FX トレードと適応のお話


中国の輸入ではEUが前年同期比+35.1%となって、
今は欧州が中国最大の輸入先となっているのだそうですね。

●先週の主な出来事

<6月6日(月)>

先週末5日に実施されたポルトガル総選挙では
中道右派の野党の社会民主党が勝利して野党が過半数を獲得しました。
ポルトガル与党社会党のソクラテス現首相が辞任しました。
一部の通信社が、
「ユーログループ議長がユーロ圏17ヵ国がギリシャの追加支援で
合意すると見通しを示した。」
との報道をしました。
アイルランド向けの第5回目となる2億2,458万ドルの融資を
IMF理事会が3日に承認したとの報道がありました。
BIS国際決算銀行の四半期報告書では、
「日本で起こった東日本大震災は日本だけでなく
世界経済と金融市場の先行きに様々な影響を与えている。
日銀などの迅速な対応で市場は落ち着きを取り戻している。」
などが示されました。
RBAウォッチャーのマッカラン氏が
「豪RBAは7月会合で利上げの可能性。」
との見解を示しました。
独シュピーゲル紙が、
「ギリシャが2013と2014年の支援も必要とする場合は
新たに支援は1000億ユーロを突破する可能性。」
との観測報道をしました。
豪ANZ求人広告件数(5月)は前月比で−6.5%と弱い結果になりました。
豪州株式市場が一時3ヶ月ぶりの安値をつけました。
米国債金利の低下が一服になりました。
東京時間では主要通貨ペアが上下動の揉み合いになりました。
格付け会社のムーディーズが、
「日本の首相の交代は格付け上ではネガティブになる。」
との見解を発表しました。
日経平均は前週末比−111.86円で9400円台を割り込んで引けました。
仏中銀のノワイエ総裁が、
「現在のECBの金利は非常に低い水準。
消費者物価指数を低水準に抑えるために必要な行動をとる。
ユーロ圏は広く回復している。
欧州危機は各国にダメージを残した可能性。」
などの認識を示しました。
フィラデルフィア連銀総裁が、
「刺激策の解除は極めて難しい作業。
経済情勢に従って決定される必要。
保有証券の償還資金の再投資を停止すれば正常化の着手になる。
また、QE3のハードルもとても高い。」
などの見解を示しました。
米ゴールドマンが訴訟手続きで生じる潜在的な損失の推定値として
27億ドルになるとの発表をしました。
欧投資家信頼感指数(6月)は市場予想より弱い3.5になりました。
欧生産者物価指数(4)月は前年比で予想より強い6.7%になりました。
市場反応は限定的でした。
ロンドン時間ではドル円など主要通貨ペアが軟調傾向で推移しました。
ECBのビニスマギ専務理事が、
「債務再編は最後の手段であるべき。
ギリシャのデフォルトは理性的なことではない。」
との認識を示しました。
ヒポスイスの最高投資責任者が、
「16日の四半期政策決定会合では
スイスフラン高を背景に政策金利を据え置く可能性。
スイス中銀は9月に初めて利上げをする可能性。」
などの見解を示しました。
ロンドン時間ではドルの巻き戻しが見られました。
加住宅建設許可件数(4月)は市場予想より弱い−21.1%になりました。
市場反応は限定的でした。
IMF国際通貨基金が、
「英中銀は景気回復に伴い緩やかな引き締めを実施すべき。
英国は力強い財政緊縮策の継続をすべき。
英銀行システムには脆弱性が残っている。
英の2011年の成長予想を1.5%に下方修正。」
などの発表をしました。
IMFのリプスキー専務理事代行が、
「ギリシャの計画は債務再編を想定していない。」
との認識を示しました。
NY時間ではドル円がやや反発した後に揉み合う展開になりました。
加Ivey購買部協会指数(5月)は市場予想より強い69.1になりました。
格付会社のフィッチが、
「ハンガリーの格付け見通しをネガティブから通常に変更する。
ギリシャの債務交換が行われた場合はCに格下げの可能性。」
などの発表をしました。
NY時間ではドルストレートがやや軟調傾向で推移しました。
ECBのコンスタンシオ副総裁が、
「ギリシャ発クレジットイベント(信用事由)は回避が絶対に必要。」
との認識を示しました。
タカ派のフィラデルフィア連銀総裁が、
「雇用統計は期待外れだったが景気は回復基調にある。
現在見られる脆弱性の大半は一過性の可能性。」
などの認識を示しました。
トリシェECB総裁が、
「非標準的と標準的政策は厳格に区別される。
二次的な影響の回避に向けて行動すべき。
ギリシャの債務再編やヘアカット(債務減免)は不適切。」
などの発言をしました。
レーン欧州委員が、
「リスク対策は景気回復を保護した。
国際的な支援がなければギリシャはデフォルトに直面。」
などの見解を示しました。
ユーログループ議長が、
「ユーロは他の主要通貨に対して過大評価されている。」
との認識を示しました。
ムーディーズが、
「トルコの経常赤字は拡大。
同国のソブリン債格付けを2段階以上に引き下げる可能性。」
との発表をしました。
NY原油(WTI)が100ドルの大台を割り込みました。
NYダウは前週末比−61.30ドルで取引を終えました。

