでお金を借りて、
金利の高いところへ貸し出すことによって
利益を得る手法もあって、
いわゆる金融業も裁定取引といえそうです。

円キャリートレードも広義の裁定取引といえるかもしれません。

物の価格や金利の安いほうでの調達と、
物の価格や金利の高いほうへの供給で、

安いほうは需要が増して高くなり、
高いほうは供給が潤沢となって安くなって、
しだいに価格差や金利差は収斂していきますが、

概観いたしますと、
裁定取引は「歪収束を狙ったトレード」ともいえそうです。

たとえば、
為替のマーケットにも常に歪は存在していて、
一例では、NZD/CADのロングは
「NZDを買ってCADを売る」ということですので、

理論的にはNZD/CADをロングするということは、
NZD/USDとUSD/CADの両ロングと同じですが、

この3つの通貨ペアを擬似両建てとなる
NZD/USDとUSD/CADのロングと
NZD/CADのショートでポジションを持ちますと、

実際は3通貨がそれぞれ別々にトレードされて
投機資金がそれぞれの通貨ペアに流入していますので
微妙にブレるものの
ほぼ完全に近くヘッジされて為替の差益差損はなくなります。

ところがスワップ金利は、あるIBの場合、現在、
NZD/CADの売りスワップは、−8.8CAD
そして、NZD/USDの買いスワップは、+6USD、
USD/CADの買いスワップは、+2.7CADで
計算しますと、わずかながらプラスのスワップポイントを
得ることができます。

つまり、擬似両建てでほぼ完全に為替差損をなくした上で、
プラスのスワップポイントを得れるということになるわけです。
金利差が変わるリスクはあるものの、
まさにフリーランチですね。

利益はとても少ないですが、
そのヘッジの精度は擬似両建てですので、
暴騰暴落もまったく恐れることはなくなります。

大きな資金やハイレバレッジで運用することも
考えられなくもありません。

世の中にはいろいろな投資法があるものですね。


※実際にトレードされる場合は、
 各社でスワップポイントも違いますので、
 ご自身で検証して自己責任で行ってください。

FX 正と負のフィードバックのお話

アジア、NY株が軟調となり、
キャリー解消の動きが見られます。

週はじめでゴトウ日の昨日25日(月)の東京市場は、
はじめ、ドル円、クロス円ともに
小幅な値動きながら堅調な展開で推移していましたが、
前週末の米株の大幅反落で注目されていた日株が
軟調な展開となったことなどから、
昼あたりからリスクアバーションによる
キャリー解消の動きとなって、
ドル円、クロス円が下げ始めました。
ドル売りもしだいに進んで、値幅は限定的ながら
ポンドドルも一時2.0000をつけ、
キウイドル、オージードルも十数年ぶりの高値をつけました。

ロンドン市場に入ると、
アジア株が軟調に引けたこともあってか、
ストップロスも巻き込んでドル円は123円台前半まで、
ユーロ円は一時116円を下回るところまで値を下げるなど、
円キャリートレード解消の動きが見られました。

BIS(国際決済銀行)が週末に出した「最近の円安は異常」
との報告や、「日銀が50bpの利上げに踏み切るとの噂」が
市場を飛び交ったことも背景にあったようです。

ニューヨーク市場に入ると、
ロンドン市場での「噂」の信憑性の低さなどもあって、
流れは一転して円売りが強まり、
ドル円は123円台後半を回復して、
欧州通貨、オセアニア通貨ともに対円で
値を戻す相場展開となりました。
サブプライム問題再燃の中、
注目の米中古住宅販売は良い数字となって
ドル買いが進みましたが、ドル円も123.90台までで、
米株の軟調を嫌気したか利益確定売りに押されて
調整的な相場展開に戻りました。
この時間、ユーロドルやポンドドルは
ロンドン時間での下げをやや回復しつつも
もみ合いに始終しました。

今日26日(火)は、夕方5時に欧経常収支、
夜の11時に米新築住宅販売件数、米消費者信頼感指数、
米リッチモンド連銀製造業指数など
複数の米指標が発表されます。
ベアスターンズ傘下のヘッジファンドによる
サブプライム問題再燃の渦中ですので、
米新築住宅販売件数には注目です。

アップダウンの忙しい相場となっていますが、
全般的に世界の株価も軟調地合いとなって、
調整の動きとなりやすい環境になっているようです。
しかしながら底堅くもあり、
下値は拾いたいところですが、
慎重かつ機敏にトレードする必要がありそうです。

さて今日は、正と負のフィードバックのお話です。

フィードバックとは、反応とか帰還を意味する言葉ですが、
市場は両方が作用しあって形成されていきますが、
正のフィードバックは、変化をもたらし、
負のフィードバックは、安定化や沈静をもたらします。

どことなく、改革派と保守派や
交感神経と副交感神経にも似ていますね。

市場での負のフィードバックには、
典型的なものとして「裁定」があります。

価格が適正値から乖離した場合に、
その乖離を埋めようとして市場が動くことがあります。
オーバーシュートを沈静化もしくは回帰させたりして、
発散への変化の抵抗となります。

一方、正のフィードバックは、
変化を加速させる力となります。
雪だるま効果やカスケード、
そして増幅などの現象などがそれです。

これら正と負のフィードバックが作用しあって
市場は形成されてきますが、
負のフィードバックが優勢の「回帰の時」には
逆張り的なトレードをすべき時で、
正のフィードバックが優勢の「変化が加速する時」には
順張り的なトレードをすべき時のようですね。

また、正と負のフィードバックが拮抗している時は、
いわゆる「もち合いの状態」で市場はとても効率的となって、
トレードチャンスがない状況といえるかもしれません。
昂じると膠着状態となって、次の動きを待たねばなりません。
スワップ狙いはともあれ、差益狙いのトレードを休む時です。

「回帰の時」
「変化が加速する時」
「休む時」

トレードとは、これらの「時」を
見定めることなのかもしれませんね。

かつて、投資苑で有名なアレキサンダー・エルダー氏が
その著書でとても面白いことを書いていました。

「列車は、やがて駅に到着して、
 その駅で降りる人、またその駅で新たに乗る人がいて、
 列車は駅でしばらく停車した後、
 そして、その列車は再び出発する。」

列車とは「レート」で、駅とは「もち合い」です。

もち合いの駅から、もと来た方向へ戻れば「回帰」
もち合いの駅から、さらにかなたへ向かって出発すれば
「変化が加速する時」になるのでしょうか。

日本にもある相場格言の
「もち合い離れにつけ」も想起させて
エルダー氏のたとえ話はとても含蓄深いものです。

FX 勝率のお話

今日の北海道は曇り空です。

株券の電子化とともに株主総会も
ネット参加できる時代となりましね。
先日UFJ銀行が管理するサイトから、
ログインIDとパスワードで
某機械メーカーの株主総会の議決権行使をしてみました。
あっけない感じでした。^^

さて、先週末22日(金)の東京市場は、
前日21日のNY株式市場が堅調も背景に
円キャリートレードのリスク後退観測の後押しもあって
円安が進みました。
ドル円が124円に迫るまで上昇して、
オージー円も16年来の105円台をつけるなど
キャリートレードが活発となりました。

ロンドン市場に入ると円安傾向がさらに加速して、
ドル円が4年半ぶりとなる124円台となって、
ユーロも夕方5時に発表された独IFO景況指数が弱めでも、
166円台半ばを越え、
スイス円が100円台となるなど、円安が進みました。
また、欧州通貨の対円での堅調ぶりが後押ししてか、
ユーロドルやポンドドルも上昇しました。

米系証券の一部では、
スイス国立銀行の金融政策見通しなどから、
「欧州市場では、もはやスイスフランは調達通貨ではなくなる」
との見解も出て「調達通貨としての円」としての位置づけが
円安を助長しているとの観測も出始めたようです。

ニューヨーク市場に入ると、
最近の懸念材料であるベアスターンズ傘下のヘッジファンドの
サブプライムローン債券焦げ付き損失の
問題再燃の影響もあってか、
NY株式市場が前日比−185.58の大幅下落となって、
大崩とはなりませんでしたが
ドル円が123.80あたりまで下げました。
その他クロス円で欧州通貨では、下げも限定的で、
ユーロ円は史上最高値水準の166円後半、
ポンド円も年初来高値の247円後半で引けました。

一方、オセアニア通貨ではキウイ円が93円半ばまで
下落するなど強めの調整となってまちまちな動きとなりました。

また、ユーロドルやポンドドルもいったん調整となりましたが、
ドル売りによって値を戻していきました。

週はじめでゴトウ日の今日25日(月)は、
午後3時15分に独GFK消費者信頼感調査、
夜の11時に米中古住宅販売件数が発表されます。
今日は指標発表が少ないながら、
サブプライムローン懸念再燃の渦中での
中古住宅販売件数の発表となりますので注目です。

さて、調整も見られるものの総じて調達通貨として
円が売られる傾向となっています。
今週は28日(木)の米GDPとFOMCが焦点となりそうですが、
利益確定売りの調整も出やすい地合いを
指摘する声も聞こえてきますので、
サブプライム問題や週末下落したNY株や
アジア株の動向にも注視しながら、
流れに乗りながらも機敏にトレードしていきたいものです。
ドルの動きには特に注目が必要なようです。

さて今日は、勝率のお話です。

プロフィット・ファクターの1つに勝率がありますね。
何戦して何回勝ったかの百分率で表します。

チェスや囲碁であれば勝ちと負けの
単純なカウントとなりますが、トレードの勝率は、
確かにプロフィット・ファクターではありますが、
大切なことがあります。

勝ち負けそれぞれの大きさです。

たとえば短期トレードで20Pipsの勝ちトレードが9回も続いて、
負けトレードがたった1回であっても、
200Pipsの負けであれば、あたりまえなことですが、
トータルで負けトレードとなってしまいます。

つまり、勝率が90%でも負けてしまうことがあるわけです。

ですので、トータルで勝ちトレードとするには、
レートの方向を探るトレード手法の精度とともに
負けのPipsを小さく抑えなくてはならないのですね。

実は勝率を上げるだけなら、
負けトレードを少なくすればよいわけですから、
上げた相場いつかは下げ、下げた相場はいつかは上げるという
性質を利用して「損切りポイントを極端に深くしたり」
あるいは「損切りを執行しない」と
勝率だけは極端に上げることができます。

しかし、この方法では、
たくさん勝って、いつかは資金を失う
悪魔に魅入られた投資法となってしまいます。

「上げた相場いつかは下げ、下げた相場はいつかは上げる」
という前提は、多くの相場の動きで見られても
その度合いがとても深い場合や
一方向へのトレンドの硬直もあって、

たとえばAUD/JPYを大括りで見た場合では、
何年も上昇を続けその上げの深さは数千Pipsにもなり、
CAD/USDを大括りで見た場合では、、
逆に何年も下降を続け
その下げの深さは数千Pipsにもなっています。

