FX トレードと凡事のお話 その245


先週の英総選挙では英保守党が318議席と過半数割れになりました。
さて今週は14日深夜の米FOMCが注目の焦点になります。



●今週(6月12日から16日)の主な予定

<6月12日(月)>

※ 豪が女王誕生日で休場。

朝8時50分に日機械受注(4月)、日国内企業物価指数(5月)、
深夜3時に米月次財政収支(5月)、
などが予定されています。日機械受注には一応注目です。


<6月13日(火)>

朝8時50分に日第2四半期大企業全産業景況判断BSI、
同8時50分に日第2四半期大企業製造業景況判断BSI、
午前10時半に豪NAB企業景況感指数(5月)、
午後2時半に仏第1四半期非農業部門雇用者数改定値、
午後5時半に英消費者物価指数(5月)、英生産者物価指数コア(5月)、
同午後5時半に英小売物価指数(5月)、
午後6時に独ZEW景気期待指数(6月)、
同午後6時に欧ZEW景気期待指数(6月)、
夜9時半に米生産者物価指数(5月)、米生産者物価指数コア(5月)、
などが予定されています。
英・独・欧・米の指標には注目です。
そして、OPEC月報の公表と
ムニューシン財務長官の公聴会(上院)が予定されています。


<6月14日(水)>

朝7時45分にNZ第1四半期経常収支、
午前11時に中国鉱工業生産(5月)、中国小売売上高(5月)、
午後1時半に日鉱工業生産確報(4月)、
午後3時に独消費者物価指数改定値(5月)、
午後5時半に英失業者数(5月)、英失業率(5月)、英ILO失業率(4月)、
午後6時に欧鉱工業生産指数(4月)、
午後8時に米MBA住宅ローン申請指数、
夜9時半に米消費者物価指数(5月)、米消費者物価指数コア(5月)、
同夜9時半に米小売売上高(5月)、米小売売上高(除自動車 5月)、
夜11時に米企業在庫(4月)、
深夜3時に米FOMC、米FOMC声明、
深夜3時半からイエレンFRB議長の定例会見、
などが予定されています。
中国・独・英・欧・米の指標には注目です。


<6月15日(木)>

朝7時45分にNZ第1四半期GDP、
午前10時半に豪新規雇用者数(5月)、豪失業率(5月)、
午後3時45分に仏消費者物価指数改定値(5月)、
午後4時半にスイスSNB政策金利、スイスSNB声明、
午後5時半に英小売売上高指数(5月)、
午後6時に欧貿易収支(4月)、
午後8時に英BOE政策金利、英BOE議事録、
夜9時半に米NY連銀製造業景況指数(6月)、
同夜9時半に米フィラデルフィア連銀製造業指数(6月)、
同夜9時半に米新規失業保険申請件数、
同夜9時半に米輸入物価指数(5月)、米輸出物価指数(5月)、
同夜9時半に加製造業出荷(4月)、
夜10時15分に米鉱工業生産(5月)、米設備稼働率(5月)、
夜11時に米NAHB住宅市場指数(6月)、
早朝5時に対米証券投資(4月)、
などが予定されています。
NZ・豪・スイス・英・米の指標には注目です。
そして、ユーロ圏財務相会合も予定されています。


<6月16日(金)>

朝7時45分にNZ企業景況感(5月)、
正午前後(時間未定)に日銀金融政策の発表、
午後3時半から黒田日銀総裁の定例会見、
午後6時に欧消費者物価指数確報(5月)、
夜9時半に米住宅着工件数(5月)、米建設許可件数(5月)、
同夜9時半に加国際証券取引高(4月)、
夜11時に米ミシガン大学消費者信頼感指数速報(6月)、
同夜11時に米LMCI労働市場情勢指数(5月)、
などが予定されています。
日・欧・米の指標には注目です。
そして、EU財務相理事会も予定されています。