<6月7日(火)>

ギリシャの首相が、
「政策に対する国民投票を検討。
救済交渉は完了していなくここ数週間が重要。」
などの発言をしました。
ボストン連銀総裁が、
「経済指標の明確な減速は緩和的な金融政策の
解消の時期に変化をもたらす可能性。
現在の指標は弱いが米国の下期の成長は力強いものになる可能性。
成長は3%成長を見込んでいる。
金融政策の次のステップに言及するのは時期尚早。
さらなる量的緩和についてはデフレ見通し次第。
いまのところはその兆候はない。」
などの見解を示しました。
ダラス連銀総裁が、
「米景気回復ペースは鈍いが二番底に陥るとは予想していない。
下半期に経済成長は3%に加速。インフレは抑制される見通し。
QE3を実施すべき利点は今のところ見当たらない。
FRBが成長加速を後押しするため追加措置を講じる必要はない。」
などの見解を示しました。
独紙ハンデルスブラッドが、
「スロバキアがEFSFによるギリシャ追加支援に反対している。」
との報道をしました。
NZの財務相が、
「財政赤字の減少予想による海外投資家への国債販売減少が、
NZドル高圧力の緩和になった。」
との認識を示しました。
「独政府が独国内で稼動の17基の原子力発電所のすべてを
遅くとも2022年までに閉鎖することを決定した。」
との報道がありました。
この決定で独電気料金が1割増になるとの観測報道がありました。
東京時間では円が売られてドル円が堅調傾向で推移しました。
人民元の対ドル基準値が1ドル6.4816元の切上後最高値になりました。
中国の地元紙の経済参考報が、
「中国人民銀行は今週末に0.25%の利上げを実施する可能性。」
との観測報道をしました。
米独の首脳会談で、
「独首相が欧州は債務危機を克服するだろう。」
との発言をしたとの報道がありました。
ダウ・ジョーンズが、
「EUはギリシャ向けの新たな金融支援策の一環として、
ギリシャへの投融資残高の維持を銀行に促す策定をしている。」
との報道をしました。
豪RBA政策金利は大方の市場予想とおり4.75%で据え置きになりました。
豪RBA声明では、
「現行の若干引き締め気味の金融政策は引き続き適切。
消費者物価指数は今後12ヶ月間に目標にさらに近づくと予想。
商品価格は総じてやや弱含んだ。雇用の拡大ペースは減速。
欧州の銀行や債務問題は引き続き不透明。
世界の金融の状況は依然として緩和的。」
などが示され利上げの示唆はありませんでした。
豪ドルが下落する市場反応になりました。
東京時間では豪ドルを除く主要通貨ペアが堅調傾向で推移しました。
日経平均は前日比+62.60円で4営業日ぶりに反発しました。
スイス消費者物価指数(5月)は市場予想より強い0.4%になりました。
中国国家外為管理局が、
「ドル資産の極端な保有にはリスクがある。
ドルは他通貨に対し下落し続ける可能性。」
との見解を示しました。
ロンドン時間ではドルが売られて、
ドルストレートが堅調傾向で推移しました。
欧小売売上高(4月)は市場予想より強い0.9%になりました。
独製造業受注指数(4月)は市場予想より強い2.8%になりました。
ロンドン時間ではダウ先物が堅調に推移しました。
バローゾ欧州委員長が、
「欧州圏の経済は重要な局面。
景気の見通しについては不確定な要素が残る。
EU加盟国の多くは一段と野心的な歳出削減の計画が必要。」
などの見解を示しました。
ダラス連銀総裁が、
「米景気回復ペースは鈍いが二番底に陥るとは思わない。
量的緩和第3弾QE3は必要ない。QE2は6月に終了。
リセッションのリスクはないがデフレ状態にはある。」
などの認識を示しました。
NY時間では経済指標の発表はありませんでしたが、
NYダウが堅調に推移しました。
ドルストレートの多くがやや堅調傾向の揉み合いになりました。
欧州委員会が、
「各国が計画を実行できれば、2011年の財政赤字はGDPの4.3%、
2012年の財政赤字は同3.1%に低下することを見込んでいる。」
との発表をしました。
シカゴ連銀総裁が、
「2011年のGDPは3.0%〜3.25%を見込んでいる。
回復基調が後退した気配はない。追加の量的緩和は必要ない。」
などの見解を示しました。
「独与党のキリスト教民主同盟と独自由民主党が、
ギリシャへの追加支援に民間部門の大きな関与を求める
動議を議会提出する。」との報道がありました。
格付け会社のムーディーズが、
「ギリシャ支援に債務を繰り延べる案を盛り込む動きがあるが、
民間債権者が自発的に借り換えに応じるとは考え難い。
デフォルトに相当する可能性。
2009年のウィーン・イニシアチブとは異なる。」
などの見解を示しました。
米3年債の入札では、最高落札利回りが0.765%、
応札倍率が前回よりわずかに低い3.28倍になりました。
米消費者信用残高(4月)は予想より強い62.47億ドルになりました。
独財務相が「ギリシャ国債は7年延長すべき。」
との見解を示しました。
バーナンキFRB議長の講演では、
「緩和的な金融政策はまだ必要。
最近のデータは雇用情勢注意深く見守り続ける必要性強調。
持続的な雇用創出がなければ自立的な回復は困難。
雇用の回復は下半期に見込まれる。
景気回復は潜在的水準を大幅に下回るも緩やかなペースで拡大。
景気回復は下半期に上向く可能性が高い。
FOMCのメンバーの大半が最近のインフレを一時的とみなしている。
インフレは最近上昇したが商品価格安定でやがて低下。
インフレが目標に一致した水準にとどまるよう行動する。
FRBのインフレに対する努力はドルにとってプラス要因。
再生赤字の多くは経済的な弱さに因る。
力強い経済がドルのファンダメンタルズを支える。
財政赤字への対処で信頼できる長期計画が緊急に必要。」
などが示されました。QE3の示唆はありませんでした。
NYダウがしだいに軟調になって行きました。
ドル円が一時80円あたりまで下落しました。
NY原油(WTI)は99ドル台前半で引けました。
NYダウは前日比−19.15ドルで取引を終えました。