これらの中期トレードで方向を見誤って
逆方向にポジションを取っていたとすると
仮にいままでいくら勝っていたとしても、
そのトレード1回の負けでたいへんなこととなってしまいます。

まして、ナンピンをしていたとすると
考えるだけでも恐ろしいこととなりますね。

ですので、耳にタコですが、
トレードでは「損切り」がほんとうに大切となります。

たとえ1Pips差で戻す反転を経験したとしても
決めたルールは基本的に守るほうが
行く末のトータルでは良い結果となることが多いようです。

由ある高度な損切りポイントの移動は別としても、
損切りポイントをあまりに柔軟化し過ぎると
際限がなくなる悪い癖となってしまう恐れがあります。

「そんなこと、解ってるよ!」

という声も聞こえてきそうですが、
知っていることと執行していることは別のことも多いもので
実は告白しますと、私は「解っていても損が惜しくて」
損切りが執行できないダメトレーダーの時期が長くありました。
小さく数多く儲けて、1度にドーンとやられる
典型的なバカトレーダーだったのです。

トレードにトータルで勝つためには損切りはほんとうに必要です。
恐らくは最重要なトレードのルールとなります。

勝率が大切なのではありません。
トータル利益が大切なのですね。

ですので、トレードに勝つために損切りするわけです。

不思議なことですが、
確率的に良い相場の方向を探る
投資メソッドを得ることは前提ですが、
損切りをきちんと執行すると口座残高が増していきます。

もしかすると、パフォーマンスは別として、
週足のEMAと日足のEMAの方向が
同調している方向へエントリーして
損切りポイントを妥当なルールに基づいて決めて
きちんと執行するだけで、
ある程度の利益が得られる可能性すらありそうです。

私も嫌というほど経験してきましたが、
トータル利益が上げられない多くのケースでは
損切り執行が不充分なようです。

ただ、たんたんと、

確率的に有利な方向に精査した上でポジションを持って、
後は、決めたルールに従って
利食いのエグジットか損切りを行えば良い、

このことが解り実行できるまでに
愚かな私は何年も何年もかかってしまいました。


FX ユーフォリアのお話

今日の北海道はカラリとした良い天気です。

昨日21日(木)の東京市場は、
前日の20日にNY株が大幅安となったことを受けた
NY後半とオセアニア市場での調整の
円買いの地合いを継いではじまりましたが、
寄り付きで安くはじまった日株が反発したことから、
心配されていたリスク懸念が後退したためか、
円キャリートレードが盛り返す相場展開となって、
ドル円、ユーロ円、オセアニア通貨などが上げました。
ユーロドル、ポンドドルなどでは
ドル上昇によって戻りも限定的でした。

ロンドン市場に入ると、
米長期金利上昇を背景としたと思われるドル買いの地合いと
円安傾向がしばらく継続しましたが、
ドル円の124円手前では頭の重いもみ合いの展開となりました。
ドル高攻勢でユーロドルは1.3370あたりまで、
ポンドドルが1.9890あたりまで下げましたが、
その後は下げ止まり、もみ合いとなりました。
この時間欧州通貨は対円でも下げました。
オセアニア通貨は、まちまちな動きとなりましたが、
オージーが堅調に推移しました。
一方、カナダが軟調となりました。

ニューヨーク市場に入ると、
米新規失業保険申請件数が32.4万件に増加したことと、
サブプライム問題で閉鎖に追い込まれたヘッジファンドの
報道の影響もあってかドル買いの勢いも一服となりましたが、
崩れることはなく底堅いもみ合いの展開となりました。

クロス円も比較的狭い範囲での振幅となりましたが、
底堅い動きとなりました。
その後、米フィラデルフィア連銀製造業景況指数が
18.0に上昇したことでドル買いとなりましたが、
上値では利食い売りも観測されていたようです。
一方、カナダはいったん下げが大きめに進んだものの、
終盤徐々に持ち直しを見せました。

今日22日(金)は、夕方5時に独IFO景況指数が発表されます。
欧州指標では注目度が比較的高い指標です。
また、夕方6時に欧製造業受注が発表されます。
今日は、米指標の発表はありません。

要人発言としましては、
夕方5時に欧トリシェECB総裁の講演が予定されているほか、
夜の11時に米ポールソン財務長官の講演も予定されています。

高値警戒やキャリートレード巻き戻し懸念も
ささやかれてはいますが、
現状、円高の積極的な材料もなく、
円キャリーがしっかり進む相場となっています。
上昇の流れに指をくわえて見ているわけにも行きませんが、
過熱する中国株のユーフォリアもリダクションへの
トリガーとなる潜在懸念もありますので、
警戒感だけは忘れずに、週末でもあり注意深く
流れに乗ってトレードしていきたいものです。

さて今日は、ユーフォリアのお話です。

ユーフォリア(euphoria)とは、
多幸感とか幸福感という意味で、
本来、良い意味で使われますが、
相場では過熱感のある状況で潜在懸念も内在している
ことを意味することが多いようです。

先日5月23日に、グリーンスパン前FRB議長が
「中国株の騰勢は長続きしない。近いうちに調整局面を迎える」
「中国の株式相場の急落は避けられない」
と警鐘を鳴らして以来、くさんのアナリストも
中国株のユーフォリアに対して警鐘を鳴らしていますが、

現実は、多少の調整局面はあったものの、
中国株のユーフォリアの過熱は続いています。

過去のいろいろなバブルの時もそうでしたが、
警鐘が盛んに鳴らされているときは、
得てして天邪鬼な市場はその警鐘をよそに
ユーフォリアが続くようです。

そして、不思議なことに皮肉にも
ユーフォリアが恒常化して警鐘も遠のいた頃、
突然、リダクションがやってくるようです。

昔々のその昔、

1630年代のオランダでその事件は起こりました。
「球根取引のバブルとその崩壊」です。

中東を原産とするチューリップが、
トルコ商人によってイスタンブールからヨーロッパに
1554年にもたらされ、バルト海を干拓して国土が作られた
砂地のオランダでチューリップ栽培が盛んになりました。

それにつれて、珍しい品種のチューリップの球根の
取引がされるようになって、
投機対象となったチューリップの球根は
異常なまでに高値となって行きました。

1634年の記録によりますと、
バーセロイという品種の球根一個がなんと
「小麦5トン、ライ麦8トン、牛4頭、豚8頭、羊12頭、
 ワイン大樽2、ビール大樽4、バター大樽2、
 チーズ1000ポンド、高級ベッド1台、 スーツ1着、
 銀のコップ1個」と交換されたとあります。(笑)

この頃、冷静な人は
「なんとおかしなこと」と思っていたようですが、
チューリップ投機のユーフォリアは冷めやらず、

警鐘をよそに、買えば上る上るから買うの
倍々ゲームはまだまだ続き、3年後の1637年には、
センパー・アウグストゥスという種類の球根一個が
なんと現在の円換算で1億円ほどにもあたる
6000ギルダーで取引されるようなありさまでした。

そして、ついにその日はやってきました。
ユーフォリア崩壊の日です。

1637年2月2日、ハーレム市が
球根のあまりの高騰を沈静化させるための政策を施行しました。

果たしてチューリップの球根は、
一夜にして5000ギルダーもした球根が50ギルダーまで
暴落したのです。

そして数千人が破産したばかりでなく、
オランダは深刻な資産デフレに陥り、
バブル崩壊の後遺症による不況が長く続きました。

どことなく、総量規制で崩壊した日本のバブル崩壊の構図に
少し似ていますね。

よく言われる相場の格言とおり、

「強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、
 楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」

のですね。

現在、為替相場も過熱気味のようですが、
しかしながら、ユーフォリアが消え行くまでは、
私たちトレーダーは、警戒によって
上昇の流れを指をくわえて見ているわけにも行かず、
リスクも認識しつつ流れに乗って行く必要もありそうです。

FX ディープブルーのお話

昨日注目の英金融政策決定会合議事録は、
5対4と僅差での据え置き決定であったことと、
キング総裁とジーブ副総裁が利上げに投票していたことなど
サプライズとなりましたね。

昨日20日(水)の東京市場は、朝方にドル円クロス円が
キャリートレードと見られる上昇をしたものの
やがていくぶん軟調となって、仲値直前では戻すも、
上昇エネルギーの一服も予感させる動きとなりました。
しかしその後、サムライ債発行報道の影響もわずかにあってか、
持ち直しを見せ、小幅な値動きにとどまりました。

ロンドン市場に入る頃からは調整の動きとなって、
一時、円高傾向が進み、ドル円が123.10あたりまで下落、
ポンド円もMPCを前にして、244.80近くまで値を下げました。
そして、発表された英金融政策決定会合議事録(MPC)が
冒頭のとおり、5対4と僅差での据え置き決定であったことと、
キング総裁とジーブ副総裁が利上げに投票していたことなどで、
市場の英利上げ期待が8月から7月に前倒しとなって、
ポンド円が246円台まで上昇して、
ポンドドルも1.9920あたりまで一気に上昇しました。
この動きにつられるように調整となっていたドル円も
123円台半ばを回復する展開となりました。

ニューヨーク市場に入ると、
回復の進んでいたドルが米債券の利回り上昇を好感してか、
さらにドル買いが進み、ドル円は123.65あたりまで上昇して、
ユーロドルはしだいに軟調の度を強めて行きました。
そして、米株が大きく下落したこともあって、
リスク回避からの円キャリートレード解消の動きによる
調整売りが出て、ドル円やクロス円がやや軟調となりました。
AUDやNZDなどオセアニア通貨も一時調整が大きく進みました。
MPCを受けて上昇していたポンドも、
ポンド円で245円台まで下落するなど軟調となりました。
ユーロドルは1.34を割り込む下落が進みました。
その後、ドルとオセアニア通貨は復調を見せましたが、
欧州通貨は頭の重い展開となりました。

今日21日(木)は、午後3時15分にスイス貿易収支、
夜の9時半に米新規失業保険申請件数、
同時刻に加小売売上高指数、
夜の11時に米景気先行指標総合指数、
夜中の1時に米フィラデルフィア連銀製造業景況指数
などが発表されます。

調整の動きも見られますが、
依然、円安基調が続いているようです。
しかし、債権利回りの低下や、NY株の下落、
そして日株や中国株の寄付きに軟調さも垣間見られるため、
積極的には売りにくいものの
リスクアバーションによるキャリー解消の動きには
注意が必要になってきているようです。

さて今日は、ディープブルーのお話です。

1999年、300万ドルもしたといわれるIBMのスパコンと
当時無敵といわれたチェスの世界チャンピオン
カスパロフとの頭脳の戦いが行われました。

このスパコンは、過去のチェスのグランドマスターの
100年ほどの公式戦データを保有して、
なんと1秒間に2億手もの評価ができて、
次の一手を指す3分では350億手もの思考ができる
モンスターマシンでした。

