FX 「読みのその前」のお話


IMFの専務理事の後継にクリスティーヌ・ラガルド仏財務相が
有力視されているそうですね。とても優秀な女性と評判のようです。

●先週の主な出来事

<5月23日(月)>

東京時間では米ドルが買われる相場展開になりました。
ドル円が堅調傾向で推移して、
ユーロドルや豪ドル米ドルが軟調に推移しました。
また、日経平均が軟調に推移して
中国上海株式市場などアジアの株式市場も軟調に推移して、
為替市場でもリスク回避の相場展開となりました。
HSBCの発表した中国の製造業PMIの予想値が51.1と
4月の中国の製造業PMIの51.8から後退する予想となりました。
日銀金融経済月報(5月)では、
「日本経済は生産面中心に下押し圧力が強い状況。
企業や家計のマインド悪化で国内民間需要が弱い。
7〜9月期の生産はサプライチェーン復旧で増加に転じる可能性。」
などが示されました。
日経平均は3日続落で9500円を割り込んで、
前週末比−146.45円で大引けました。
上海株式市場が前週末比−2.9%と今年2番目の下落率となりました。
格付け会社のムーディーズが、
「日本の2期連続のマイナス成長は日本の国債格付けに下押し圧力。
大震災による生産と所得の損失は日本の成長力を低下させた。
東電の補償の政府負担は今後の日財政に悪影響。
経済の回復が遅れた場合は財務省と日銀の追加措置が必要。」
などの見解を発表しました。
ロンドン時間ではドル円が大きく下げては戻す上下動になりました。
ユーロや豪ドルが軟調に推移しました。
バイトマン独連銀総裁の講演では、
「財政政策と金融政策を切り離す必要。独経済の回復基調は幅広い。
独とユーロ圏の消費者物価は大幅に上昇。二次的影響の注視が必要。
ECBの金融政策は依然として緩和的。」
などの見解が示されました。
独製造業PMI速報(5月)は58.2、独サービス業PMI速報(5月)は54.9と、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
欧製造業PMI速報(5月)は54.8、欧サービス業PMI速報(5月)は55.4と、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
ユーロスイスが一時過去最安値を更新しました。
レーン欧州委員が、
「欧州の景気回復は勢いを維持しているが、
(信用市場の)下方スパイラルを回避する必要がある。
ギリシャのデフォルトを防ぐ必要。
ギリシャは財政健全化と民営化を実行する必要。」
などの見解を示しました。
オーストリア中銀総裁が、
「ECBはプログラムが順調な限りギリシャ国債を受け入れる。
今後数ヶ月間の高いインフレ率を予想。もう危機モードではない。」
などの認識を示しました。
レーン欧州委員が、
「イタリアでは堅調な成長が見られている。
イタリアは財政赤字削減の軌道に乗っている。」
などの見解を示しました。
ユーロの下落が一服になりました。
シカゴ連銀全米活動指数(4月)は予想より弱い−0.45になりました。
ECBのビニスマギ専務理事が、
「低金利を続け過ぎることは過度なリスクテイクにつながる。
ECBはインフレの二次的影響を注視。インフレ期待の動向を注視。
ギリシャ政府はプログラムを遵守すべき。」
などの認識を示しました。
格付け会社のS&Pが、
「イタリアには重大な不均衡がないため、
財政支援を模索するとの予想はしていない。」
との見解を発表をしました。
NY時間ではリスク回避の動意が緩和して、
主要通貨ペアがやや堅調傾向の揉み合いになりました。
格付け会社のフィッチが、
「ベルギーの格付けを現状で確認。格付け見通しはネガティブ。
ギリシャの5銀行の格付けを引き下げる。見通しはネガティブ。」
などの発表をしました。
英BOEのウィール政策委員が、
「今、金利を引き上げることは賢明なことである。
早期の利上げは将来の大幅利上げをする必要性を減らす。
ポンドの下落は英経済の助けになっていた。」
などの見解を示しました。
IMFのリプスキー専務理事代理が、
「ギリシャ、アイルランド、ポルトガルは困難に直面しているが、
3カ国のプログラムは債務再編を予見させていない。
イタリア経済は緩やかに拡大。イタリアは高貯蓄率の国。」
などの見解を示しました。
NY原油(WTI)は97ドル台後半で取引を終えました。
NYダウは前週末比−130.78ドルで取引を終えました。