<6月18日(日)>

仏国民議会下院選挙の決選投票が予定されています。



欧州などの国債入札予定時間につきましては
http://jp.investing.com/economic-calendar/
が参考になります。



■先週(6月5日から9日)の主な出来事や要人発言


先週は、ドルインデックスが96.70で始まり、96.47へ低下した後に
反発して97.24で週の終値になりました。
米10年債利回りは週レベルで2.202%に上昇しました。
NY原油先物(WTI)7月限は週レベルで45.83ドルへ低下しました。
NYダウは週間65.68ドル上昇、21271.97ドルで週の取引を終える。


<6月5日(月)>

報道「日本時間4日午後6時過ぎにロンドンでテロ、7人死亡。」
日経平均は41円安で寄り付き6円安で大引け。
報道「イランとカタールとの関係に対する問題で、サウジアラビア、
UAE、エジプト、バーレーンがカタールと国交断絶。」
スイス・独が休場。
英ユーガブ調査「英保守党305、労働党268議席を獲得する見込み。」
アトランタ連銀にボスティック新総裁が就任。
ISM非製造業の担当責任者ニーブス氏
「企業は上向きを維持。価格決定力が無くなった事実は現在はない。」
ホワイトハウス
「トランプ大統領はコミー前FRB長官の議会証言に対して、
 拒否する行政特権を行使しない。」
NYダウは22ドル安で取引を終える。


<6月6日(火)>

日経平均は48円安で寄り付き190円安で大引け。2万円台割り込む。
ホワイトハウスのマークショート議会担当補佐官
「8月の議会休会の前に連邦債務の上限引き上げを実施するよう望む。
 税制について中立が重要であるが、より重要なものは成長である。
 減税については米経済を前進させるために重要と確信している。」
豪RBA
「政策金利の現行1.50%での据え置きは
持続的な経済成長見通しと合致するもの。
CPIの長期的な目標達成に寄与。豪ドル高は経済の調整を複雑化。
雇用情勢はまちまち。賃金の伸びは総じて弱いが雇用の伸びは強い。
実質賃金の伸びの弱さが消費を抑制する。
活発な住宅投資はやや緩み始めるサインが出ている。」
英テレグラフ紙「支持率は英保守党が41%、英労働党が40%。」
中国「人民元安定のために米国債購入を増額する用意。」
ムニューシン米財務長官
「トランプ大統領は対中貿易不均衡を明確に問題視。
 対中不均衡の是正へ輸出押し上げが必要。
 短期的には中国経済に懸念はない。
 中国が市場をオープンにするか注視している。
 税制改革で上下議員と毎週協議を行っている。
 我々の政権では為替を真剣に取り扱っている。」
トランプ大統領
「史上最大規模の減税を目指す。国境の壁は建設する。
 惨事になる前にオバマケア代替措置が必要。」
NYダウは47ドル安で取引を終える。


<6月7日(水)>

日経平均は28円安で寄り付き4円高で大引け。
OECD経済見通し
「米国の成長率、今年は2.1%、来年は2.4%と予想。
 日本の成長率、今年は1.4%、来年は1.0%と予想。
 ユーロ圏の成長率、今年は1.8%、来年は1.8%と予想。」
ECB関係筋
「ECBが草案で2019年までのインフレ見通しを下方修正へ。
 インフレ率は2019まで各年1.5%程度となる公算。」
ユーロが一時急落。
ロイター「日銀が景気判断引き上げを検討、来週にも決定へ。」
EIA週間石油在庫統計では原油が329.5万バレル増。
原油先物は45.72ドル台。
報道「スペイン最大手サンタンデール銀が
経営危機のバンコ・ポピュラール・エイパニョール銀を買収救済。」
コミー前FBI長官(議会証言の事前テキスト)
「トランプ大統領が1月27日に自身をディナーに招待。
 トランプ大統領は忠誠を要求。
 2月14日の会合ではトランプ大統領はフリン氏の捜査終了を希望。
 3月30日の電話ではトランプ大統領自身が捜査対象ではないことを
 周知させる方策を探すよう要請。(命令ではなく要請)」
報道「トランプ大統領が新FBI長官に
元司法省高官のクリストファー・レイ氏を指名。」
NYダウは37ドル高で取引を終える。