一方、人間であるカスパロフは、せいぜい1秒間に
3〜5手ほどしか手を読めなかったといわれています。

息詰まる熱戦が繰りひろげられましたが、
引き分けの続く熱戦の第6局目についに決着がつきました。

果たしてその結果は、ディープブルーの勝利に終わりました。

時は移り、2007年3月に今度は
将棋でもコンピューターと人との戦いがありました。
世界コンピューター将棋選手権で優勝したボナンザと
渡辺明竜王との戦いです。

果たしてその結果は、渡辺明竜王の勝利となりました。

チェスと将棋は似ているようでも、
取った敵の駒を味方の駒として
攻防に自由に使えるという点で異なり、
指し手は、はるかに将棋のほうが複雑となります。

単純な比較は難しいものの
チェスのように戦いが進むにつれ双方の駒が少なくなって
帰納的なアルゴリズムとできる場合は、
計算能力の高いコンピューターに有利で、

将棋のように戦いが進んでも双方の持ち駒の和が変わらず、
戦いが進むほど複雑さが増して、
帰納とともに演繹も同時に要求される
アルゴリズムが複雑となる場合では、
人が大局観や直感認識ができるという点と、
無駄手を読まない「指し手の捨」ができることなど、
まだ人の頭脳のほうが優れているのかもしれませんね。

投資の世界でもコンピューターが活躍する時代ですが、
いったいどうなのでしょう。
短い期間でのサンプリングでは小数の法則による
結果のばらつきも大いに考えられるので、
大数の法則に近づけるようにある程度の長い期間で、
一流トレーダーと投資ソフトとの
スプリット・ランでの公開対決の企画などが
あっても面白いですね。

恐らくは将棋よりも思考の構成要件が複雑で、
市場心理という曖昧なものまである投資では、
まだまだトップレベルの人のほうが優位にあるとも
思えますが、実際はどうなのでしょう。
興味深いですね。

私も興味があって、過去にいくつか投資ソフトを購入して
みましたが、すばらしい過去のバックデーターがあるものでも
現在進行形で相場つきの変化する実戦では、
なかなか満足のいくものはありませんでした。

裁量を排することができるはずが、
今後もまだこの投資ソフトを使うのか、
それとももう使うのをやめるのかという、
大きな裁量の決断を迫られる始末でした。(笑)

もっとも、たとえば現在の将棋ソフトでは
トッププロには勝てないまでも、町道場の有段者クラスは
軽く負かすくらいのレベルとなっていますので、
最新のしっかりしたアルゴリズムの投資ソフトでは
ある程度期待ができるかもしれませんね。

余談ですが、私の投資メソッドを
ソフト制作会社にたのんで
トレードソフト化できないかと打診したところ、
複数の時間軸で統合的に結果を導く部分や、
ある指標に従って計測するその他の指標の組み合わせを換える
部分など、アルゴリズムの構築が非常に難しいとのことで、
まだペンディングとなっています。

FX バフェット氏のエピソード

今年は、海面の温度が下がることによって
早い梅雨明けと猛暑となるラニーニャ現象が
起こっているとのこと。暑いですね。

昨日19日(火)の東京市場は、小動きの中でも
ユーロ円が史上最高値となる166円をつけるなど、
円安傾向が続きました。わずかに弱含む場面もありましたが、
サムライ債(日債)の発行などもドル円やクロス円の
下支えをしていたようです。

ロンドン市場に入ると、
はじめドル高と欧州通貨安の調整の動きが見られ、
夕方に発表されたZEWドイツ景況感指数が
市場予想よりも弱かったこともあり、ユーロが売られました。
ユーロドルは一時1.3380あたりまで下落しました。
その後、米長期債利回りの下落を反映したためか、
ドルも売られてドル円も123円台前半まで値を下げました。

ニューヨーク市場に入ると、注目の米住宅着工件数が
147.4万件とほぼ市場の予想の範囲でしたが
前回値が2.2万件の下方修正となったことで、
じわじわとドル売り傾向が継続しました。
ユーロドルは1.3430あたりまで値を戻して、
これにつられるようにユーロ円も165.65あたりまで戻しました。
ポンド円は横ばいながらも、
ポンドドルは1.988あたりまで上昇しました。
このような中、CAD/JPYが116円をつけるなど
カナダが堅調な動きを見せました。
また、為替介入のあったNZDも
対円で93円半ばの年初来高値を更新するなど、
堅調な動きを見せました。

ゴトウ日の今日20日(水)は、
朝に日BOJ議事録要旨の公表がありましたが、
目だった市場反応は見られていないようです。
夕方5時半には英BOE議事録公表があります。
今後のポンドの金利先行きを占うためにも
注目しておいたほうが良さそうです。
夕方6時に欧建設支出、
夜9時半に加卸売売上高と加景気先行指数
などが発表されますが、いくぶん小粒な指標となります。
今日は米指標の発表はありませんが、
夜の11時に米ポールソン財務長官の議会証言が
予定されています。

さて、仲値でのドル円も直前に少し戻したものの
上昇エネルギーの一服も予感させる動きともなっていて、
同時に底堅くもあり難しい相場となっているようで
いつレンジブレークとなるかが注目されます。

また、ここのところ経済指標が小粒なこともあってか、
動意の薄い通貨ペアもあってイライラすることもありますが、
通貨ペアによってはそこそこの動きを見せているものもあります。

オージー円が今日も104.51の年初来高値を更新するなど、
キャリートレードは活発のようですが、
調整の動きとなりやすい地合いを指摘する声もありますので
株価の動向にも注視しながらトレードしていきたいものです。

さて今日は、バフェット氏のエピソードのお話です。

ビルゲイツに次ぐ富豪のウォーレン・バフェット氏は
誰もが認める世界トップレベルの投資家ですね。

そのバフェット氏が1997年のバークシャー・ハサウェイの
年次報告で株主に対して面白い質問をしました。

「株式市場は上向きと下向きでは、どちらを好みますか?」

一見バカバカしい質問ですが、
当然ながら株主のほとんどすべての人は

「株式市場は上向きのほうが良い」と答えました。

ところが、世界で最も投資に精通しているバフェット氏の見解は
驚くことに違っていました。

「利益の多くを配当として株主に配分する企業の株を買う
 場合には、相場が下がり気味のほうが都合がよいのです。」

「…!?」

「なぜかというと、相場が下がれば、
 たくさん株が買えるからです。
 ある程度コンスタントな額の配当があるのなら、
 株価が下がれば下がるほど
 投資の実質的なリターンは大きくなるのです。」

「…!」

「そして…、相場が上向くことを心から望むときは、
 その株を売却することを決めた時です。」

株を買うときには、基本的に生涯持ち続けることを念頭に
株を買うという長期投資家のバフェット氏ならではの見解ですが、
凡人にとっては、理解することを拒否する心が
芽生えてしまうものの、含蓄深いものを感じますね。

普通、株は売って差益を得るために買うことが多いので、
株が値上がりすることを望むのは当たり前のことですが、
投資スタンスによってはまったく逆となるのでね。

保証金による差益を狙う為替トレードなどでは
考えられないことですが、
投資対象や投資スタンスや立場によって
考えは変わってくるようです。

為替でもロングポジションであれば値上がりを望みますが、
たとえばドルが実需的に必要な企業では、
円と交換してたくさんドルが得れるのでドル安は歓迎されます。

このバフェット氏のエピソードを為替取引にあてはめますと、
配当、つまりスワップポイントを目的とする場合では、
将来に売るということや含み損益などを前提とせずに
現物を生涯保有するくらいの気持ちで
安くなったときに喜んで買うということに
あたるのかもしれませんね。

スワップポイントは変動するものの
不払いの可能性はほとんどないようですので、
長期に資金を寝かせることのできる人にとっては
とても良い利殖となる可能性があります。

せっかちで(笑)、差益トレードが楽しく大好きな
私たちにとっては異次元の投資スタンスですが、
投資にはスタンスによって
いろいろな正解が存在しているようですね。


参考: 日本経済新聞社 ジョエル・クルツマン著
    「お金」と「市場」のカラクリ


FX 長期投資のお話

北海道はすっかり初夏となって暑い日が続いています。

昨日18日(月)は、早朝のオセアニア市場で
NZ中銀(RBNZ)が為替介入を行った観測があって
キウイが窓を空ける大きな下げではじまりましたが、
東京市場で窓を埋めるようにジリジリと値を戻しました。

その他の主要通貨も日株の3日続伸や中国株高での
リスク回避懸念後退からキャリートレードへの安心感が
醸成されたことと、先週末の福井日銀総裁の追加利上げに
慎重な発言も影響してか、
円安傾向がしっかりという展開となりました。

ロンドン市場に入るとポジション調整の動きが見られ、
ドル売りの動きとなって、ポンドドルなどが上げました。
ユーロ円も調整売りでいったん下げましたが、
ユーロドルはドル売りに支えられまちまちな動きとなりました。
一方、カナダはかなり強めの調整となり値を下げました。

ニューヨーク市場に入ると、
米債券市場での利回り低下の動きを受けたか
ドル売りには継続傾向が見られましたが、
円売りが加速する動きとなって、
いったん下げたドル円も上昇して、
ユーロ円が116円に迫る史上最高値を更新し、
ポンド円も245円半ばまで上昇しました。
オセアニアもいったん調整が入ったものの
その後は盛り返しを見せて、
円キャリートレードが堅調な印象の相場展開となりました。

今日19日(火)は、夕方6時に独と欧のZEW景況感調査、
夜の8時に加消費者物価指数、
夜の9時半に米住宅着工件数が発表されます。
少ないながらこれらの経済指標には注目です。

円安傾向が止まらない印象です。
カナダでやや強めの調整が見られたものの
主要通貨では調整も限定的で、
押し目拾いが定石となる相場状況ですが、
中国株のユーフォリアも潜在的なリダクション懸念を
高めているようで、債券市場での利回り低下も
見られてきたことから、いつかは来る転調のリスクにも
心構えだけは必要になってきているようです。

さて今日は、長期投資のお話です。

著名な投資家には、
ウォーレン・バフェット氏に代表されるように、
なぜか長期投資家が多いですね。

反面、一部のヘッジファンドを除いて
短期投資で世界的な財を成した話はあまり聞きません。

国の経済成長、資金流入による市場の成長、
マネーサプライの増加が続く限り、
長期投資はとても優れた投資法のようです。

以前、こんな面白いお話を聞いたことがあります。

オートバイも生産している日本の某メーカーが
はじめてバイクを世に送り出したその昔、

「その新型バイクを買うよりも、
 そのバイクを買うお金でそのメーカーの株を買えば、
 今頃、億万長者になっていただろう。」

というお話です。
後付タラレバのお話ですが面白いですね。

為替のマーケットでも、
日本がゼロ金利政策を始めた頃から
どのクロス円でも長期ロングしていたら、
為替差益とともにスワップポイントもたくさん得れて、
さらに利益で買い増しをしていたとすると、
巷のいろいろな投資法よりも大きな利潤を得れたことでしょう。