<6月8日(水)>

オセアニア時間ではドル円が一時反発しました。
IMF国際通貨基金が、
「ポルトガルへの融資は重大なリスクを伴う。
ポルトガルの成長鈍化は債務状況を悪化させる恐れがある。
ポルトガル経済改革計画は債務懸念を緩和できない恐れがある。」
などの発表をしました。
日国際経常収支(4月)は市場予想より強い4056億円、
日国際貿易収支(4月)は市場予想より弱い−4175億円になりました。
世界銀行が、
「米国の2011年経済成長予想を2.6%に下方修正。
ユーロ圏の2011年の経済成長率予想を1.7%に上方修正。」
などの発表をしました。
ダドリーNY連銀総裁が、
「米経済の回復は積極的な刺激にもかかわらず標準以下。
商品価格には急激な上昇が続かないと信じる根拠がある。
住宅投資は当面大幅な増加は見込めない。
FRBはインフレ抑制を目指しドルの購買力を維持していく。
景気回復を阻害しないペースで財政健全化を始める必要。」
などの見解が示されました。
フィナンシャルアジア紙が、
中国経済の金融危機を懸念する記事を掲載しました。
豪住宅ローン許可件数(4月)は市場予想より強い4.8%になりました。
市場反応は限定的でした。
東京時間ではリスク回避の動意になり、
ドルが買い戻されユーロドルなどドルストレートが軟調になりました。
また円が買われてドル円が80円台を割り込み下落しました。
クロス円も軟調になりました。
WSJ紙が「豪ドルのリスクを懸念する。」との記事を掲載しました。
スウェーデンの地元紙の電子版が、
「クウェート投資庁(KIA)が英金融大手RBSに出資する方向で検討。」
との報道をしました。
日財務相と会談していたリプスキーIMF筆頭副専務理事が、
「ギリシャ支援計画には自信がある、目的を達成できる可能性。
日本経済の回復を確信している。
ギリシャの債務借り換えはまだ不確実な話。
アイルランド問題は順調。」
などの認識を示しました。
日経平均が前日比プラス圏に反発しました。
主要通貨ペアも反発上昇が見られました。
日景気ウォッチャー調査現況判断DI(5月)は、
市場予想より強い36.0になりました。
スイス失業率(5月)は市場予想より強い2.9%になりました。
日経平均は前日比+6.51円で大引けました。
独貿易収支(4月)は109億ユーロ、独経常収支(4月)は88億ユーロと、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
ロンドン時間ではドル円が軟調傾向で推移して、
ドルストレートの多くも軟調傾向の揉み合いになりました。
一部通信社(MNI)が、
「英国経済が弱い状況が続き財政再建目標を達成できなかった場合、
AAA格付けを失う恐れがある。」
とのムーディーズのシニアアナリストの見解を報道をしました。
ポンドがこの発表を受けて下落しました。
格付け会社のムーディーズが、
「英国のAAA格付けの安定的見通しを確認。
成長率が低下し財政計画が未達なら再検討もありえるが
それは基本シナリオではない。」
との発表をしました。
ポンドが一時上下動になりました。
ダウ先物や欧州株式市場が軟調に推移しました。
欧第1四半期GDP改訂値は市場予想とおりの0.8%になりました。
ドラギ伊中銀総裁が、
「強いドルは米国と世界にとって利益。
急激な為替相場の変動は経済を傷める可能性。」
との認識を示しました。
独鉱工業生産指数(4月)は市場予想より弱い−0.6%になりました。
ユーロが売られる相場展開になりました。
一部の通信社が、
「中国人民銀行政策委員が米国債のデフォルトを懸念すると発言。」
との報道をしました。
加住宅着工件数(5月)は市場予想より強い18.36万件になりました。
市場反応は限定的でした。
OPEC事務総長が「総会は合意に達しなかった。」と発表しました。
原油価格が堅調に推移しました。
原油在庫は484万5000バレルの減少になりました。
米10年債利回りは3%を下回って推移しました。
格付け会社のフィッチが、
「米国が債務上限を8月2日までに引き上げなければ、
米ソブリン格付けの見通しをネガティブにする。」
と発表しました。
NY時間ではユーロドルが軟調になりました。
その他の主要通貨ペアは上下動の揉み合いになりました。
IMFとEUとECBのトロイカレポートでは、
「ギリシャの11年のGDPは−3.8%、12年は0.6%の見通し。
ギリシャの財政赤字は12〜13年にピーク。
ギリシャの12年の市場復帰は不可能。当初予想より深刻で長期化。」
などが示されました。
米10年債の入札では、最高落札利回りは2.967%、
応札倍率は3.23倍になりました。
独財務相が、
「ギリシャ支援は2014年までに900億ユーロ必要。
追加的な財政支援とともに債務再編が必要。
そうしなければギリシャは国家破綻となりかねない。
民間債務者に対し7年の返済を待つよう期待。」
などの見解を示しました。
仏政府が
「いかなる条件でもギリシャの債務再編に反対する。」
との意志を再表明しました。
ユーロ圏内に意見の相違が見られました。
米地区連銀経済報告では、
「経済活動は全般的に引き続き拡大。
NY、フィラデルフィア、アトランタ、シカゴが減速。
製造業は大半の地区で引き続き拡大。
金融以外のサービスは安定したペースで拡大。
個人消費はまちまち。住宅は引き続き弱い。
労働市場は大半の地区で引き続き緩やかに改善。」
などが示されました。
NY原油(WTI)は100ドル台に再び乗せました。
NYダウは6日続落して前日比−21.87ドルで取引を終えました。