<6月8日(木)>

早朝に北朝鮮が元山付近から日本海に向け複数のミサイルを発射。
日経平均は63円高で寄り付き75円安で大引け。
麻生財務相
「2%は目標として持っておかなければならない。
 消費増税は予定通りやらせていただきたい。」
ホワイトハウス関係筋
「トランプ大統領がセッションズ司法長官を解任する計画はない。」
ECB政策金利は0.00%に据え置き。上下限金利も−0.4%と+0.25%。
ECB
「金利追加引き下げを示唆するガイダンスを削除。
 金利は長期にわたり現行水準に維持する見込み。
 資産購入額は12月まで月額600億ユーロ、必要に応じ延長。」
ドラギECB総裁
「現行の金利水準はQE終了まで続ける。
 600億ユーロ規模のQEは少なくとも12月まで実施。
 成長へのリスク評価をほぼ均衡に上方修正。
 基調インフレ圧力は依然として低調。極めて大規模な緩和が必要。
 インフレ見通しの改定は主にエネルギー価格によるもの。
 今回の決定で反対はなかった。
 今後のテーパリングの方針について議論しなかった。
 ガイダンスの変更はデフレリスクが無くなったことが背景。
 ECBは必要なら依然として金利を引き下げることも可能。」
ECBスタッフ予測
「2017年の成長見通しを1.8%から1.9%に引き上げ。
 2018年の成長見通しを1.7%から1.8%に引き上げ。
 2019年の成長見通しを1.6%から1.7%に引き上げ。
 2017年のインフレ見通しを1.7%から1.5%に引き下げ。
 2018年のインフレ見通しを1.6%から1.3%に引き下げ。
 2019年のインフレ見通しを1.7%から1.6%に引き下げ。」
コミー前FBI長官(上院議会証言)
「自分は述べる立場にない。
 (大統領がロシア疑惑の捜査の妨害を試みたかとの質問に)
 大統領は選挙でのロシア疑惑の捜査をやめるよう要請していない。
 大統領が会合について嘘をつくだろうと懸念した。
 それが記録を取った理由。
 大統領はフリン氏捜査の中止を命令しなかった。
 フリン氏に関する大統領の言葉を指示と受け止めた。
 特別検察官の設置につながると思いメモ流出を望んだ。」
黒田日銀総裁(講演原稿)
「物価安定目標の達成にはなお距離がある。
 すでにデフレではなくなっている。
 政策は日本経済を正しい方向に導くもの。
 為替レートの変動を引き続きモニターして行く。
 日銀は為替レートの安定を目的に政策を運営しない。
 為替レート、均衡レンジからの逸脱は懸念になり得る。
 量的・質的緩和は狙い通りの効果。
 今年と来年は1.5%程度の成長に。労働市場は引き続き改善。
 個人消費は期待したほど強くない。
 日銀はこれまで物価水準目標を真剣に検討したことがない。」
NYダウは8ドル高で取引を終える。


<6月9日(金)>

英総選挙の出口調査
「与党保守党が第一党確保も単独過半数に届かず
 314議席(−17議席)を獲得の見込み。
 労働党は266議席(+34議席)の見込み。」
ポンドが急落。
日経平均は43円高で寄り付き104円高で大引け。2万円台を回復。
英BBC「メイ英首相は辞任する意向はない。」
英の株式市場(FTSE100)は一時1%超の上昇。
英選挙結果「与党保守党が318議席、労働党が262議席。」
英ガーディアン紙「メイ英首相は首相続投でDUPと暫定的に合意。」
メイ英首相
「今すぐに組閣を開始する。
 DUP(英北アイルランドのプロテスタント系民主統一党)と協力。
 EU離脱交渉は10日以内に開始へ。」
スペイン・カタルーニャ自治州首相
「独立を問う住民投票を10月1日に実施へ。」
報道「メイ内閣、主要閣僚は全て留任へ。」
アトランタ連銀「GDPPナウ」第2四半期予想を3.0%に下方修正。
ムニューシン米財務長官
「通貨操作をモニターすることは重要
 NAFTAの見直しは米、カナダ両国にとってポジティブ。
 8月の休会までに債務上限引き上げを望む。
 年内に税制改革を成し遂げることにコミットしている。
 税制改革よりも優先するものはない。
 税収の下げをあまり懸念していない。
 コミー氏がメモをリークしていたのは驚きだった。」
トランプ大統領
「コミー氏の証言では司法妨害も共謀も示されなかった。」
NYダウは89ドル高で取引を終える。