日本の政策金利が世界的に異常なほど低いという
前提条件がありながらも、
事実上、そのバックグラウンドの条件が
何年も何年も継続していましたから、
途中、1000Pipsもの大きな下げの調整もあったものの
長期投資においては、クロス円のロングは
間違いのない利殖法でした。

そのトレンドは、今だ圧倒的な金利差のもと続いています。

そのようなためか、
日本の政策金利が世界的に異常なほど低いという
前提条件にあえて触れてはいないようですが、
いろいろな投資法が巷に溢れています。

先日も、「ノーリスク」「勝率100%」なるものに
お目にかかったので、中身を調べてみると
過去のデータに基づいて資金に対してポジションを低く抑えて、
LCにならないようにした上で、
某オセアニアと円の通貨ペアをただ単にロングする、
というものでした。

5年間ものバックデータも添えられていて、
現状においては嘘とも言えず、投資法の作者も真顔ですが、
これを高いお金で買った人からすると
開けてビックリ玉手箱だったことでしょう。

このような
日本の政策金利が世界的に異常なほど低いという
バックグラウンドに依存したさまざまな投資法がありますが、
この状況が続く限り、あながち否定もできず

資金と時間に余裕があれば長期投資は、
為替マーケットでも今だに有効なようです。

まぁ、日々稼ぎ、数ヵ月後には出金しなければならない
私のように日銭の必要なゴミ投資家にとっては、
真似事はしても大きく何年もの長期投資を実行することは
なかなか困難で、しかも日々の投機トレードも
楽しくてしかたがないとあっては始末に悪いですが、

もっと年をとったなら投機を卒業して
5年10年という長期投資のできるレベルの
本物の投資家になりたいと思っています。


FX サンタフェ研究所のお話

今朝(18日)、NZ中銀(RBNZ)が
またまたサプライズの為替介入をしたようで、
NZDが窓を空けてはじまりました。

先週末15日(金)の東京市場は、ゴトウ日仲値で
ドル円は上昇して円安基調の強さを覗わせる地合いの中、
日銀金融政策決定会合で市場の予想とおり、
全会一致で金利据え置きとなりました。

ロンドン市場に入ると、福井日銀総裁の記者会見が行われて、
市場の一部にあった7〜8月の利上げ思惑を後退させる
ハト派な内容に、円売りが大きく進む相場展開となりました。
ドル円は123.50近くまで上昇して、そしてクロス円も
ユーロ円が164円台の半ばまで、
ポンド円も243円台前半まで上昇しました。
オセアニア通貨もNZDが一時弱含む場面もありましたが
AUDともに上昇するなど、キャリートレードが活発となりました。
しかしながら対円通貨ペア以外では
比較的静かな展開となりました。

ニューヨーク市場に入ると、
注目の米消費者物価指数コアが市場予想を下回り、
高値にあったドルが売られる展開となりました。
ユーロドルが1.33台後半あたりまで、
ポンドドルが1.97台後半まで上昇するドル安となりました。
一方、米株式市場ではインフレ懸念の後退から
NYダウが一時100ドルを超える大幅上昇となって、
円キャリートレードへの安心感へとつながって
円安傾向が加速しました。
ドル円はドル売りの動きもあってもみ合いとなりましたが、
クロス円ではは総じて上昇して、ユーロ円は165.23あたりまで、
ポンド円は244.15あたりまで上昇してしました。
その後、大きな調整もなく週を終えました。

週はじめの今日18日(月)は、
夕方4時15分にスイス鉱工業生産、
夜の9時半に加国際証券取扱高、
真夜中の2時に米NAHB住宅市場指数などの
経済指標が発表されます。
また、夜中の1時にトリシェECB総裁の講演が予定されています。
今日の経済指標は比較的小粒で
動意薄となる可能性がありそうです。

明日19日(火)は、夕方6時に独と欧のZEW景況感調査、
夜の8時に加消費者物価指数、
夜の9時半に米住宅着工件数が発表されます。
米経済指標には注目です。

さて、一部で高値警戒もささやかれていますが、
今のところ外貨建投資信託の新規設定に絡んだ
資金流出も背景にあって、円安地合いがしっかりで
キャリートレードは継続すると見る向きが多いようです。
ただ、世界の株式市場や債権市場の動向には
敏感となっていると指摘する声も聞こえてきていますので、
楽観することなく、いつかは巻き戻しの大き目の調整もあり得る
ことも意識してトレードしていきたいものです。

さて今日は、サンタフェ研究所のお話です。

1984年、ロスアラモスの街とサンタフェの間の山の上に
サンタフェ研究所が建設されました。

「明白な1つの結論を出す」ことのできない
いくつもの不確実な要素(変数)をもつ事象において
「あり得る可能性を予測する」
非線形問題や複雑系などを研究していた研究所ですが、
ここで面白い試みがされました。

経済予想モデルを構築するための
多数の人工知能で構成されるバーチャル市場の
トレード・シミュレーションの研究でした。

そのバーチャル市場は「サンタフェ株式市場」と呼ばれました。

このプロジェクトには、
コンピューターが学習しながらしだいに賢くなっていく
「人工知能理論」のジョン・ホランドも加わって
学習して知能進化するコンピューター25台を使った
人工のマーケットを作って研究が進められました。

その25人(台)の人工トレーダーたちは、
ある程度の個性を与えるために過去の株価を
どこまで分析するかの範囲はそれぞれ規定されましたが、

売買を繰り返し、市況を解析して市場の特長を学び
賢くなって、自身で取引手法を修正して、
それぞれ少しでも多く金儲けをしようと活動しました。

研究のため、その仮想市場にファンダメンタル的要素にあたる
研究者による人為的刺激として、

仮想株価の配当をかなり高目に設定してみると、
各人工トレーダーたちの動きが激しく変わって、
買いが優勢となりました。

そして、人工トレーダーたちの買いが著しく強くなると
激しく価格は高値圏で上下動をしばらく繰り返して、
やがて、売り手のいない買い一色となると
値動きはその時点でピタリと止まり、
今度は、反動的な売りが激しく起こりました。
その売りの動きは仮想株価の配当を非合理なまでに
乖離したものとなりました。

「仮想株価の配当をかなり高目に設定」するという刺激によって
仮想市場は高騰とリダクションの両方を演じたのです。

リアル市場のバブルとその崩壊の過程にも似て
興味深いですね。

似たようなものに、50台のコンピューターに
50種のトレード・プログラムを搭載して
実市場の株価を基にバーチャルトレードをさせて、
その50種の総合評価を人間が判断して
実際のトレードをしようという、
複数のバーチャル・トレーダーたちと人間との
ハイブリッドなシステムを考案した
ロイ・ニーダーホッファーの手法が知られています。

その彼がこのようなことを言っています。

「これらのシステムのシミュレーションで解ってきたことは、
 どうも市場は経済的要因だけで動いているわけではない、
 ということです。多くの人は『市場を動かしているのは経済だ』
 というが、どうもそれは違うようです。
 市場を動かしているのは経済を見ている人間で、
 その人間を動かしているのは頭脳による決断です。
 そして、その頭脳による決断は、感情によって支配されます。
 人間はいつ不安を感じるのか、不安を感じると何をするのか、
 市場動向の予測にはこの『恐怖の度合い』を見ることが
 大切です。」

とても興味深いお話ですね。


参考: NHK出版 マネー革命

FX 正常と異常のお話

ドル円が2002年以来4年半ぶりとなる
123円台を記録しましたね。

昨日14日(木)の東京市場は、
前日のベージュブック発表後に米債利回りが落ち着くも
NYダウが上昇したことでリスク懸念が後退して、
円キャリートレードが活発化していきました。
ドル円は122円台後半まで上昇して、
クロス円でも買いが進みました。
一方、早朝に発表されたNZ小売売上高指数では、
市場予想を大きく下回る結果にいったんキウイが
値を下げましたが、その後は値を戻す動きとなりました。

ロンドン市場に入っても円安傾向は継続して、
ドル円が123円直前まで迫りました。
この時間大きく動くことはありませんでしたが、
調整らしい調整も見られず堅調に推移して、
円安傾向の強さを見せました。

ニューヨーク市場に入ると、
注目の米生産者物価指数が市場予想を上回る
良い結果にインフレ圧力軟化懸念が後退して、
ドル買いがさらに優勢となって、
ドル円が一時的ながら2002年以来となる
123.10を越えるまで上昇しました。

その後、米債券市場で利回り低下や利益確定売りで
122円台に戻るも再び123円台となるなど、
123円をはさんでのもみ合いとなりました。
ユーロドルも1.33を中心とした攻防となるなど、
NY後半は各主要通貨ともに、もみ合いの展開となりました。

今日15日(金)は、昼過ぎに日BOJ政策金利が発表されます。
市場のコンセンサスは据え置きで、
3時半からの福井日銀総裁のコメントが注目されます。
市場では7月の参議院選以降での利上げを予想していますが、
記者会見で具体的な話があれば一時的に円高方向に反応する
可能性もありそうです。

午後4時15分にスイス実質小売売上高、夕方6時に欧貿易収支、
そして、夜の9時半には米消費者物価指数、
NY連銀製造業景況指数など複数の米指標が発表されます。
市場の注目度の高い指標ですので大いに注目です。
また、同時刻バーナンキFRB議長の講演も予定されています。

夜10時には米対米証券投資が発表されます。
こちらにも大いに注目です。
続く10時15分には米鉱工業生産、
11時には米ミシガン大消費者指数(速報値)などが発表されます。
こちらにも注目しておいたほうが良さそうです。

さて、週末のゴトウ日の今日、
仲値でもドル円は上昇して午前中は円安基調の強さを
覗わせる展開となっています。
今日は米指標のラッシュで、今後のドルの動向を占う
節目の注目日となりそうです。
債券市場と株価にも注目しながら、
しっかりとトレードしていきたいものです。

さて今日は、正常と異常のお話です。

いつも起こることは正常と言われ、
いつもは起こらない並外れたことは異常と呼ばれます。

でもこの正常と異常の区別は、
認識によって変わってくるものです。

夜に暗闇となっても
暗黒の世になったとは誰一人として思いませんし、(笑)
冬に凍てつき雪が降っても
このまま氷河期が到来するとは誰も思いませんね。

何度も夜から朝となることを経験して、
冬から花咲き乱れる暖かな春の訪れを
毎年経験しているからです。

一方、自然サイクルから外れて
6月に雪が降れば異常な出来事となりますね。

ところが、判断が難しいこともあって、

人間の平均寿命なども
たとえば弥生時代と現代とでは何十歳も違っていて、
明らかに上方硬直の揺るぎないトレンドとなっていますが、
どの時代の人間の平均寿命が正常なのかは難しい問題です。
どの時代もそれぞれにおいて正常な感じもしてしまいます。