<6月9日(木)>

カンペータ独副財務相が、
「ユーロ圏がギリシャ債のソフト債務再編のモデル構築で
作業部会の設置を検討している。
ECBとIMFとユーロ圏各国政府が作業部会に加わる。」
との発表をしました。
RBNZが政策金利を2.50%に据え置きました。
RBNZ声明では、
「今後2年間に徐々に金利上昇と予想。
経済見通しは改善。地震の影響は今は限定的になった。
復興需要は2012年のGDPを2%押し上げると見込む。
商品価格は引き続き高い。回復の兆候は継続している。
NZドル高は一部の輸出業者にとってマイナス。
利上げのタイミングは景気回復の速度しだい。」
などのポジティブな見解が示されました。
NZドルが上昇しました。
NZ財務相が、
中国が向こう5年でNZとの貿易を倍にしたいと望んでいる。」
との発言をしました。
日第1四半期GDP2次速報は
前期比年率で市場予想より弱い−3.5%になりました。
日第1四半期GDPデフレータ2次速報は
前年同期比で市場予想とおりの−1.9%になりました。
市場反応は限定的でした。
RBNZの総裁が、
「市場介入によってトレンドを動かすことはできない。
金利に関して忍耐強くなることができる。
今日の市場反応はオーバーリアクション。」
などの認識を示しました。
ダウ・ジョーンズが、
「複数の大手多国籍銀行は独提案の
ギリシャ国債の償還期限延長案に支持を表明。」
との報道をしました。
豪新規雇用者数変化(5月)が市場予想より弱い0.78万人になりました。
豪失業率(5月)は市場予想とおり4.9%になりました。
豪ドルが下落しました。
東京時間ではドル円など豪ドルを除く主要通貨ペアの多くが
上下動しながらも堅調傾向で推移しました。
NZドルは上昇した後に一時軟調になりました。
北京訪問中のラガルド仏財務相が、
「ギリシャの債務解決策は自発的なものとなる必要。
非自発的なギリシャ債務再編には反対する。
IMFは中国人民元の国際化を支援していく。」
などの見解を表明しました。
IMFのリプスキー専務理事代行が、
「中国のインフレは年末までに4%に減速する可能性。
中国はもっと金利政策を活用する必要。
中国経済は今年と来年に約9.5%成長となる見通し。」
などの見解を示しました。
アジア株式市場が軟調に推移しました。
日消費者態度指数(5月)は市場予想より弱い34.2になりました。
日工作機械受注速報(5月)は前回より強い前年比34.2%になりました。
日経平均は3日小幅続伸して前日比+17.69円で大引けました。
仏中銀が第2四半期GDP見通しを前期比0.4%に下方修正しました。
フィラデルフィア連銀総裁が、
「一段の量的緩和へのハードルは非常に高い。
米失業率は2012年末に7〜7.5%になる可能性。」
などの見解を示しました。
英商品貿易収支(4月)は予想より強い−73.89億ポンドになりました。
ロンドン時間前半では主要通貨ペアが神経質な上下動になりました。
ユーログループ議長が、
「ギリシャ救済のための明確な数字を示すには早過ぎる。」
との発言をしました。
英BOEが政策金利を市場予想とおり0.50%で据え置きました。
欧ECBが政策金利を市場予想とおり1.25%で据え置きました。
米新規失業保険申請件数は市場予想より弱い42.7万件になりました。
米貿易収支(4月)は市場予想よりは強い−437億ドルになりました。
米輸出(4月)が過去最大になりました。
加新築住宅価格指数(4月)は市場予想より強い0.3%になりました。
加国際商品貿易(4月)は市場予想より弱い−9億加ドルになりました。
ダウ先物が上昇しました。
トリシェECB総裁の記者会見では、
「インフレ抑制のため強い警戒"Strong Vigilance"が必要。
インフレは総じて上振れ圧力。金利決定は全会一致。
マネーの基調的な拡大ペースは徐々に回復。
金融スタンスは依然として緩和的。
最近の経済指標から見てユーロ圏の景気は基調的に明るい。
不確実性は高まった。流動性は潤沢。物価圧力になる可能性。
向こう数ヶ月インフレは明らかに2%以上で推移する可能性。
インフレ率の上昇が二次的影響につながらないことが非常に重要。
リファイナンス・オペでの応札額の全額供給を継続する。
ECBはヘアカット及び債務再編を支持しない。
純粋に自発的でない措置は排除する。
利上げペースについては何ら示唆していない。
次回利上げの可能性はあるが事前のコミットはしない。
強いドルが米国の国益との当局者の発言重要。」
などが示されました。
ECBのスタッフ予想では、
「2011年GDP予想は1.5〜2.3%成長に上方修正。
2011年インフレ率は2.5〜2.7%に上方修正。
2012年GDP予想は0.6〜2.8%に下限引き下げ。
2012年インフレ率は1.1〜2.3%に上限引き下げ。」
などが示されました。
ECB総裁がインフレへの強い警戒を示しましたが、
利上げペースについては何ら示唆していないとも述べて、
市場反応はいったんの材料で尽くしで利食いの好機となったか
ユーロが事実売りを浴びてストップを巻き込みながら急落しました。
EUが「ギリシャ支援第2弾は約450億ユーロの見通し。」
との発表をしました。
格付け会社のムーディーズが、
「ポルトガルの銀行を格下げ方向で見直す。
ギリシャがデフォルトになった場合は
アイルランドとポルトガルのデフォルトリスクを上昇させる。
ユーロ圏諸国のデフォルトリスクは増加傾向。」
などの発表をしました。
米卸売在庫(4月)は市場予想より弱い0.8%になりました。
IMFの報道官が、
「ギリシャプログラムでは債務再編は検討されていない。」
と発表しました。
NYダウが7営業日ぶりに堅調に推移しました。
NY時間では資源国通貨が堅調に推移しました。
格付け会社のフィッチが、
「スペインは欧州債務危機から分離していない。
ギリシャは困窮した債務交換の結果としてCへ格下げされる可能性。
ポルトガルとアイルランドの格付けは
ギリシャがデフォルトの場合には見直される。」
などの見解を示しました。
タカ派のフィラデルフィア連銀総裁が、
「FRBはインフレ暴走を許さないと明示する必要。
正式なインフレ目標を設定する必要。」
などの見解を示しました。
FRBのイェレン副議長が、
「住宅在庫は高止まりの可能性。
住宅市場の回復は融資の引き締めで抑制。
住宅価格の下落が家計に深い傷を残している。」
などの認識を示しました。
NY時間後半はドル円が堅調傾向で推移しました。
米30年債の入札では、最高落札利回りが4.238%、
応札倍率が前回より低い2.63倍になりました。
ルクセンブルクの中銀総裁が、
「債務再編を巡る間違った考え方はユーロの信認を損なう。
民間債権者の関与については議論に参加していない。
景気については減速リスクがある。
エネルギー価格についてはいずれ下落する可能性。」
などの見解を示しました。
米10年債の利回りが3%あたりまで上昇しました。
NY原油(WTI)は101ドル台後半で引けました。
NYダウは上昇幅を縮小して前日比+75.42ドルで取引を終えました。