<6月10日>

英紙テレグラフ(電子版)
「英保守党員の3分の2近くがメイ氏は辞任すべきと考えている。
 保守党内の重鎮らが党首交代の可能性を含め態勢立て直しを協議。」



<先週のドル円の概況>

先週のドル円は、週初5日に110.36レベルで始まり、揉み合いを経た
後にしだいに軟調傾向で推移して7日のロンドン時間前半に週安値と
なる109.11へ下落する展開になりました。その後、切り返して、8日
の東京時間序盤に110.01へ反発しましたが、その後、東京時間終盤に
かけて109.38へ反落する展開になりました。その後、再び切り返して
揉み合いながらも堅調傾向で推移して、9日のNY時間序盤にかけて週
高値となる110.81へ上昇しましたが、その後、反落して110.33レベ
ルで週の取引を終えました。


<先週のユーロドルの概況>

先週のユーロドルは、週初5日に1.1272レベルで始まり、1.12台前半
から1.12台後半を範囲とする揉み合いになりましたが、7日のロンド
ン時間に1.1204へ下落した後にNY時間前半に1.1282へ反発する上下
動になりました。その後、1.25台半ばから1.25台後半の揉み合いにな
りましたが、8日のロンドン時間前半から反落して、ECBの政策金利
発表とドラギECB総裁の会見で上下動となるも、しだいに軟調推移と
なって9日のNY時間序盤に週安値となる1.1166へ反落する展開にな
りました。その後、反発して1.1196レベルで週の取引を終えました。




●今週(6月12日から6月16日)のドル・円・ユーロの注目点


<今週のドル円>

今週のドル円相場は、上昇した場合、まずは先週高値でもある9日の
高値の110.81を巡る攻防が注目されます。ここを上抜けた場合は
111.00の「00」ポイント、さらに上昇した場合は2日の高値111.72、
ここを上抜けた場合は112.00の「00」ポイント、さらに上昇した場合
は5月24日の高値112.12から3月31日の高値112.19を巡る攻防が
注目されます。
一方、下落した場合は、まずは110.00の「00」ポイントを巡る攻防が
注目されます。ここを下抜けた場合は9日の安値109.76、さらに下落
した場合は8日安値109.38、ここを下抜けた場合は7日の安値109.11
から109.00の「00」ポイント、さらに下落した場合は4月18日安値
108.32、ここを下抜けた場合は4月17日の安値108.13を巡る攻防が
注目されます。


今週のドル円相場は経済指標およびイベントでは、12日の日機械受注
13日の米生産者物価指数とムニューシン財務長官の公聴会(上院)、
14日の中国鉱工業生産と中国小売売上高と米消費者物価指数と米小売
売上高と米FOMCと米FOMC声明とイエレンFRB議長の定例会見、
15日のNY連銀製造業景況指数とフィラデルフィア連銀製造業指数と
米新規失業保険申請件数と米鉱工業生産と米NAHB住宅市場指数と
対米証券投資、16日の日銀金融政策の発表と黒田日銀総裁の定例会見
と米住宅着工件数と米建設許可件数とミシガン大学消費者信頼感指数
速報と米LMCI労働市場情勢指数、などが注目されます。


先週の英国の総選挙ではメイ首相率いる英保守党が318議席と過半数
割れになり、北アイルランドのプロテスタント系民主統一党の協力の
もと政権運営をしていくことになりましたが、10日の英紙テレグラフ
(電子版)によれば「英保守党員の3分の2近くがメイ氏は辞任すべきと
考えている。保守党内の重鎮らが党首交代の可能性を含め態勢立て直
しを協議している。」と報じていてメイ首相の前途は多難なようです。