また、砂漠化が世界規模で毎日数ヘクタールも進んでいることや
オゾン層の破壊が長きにわたって地球規模で進んでいること、
そして二酸化炭素による温暖化傾向が静かに長く続いている
ことなどは、「異常が恒常化」していて、
正常か異常かの定義的な判断は難しくなってしまうようです。

正常ということに「本来あるべきこと」という概念を加えると
これらは忌むべき出来事が静かに進行している
とても異常なこととなりますが、

この正常と異常ということで市場を見てみますと、
経済学で指向する本来あるべき良い状態のモデルはあるものの

ところが「市場自体はあるがまま」であって、
善悪の概念はありません。

たとえ実体からずれて「買うから上る、上るから買う」の
異常といわれるバブルでさえ、
ただ単にその時にその状態にあるだけです。

過去、バブルはことごとく崩壊して
いわゆる正常に戻ろうとして、
さらにその戻りがオーバーシュートして
下げ過ぎることがあっても
それ自体があるがままで、善悪はともあれ
トレードではそれに乗らなくてはなりません。

また、日々の上げたり下げたりの正常な範囲の動きの背景にある
二酸化炭素による温暖化傾向が静かに長く続いているような
「静かに大きく進む恒常化した異常」も
それが本来あるべきことかどうかは別として、
いち早く気づいてトレードしていかなくてはならないのですね。

こうしてみますと、
日々の小さく正常な上げ下げの
波に乗ってトレードしていながらも、
また同時に大局的に「静かに大きく進む恒常化した異常」も
察知して、やがて大きな正常回帰へのリスクも認識しつつ、
異常に乗ってトレードすることも必要なようです。

むしろ、投資の世界は平均値ではなく、
異常値に支配されていることを思いますと、
投資で勝つためには「恒常化する異常なバイアス」と
その転換点をいち早く見つける必要がありそうです。

トレンドと呼ばれる恒常化しつつある異常こそ
大きなトレードチャンスとなるのですね。

そして、そのトレードチャンスを掴むためには
優れた投資法が必要です。

FX ヘッジと片張りのお話

ドルがレンジブレークしましたね。

昨日13日(水)の東京市場は、米債利回り上昇やNY株安という
交錯した市場情勢に仲値あたりまで
やや円高模様となりましたが、
その後一変して、NY後半での軟調を戻す動きとなりました。
ドル円が122.30あたりまでとなる上昇となって
年初来高値を更新しました。
その他のクロス円も大きく値を上げました。

ロンドン市場に入ると、米債利回り上昇の追い風に
さらにドル高が進みました。
ドル円は122.50近くまで上昇しました。
ユーロドルやポンドドルなどでもドル買いの動きとなりました。
その後、債券市場の調整につれて
為替市場も調整の展開となりました。

ニューヨーク市場に入ると、注目の米小売売上の数字が
市場予想を大きく上回る結果となりましたが、
発表直後はドル買いの動きとなったものの
高値警戒によるものか、米債権市場も調整となったことで
ベージュブックの発表時間頃まで
全般的に調整の相場展開となりました。
ドル円が122.20あたりまで下落、
ユーロドルも1.33まで戻しました。

発表されたベージュブックは、
インフレ圧力についてややハト派的な内容となって、
NYダウが上昇、米債利回りでは下げる反応となりました。
ドル円は122円台後半まで買い進まれましたが、
ユーロドルやポンドドルでは、小幅ながら
ドル売り反応となりました。

オセアニア通貨も好調となって、
終盤調整となったものの、キウイ円も一時92.27をつけ、
オージー円も一時103.19をつけて年初来高値を更新しました。

今日14日(木)は、早朝にNZ小売売上高指数が発表され、
市場予想を大きく下回る結果にキウイ円など値を下げましたが、
その後、値を戻す動きとなっています。

夕方4時半にスイスSNB政策金利、
夕方5時半に英小売売上高指数、
続く6時に欧消費者物価指数、
夜の9時半に米生産者物価指数と米新規失業保険申請件数、
などの経済指標が発表されます。
スイスの政策金利の市場コンセンサスは
0.25%の利上げとなっています。
要人発言としましては夜の9時半に
米ポールソン財務長官の講演が予定されています。

さて、円キャリートレードも活発となってきていて、
米長期金利上昇やNYダウ上昇などの追い風もあって
ドルが堅調となってきています。
ドル円も4年半ぶりの円安ドル高の水準となっています。
レンジブレイク直後では利益確定売りも
入りやすい状況もありそうですが、
ドル円は122円台のレートの滞在期間が短いという統計もあって、
早晩さらに大きく動く可能性も高そうです。

ただ、過熱する中国株には常に調整懸念が潜在していますので、
リダクションへのトリガーとなる可能性も否定できないため、
株価動向への注視は怠らずトレードしていきたいものです。

さて今日は、ヘッジと片張りのお話です。

ヘッジ(hedge)とは、もともとは垣根のことなのですが、
為替など相場では「リスク回避の保険」のような意味で
使うことが多いですね。

また、リスクとは文字とおりの「危険」という
意味でも使いますが、投資で使う時は
「損益分布の範囲」という意味でも使います。
どうも慣例的に2つの意味が与えられてしまっているようです。

「危険回避」の意味であれば、
市場のリダクションの懸念が強まった時に
利益確定や損切りをして資金を市場から引き揚げることや、
1つの籠に卵を入れない分散投資や
場合によっては難しい相場には近づかずに
トレードを休むのも危険回避となります。

「損益分布範囲のコントロール」の意味であれば、
ポジション・サイジングもその1つですし、
分散投資で損益分布範囲をコントロールする手法もあります。
また、相関関係(順相関や逆相関)やボラティリティによって、
たとえば順相関関係にある通貨ペアの一方を買って
もう一方を売るということも
損益分布範囲のコントロールをすることとなります。

むしろ普通、リスク・ヘッジといいますと、
後者のような「損益分布範囲のコントロール」の意味で
使うことが多いようです。
株式と債権などグローバルにつながっている異市場間で
ヘッジをする方法もあって、その手法は多岐にわたっています。
金融工学という分野で研究がされています。

投資家によっては、
「このヘッジがあるかどうかということが
 ギャンブルと投資や投機を分けるのだ」と
もっともらしいことを言う人もいますが、
詳しくは解りませんが、ギャンブルの世界にも
このヘッジに似たような手法があるようで、
一概には言えない部分もあるのかもしれません。

では、なぜ投資家はヘッジをするのでしょうか。

それは、投資には「利益の期待」とともに
「損の可能性」もあるからですね。

もしも利益の期待だけあって損の可能性がなければ
ヘッジなどする必要がありません。
一番儲かりそうな銘柄にだけに
たくさん資金をつぎ込んでいれば良いからです。

しかし、現実はそうともいきません。

ですので、いろいろな銘柄に投資したり、
リダクションの危険が迫れば、
損切りしたりして資金を引き揚げ、

損することも意識して、片張りでは
資金と投資タームに見合ったサイズのポジションに抑えたり、

たとえば順相関関係にある通貨ペアの一方を買って
もう一方を売るという、片方のポジションの為替差益差損が
マイナスとなる可能性の高い両張りまで行うわけですね。

ところで、為替差益差損をヘッジする両張りと
ポジションサイジングによる小さなポジションの片張りとでは
似ているようでまったく違います。特徴的な違いは、
時間リスク(時間の経過によるリスク)の違いとなります。

実際は、両張りポジション間の損益が拡大したり縮小したり
いわゆるサヤが変動しますので、
(実はそこにポジション間の損益の妙味もあるのですが)
時間的に損益は変動するものの、
同一通貨ペアの両建てのような完全逆相関の
反対ポジション間では、常に損益は一定で、
時間のリスクがなくなるように
一般に両張りでは時間リスクを軽減できます。

ところが、たとえばUSD/CADが4月上旬から6月上旬まで
たった2ヶ月間で1000Pipsも価格変動があったように
たった1万通貨単位でも10万円以上も値動きがあって、
片張りでは小さなポジションサイズでも
時間リスクは軽減されないのですね。
思惑と逆に動いた場合では、
いくら小さなサイズといえども損切りという
危険回避の手段も必要となってきます。

では、時間リスクのある片張りは
よく「これはギャンブルだ」などと悪口を言われるように
劣った投資法なのでしょうか?

この回答にはいろいろな意見がありますが、
私は必ずしも劣っているものとは考えていません。

なぜかと言いますと、

ランダムとも言われる相場動向ですが、その中に
しっかりと実在する相場方向を捉えていく方法を知って、
さらに危険回避の「損切り」手法をしっかりとることによって
時間リスク、つまり時間による損益変動さえも味方にして
利益を上げることができる事実を知っているからです。

FX タートルズのお話

暑い日が続いていますね。北海道でも昨日は30℃を超えました。

昨日12日(火)の東京市場は、
主要各通貨が小幅なもみ合いに始終しました。
そのような中、前日に為替の売り介入を受けて下げていたNZDが
一時堅調な戻りを見せました。

ロンドン市場に入ると注目の英消費者物価指数が発表されて、
市場コンセンサスを下回る2.5%と弱めの数字に
はじめ市場はポンド売りの反応となりました。
しかし、その後ポンド円に買戻しの動きが現れて、
ポンドドルも値を戻す展開となって、
買い意欲の旺盛さを見せました。
キャリートレードによるものかドル円も堅調で、
ポンド以外ではドルが強含みました。
一方、ユーロはやや軟調な展開となりました。

ニューヨーク市場に入ると、
10年債の利回りが02年5月以来の5.267%に上昇するなど
債券価格が下落して、プラス圏で推移していた
NY株式市場も反落して、債権市場と株価の影響を受けて
為替も揺れる展開となりました。
米系シンクタンクがユーロ金利に
弱気なレポートを出したこともあって、
ユーロドルは1.3300あたりまで下落するなど
ユーロが軟調となりました。
これにつられるように終盤にポンドも調整局面となりました。
ドル円はドル高基調の中、小幅ながら調整の動きとなりました。
オセアニア通貨も豪とキウイともにきつめの調整が進みました。

今日13日(水)は、夕方5時半に英失業率、
夜の9時半に米小売売上高、
夜の11時には半期に一度発表される米財務省半期為替報告書、
真夜中の3時に米ベージュブック、
などの経済指標が発表されます。
市場の注目度も高くレートを大きく動かす可能性がありますので
要注意です。

さて、現在(13日午前中)は、
昨日のNY時間での調整を戻す動きとなっています。
米長期金利の上昇と株価の動向が気になるところですが、
金利上昇はドル買い意欲につながりやすいものの、
住宅ローンなど米住宅への影響は好ましいものではなく、
総体的な市場反応を見守る必要がありそうです。
また、ドル円の上にも下にもいけないレンジの壁が
いつ破られるかも注目されます。