<6月10日(金)>

NZ中銀のポラード総裁が、
「NZドルの上昇に驚いている。市場反応は行き過ぎ。」
との認識を示しました。
NZドルが上げ幅を縮小しました。
独の財務相が、
「今年の成長率は3%をわずかに上回る可能性。」
との認識を示しました。
アトランタ連銀総裁が、
「欧州でデフォルトがあっても米国への深刻な影響はない。
日本の大震災は米国の成長を鈍化させたが一時的に留まる。
米国の議会は債務上限を引き上げると認識。
米成長は緩やかなペースで持続している。」
などの見解を示しました。
独ハンデルスブラット紙が、
「独銀行協会は充分なインセンティブが確保された場合、
ギリシャ国債の償還期限延長に関与する可能性。」
との観測報道をしました。
日第三次産業活動指数(4月)は2.6%、
日国内企業物価指数(5月)は前年比で2.2%と、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
東京時間では日経平均が堅調に推移しました。
東京時間前半では仲値からドル円が軟調になり、
ドルストレートが堅調傾向で推移しました。
韓国中銀が政策金利を0.25%引き上げ3.25%としました。
中国貿易収支(5月)は前回値より拡大しましたが、
市場予想より弱い130.5億ドルになりました。
市場反応は限定的でした。
中国の輸入(5月)は市場予想より強い結果になりました。
中国の最大の輸入先がEUになったとの報道がありました。
ブルームバーグが、
「FRBは銀行資本の年次審査の対象を上位19金融機関以外に
拡大する可能性。資産500億ドル以上の金融機関が審査対象の見通し。」
と観測報道しました。
PIMCOのCEOが、
「最近発表された米国や海外の経済指標の弱さを懸念。
企業収益の増加はこうした環境では続かない。
世界経済成長が減速している可能性。」
との見解を示しました。
アジアの株式市場は軟調傾向で推移しました。
東京時間の後半からユーロや豪ドルなどの
ドルストレート通貨ペアが軟調に転じました。
ダウ先物が軟調傾向で推移して日経平均も上げ幅を縮小しました。
日経平均は4日続伸の前日比+47.29円で大引けました。
独消費者物価指数(5月)は前年比で予想とおりの2.3%になりました。
独卸売物価指数(5月)は前回値より弱い0.0%になりました。
ロンドン時間前半ではユーロドルなどドルストレートが
軟調傾向で推移しました。
独の財務相が、
「ギリシャ及び欧州の状況は深刻。
7月分のギリシャ支援を可能にすることが必要。
EU・IMFなどの報告はギリシャへの追加支援の必要性を示す。」
などの認識を示しました。
トリシェECB総裁が、
「ECBは危機を通じてインフレ期待を抑制してきた。
ユーロは目覚しい成功という認識。
ユーロ圏は過去12年間において米国よりも多くの雇用を創出した。
ユーロ圏の財政は全体的に見て健全。」
などの認識を示しました。
中国上海株式市場が前日比プラス圏で引けました。
英鉱工業生産(4月)は−1.7%、英製造業生産高(4月)は−1.5%、
英生産者仕入価格指数(5月)は−2.0%、
英生産者出荷価格指数(5月)は0.2%と、
いずれも市場予想より弱い結果になりました。
英生産者物価指数コア(5月)は市場予想とおりの3.4%になりました。
ポンドが下落しましたが、その後一時急反発しました。
独連銀が「2011年の独成長率予想を+3.1%に引き上げる。」
との発表をしました。
一部の通信社が
「独下院議会がギリシャ追加支援法案を可決の見通し。」
との観測報道をしました。
ユーロが反発する場面がありました。
3ヶ月物ドルLIBORが一時過去最低の0.24850%になりました。
加雇用ネット変化率(5月)は+2.23万人、加失業率(5月)は7.4%と、
ともに市場予想より強い結果になりました。
加ドルが買われる市場反応になりました。
10年物の独連邦債とアイルランド国債とのスプレッドが
一時過去最高の823bpに拡大しました。
トリシェECB総裁が、
「ユーロ圏全体として2013年までに財政赤字を域内GDP比3%未満に
抑制するという目標に向けて順調に進んでいる。
しかし、ギリシャやポルトガル、アイルランドなど多くの国が
経済成長と雇用拡大への広範囲な構造改革をいまだ実施していない。
ユーロ圏に自己満足できる理由はまったくない。」
などの認識を示しました。
米輸入物価指数(5月)は市場予想より強い0.2%になりました。
加第1四半期労働生産性指数は市場予想より弱い0.4%になりました。
加ドルが売られる市場反応になりましたが限定的でした。
米10年債利回りが3%を割り込んで推移しました。
NY時間ではNYダウが軟調に推移しました。
商品市場が軟調に推移しまた。
ドルストレート通貨ペアが軟調に推移しました。
NY連銀総裁が、
「経済成長は下期に加速する可能性。経済回復は緩やか。
経済見通しのダウンサイドリスクは増大。
景気の圧迫要因は一時的。
商品価格の低下でインフレの拡大は緩やか。」
などの認識を示しました。
英NIESRのGDP予想(5月)は前月より強い0.4%になりました。
ECBのシュタルク理事が、
「7月の利上げ実施の可能性は非常に高い。
インフレの上振れに強い警戒が必要。
利上げの際には効果見極めのタイムラグの考慮が必要。
ECBは不透明感の高まりを考慮する必要がある。
ECBが再編後のギリシャ国債を資金調達オペの担保として
受け入れ続けることを前提としているが、
既発債と交換された償還期限の長いギリシャ国債について、
ECBが担保として受け入れる保証はない。」
などの見解を示しました。
ECBのコンスタンシオ副総裁が、
「ECBは国債の償還期限延長の案すべてを排除するわけではない。」
との見解を示しました。
米FRBが、
「年次資本審査の対象の金融機関を大手米銀35行に拡大させる。」
との方針を示しました。
ギリシャの5年物国債のCDSスプレッドが
1561と過去最大まで拡大しました。
米財政収支(5月)は市場予想よりは強い−576億ドルになりました。
ブルームバーグが、
「米金融機関は金融規制改革法に定められたボルカー・ルールを
順守するためトレーディング部門の閉鎖縮小を進めている。
バンク・オブ・アメリカは債券の自己売買部門を閉鎖する。}
との報道をしました。
NY金先物は前日比−13.50ドルの1529.20ドルで引けました。
NY原油(WTI)は前日比−2.64ドルの99ドル台前半で引けました。
ダウは前日比−172.45ドルの11951.91ドルで週の取引を終えました。

●今週の主な予定

<6月13日(月)>

※豪・スイスが祝日で休場です。

朝8時50分に日機械受注(4月)、
夜10時からトリシェECB総裁の講演、
深夜3時から英MPCウィール政策委員の講演、
などが予定されています。

<6月14日(火)>

朝8時01分に英RICS住宅価格(5月)、
午前11時に中国消費者物価指数(5月 前年比)、
同午前11時に中国生産者価指数(5月 前年比)、
同午前11時に中国鉱工業生産(5月 前年比)、
同午前11時に中国小売売上高(5月 前年比)、
正午過ぎに日政策金利、
午後1時半に日鉱工業生産確報(4月)、
午後4時前後から日銀総裁記者会見、
午後5時半に英消費者物価指数(5月)、英小売物価指数(5月)、
同午後5時半に英DCLG住宅価格指数(4月)、
夜9時半に米小売売上高(5月)、米生産者物価指数(5月)、
同夜9時半に加第1四半期設備稼働率、
夜11時に米企業在庫(4月)、
深夜4時半からバーナンキFRB議長の講演(財政問題)、
などが予定されています。
中国・英・米の指標には注目です。