また、EU離脱に伴う清算金や、英国に住むEU市民の権利保護、新た
な自由貿易協定(FTA)の大枠など、項目だけで5000を超える(日経10
日の記事)と言われている英国のEUとの交渉も多難が予想されます。
英国を巡るリスクには引き続き留意が必要なようです。


さて、先週のコミー前FBI長官の上院情報特別委員会での証言は何と
か無事に通過した印象ですが、今週は14日の米消費者物価指数と米小
売売上高と米FOMCおよびFOMC金利予測(ドットチャート)とイエ
レンFRB議長の定例会見が注目の焦点になります。


今回のFOMCでの利上げは確実視されていますが、3月時点での失業
率の長期予測の中央値4.7%に対して5月の雇用統計では4.3%に改善
したその一方で賃金上昇が加速しない労働市場、また、利上げ判断で
重視するとするPCE物価指数は4月分で前年同月比+1.7%と予測の
+2%に届かない状況、そして米CPIの4月は1.9%と2%を割り込んで
いる状況となっていて、FOMCの金利予測(ドットチャート)が注目
されます。その結果とイエレンFRB議長の定例会見での今後の経済見
通しと利上げ見通し次第ながら、場合によってはセル・ザ・ファクト
となる可能性もありそうです。



<今週のユーロドル>

今週のユーロドル相場は、上昇した場合、まずは9日のロンドン時間
の戻り高値1.1216を巡る攻防が注目されます。ここを上抜けた場合は
9日の高値1.1237、さらに上昇した場合は8日の高値1.1269、ここを
上抜けた場合は7日の高値1.1282から2日の高値1.1285、さらに上昇
した場合は1.1300の「00」ポイント、ここを上抜けた場合は2016年
9月8日の高値1.1327、さらに上昇した場合は2016年8月18日の高
値1.1366、ここを上抜けた場合は1.1400の「00」ポイントを巡る攻防
が注目されます。
一方、下落した場合は、まずは9日の安値1.1166を巡る攻防が注目さ
れます。ここを下抜けた場合は5月30日の安値1.1109から1.1100の
「00」ポイント、さらに下落した場合5月18日の安値1.1075、ここ
を下抜けた場合は5月8日の高値1.1022、さらに下落した場合1.1000
の「000」ポイントを巡る攻防が注目されます。


今週のユーロドル相場は経済指標では、13日の独・欧ZEW景気期待
指数、14日の独消費者物価指数改定値と欧鉱工業生産指数、16日の
欧消費者物価指数確報、などが注目されますが、対ドル通貨ペアとし
て、13日の米生産者物価指数とムニューシン財務長官の上院公聴会、
14日の中国鉱工業生産と中国小売売上高と米消費者物価指数と米小売
売上高と米FOMCと米FOMC声明とイエレンFRB議長の定例会見、
15日のNY連銀製造業景況指数とフィラデルフィア連銀製造業指数と
米新規失業保険申請件数と米鉱工業生産と米NAHB住宅市場指数と
対米証券投資、16日の米住宅着工件数と米建設許可件数とミシガン大
学消費者信頼感指数速報と米LMCI労働市場情勢指数、などが注目さ
れます。


さて、先週のECB理事会ではガイダンスから利下げの可能性を示す文
言が削除され、景気見通しでは「下振れリスクが残る」から「概ね均
衡」になりましたが、「必要なら量的緩和を拡大」の表現は残されると
ともに、2019年までの成長見通しは上方修正されるもインフレ見通し
は下方修正されて、そして、ドラギECB総裁の会見で「現行の金利水
準はQE終了まで続ける。(中略)基調インフレ圧力は依然として低調。
極めて大規模な緩和が必要。今後のテーパリングの方針について議論
しなかった。ECBは必要なら依然として金利を引き下げること可能。」
と緩和姿勢の継続を示したことで、ユーロドルは揉み合いながらも、
やや軟調な相場展開になりました。


シカゴマーカンタイル取引所(CME)のIMM通貨先物ポジションによる
投機筋のユーロの買い越しが5月30日時点で約6年ぶりの高水準の
7万2869枚になっていましたが、先週のECB理事会及びドラギECB
総裁の会見を経て買い越しが減少したと思われます。