市場注目度の高い経済指標も多いことから、
経済指標とチャートそして株価の動向をしっかり見据えて
トレードしていきたいものです。

さて今日は、タートルズのお話です。

たった400ドルから数十億ドルに資産を増やした逸話を持つ
リチャード・デニスと、同僚のウィリアム・エックハートが、
「トレーダーは養成することが可能かどうか」で
賭けをしたことで生まれたトレーダー集団が
タートルズと言われています。

このトレーダー養成の募集は、
1983年と1984年の2回だけ行われました。

「教えられた投資手法は絶対に誰にも口外してはならない」

というルールがありましたが、
第1期生の1人ラッセル・サンズが「タートルズの秘密」
という本を門下生を破門されてまで著したによって
その秘密の投資法は世の中の多くの人に
知れ渡ることとなりました。

それは、1960年代にドンチャンによって作られた
「チャネル・ブレイクアウト」の手法をベースに
ポジションサイジングのアルゴリズムを加えて
進化させたものでした。

はじめ20日間タームのブレイクアウトが採用されていましたが、
その後、40日間タームあるいは100日間タームでの
ブレイクアウトの仕掛けへと変遷していきました。

その基本となる考え方は比較的簡単であったようで、
日間タームのブレークアウト、
つまり、20日間のブレークアウトであれば、
毎日の高値と安値をプロットして、
過去20日間で最高値をつけたときに買いポジション、
そして過去20日間で最安値をつけたときに売りポジションを持つ
という単純ともいえる手法でした。

このような手法で資金に見合ったポジションの大きさの
ルールを守りながら、40日間のブレークアウトや
100日間のブレークアウトで仕掛けていくわけですが、
当時のその威力はすさまじく
全米のCTAランキングの上位に必ず何人ものタートルズたちが
名を連ねていたほどでした。

ここでとても興味深いことに気づきます。

トレードがデイトレードやスイングトレードではない
中期トレードに属するものですが、
ある期間で、最も高くなった時に買って、
最も安くなったときに売っているということです。

高くなったら、もうそろそろ下げるだろうという
逆張り指向ではなかったのですね。
オシレーターの考え方とは真逆の手法だったのです。

私たちのように短期売買をしていますと、
ついついほんの数Pips乗り遅れただけで
エントリーの意欲が萎えてしまうこともあるものですが、

データに基づいていたとはいえ、
ある期間で一番高くなるのを待って、
あえてそこから買いに入るということは
なかなか経験が少ないとできないものです。

まさにトレンドフォローを地で行く手法ですが、
普通のトレーダーにできないことをしたからこそ、
タートルズが大きな結果を残せたのかもしれませんね。

トレードの期間を長くするほど
トレンドの見定めが肝心となります。

タートルズの逸話は示唆に富んだ興味深いお話です。


参考: パンローリング社 
    ラッセル・サンズ著「タートルズの秘密」

FX リスク意識のお話

北海道も真夏のような暑い日となっています。

週明けの昨日11日(月)の東京市場は、
シドニー市場もお休みで、朝に日GDPの発表がありましたが、
年率で市場コンセンサスを0.1%上回って、
やや円高に動いたものの小動きでした。
ところが、午前11時にNZ中銀がサプライズの売り介入を行って、
NZD円が91円台半ばへ1円以上下落して、
NZD/USDも100P近く下落するなどキウイが大きく下げました。
他の通貨はもみ合いでしたがAUDは一時つられ安となりました。

ロンドン市場に入って、英国勢の売りにキウイは
下値をトライすることとなりましたが、
その後、安値圏でのもみ合いとなって戻す動きも見られました。
つられ安となっていたAUDもいったん戻して、
また軟調となるなどアップダウンの展開となりました。
その他のドル円やクロス円はやや買い優勢となったものの
大きな動意はなくもみ合い相場となりました。

ニューヨーク市場に入ると、
再度キウイの下値トライの動きがみられましたが、
ドル円はキャリーの買いが入ったと見られやや強含みましたが、
勢いは乏しくもみ合いの相場が続きました。
他の主要通貨もこの時間方向感のあまりない小動きに始終する
デイトレーダーにとっては辛い状態が続きました。

今日12日(火)は、朝に日企業物価指数、
そして午前10時半に豪企業信頼感指数が発表されましたが、
予想の範囲内で市場の反応は限定的でした。
夕5時半に英消費者物価指数、英小売物価指数、英貿易収支、
が発表されます。ポンドを動かす可能性があり注目です。
続く6時に欧 鉱工業生産、夜の9時半に加労働生産率、
そして、真夜中の3時に米月次財政収支などの発表があります。

要人発言では、夜の9時半に米ポールソン財務長官の講演、
深夜1時半にグリーンスパン前FRB議長の
講演が予定されています。今日のNY時間では指標発表が
少ないだけに市場の注目度も高く要人発言には注目です。

NZの為替介入でキウイは下げましたが、
他の主要通貨は方向感がいまいちはっきりしない
動意なきイライラする相場が続いていますが、
焦らずジッとチャンスを待ってトレードしたいものです。

さて今日は、リスク意識のお話です。

ポートフォリオについて
マコービッツ博士とインタビュアーとの
面白いコメントがあります。

「もしも投資家が本当に期待値だけで株式を買うなら、
 投資先は儲かりそうな銘柄だけのはずです。
 期待値を最大にする方法は、最も期待値の高い
 1つの銘柄に全額を投資すれば良いのですから。
 しかし、ウィリアムスの『投資価値の理論』のとおり
 には、投資家は投資をしていないのです。
 それは、あることに気づいているからです…。」

「1つの籠に全部の卵を入れるな、ということですね。」

「そう。1952年に私が論文を発表する以前から
 そのような考え方が存在していたのです。
 シェークスピアもベニスの商人で
 アントニオにこう言わせています。
 『私の商品は複数の船に分散させて乗せてあります。
  そんなこんなで、商品のせいで悲しい思いはしません』
 とね。」

「分散の考え方はベニスの商人の時代からあったのですね。」

「そう。私がポートフォリオの理論を世に出す前から
 人々は分散投資の概念を直感的に知っていたのです。
 『収益期待値と同様にリスクという損失の可能性も
  考慮に入れるべきこと』を知っていたのです。」

「収益期待と同時にリスクも考慮していたわけですね。」

「そう。収益期待だけではなく、金融工学は
 このリスクを再認識することからはじまったのです。
 私はなぜ分散投資が必要なのかの根拠を論証して、
 方法論を提供したというわけです。」

投資を決める物差しに「利益への期待」だけではなく、
「リスクへの不安」も組み入れることは、
投資行動に対して大きな示唆を私達に与えてくれています。

FX タレブのエピソード

北海道の初夏の風物詩YOSAKOIソーラン祭りが
5日間にわたってくり広げられ、
「新琴似天舞龍神」が全341チームの頂点となって
史上初の4連覇を達成しました。

さて、先週末の8日(金)の東京市場は、
世界的な株安の連鎖で日株が一時350円を越える下落となって
リダクションが心配されましたが、
朝に発表された注目の日機械受注が
前月よりは良い数字であったものの
市場予想を下回る2.2%という結果となったこともあって、
前日のNY時間に進んだ円高に対する
調整の円安の展開となりました。
ドル円も121.30を回復して欧州通貨も反発しました。

ロンドン市場に入ると東京時間での円高が一転して、
いったん世界的な株安と債券安を嫌気した
リスク回避の動きとなって、
ポンドが237円台まで急落するなど、クロス円が下げました。
その動きにつられる形でドル円も一時120.80を割り込みましたが、
その後、米国債の利回り上昇もあってか短期筋の買戻しも入り、
急反発して、いったんの下落分をほぼ取り戻すほどとなって、
振幅の激しい展開となりました。
一方、オセアニア通貨はこの時間堅調となりました。

ニューヨーク市場に入ると、米債市場も好転の兆しとなって
NY株もプラスに転じたことで、リスク回避の動きが後退して、
キャリーの動きがしっかりと復調する展開となりました。
ポンド円もきつめの上下動をしながらも
239円台半ばあたりまで反発しました。
ドル円もアップダウンしながらも121円台後半に戻しました。
オセアニア通貨も振幅しながらも持ち直しました。

今日11日(月)は、シドニー市場が祝日で休場です。
朝の8時50分に日の実質GDPの発表がありましたが、
年率では市場コンセンサスを0.1%上回って、
午前中はやや円高に動いています。
夕方5時半に英生産者物価指数、
夜の9時半に加新築住宅価格指数ほか、が発表されます。
今日は米指標の発表はありません。
英指標とカナダ指標には注目しておいたほうが良さそうです。
要人発言としましては、
夕方5時に米クリーブランド連銀総裁による
金融政策の展望についての講演と、
夜の10時に欧トリシェECB総裁の議会証言が予定されています。
こちらには注目です。

水曜日からは注目の米指標が多くなりますが、
ここ2日間の経済指標はいくぶん小粒のようです。
世界の株価や債券市場を睨んだ相場展開となる
可能性がありますので
株価等には注目しておいたほうが良さそうです。

今日午前中の日経平均は堅調ですが
為替の反応は幾分鈍いようです。

6月は米ファンド筋の決算に絡んだ
レパトリエーションでのドル転需要や、
日本の個人投資家のボーナス期での外貨投資もあって、
ドル下支えになると思われますが、
ドル円の週の値幅が1.5円以内という頭の重い
低ボラティリティの状況が一ヵ月半以上続いていることや、
世界的なインフレ圧力からの金利上昇による
株式市場への悪影響も気になるところです。
円安圧力が継続する可能性も高いものの、
リスク回避の動きもしばしば起こっていることから、
気を抜かずトレードしていきたいものです。

さて今日は、タレブのエピソードのお話です。

「タレブ、これはいったいどういうことなんだ?」

トレーダーミーティングでナッシム・タレブは、
同僚のトレーダーたちに激しく詰め寄られました。

先のミーティングでマーケットの今後の動向について
尋ねられたタレブは、

「近々、マーケットは上昇方向に動くだろうね。
 可能性は70%ほどだ。」

と、答えていたのに、

タレブ自身が実際に持ったポジションは、
強気の予想とは逆にS&P500の先物を
大きくショートしていることを
同僚のトレーダーが指摘したのでした。

社内成績のために仲間を欺きタレブが嘘を言ったと思い込んだ
同僚達がタレブに抗議して詰め寄ったのでした。

するとタレブは涼しい顔でこう言いました。

「予想と実際のトレードは別だ。
 実際のトレードは『期待値』を重要視しなくては
 ならないんだよ。」

「…?」
 
「そう。僕は近々マーケットは
 70%ほどの可能性で上昇するだろうと言った。
 そのように予想したのは嘘ではない。
 でも、同時に期待できる上昇の大きさは
 +1%ほどと予想していたんだ。」

「……。」

「その期待値は、+0.7%となるよね。」

「そ、そうだが…。」

「で、僕はまたマーケットが下落する可能性も
 30%あると読んでいたんだ。
 そして、同時に期待できる下落の大きさは
 チャートポイントを下回ることとなれば
 −10%ほどと予想していたんだ。」

