FX 追認のバイアスのお話

参院選で与党が歴史的大敗となりましたが、
為替市場は冷静な反応となっているようです。

先週末27日(金)の東京市場は、
前日26日の大幅な下げを調整する動きで始まりました。
投信設定や長期輸入注文が入って、
午前中はドル円が119円台前半まで
ポンド円は244円台前半まで値を戻す動きとなりました。
その後、午後から戻り売りの動きで円買いが優勢となって、
クロス円を中心にドル円も下げて、行って来いに近い
アップダウンの大きな相場展開となりました。
欧州通貨も対ドルで値を崩しました。

ロンドン市場に入ると、はじめ
つかの間クロス円やドル円が買われましたが、
円買いの動きとなって、
ドル円は118円の壁にサポートされたものの、
ユーロ円は161円台後半あたりまで、
ポンド円が240円台半ばあたりまで、オージー円やカナダ円も
前日の安値を更新することとなりました。
また、レパトリエーションと見られる
対欧州通貨でのドル買戻しもあったためか、
欧州通貨が対ドルで値を下げて、
ユーロドルは1.36台の半ばを割って、
ポンドドルは2.02台後半あたりまでの週の安値を記録しました。

ニューヨーク市場に入ると、注目の米第2四半期GDP(速報値)が
3.4%と強い数字となったものの、
構成項目である住宅投資が前期比−9.3%となったことや
個人消費が1.3%と低調でデフレータが2.7%へ低下するなど、
強弱混交する内容に、はじめややドルが買われたものの
反応は限定的となりました。
米投資会社による英飲料メーカーの米事業買収が
資金難から延期となることが発表されたことなども加わってか、
サブプライム問題にNYダウも軟調となって、
リスク回避の円買戻しがじわじわ進む展開となりました。
その後、下値進行は落ち着きを見せて
安値圏でのもみ合いとなっていきました。

週はじめでゴトウ日の今日30日(月)は、
早朝にNZ住宅建設許可が発表され、
15.8%と強い数字に一時キウイが買われましたが
限定的に終わりました。
また続いて、日鉱工業生産(速報値)が発表されて
市場予想を上回る結果となりましたが
反応薄で、参院選の結果も微妙に影響してか、
早朝円高となって下げた後は今のところやや円安の
もみ合いの相場となっています。

夕方5時半に英消費者信用残高と英モーゲージ承認件数、
夜の9時半に加鉱工業製品価格と加原料価格指数などが
発表されますが、比較的小粒な指標です。
また今日は米指標の発表はありません。

さて、今週後半には英欧の政策金利の発表と
週末には米雇用統計が控えますが、
当面はサブプライム問題が燻る各市場の株価の動向も意識した
為替相場の展開となりそうです。
また、米ポールソン財務長官の訪中と
米中戦略経済対話の動向や、
大口投資家の夏季休暇に伴う手仕舞いの動きも注目されます。

ドル円が118円で踏ん張り戻すか下抜けするか、
節目ともなっていて注目されます。
ユーロ円も160円半ば、豪ドル円も大きな節目の100円での
攻防にも市場の注目が集まりそうです。
波乱となる可能性もあり、チャートの動きも良く見て
しっかりトレードしていきたいものです。

さて今日は、追認のバイアスのお話です。

追認のバイアス(confirmation bias)とは、
初期に選好したことに有利になるように情報を解釈してしまう
傾向のことです。

これは、ほとんど誰にでも大なり小なりあることですが、
ときに感情に立脚する選好である「追認のバイアス」が
客観的で合理的な判断を曇らせてしまうことがありますので、
とても厄介です。

思い込みや刷り込み、そして、もしかすると恋にも似て、(笑)
「好ましい」という初期印象による選好が頭に宿ってしまうと、
「アバタもえくぼ」に見えてしまいます。

有名なアナリストや著名な投資家の発言によって、
初期選好となる判断が形成されてしまうことがありますし、
あるとき、自身のフト頭に湧き出る啓示的なヒラメキ(笑)で
形成されることもあります。

相場の上げ下げにかかわる情報も、通常は
上げに有利な情報と下げに有利な情報が混交するものですが、
一度「上げるに(下げるに)違いない」と思い込んでしまうと、
下げにかかわる情報を意識下で排除して、
上げにかかわる情報を強く追認してしまうことがあります。

でも、この追認のバイアスが良い方向に働くこともありますが、
多くのケースで良くない方向への引力として
働いてしまうものです。

ときにチャートを見ているときでさえ、
追認のバイアスが働いて、
チャートを見る目を曇らせてしまうことがあります。

追認のバイアスの呪縛から覚めて冷静になってみると、

「あれ、なんで俺はあのとき買い(売り)ポジションを
 持ったんだろう。今こうしてみると、どこをどう見ても
 売り(買い)だったよなぁ。へんなことしたものだなぁ。」

と思うことがあります。

さらに感情的な意地になって、
相場が上げて(下げて)いるのに、
「下げる(上げる)はずだ。」と
何度も逆の売り(買い)ポジションを持つことまで
してしまうことがあるものです。

このようなことを「錨(いかり)をおろす」と言いますが、
トレードではできる限り追認のバイアスは
排除しなければならない危険な感情のようです。

厳しいチャーチスト(チャートでトレードする人)の中には、
チャートにはすべてが織り込まれていくのだから、
「アナリストの後付講釈や見通しを聞いてはいけない」
「過去の記載である新聞の経済欄を見て
 (投資判断をして)はならない」
という人までいるくらいですが、

でも、情報はいろいろと気になるものです。

このブログの概況説明でも追認のバイアスとならないように
あえてなるべくどちらつかずに書かせていただいています。^^

かたくななまで情報を遮断して
チャートオンリーにならないとしても、
概況は概況として認識しつつ、
追認のバイアスになるべくとらわれずに

「さて、それはそうと
 チャートはいったいどちらの方向示唆しているのだろうか」と

ニュートラルで客観的な目と冷静さを忘れずに
トレードしていきたいものですね。

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