<5月24日(火)>

スイスSNBの副総裁が、
「急激な金利の上昇は銀行の収益を圧迫。
金融政策はインフレリスクに対するものであるべき。
為替レートの動向を注視。デフレリスクの再来の場合は行動する。」
などの発言をしました。
格付け会社のS&Pが、
「ブラジルの外貨建て格付け見通しをポジティブに変更するる」
との発表をしました。
英スカイニュースが、
「ムーディーズが英の14の銀行や住宅金融組合を格下げで見直す。」
との観測記事を掲載しました。
ポンドが軟調になりました。
日銀が、
「日都市銀行の3月末国債保有残高は101兆3902億円。
はじめて100兆円突破をした。」
との発表をしました。
NZの財務相が、
「NZの対中国貿易額は過去18ヶ月で50%増加。
NZの低金利は豪より長く続く見込み。NZドル高はNZ経済に逆風。
NZドル高は弱まる兆しがほとんどみられない。」
などの認識を示しました。
ギリシャ政府が公営企業の民営化を柱とした約60億ユーロ規模の
追加の財政削減案を決めましたが、
ギリシャ野党が難色を示したとの報道がありました。
中国国家外為管理局が、
「中国の第1四半期経常黒字は前年比18%減の298億ドル。」
になることを発表しました。
RBNZ第2四半期インフレ期待(2年間)は3.0%になりました。
NZドルが上昇しました。
日経平均は前日比+16.54円で大引けました。
独第1四半期GDP確報は市場予想とおりの1.5%になりました。
独第1四半期国内需要は市場予想より弱い1.1%になりました。
独第1四半期輸出は市場予想より強い2.3%、
独第1四半期輸入は市場予想より強い1.5%になりました。
市場反応は限定的でしたがユーロは堅調傾向で推移しました。
格付け会社のムーディーズが、
「ギリシャのデフォルトはギリシャ格付けに不利になる可能性。
ギリシャの銀行はデフォルトに備え資本再構築が必要になる可能性。
ギリシャがデフォルトした場合は他の欧州国債が影響を被る可能性。
同デフォルトの場合はポルトガルやアイルランドに格下げリスク。
同デフォルトの場合は高度に不安定化し欧州に影響を与える可能性。
英国の14の金融機関の格付けを引き下げ方向で見直す。
バークレイズ銀の格付け見通しをネガティブに引き下げる。」
などの発表をしました。
ポンドが一時軟調になりました。
英BOEのフィッシャー政策委員が、
「個人消費を懸念している。
高い消費者物価指数はまだ英経済に根づいていない。
BOEの中心的見通しでは消費者物価指数は反落する。」
などの認識を示しました。
独IFO景気動向(5月)は114.2、独IFO現況評価値(5月)は121.4と、
ともに市場予想より強い結果になりました。
ユーロが堅調傾向で推移しました。
欧鉱工業新規受注(3月)は市場予想より弱い−1.8%になりました。
格付け会社のS&Pが、
「イタリアの4銀行の見通しをネガティブとする。」
との発表をしました。
ユーロが上下に振れる相場展開になりました。
ファンロンパイEU大統領が、
「EUはギリシャのデフォルトや信用問題を回避するつもり。
ギリシャは断固とした行動を取る必要。」
との見解を示しました。
ECBのビニスマギ専務理事が、
「ECBはインフレが2%未満に戻ることを確実に行う。
ギリシャは民営化や改革を開始する必要。
ギリシャのデフォルトは問題を悪化させる可能性。」
などの見解を示しました。
英BOEのフィッシャー政策委員が、
「英国の景気回復は緩やかで景気回復は高インフレが特徴。
英国のインフレリスクはほぼ均衡。
成長見通しに対する下振れリスクがある。
場合によってはさらなる金融緩和が正当化される可能。
現在、利上げは全く間違った行為になる可能性。」
などの認識を示しました。
米新築住宅販売件数(4月)は市場予想より強い32.3万件、
米リッチモンド連銀製造業指数(5月)は、
市場予想よりかなり弱い−6になりました。
米2年債の入札では、最高落札利回りが前回より低い0.560%、
応札倍率が前回より高い3.46になりました。
FRB公定歩合議事録では、
「10の連銀が公定歩合を0.75%で据え置く事を要求。
カンザスシティ連銀とダラス連銀は1.00%への引き上げを要求。
エネルギー価格主導のインフレ上昇は持続的とは見ていない。」
などが示されました。
セントルイス連銀総裁が、
「6月末にQE2を終えた後にFRBは政策を様子見する可能性。
コアインフレを過度に注視しすぎると金融政策を誤る可能性。
市場が米国の支払い能力に疑いを持てば金利は急伸する可能性。
失業率が高くてもFRBは金融引き締めを実施できる。
第1四半期の米GDPは上方修正される見込み。」
などの見解を示しました。
ユーログループ議長が、
「ギリシャが全ての要求に応えた場合は追加措置の可能性。
ギリシャ危機を安定させる必要。
新たなギリシャ向け措置に向けた最終査定は来週の見込み。
ギリシャの完全な債務再編には強く反対。」
などの見解を示しました。
NY金先物は1523.30に上昇しました。
NY原油(WTI)は99ドル台後半で取引を終えました。
NYダウは前日比−25.05ドルで取引を終えました。