「…!」

「その期待値は、−3%となるんだ。解るよね。」

「(そうか)」

「マーケットが上昇する確率は下落する確率を上回っていても、
 マーケットの上昇と下落に伴う損益の大きさは
 非対称でそれぞれ違うから、
 僕は実際のトレードでは期待値に従って、
 ポジションを持ったんだ。」

投資には、このように「期待値」で
ポジションの比率や厚みを考える手法もあります。
スイングトレード以上のタームでのレジスタンスラインなどの
チャートポイント付近でのトレードで有効なことが多いようです。

仮に二頭立ての競馬があったとして(笑)、

本命馬の来る確率予想が70%でもオッズが
等倍返しに近いくらい安く、
一方の対抗馬が来る確率予想が30%でも
オッズが高く高配当の場合では、
対抗馬のほうが投資の「期待値」が大きくなるので、
対抗馬のほうに勝ち馬投票をするのに少し似ていますね。^^

参考: 日経BP社 投資の科学

FX 「FRB」のお話

昨日は米系証券大手を中心とした
株式のポジション縮小を勧める動きや
米債券市場の大幅安となって、
米10年債利回りが5%を突破したこともあって、
NYダウが一時200ドルを超える大幅な続落となり、
昨日はリスクアバーションによる
市場からの資金逃避の動きが見られました。

昨日7日(木)の東京市場は、
早朝6時に発表されたNZ政策金利がサプライズの
利上げとなったことからNZドル円が
91.50円あたりまでなるなどNZDが上げました。
しかしその後、ボラードRBNZ総裁の
「NZDは並外れて高く正当ではない」との
発言を受けて下げるなど、波乱となりました。

午前10時半に発表された豪新規雇用者数と豪失業率が
良い数字で、豪の早期利上げ観測が再燃して
オージー円は102円半ば過ぎまで上昇しました。
この動きにつれて要人発言でいったん下げたNZDも
堅調となっていきました。

ロンドン市場に入ると、
ドル円は堅調な推移となって121円半ばを回復しました。
オセアニア通貨はこの時間もみ合いとなりましたが、
独DAXの株価指数の不調を反映してか、
欧州通貨は徐々に軟調な展開となっていきました。
そうした中、BOEが政策金利を5.50%に据え置く事を決定して、
一部で英政策金利に利上げ期待もあったことから
ポンドが失望売りとなる展開となって、
これに追従するようにユーロも下げました。

ニューヨーク市場に入ると、
NYダウが一時200ドルを超える大幅な続落となったことや
米系証券大手を中心とした株式のポジションの縮小を
勧める動きなどがあって、
リスク回避の動きが顕著となって行きました。
しばらく踏ん張っていたドル円も121円を割り込んで、
ポンドに至っては239円をも割り込む大幅安となるなど、
堅調であったオセアニア通貨も含めて、
キャリー解消のクロス円全面安となりました。

堅調が長く続いていたカナダまで下げて、
北によるミサイル発射報道まであって
多くの通貨ペアで巻き戻しによる
資金逃避の動きが見られました。

今日8日(金)は、朝に注目の日機械受注が発表され、
前月よりは良い数字であったものの市場予想を下回る
2.2%という結果になりました。
市場の反応は円安傾向に振れています。

午後3時に独貿易収支、夕方5時半に英鉱工業生産、
夜の7時に独鉱工業生産、夜の8時に加雇用統計と加失業率、
9時15分に加住宅着工件数、
夜の9時半に米貿易収支と
加国際商品貿易収支などが発表されます。

英指標やカナダ指標、そして米指標の貿易収支には
市場の注目が集まりそうです。

今日は、今のところ朝に発表された日指標が悪かった
ことなどで押し目を拾う展開となっていますが、
昨日にNY株式市場が大幅続落したことや
今日の日株も下げていることから、
(杞憂の可能性もあるものの)週末でもあり、
ロンドン時間やNY時間では株価の動向による
リスク回避の動きの再燃にも充分に注意しながら、
慎重かつ機敏にトレードしたいものです。

さて今日は、FRBのお話です。

FRBは、連邦準備制度(Federal Reserve System)の略称で
米中央銀行の役割をしていますが、
組織的にはワシントンD.C.に連邦準備制度理事会があって
全国の主要都市にある連邦準備銀行を統括しています。

「準備(Reserve)」というワードがついていたり、
連邦準備制度理事会の長を理事長ではなくて
「議長」と呼ぶなど面白いですね。

実はアメリカは1791年と1816年の2回、
中央銀行を設立したのですが、
どちらも20年間の設立許可書(チャーター)が更新されず、
廃止した経歴があります。
ですので19世紀の半ばからFRBが設立される1913年まで
中央銀行がない時代が何十年もありました。

資料によりますと、南北戦争のあった1860年代には
なんと目を疑うばかりの
1600以上の銀行が発行する7000種類もの紙幣が
アメリカで流通していたとあります。

このような状態であったアメリカの通貨の
事情が変わる契機となったのは第一次世界大戦で、
世界の通貨ポンドの大英帝国が没落し
代ってアメリカを経済大国に押し上げました。

しかし、当時のアメリカはモンロー主義で
世界という意識が薄く、アメリカ紙幣を
世界通貨としようという意欲はあまりなかったといいます。

その後、第一次世界大戦で大きくなったアメリカ経済は
さらに発展して、ニューヨーク市場も世界の資金調達の場と
なって、1913年に金融政策と銀行破綻を防ぐ目的で
FRBが設立されました。

設立後14年目の1927年に株の大暴落があって、
米銀行の半分以上の4305行が破綻したり、
GDPが25%も縮小して、米経済が−10%を超えるマイナス成長や
失業率25%超えという大恐慌を経て、
第二次世界大戦の戦時需要も大きな弾みとなって
アメリカ経済は復興して、世界覇権に目覚めていきます。

そして、国際貿易機構やブレトンウッズ機関と呼ばれた
IMFなども設立されてドルは世界通貨の地位を固めました。

こうして駆け足でFRBとドルの生い立ちを見てみると
感慨深いものがあります。

J.P.モーガンやポール・ウォーバーグ、
そしてジョン・D・ロックフェラーたちの後ろ盾もあって
設立されたといわれるFRBですが、
いつになったら「準備(Reserve)」という言葉が
取れるのでしょうね。(謎)


FX ファットテールのお話

今朝、NZ政策金利がサプライズの利上げとなりましたね。
しかしながら、いったん上げたレートは
ボラードRBNZ総裁の「NZDは並外れて高く正当ではない」との
発言を受けて下げました。
金利も総裁発言もサプライズであったようです。

さて、昨日6日(水)の東京市場は、
朝8時半に発表された豪政策金利が市場予想とおりの
据え置きでしたが、午前10時半に発表された豪GDPが1.6%で
前年比でも3.8%と良い数字でオージーが買われました。
オージー円は一時102.30あたりまで上昇しました。
他の通貨は夜にECB政策金利発表とトリシェ総裁会見が
控えているためか様子見的な動きにとどまりました。

ロンドン市場に入ると、
米系証券大手モルガンスタンレーが顧客向けレポートで
危険回避のため株式エクスポージャーの縮小を勧めるとの
英テレグラフ紙の報道によって欧州株が下げたことで、
リスクアバーションからのキャリー解消の動きとなりました。
ドル円は121円を割り、クロス円が下落しました。
ECB政策金利は市場予想とおりの0.25%の利上げとなりました。

ニューヨーク市場に入ると、
ECBトリシェ総裁の記者会見に市場の注目は集まりましたが、
金融政策は依然緩和的など将来の利上げを匂わす文言が
あったものの、インフレ見通しが据置き的な内容であったことや
ECBトリシェ総裁のコード(暗号)とみられている言葉が、
"monitor closely"と「監視」レベルであったことなどで
ユーロは失望売りとなりました。

その後、持ち直しの動きも垣間見られたものの
欧州株の下げに続いて米株も下落したことなどで
ドル円やクロス円が軟調となりました。
しかしながら、大崩とまでは行かず踏みとどまり
その後、安値圏でのもみ合いとなっていきました。

今日7日(木)は、朝にNZ政策金利が発表されて
冒頭のとおりサプライズの利上げとなって、
NZDはいったん買い進まれましたが、
その後のボラードRBNZ総裁発言で下げる動きとなりました。

続く午前10時半に発表された
豪新規雇用者数と豪失業率が良い数字で
オージーが上げたことで、
これにつられるようにNZDも買い戻されて
振幅の激しい展開となっています。

午後2時45分にスイス失業率、
そして夜の8時に英BOE政策金利、
夜の9時半に米新規失業保険申請件数、
夜の11時に米卸売在庫、などが発表されます。

英政策金利も一部で利上げ期待もあるようですが、
大方の見方は据え置きとなっています。
その後に発表されるコメントが、
今後の金利動向の観測と市場の思惑に
大きな影響を与えるために注目されます。

報道や株価の動向に神経質で
上下動激しい難しい相場となっていいて、
リスク回避での円キャリーにとって警戒すべき状況も
垣間見られますが、なんとか踏みとどまって、
現在は上昇に転じています。
しかしながら、トリシェ・コードではありませんが
株価の動向には引き続き「監視」が必要なようです。

さて今日は、ファットテールのお話です。

生物学的に事実かどうかはわかりませんが、
太った尻尾を持つネズミは尻尾に栄養分を溜め込むといいます。
ロングテールなどとも言われることがあるようですが、
このファットテールということが
投資における正規分布信仰に大きな一石を投じています。

投資においてファットテールは「稀なる重大事」として
恐れられています。

ランダムウォークやCAPMやVaR(バリュー・アット・リスク)
そしてブラック・ショールズ・モデルなど
多くのファイナンス理論で正規分布の考え方を
取り入れていますが、近年見る論文では、
その正規分布信仰に警鐘を鳴らすものが目立ってきました。

近年、投資における正規分布には尖度(せんど)が認識されて
標準偏差での±3σが単純に99.7%の事象を捕捉できない
ことが解ってきて、べき乗則を用いた投資理論構築などの
試みがされているようですが、その難しい理論はさておいて、

認識しておかなくてはならないことは、
通常ほぼ適用できることから外れる
確率的に稀で異常な出来事はとても重大であるということです。

いつもの出来事と稀なる出来事は、
その大きさと影響があまりに違います。

ときにほとんどあり得ない稀なる事象が
残りのほとんど常にある事象を食い潰すほどに
大きいことがあるわけです。

「あぁ、そんなこと確率的に99%起こらないよ。
 だから、確率的に安心できるのさ。」

などと言っていられないわけですね。

かつてのブラックマンデーも確率的には
ほとんどあり得ないことでしたが、その稀なることは、
大きさとともに時間的にも長く市場に影響を与えました。

稀なる恐怖の異常事態がもし起こったら?