伊では来春と目されていた総選挙が早ければ年内にも実施される可能
性が浮上してきたとともに、9日にスペイン・カタルーニャ自治州首相
が「独立を問う住民投票を10月1日に実施へ。」と発表して、欧州を
巡る政治リスクには引き続き留意が必要なようです。




さて今回は、トレードと凡事のお話 その245 です。


前回からの続きのお話です。


投資苑で有名なアレキサンダー・エルダー博士が
トレードでは当たり前なことこそが大切として、
「投資苑3」の中でこう語っています。


「相場には秘密があります。
 秘密がないということが秘密なのです。」


相場やトレードで秘密ではない「当たり前なこと」とは
いったいぜんたい何なのでしょうか…。


今回は「トレードと凡事」その第二百四十五話です。


それでは、はじまり、はじまり〜。^^



『おい、ジイさん。英国の氷の女王とも言われていたメイ英首相の
 前倒しの総選挙という大きな賭けは失敗して、英保守党は過半数を
 割り込みハングパーラメントとなって、DUP(民主統一党)が協力して
 政権運営をすることになったようだな…。』


「ふむ。英総選挙ではそのような結果になってしまったのう…。
 10日の英紙テレグラフ(電子版)によれば
 『英保守党員の3分の2近くがメイ氏は辞任すべきと考えている。
  保守党内の重鎮らが党首交代の可能性を含め態勢立て直し協議。』
 と報じていて、メイ英首相の前途は多難となりそうじゃのう…。」


『英総選挙を巡る余波にはまだ注意していた方がよさそうだな…。
 一方、先週のイベントの1つのコミー前FBI長官の上院情報特別委
 員会での証言では『大統領から要請は受けたが命令ではなかった。』
 として、何とか無事に通過したという印象だけど…、
 さて、今週はいよいよ米FOMCがあるが、どうなるんだろうね。』


「ふむ…。今回のFOMCでの利上げは既に確実視されており、
 むしろ利上げしないと市場が混乱することになろうが…、
 失業率は長期予測の中央値より改善するも、賃金上昇が加速しない
 労働市場、また、PCE物価指数は4月分で前年同月比+1.7%と
 予測の+2%に届かない状況、そして米CPIの4月は1.9%と
 2%を割り込んでいる状況となっていて…、
 FOMCの金利予測(ドットチャート)が注目されるのう…。
 その結果と、イエレンFRB議長の定例会見での今後の経済見通しと
 利上げ見通しの次第ながら…、場合によってはセル・ザ・ファクト
 となる可能性もありそうじゃのう…。溜口剛太郎殿。」


『さてところで…、ジイさん。今日は何のお話だい?
 6月6日(火)の日経新聞の一面のコラムの中に
 「企業の長期の利益水準からみた米国株の割高さは、
  大恐慌が始まった1929年の『暗黒の木曜日』に迫ってきた。」
 ともあり…、先週にペンディングとなっていた
 「リスクのお話」とか、なんちゃらかい?』


「ふむ…。そのお話もいつかはさせてもらいたいのじゃが…、
 今日は『投資の世界の不思議』のお話でもさせてもらおうかのう。」


『あははっ。また気が変わったというわけか…。
 まぁ、よろしい。「投資の世界の不思議」のお話とやらを
 聞いてやろうじゃないか…ジイさん。』


「ここでジイが述べることは、単に不思議だなと思っていることで、
 何かの批判をしたり、否定をするものではないということで
 聞いてもらいたいのじゃが、その投資の世界の不思議の1つとして
 世界の3大投資家のお話があるのじゃ…。溜口剛太郎殿。」


『それはどうのようなことだ?』


「ふむ。世界の3大投資家と言えば…、ウォーレン・バフェット氏と
 ジョージ・ソロス氏とジム・ロジャーズ氏と言ってよいと思うが、
 ジョージ・ソロス氏については有名なソロス・チャートがあり、
 テクニカル分析も駆使する投資家であるが…、他の2人、
 ウォーレン・バフェット氏とジム・ロジャーズ氏については
 もちろん価格動向としてチャートは見られるとは思われるも…、
 チャートにおけるテクニカル分析や金融工学を駆使しているとは
 思われず、いったい何を根拠に投資行動をしているかという
 不思議じゃ…。溜口剛太郎殿。」