<6月15日(水)>

朝7時45分にNZ第1四半期小売売上高、
午前9時半に豪Westpac消費者信頼感(6月)、豪Westpac先行指数(4月)
午前10時半に豪第1四半期新規住宅、
午前11時から豪RBA総裁の講演、
午後2時に日金融経済月報(6月)、
午後3時に日工作機械受注確報(5月 前年比)、
午後4時15分にスイス生産者輸入価格(5月)、
午後5時半に英失業率(5月)、英失業保険申請件数推移(5月)、
午後6時に欧鉱工業生産(4月)、
夜9時半に米消費者物価指数(5月)、NY連銀製造業景気指数(6月)、
同夜9時半に加製造業出荷(4月)、
夜10時に米ネット長期TICフロー(4月 対米証券投資)、
夜10時15分に米鉱工業生産(5月)、米設備稼働率(5月)、
夜11時に米NAHB住宅市場指数(6月)、
深夜4時35分から加BOC総裁の講演、
深夜4時45分から英BOE総裁の講演、
などが予定されています。
NZ・英・(欧)・米の指標には注目です。

<6月16日(木)>

朝7時45分にNZ第1四半期製造業売上高、
午前10時にANZ消費者信頼感指数(6月)、
午前10時半に豪新車販売台数(5月)、
午後4時15分にスイス第1四半期鉱工業生産、
午後4時半にスイス政策金利、SNB声明
午後5時にECB月報、
午後5時半に英小売売上高(5月、
午後6時に欧消費者物価指数確報(5月)、
夜9時半に米住宅着工件数(5月)、米建設許可件数(5月)、
同夜9時半に米新規失業保険申請件数、米第1四半期経常収支、
同夜9時半に加国際証券取扱高(4月)、
夜11時に米フィラデルフィア連銀景況指数(6月)、
などが予定されています。
スイス・英・米の指標には注目です。

<6月17日(金)>

朝8時50分に日銀政策会合議事録要旨、
午前9時からトリシェECB総裁の講演、
午後6時に欧貿易収支(4月)、欧建設支出(4月)、
夜9時半に加卸売売上高(4月)、
夜10時55分に米ミシガン大学消費者信頼感指数速報(6月)、
夜11時に米景気先行指標総合指数(5月)、
などが予定されています。
米の指標には注目です。

さて先週は、ドル円ではムーディーズが「日本の首相の交代は格付け
上ではネガティブになる。」との見解を発表したことや、フィラデル
フィア連銀総裁など複数の要人が「QE3のハードルはとても高い」との
見解を示したことなどで、一時上昇する場面がありましたが、
中国国家外為管理局が「ドル資産の極端な保有にはリスクがある。
ドルは他通貨に対し下落し続ける可能性。」と見解を示したことや、
バーナンキFRB議長の講演で緩和的な政策はまだ必要としながらも、
QE3への言及がなかったことと欧州問題の再燃もあってNYダウが軟調に
推移したことによるリスク選好度の低下で、週中にかけて円買い動意
が強まり79円台後半まで下落する展開になりました。
そしてその後、ECBのトリシェ総裁の記者会見で次期利上げを示唆する
コードワードが用いられましたが、ユーロドルが事実売りを浴びて
下落したことによるドル買いもあり、また9日のNYダウが7営業日
ぶりに反発したこともあって米長期金利が一時反発したことでドル円
も堅調傾向となました。その後、10日に韓国中銀が利上げしたことで
一時円が連れ高になる場面を経ながらも、週末にリスク回避の動きが
高まる中で、ドルストレートの下落によるドル買いの影響もあったか、
80円台前半まで上昇する揺れる相場展開になりました。

一方、ユーロドルは、ポルトガル総選挙で与党社会党のソクラテス現
首相が辞任したことや、フィッチが「ギリシャの債務交換が行われた
場合はCに格下げの可能性。」と発表をしたことで揺れながらも、
トリシェECB総裁の「二次的な影響の回避に向けて行動すべき。」との
発言もあって利上げ期待で週前半に1.4700のチャートポイント抜けの
トライが見られましたが、ポイントを超えには至りませんでした。
そして、ユーログループ議長が「ユーロは他の主要通貨に対して過大
評価されている。」との認識を示したことや、ムーディーズが「民間
債権者が自発的に借り換えに応じるとは考え難い。(債務繰り延べは)
デフォルトに相当する可能性。」との見解を示したことや、IMFとEU
とECBのトロイカレポートで「ギリシャの12年の市場復帰は不可能。
当初予想より深刻で長期化。」などが示されたことや、ECBとEUとの
ギリシャのソフトな再編に対する見解の対立もあり、ギリシャを中心
とするリスク懸念が再燃して軟調になっていたことろで、トリシェ
ECB総裁の記者会見を迎えることになりました。

トリシェECB総裁の記者会見では「インフレ抑制のため強い警戒
"Strong Vigilance"が必要。」と次期利上げのコードワードが
用いられて、一時ユーロドルが反発しましたが、「利上げペースに
ついては何ら示唆していない。次回利上げの可能性はあるが事前の
コミットはしない。強いドルが米国の国益との当局者の発言重要。」
とも発言したことや、ECBのスタッフ予想で2011年の予想は上方修正
されたものの「2012年GDP予想は0.6〜2.8%に下限引き下げ。2012年
インフレ率は1.1〜2.3%に上限引き下げ。」などが示されたことも
あって、利上げペースが緩慢になるとの観測や6月末のファンド筋の
決算もあってか、また同日にムーディーズが「ポルトガルの銀行を
格下げ方向で見直す。ユーロ圏諸国のデフォルトリスクは増加傾向。」
などの発表をしたこともあって、トリシェECB総裁による次期利上げの
コードワードが用いられたにもかかわらず、ユーロドルが手仕舞いを
主導とした事実売りを浴びて、週末のNYダウの大幅下落に相俟って
リスク回避の動意が優勢になり大幅下落する相場展開になりました。