火事となる家からいち早くネズミが逃げるように
市場からできるだけ早く退避するより術はないようです。

さながら、ネズミのファットテールならぬ、
ファスト・マウス(?)のように
危険を察知したらすばやく逃げなくてはならないのですが、
最近はトラウマか強いのかすぐ消火するボヤでも
急いで逃げてしまうネズミも多いようです。(笑)

冗談はさておき、投資や投機をしている以上、
危機感だけは常に持っている必要はありそうですね。


業務連絡:
今朝7時45分ころ、biglobeのアドレスで
私の販売サイトのフォームからお問合せいただきました方が
いらっしゃいましたらご連絡をお待ちいたします。
メールアドレスの入力違いのためか、
回答のメールが届かないようです。

FX ラプラスの悪魔のお話

今日からドイツのハイリゲンダムで
G8サミットが開催されますね。
「反グローバリズム」の団体などによる
大規模で過激なデモがあったりといろいろあるようです。
バルト海沿岸の海浜保養地ハイリゲンダムには
周囲12kmにわたってフェンスが設置され
厳戒態勢が敷かれているとのことです。

昨日5日(火)の東京市場は、
利上げがほぼ確実視されているユーロが漸進的に買われて、
ユーロ円は一時164.50と高値を更新しました。
ドル円も一時121.90近くまで上昇して、
円安傾向の相場展開となりました。

ロンドン市場に入るとはじめは円安傾向が強まって、
ユーロ円が164.60円、ポンド円が243円近くまで上昇するなど
クロス円が上げましたが、
その後、調整局面となって、
特にドルが下げて121.60あたりまで戻される展開となりました。
これに呼応してユーロドルやポンドドルは上げました。
クロス円は軟調となりました。

ニューヨーク市場に入ると、
南ア国際会議での要人発言と経済指標と株価に
翻弄されて揺れる展開となりました。
NY時間のはじめにバーナンキFRB議長による
「住宅融資審査の厳格化」の発言を受けて、
住宅需要の抑制につながるとの思惑から
ドル円では121円半ばを割るところまでドルが売られました。
このドル売りとともにユーロの利上げ織り込みもあって
ユーロドルは1.35台半ばまで上昇しました。

その後、ユーロドルは調整が入りましたが、
南ア国際会議に出席していた福井日銀総裁の日インフレ見通しと
日経済成長見通しの発言を受けて円買いが進んで
ドル円は121.20をも割り込む円高となりました。
一方、ロンド時間で243円近くまで上げていたポンド円も
241円台まで値を下げてポンドドルも軟調となりました。

しかし、その後発表された米ISM非製造業景況指数が
予想を大きく上回る好結果となって再びドルが買われました。
ところが年内利下げ観測後退をうけて米株が大幅安となった
ことでリスク回避でのドル円、クロス円の売りとなって、
大崩はなかったものの、めまぐるしく上下動する
忙しい相場展開となりました。

今日6日(水)は、朝方発表された豪RBA政策金利は
市場予想とおりの据え置きとなりました。
午前10時半に発表された豪GDPが良い数字となって
オージーが堅調となっています。

夜の8時45分には欧ECB政策金利が発表されます。
市場のコンセンサスは4.00%と0.25%の利上げとなっています。
続く夜9時半からのトリシェECB総裁定例記者会見のほうに
今後の欧金利の動向を探るものとして注目が集まっています。

同9時半には米非農業部門労働生産性など複数の米指標、
同時刻に加住宅建設許可、
夜の11時に加lvey購買部協会指数などが発表されます。

さて、神経質で上下動激しい難しい相場となっていますが、
今日明日は政策金利の発表ラッシュで、
発表後のコメントに相場が揺れる可能性も大きいため
要人発言は特に注目されます。

さて今日は、ラプラスの悪魔のお話です。

フランス人の数学者ピエール・シモン・ラプラスは、
ニュートンの学問的系譜における「決定論」について、
その著書「確率の哲学的試論」のなかで
後に有名となる一節を記述しました。

「宇宙を動かしているあらゆる力と、
 宇宙を構成しているあらゆる物体の状態を
 ある瞬間にすべて把握できるような『知性』が存在していて、
 すべての情報を分析し、
 巨大な天体の運行から質量が軽い原子の動きまでも
 1つの数式に押し込むことができるなら、
 不確かなことは何もなくなり、
 未来は過去と同じように、
 我々の目の前にその姿を現すだろう。」

現代の哲学者や科学者はこの『知性』を
神ではなくラプラスの悪魔と呼んでいます。

物理学では不確定性原理も発見されて、確率のみ存在して、
原理的に決定され得ないことがあることも解ったことで
仮想の悪魔と表現されているようですが、

似たようなことが
投資の世界でも垣間見ることができます。

かの有名な世界的知性のブラックやショールズも
デリバティブにおけるラプラスの悪魔を探しました。
そしてヘッジファンドLTCMでの歴史的で壮大な実験で
皮肉なことに悪魔であることが証明されてしまいました。

また、現在も決定論を前提としたトレードのためのソフトの
アルゴリズムの果て無き研究が各国でされています。
完全に未来を決定するものが将来には完成するのでしょうか。
それとも解が確率範囲にとどまるものとなるのでしょうか。
その結末や如何に…。

投資のような複雑系では、
数多くの相互依存によって成り立っていて「自己組織化臨界」が
あるために、なかなか完全には未来を決定できないのですね。

この「自己組織化臨界」についての
面白くも有名なたとえがあります。

砂で山を作るのに底面積を大きくすればするほど
高い砂山を作ることができますが、
その砂山をどんどん高くしていくと、
単に重なり合っていた砂の粒子が自己組織化して
やがて臨界に達します。

臨界に達した砂山にさらに砂を積もうとすると
砂山は部分崩落してしまいます。
無制限には高くできないのです。

そして、その崩落の度合いは大きな場合と
小さな場合があって、崩落前の最後にのせた砂の量と
崩落度合いには密接な関係式がありません。
不確定なわけです。

複雑系に分類される投資もこれに良く似ているとされています。

底面積を大きくすると山は高くできて、
つまり、長期で大きなトレンドが形成されるファンダメンタルは
存在し得ても、「自己組織化臨界」という原理で
無限には高くできないのです。

要所で部分的な自己崩落や大きな地すべり(砂滑り)が
(原理的に)起こるのです。

このように思いをはせますと、
つどつど起こる調整も、
そして、歴史的に起こるバブルの熱狂とその後の大暴落も
イメージがつかめる感じがしますね。

臨界がどこかはなかなか判らないことですが、

どうも市場が警戒心を忘れ熱狂した時に
「悪魔」は便りを得てやって来るようです。
常に警戒心だけは養っておきたいものですね。

FX 「未知を解く」のお話

ハンカチ王子とハニカミ王子、
人気の秘密は「さわやかさ」だそうですね。

さて、週はじめの昨日4日(月)の東京市場では、
上海株総合指数が一時7.5%ほどの下落となりましたが、
その影響はある程度限定的な範囲にとどまり、
円キャリートレードの底堅さを示しました。

ロンドン市場に入ると、ECBがユーロGDPや
インフレ率見通しを上方修正したとの報道などで
ユーロが買われる展開となって、
ユーロ円は一時164.30の最高値をつけ、
ユーロドルなども上昇しました。
その反動かドルが売られて、
ドル円は一時121円半ばまで値を下げました。
オージー円は一時101.70の15年来の高値をつけました。
その後、クロス円も調整局面となって
限定的ながらやや円高傾向の相場展開となりました。

ニューヨーク市場に入ると、
比較的狭いレンジ内でのもみ合いとなって、
要人発言にも反応薄で、
ユーロドルも1.35手前で頭打ちとなりました。
一方ドルも、米製造業新規受注が市場予想を下回るものの
前回値が上方修正されて交錯したこともあって、
121円台後半での動意のないもみ合いとなりました。
カナダも高値警戒からか頭の重い状況となりました。

ゴトウ日の今日5日(火)は、
午前10時半に発表された豪経常収支は、
市場予想を下回りましたが、
豪住宅建設許可件数が市場予想の2.5%に対して8.1%と
良い数字で強弱交錯して、大きな動意とはなりませんでした。
そして、夕方6時には欧小売売上高、
夜の11時に米ISM非製造業景況指数の発表があります。
米欧の指標は注目しておいたほうが良さそうです。

さて、ドル円も節目の122円を超えたと思えばまた戻り
底堅いながらもはっきりしない相場が続いています。
世界の株価を睨んだ神経質な相場展開となりそうです。

一方、利上げ織り込みが進んで強いユーロですが、
こちらも高値圏での慎重な動きとなっています。
明日のトリシェECB総裁の記者会見が注目されます。

さて今日は、「未知を解く」のお話です。

その昔、ビクトリア王朝時代の学者であった
フランシス・ゴルトンによって
「集団の情報集積能力」の研究が行われました。

その研究では、舞台となった
イングランド西部で開催された家畜養鶏展示会のイベントで
「雄牛の体重当てコンテスト」をしたところ
とても興味深いことが解ったというのです。

ひやかしを排除するために6ペニーの参加料を取って、
賞品目当ての787人の参加者を募り、
雄牛の体重当てをさせたところ、
一部の人に牧場関係者や食肉関係者のプロもいたものの、
大多数が何も解らない素人であったにもかかわらず、
あてずっぽうの体重当ての回答を集計してみると、
(それぞれの回答はバラバラでまちまちであったのに!)
その平均値は正解との誤差0.01%以内に収まり、
中央値も正解との誤差0.8%以内に収まっていたというのです。

個々の回答は間違っているのに、
統計的な集団の回答は「未知を言い当てた」のですね。

似たようなことが、
近年になってノーマン・L・ジョンソンによる
「迷路の答え」という研究によってなされましたが、
そこでも、迷路を解く個々の被験者が探し出した経路での
「迷った場所」「経路の選択」「経路の長さ」は
それぞれ個々の人によってバラバラでしたが、
それらを集計してみると驚くことが解りました。

迷路各所の選考のバラツキの中で、
多数となった経路をつなぎ合わせていくと
なんと「最善最短となる迷路の答え」が導き出されたのです。

とても面白いですね。

このようなことがもしも普遍的であると仮定しますと、
レートが多くの不合理な市場参加者の合意で
形成されていながらも、合理的である可能性が覗えますね。

してみると、
相場のゆくえも多くの市場参加者に聞けばよいことになります。

で、市場参加者の回答はと言いますと
「レートの動きそのもの」なわけです。

「相場のことは相場に聞け」というわけですが、

であるならば、
(相場はそう単純ではないものの)

大きな合意の流れに従って、
なおかつ、
局所的な合意の急変にもついていけばよさそうですね。

中長期では移動の平均の示す方向に付き従い、
短期では合意の変化が急になるほうに機敏に付き従えば
ある程度「未知を解く」鍵となるのかもしれません。

そしてさらに、
大きな合意の流れと局所の合意が同調していれば
かなりレートの未来の合意の信頼性も高くなりそうですね。

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