<5月25日(水)>

日通関ベース貿易収支(4月)は予想より強い−4637億円になりましたが
4月として貿易赤字は1980年以来31年ぶりで
単月の赤字幅は過去7番目になりました。
日銀議事録要旨(4月28日会合)では、
「復興資金需要など見極めて新たな措置の検討が重要。
供給制約解消時期に関する不確実性が大きくなっている。
11年度前半は下押し圧力強い状況続く可能性。
11年度後半は供給制約が和らぎ回復テンポが高まる可能性。
欧州経済のソブリン問題が相乗的に影響及ぼさないか注意が必要。
米国経済について米議会での支出削減圧力の影響に注意が必要。」
などが示されました。
市場にギリシャ首相やポルトガル首相の辞任の噂が飛び交いました。
東京時間ではユーロドルなど主要通貨ペアが軟調に推移しました。
日銀総裁が、
「現在の日本経済は強い下押し圧力に晒されている。
需要面から景気下押しされることないか注意深く点検。
日本経済は今年後半には回復感じられる状況になる可能性。
供給制約解消までマインド悪化やリスク回避姿勢を防ぐことが必要。
財政の持続可能性に懸念強まれば国債の円滑発行が阻害される。
日銀による国債引き受けには財政規律の低下を招く副作用がある。
経済を丹念に点検して必要あれば適切に行動。
これからの取り組みは成長力強化の出発点になる。」
などの見解を示しました。
日経平均は前日比−54.29円で大引けました。
独GFK消費者信頼感調査(6月)は予想よりやや弱い5.5になりました。
ECBのシュタルク専務理事が、
「インフレの急上昇を監視して二次的影響を防ぐ必要。
必要なら再び利上げする用意がある。
経済成長の基調的な勢いが継続すると考えている。
ECBはユーロ圏全体のために政策を決定する。」
などの発言をしました。
英第1四半期GDP改訂値は市場予想とおり0.5%になりました。
英第1四半期総合事業投資速報は−7.1%になりました。
OECD経済協力開発機構が、
「米GDP伸び率は11年2.6%、ユーロ圏GDP伸び率は11年2.0%、
豪GDP伸び率は11年2.9%、日本GDP伸び率は11年は−0.9%、
中国GDP伸び率は11年9.0%、世界全体のGDP伸び率は11年4.2%、
市場金利が長期間高止まりすれば、
ギリシャ・アイルランド・ポルトガルの債務水準は持続不可能。
米FRBは今年後半に利上げを開始すべき。
米FF金利は2012年末までに2.25%に達する見通し。
英BOEは金利を2011年末までに1%に引き上げると予想。
豪RBAの政策は適切。中国は0.50%の追加利上げを実施すべき。
スイスSNBはインフレリスクのため今年に利上げをすべき。」
などの見解を発表しました。
フィンランド議会がポルトガルの救済策を承認しました。
ロンドン時間では主要通貨ペアが上下動しながら反発を見せました。
レーン欧州委員が、