他方、ポンドドルは週はじめに上値のトライは見られたものの、
IMFが「英銀行システムには脆弱性が残っている。英2011年成長予想
を1.5%に下方修正。」などの発表で軟調になる場面がありました。
その後、スウェーデンの地元紙の電子版が「クウェート投資庁(KIA)
が英金融大手RBSに出資する方向で検討。」との報道で反発したり、
一部通信社(MNI)が「英国経済が弱い状況が続き財政再建目標を達成
できなかった場合AAA格付けを失う恐れがある。」とのムーディーズ
のシニアアナリストの見解を報道したことで一時軟調になったり、
その後ムーディーズが「英国のAAA格付けの安定的見通しを確認。
成長率が低下し財政計画が未達なら再検討もありえるがそれは基本
のシナリオではない。」との火消しの発表をしたことで上昇したりと
神経質な相場展開となりましたが、週後半からはユーロドルの下落に
歩調を合わせるように軟調になり、週末のNYダウの大幅下落に相俟っ
てリスク回避の動意が優勢になり下落する相場展開になりました。

そして、豪ドル米ドルは週はじめにRBAウォッチャーのマッカラン氏が
「豪RBAは7月会合で利上げの可能性。」との見解を示しことで上値を
トライする動きが見られましたが、中国の地元紙の経済参考報の中国
利上げの観測報道や、豪政策金利の発表に伴うRBA声明で利上げの示唆
が見られなかったことなどで軟調になりました。その後一時ドル売り
で反発する場面もありましたが、豪ドルNZドルでの軟調や、原油先物
が不安定に推移したこと、そして豪雇用統計が弱い結果となったこと
に加え、新興国の引き締め懸念とともにNYダウや新興国の株式市場が
軟調傾向となっていることでリスク選好度が低下したことなど弱い材
料が重なって、週末のNYダウの大幅下落に相俟ってリスク回避の動意
が優勢になり軟調傾向の相場展開になりました。

さて今週ですが、円については引き続き日本の政局不安や財政不安な
どによる円売り圧力の潜在や、日ボーナス時期による投信を通じての
海外投資での円売り圧力がありますが、一方、NYダウなど株式市場
が軟調となっていることによるリスク選好度の低下や、短期国債の
需要は堅調ながら震災に関連しての日国債増発観測による日長期金利
への上昇圧力、そして、震災後の生産の落込みに歯止めがかかって
きたことで、今後の日本の生産回復と輸出に伴い為替予約が活発に
なることによる円高圧力が指摘されているとともに、ドルストレート
通貨ペアの下落に伴うドル買いの影響もあり、目先のドル円ではやや
モメンタムの上昇傾向が見られるものの、材料の混在で読みにくい
状況となっているようです。ドル円ではしばらく79円台後半から80円
台後半のレンジ相場となる可能性がありますが、今後レンジがどちら
に抜けていくか注目されます。

米ドルについては、NYダウが2002年8〜10月以来の6週連続の下落で
12000ドルの大台割れとなりましたが、米新規失業保険申請件数が市場
予想より弱かったものの、米失業保険継続受給者数では改善が見られ
ていたり、ここのところ弱い米指標の中にあって、米貿易収支(4月)は
市場予想よりは強い結果となって、米輸出(4月)が過去最大になった
ことや、米輸入物価指数(5月)が市場予想より強かったり、米財政収支
(5月)に改善が見られるなどもあり、マダラ模様ではありながらも、
米要人の発言では今のところQE3に否定的な見解が多いようで、米国の
通貨としての米ドルとしてはまだ積極的に買いづらい状況ながら、
欧州問題によるリスク懸念や株式市場の軟調に伴うリスク回避で、
米ドルの巻き戻しの動きとなって、ドルインデックスでもいったんの
底打ちとなりつつあり、基軸通貨としての米ドルでは買い戻しが見ら
れているようです。

ユーロについては、トリシェECB総裁の記者会見で「インフレ抑制の
ため、強い警戒"Strong Vigilance"が必要。」と次期利上げのコード
ワードが用いられましたが、利上げペースが緩慢になるとの観測や
6月末のファンド筋の決算も影響したか、株式市場の軟調と相俟って
センチメントは悪い材料に反応しやすい状況になっているようです。

ギリシャ債務の返済期限延長や自発的な借り換えが注目されますが、
EUとECBの意見が対立しているとともに、格付け会社が債務延長は
デフォルトもしくは信用事由にあたる可能性を示唆していて、
5年物ギリシャ国債CDSスプレッドが1561と過去最大まで拡大悪化
していることで示されているようにリスク懸念は強くなっている
ようです。

ユーロドルでは、今後、5/23〜6/7の上昇の半値下落水準となる1.43
アラウンドのサポートゾーンでの瀬戸際の売り買いの攻防で、日足
レベルで下落トレンドになるか、あるいは上昇トレンドに復帰でき
るか、節目での相場展開が注目されます。いったん反発する可能性も
あるものの、下抜けた場合は再び1.4000へのトライになる可能性が
ありそうです。

今後はギリシャ政府が閣議決定を経て議会に提出した中期財政プラン
が6月28日の採決でどうなるのか、そして6月20日からのユーログル
ープ会合での動向および6月23日からの欧州首脳会議などが焦点と
なりそうですが、超緊縮策にギリシャ国民とギリシャ野党は反発を
強めていて不透明感はいっそう高まっているようです。
万一、ギリシャ議会で中期財政プランの採決が難航したり否決され
たりするとするとギリシャ支援への大番狂わせとなるだけに、ギリ
シャ議会の動向が注目されます。

そして資源国通貨の豪ドルなどについては、金は堅調ながら原油価格が
100ドル前後で不安定な動きとなっていることや、NYダウおよび新興国
の株式市場が軟調となっていることによるリスク選好度の低下や、
中国の経済減速懸念と中国利上げの懸念や新興国の引き締め懸念などが
あるとともに、利上げ期待が後退していることでセンチメントは弱く
なっていますが、下落が日足レベルでのレンジで留まるか、ダウン
トレンドになるかの1.0500アラウンドの節目での売り買いの攻防が
焦点となりそうです。14日の中国の経済指標が注目されます。

経済指標関連では、14日の中国経済指標と英消費者物価指数に
米小売売上高と米生産者物価指数、
15日のNZ第1四半期小売売上高と英雇用統計に
米消費者物価指数とNY連銀製造業景気指数に対米証券投資、
16日のスイス政策金利とSNB声明に英小売売上高と
米新規失業保険申請件数に米住宅着工件数に
そしてフィラデルフィア連銀製造業指数、
17日のミシガン大学消費者信頼感指数速報などが注目されます。