『昨今はテクニカル分析や金融工学やAIの活用が盛んだが…、
 確かに言われてみれば、ウォーレン・バフェット氏と
 ジム・ロジャーズ氏は、移動平均線がどうだとかこうだとか言う
 テクニカル・トレーダーには思えないよな。』


「さりとて、米雇用統計がどうのCPIがどうの、というわけでもなく
 細かなファンダメンタルズ分析で立ち回っているとも思われず…、
 たとえば、世界の某所は高度経済成長期の直前の状況で
 人口増も見られるから、10年単位で投資する価値があるとか、
 ある産業は時代の流れでこれから大きく伸びる可能性があるとか、
 マクロ的視点とは思われるが…、彼らの投資行動の根幹は実は謎で
 少なくともテクニカル分析派ではない事は特筆すべき事であろう。」


『別の見方をすれば、世界の3大投資家の2人までもが、
 テクニカルを重要視していないことは不思議なことだよな…。
 投資行動を何をもって行っているか、実のところ謎というわけか。
 逆に言えば、テクニカル分析派の多くは、その2人に勝てていない
 ということにもなるだろうからな…。』


「ふむ…。投資において頭脳集団で金融工学も駆使していたであろう
 リーマン・ブラザーズが破綻したことは、トレーダーであれば
 誰もが知っていて…、そして、ソロモン・ブラザーズのトレーダー
 のジョン・メリウェザーの発案により設立され、FRB元副議長の
 デビッド・マリンズも参加して、さらにブラック-ショールズ方程式
 を完成させノーベル経済学賞を受賞したマイロン・ショールズと
 ロバート・マートンも参加し、ドリームチームと呼ばれたファンド
 LTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)が
 アジア通貨危機で破綻に至ったという史実もあるのじゃのう…。」


『LTCMについては、ポジションを取り過ぎて巨鯨となった彼らが、
 身動きが取れなくなって、手仕舞いたくても手仕舞えなかった
 ことが破綻の原因ともいわれているようだが…、期せずして、
 金融工学が万能ではないことを歴史が証明することになったよな。』


「これらの事は冒頭お話したように、テクニカルを否定するとか、
 テクニカルを批判してテクニカル無用論を意味するものではなく、
 単に『不思議な事実がある』と言っているのに過ぎないのじゃが、
 投資の世界にはこのような不思議な事実もあるものなのじゃのう。」


『まぁ、ウォーレン・バフェット氏とジム・ロジャーズ氏のような
 マクロ的視点を持ちえない我々、一般のトレーダーにとっては、
 テクニカルは少なくとも市場に臨む武器になるだろうからな…。』


「さて次に、投資の世界の不思議の2つ目じゃが…、
 『ヘッジ・ファンドには一般に知られない秘密の投資法がある』
 という神話やファンタジーが語られることがあるも…、
 https://zuuonline.com/archives/106813
 などで紹介されているように、
 世界一のグローバル・マクロ・ファンドであるレイ・ダリオ氏の
 ブリッジウォーター・アソシエイツでさえ、
 たとえば2016年1-2月期では7%の損失というのが現状で、
 月利100%だの月利300%などという秘密の投資法は
 果たして本当に存在するのか、という不思議じゃ…。」


『まぁ、月利100%や月利300%などで本当に運用ができたなら、
 ブリッジウォーターを超えるファンドが出てきてもよいものだが、
 実際にはそのようなファンドは事実上、出現していなく、
 また、主催者がフォーブス誌を飾ることもないようで、
 あたかも実在するかように喧伝はされているも、
 「ヘッジ・ファンドには一般に知られない秘密の投資法がある」
 という事は、神話やファンタジーに過ぎないのかもしれないよな。』


「こうしてみると、投資の世界はどうも不思議で満ち溢れている
 ようじゃのう…。溜口剛太郎殿。」




なーんちゃって。

またまたお話が長くなりました。 m(_ _)m


ではまた来週。

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