「EUには3つの救済国への債務危機の問題がある。
時間を稼ぐことがEUの債務危機解決において重要。
ギリシャは救済国の最も困難なケース。
アイルランド経済には明るい兆候がみられる。」
などの見解を示しました。
格付け会社のS&Pが、
「ギリシャの債務再編は即アイルランドの格下げを意味しない。
アイルランドの格付けに位置に根本的な変化はない。
アイルランドの法人税率引き上げは格付けにマイナスになる可能性。
アイルランドの銀行に対するECBの支援は格付けの主要ではない。
アイルランド国債スプレッドは市場が行き過ぎていることを示す。」
などの見解を発表しました。
ラガルド仏財務相がIMFの専務理事に立候補しました。
ユーログループ議長が、
「ギリシャは2011年の財政目標を達成の強化をする必要。
ギリシャには資産売却のため信託会社が必要。
ギリシャの再プロファイリングの議論は不確実性を生み出している。
ソフトな債務再編はギリシャにとって不充分になる可能性。」
などの認識を示しました。
米耐久財受注(4月)は市場予想より弱い−3.6%になりました。
英BOEのセンタンス政策委員が、
「英BOEは段階的に利上げを開始する必要。
消費者物価指数が目標を上回り続けることはBOEの信頼性を脅かす。
利上げ先送りは後に急激に動かなくてはならないリスクになる。」
などの見解を示しました。
ガイトナー米財務長官が、
「住宅市場の回復は今後数年を要する見通し。
失業率の改善にはかなり遅くなる見通し。」
などの見解を示しました。
ダマナキ欧州委員が、
「ギリシャがユーロ圏のメンバーにいることはリスク。
ギリシャは政策に同意するか通貨をドラクマに戻すか決定すべき。」
との発言をしました。
一時ユーロが急落しました。
ECBのシュタルク専務理事が、
「過度な緩和策は資産価格バブルを引き起こす可能性。
ECBは緩和策の解除を開始。先進国の最大の課題は債務への対応。
正常化に向かう時期がきた。
ECBはインフレ期待を抑制するために必要な行動をする。」
などの認識を示しました。
ユーロが反発しました。
NY時間では為替相場が上下動しながらドル売り傾向で推移しました。
欧州の決済機関LCHクリアネットが、
「アイルランド国債取引の証拠金を65%に引き上げる。」
との発表をしました。
バイトマン独連銀総裁が、
「ECBの主要タスクは金利の正常化と出口戦略の進展。
独に(インフレ)二次的影響の兆候はないがECBの金融政策は緩和的。」
との見解を示しました。
米5年債の入札では、最高落札利回りが前回より低い1.813%、
応札倍率が前回より高い3.20になりました。
ミネアポリス連銀総裁が、
「年末にかけて徐々に金利を引き上げていくべき。」
との発言をしました。
NY原油(WTI)は101ドル台前半で取引を終えました。
NYダウは前日比+38.45ドルで取引を終えました。