さて今日は、トレードと適応のお話です。

私は将棋が好きでもう10年以上も前になりますが、
毎日のように将棋道場に通っていた時期がありました。

棋書も新刊が出るたびに買い求め、
当時はとても熱心に将棋の研究をしていました。

でも将棋というものはとても奥が深く、
簡単には強くはなれませんでした。

万年初段という状況を何年も乗り越えることができず、
悩んだ末に、いろいろと用いる戦法を変えて
四間飛車戦法を研究して実戦を試みますが、
当時は居飛車穴熊戦法が猛威を振るっていて
なかなか振り飛車では勝てずに苦しんでいました。

そんなときに通っていた道場の席亭に

「やはり振り飛車戦法では勝てないのでしょうか。」

と尋ねたところ、

「少しばかり振り飛車を研究したからといって、
 あんた自身が負けていることをもってして
 四間飛車戦法自体が劣っているなとどは言えないよ。
 かつて大山名人が四間飛車で棋界を制したように、
 四間飛車自体は決して劣った戦法などではない。
 勝ってる人はちゃんと四間飛車で勝っているよ。
 負けているのは佐野さんあんたが弱いからさ。」

毒舌の席亭の言葉にムッとしていると、

「詳しい定石書でも書いてあることは中盤の入り口までだよ。
 将棋はそこから力の差が出るんだよ。
 佐野さんの将棋を見るところ受け将棋だが、
 それはそれでよいとしても、振り飛車で相手の攻めを
 受け止めようとばかりしている。それじゃダメだ。
 振り飛車では『さばく』という感覚が大切で、
 相手の飛車が自陣に成りこんでくることを極端に恐れず、
 相手にも攻めさせて、そして自分の駒もさばいていくように
 肉を切らせて骨を切る感覚で
 状況に応じて指し手を適応できなくてはならないんだよ。」

「適応?」

「そうさ…。感覚と、そして状況に応じた指し手の適応だ。
 どんな戦法を学んでも適応がまずいと勝てないものだよ。
 適応と読みの差が棋力の差になるんだよ。
 繰り返すけど、強い人はちゃんと四間飛車で勝っているのだ。
 自分自身がその戦法で勝てないからといって、
 四間尾車が劣った戦法などというのはあんたの錯覚だよ。
 はっきり言うが、ただ佐野さんあんたが弱いだけだ。」

「……。」(そこまで言うことないでしょうが…。)

さて…、

トレードでも私が将棋で経験してきたようなことを
よく見聞きします。

「レジスタンスやサポートなんて全くあてにならないよ。
 反転することもあれば、抜けることもある。
 結局、どちらも有りーので何も決定されてはいないのさ。
 レジサポでトレードに勝てりゃ誰も苦労しないぜ。」

100年以上も長きに渡って多くの著名トレーダーが愛用して
支持され続けてきたチャールズ・ダウの理論を基にした
レジスタンスやサポートの考え方や手法でさえも、
トレード経験がまだ浅いトレーダーに
いとも簡単にバッサリ切って捨てられることがあります。

手法で負けた自身の経験は事実としても、
それで手法を簡単に否定することはできないものです。
ダマシに対する認識や適応がまだできていないこともあるからです。

オリバー・ベレスとグレッグ・カプラの著書の
「デイトレード」の中の一節にはこう記されています。

「たとえば支持線が4回続けて機能した後、
 突然、下抜けしたとしよう。しかし、それは
 支持線の概念が機能しないことを示すものではない。
 それは極めて価値のある有効な情報であり、
 テクニカル分析の概念として、
 最も価値のあるメッセージなのである。」

「このメッセージは、相場の『変化』を伝えているのである。」

どのようなトレード手法も例外なき定理や絶対則などではなく、

どのような手法でもダマシにあうことがあるものですが、

そのダマシにさえも別の認識の観点からは
市場からのメッセージを読み取ることができるものなのですね。

「レジスタンスやサポートが機能しなくなったということは、
 レンジ相場がトレンド相場へと変化してきていることや、
 上昇や下落の動意がそれだけ強くなってきていることを告げる
 市場からのメッセージであったり。」

「レジスタンスやサポートを少し抜けて戻ったときには、
 レンジ相場が継続することを示していたり、
 あるいはトレンドに乗るトレードのエントリーの執行が
 まだ時期尚早であることを市場が教えている
 メッセージであったり。」

「そして、買っても売ってもダマシにあうときには、
 今はトレードをすべき相場の状況ではないことを
 市場が知らせているメッセージであったり。」

などがあるもので、

一見、こじつけのようではあっても、
ダマシに対する効用を認識できるようになると
トレードの適応力も身につけることができる場合があるようです。

ダマシにあってしまった場合は損切りとはなりますが、
ときにその代償として貴重な市場からのメッセージを
市場に入ったマインド・オンの状態で受け取ることができるのですね。

もちろん、

ダマシにあうことは少なくしていかなくてはなりませんが、

失敗からの学びを深化させることで、

「ブレーク初動にはダマシが多い。」

「いったん押しや戻りを待って、
 押してからの再上昇や、戻ってからの再下降を狙おう。」

などのトレードの経験に基づく知恵を蓄えたり、

また、ダマシ軽減のためのフィルターを自分なりに加えたり、

などのマイ・ルールで強化して

手法を自分のものとしていくこともできるものです。

トレードの世界ではレジスタンスラインやサポートライン、
そしてトレンドラインや移動平均線など基礎的な手法だけで
ほんとうに勝ち続けている人がいます。

もしかしますと、基本手法では勝てないという人は
ほんとうの基本手法の使い方を知らないだけなのかもしれません。

「あれもダメ、これもダメ。」と

完全無欠の聖杯を彷徨い求めるように次から次へと手法を求める
永遠のドリフター(放浪者)となるよりも、

時の洗礼を受けても今なお有効な基本手法―

そう…。

今なお、トレードのコアの手法として、
勝ち続けているトレーダーがいる事実のある基本手法を

自身の失敗からの学びを深化させることで適応力を増強して
使いこなせるようになりたいものですね。



<ご案内>
私が講師を務めていましたeラーニング講座の
"勝つためのFXチャート分析講座"が「DVDと製本」になりまして、

マエストロFX (Maestro FX)」という教材名で
ウィニングクルー株式会社(関東財務局長(金商)第2098号)から
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トレードの根っこになる重要な基礎とコアの部分を中心に
より深く体系的に19時間学んでいただければと思います。


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