<5月26日(木)>

豪RBAの副総裁が、
「信用の伸びに加速が見られるが危機前の水準には戻っていない。
しばらく抑制された金利で一般家計は資金融資を受けられる可能性。
現在の財政赤字は直ぐに減少していく可能性。
豪ドルの上昇は一部経済セクターにとって困難なことである。」
などの見解を示しました。
日企業向サービス価格(4月)は前年比で
市場予想よりは強い−0.8%になりました。
英フィナンシャル・タイムズ紙が、
「中国がポルトガル支援で国債を大量購入する。」
との観測報道をしました。
東京時間ではユーロドルなどドルストレートが堅調に推移しました。
ドル円は軟調傾向で推移しました。
日経平均は前日比+139.17円で大引けました。
NY大学のルービニ教授が、
「ギリシャの債務再編は必要かつ不可避。
秩序あるギリシャの債務再編はデフォルトにあたらない。
ギリシャの債務再編からの波及リスクは抑制される。
ギリシャの債務再編についてのECBのコメントは無謀。」
などの見解を表明しました。
トリシェECB総裁が、
「ECBの第一の責務は物価安定。
危機への対処でさらに多くのことを行う必要。
現在の危機はユーロの危機ではない。
景気回復はここ数ヶ月しっかりと定着。
中期的なインフレ見通しに上振れリスク。
インフレ期待を抑制する必要。」
などの見解を示しました。
ファンロンパイEU大統領が、
「ユーロ圏首脳はユーロを破綻させない。
ファンダメンタルズは明らかに他国より良好。
EUはギリシャがデフォルトしないように全力を尽くす。
IMFの協力や支援がギリシャには必要。
ギリシャ政府は自国の意思で決定を下す必要。」
などの認識を示しました。
ロンドン前半ではドルストレートが上下動の揉み合になりましたが、
しだいに反発していきました。
米第1四半期GDP改訂値は1.8%、
米第1四半期個人消費改訂値は2.2%、
米第1四半期コアPCE改訂値は1.4%、
米新規失業保険申請件数は42.4万件と、
いずれも市場予想より弱い結果になりました。
米第1四半期GDP価格指数は予想とおりの1.9%になりました。
ドルが売られてドル円が急落しました。
ドルストレートはしばらく堅調に推移しました。
ECBのゴンザレスパラモ専務理事が、
「経済と金融市場の状況は依然として脆弱。
ストレステストは重要な役割を果す。
いくつかの銀行はECBに過度な依存をしている。」
などの認識を示しました。
BOEのタッカー副総裁が、
「英BOEの政策メンバー達はインフレを懸念している。」
との発言をしました。
ポンドが堅調傾向で推移しました。
WSJ紙が
「トリシェECB総裁は利上げを急いでない。」
との観測報道をしました。
ユーログループ議長が、
「来月、IMFはギリシャに融資を提供しない可能性がある。
IMFのギリシャの精査が来週にも開始されると期待しているが、
IMFは金融保証がない限り融資を支払えない。
ギリシャの債務再編を否定する。」
などの見解を示しました。
ユーロが急落しました。
ECBのゴンザレスパラモ専務理事が、
「ギリシャはEUとIMFの支援を受けれる可能性。」
との見解を示してユーログループ議長発言の火消しをしました。
IMF国際通貨基金が、
スイスSNBは近い期間で利上げをする可能性。
現在のSNBの金利スタンスは持続不能。
スイス経済は力強い拡大を示している。
SNBは過度な変動があった場合だけ介入を行うべき。」
などの見解を発表しました。
ユーロスイスなどでスイスフランが堅調に推移しました。
米7年債の入札では、最高落札利回りが前回より低い2.429%、
応札倍率が前回より高い3.24になりました。
G8首脳会議の初日では原子力安全について協議されました。
また、WTOのドーハ・ラウンド多角的通商交渉に努力が必要
との認識で一致するとともに、世界経済が直面するリスクとして
ギリシャ問題なども話し合われました。
NYダウは前日比+8.10ドルで取引を終えました。

<5月27日(金)>

英BOEのハト派のボーゼン政策委員が、
「税とエネルギー価格を理由に金利を引き上げるべきではない。
短期的な政策変更は英国を不安定にする。
2年間は更なる量的緩和が必要となる可能性がある。」
などの見解を示しました。
一部の海外メディアが、
「中国の政府系ファンドがNZ国債の購入を検討している。」
とのNZ財務相の談話を報道しました。
東京時間ではドル売り傾向が続いて
ドル円が軟調になりドルストレートが堅調に推移しました。
英GFK消費者信頼感調査(5月)は予想よりは強い−21になりました。
日全国消費者物価指数(4月)は予想とおりの0.3%になりました。
日小売業販売額(4月)は前年比で予想より強い−4.8%になりました。
人民元の対ドル基準値が1ドル6.4898元の切上後最高値になりました。
格付け会社のムーディーズが、
「NZの主要銀行の格付けを1段階引き下げる。見通しは安定的。」
との発表をしました。
日経平均は前日比−40.11円の9521.94円で週の取引を終えました。
英ネーションワイド住宅価格(5月)は予想より強い0.3%になりました。
10年度の日銀決算では、
「自己資本比率は7.36%、国庫納付金は443億円。
総資産残高は前年比+16.9%の142兆3631億円。
国債保有残高は前年比+5.8%の77兆2992億円。」
などになりました。
格付け会社のフィッチが、
「日本の格付け見通しをネガティブに引き下げる。
日本には強い財政健全化戦略が必要。
日本には原発の処理コストで下振れリスクがある。」
などの発表をしました。
限定的ながら円が売られてドルが買われる市場反応になりました。
欧消費者信頼感確報(5月)は−9.8になりました。
欧業況判断指数(5月)は0.99、欧経済信頼感(5月)は105.5、
欧鉱工業信頼感(5月)は3.9、欧サービス業信頼感(5月)は9.2と、
いずれも市場予想より弱い結果になりました。
スイスKOF先行指数(5月)は市場予想より強い2.30になりました。
ギリシャの中銀総裁が、
「ECBは(インフレの)二次的影響がないように必要なことは全て行う。
ECBはインフレリスクを注意深く監視。インフレリスクは上向き。
ギリシャには民営化が必要。債務再編や債務再構築を必要としない。
ギリシャは約束を実行すれば支援を受けることができる。
ギリシャのユーロ圏離脱は馬鹿げている。」
などの認識を示しました。
独消費者物価指数速報(5月)は市場予想とおりの0.0%になりました。
米個人支出(4月)は市場予想より弱い0.4%になりました。
米個人所得(4月)は0.4%、米PCEコア・デフレータ(4月)は0.2%と、
ともに市場予想とおりの結果になりました。
IMFのリプスキー専務理事代行が、
「IMFはギリシャと対話中。ギリシャのプログラムに債務再編はない。
ギリシャへの次回支援金支払いの期日は決まっていない。」
などの発表をしました。
仏大統領が、
「仏は通貨ユーロとユーロ圏の連帯を支えていく。
仏はユーロ圏のいかなる債務再編に反対する。」
との発言をしました。
一部のメディアが、
「ギリシャの政府は債務危機に関しての(野党と)合意に失敗した。」
とのギリシャ政府関係者の談話を報道しました。
独財務相が、
「ユーログループ議長のユーロ債の提案は間違っている。
ユーロとインフレはともに安定している。」
との見解を示しました。
米ミシガン大学消費者信頼感指数確報(5月)は
市場予想より強い74.3になりました。
米中古住宅販売保留(4月 成約)は
市場予想よりかなり弱い−11.6%になりました。
米ドルが全面安になる相場展開になりました。
トリシェECB総裁が、
「ギリシャは財政計画を断固として実施すべき。
(ユーロ圏の)インフレは中期的に2%を下回る可能性。
ユーロ圏のインフレは安定している。」
などの認識を示しました。
英BOEのデール理事が、
「1〜2年間は厳しいがポンドの下落が輸出を支援する可能性。
前回の会合ではインフレを懸念から利上げに票を投じたが、
金利に関して利上げと利下げ双方への見解の変化はありえる。」
などの発言をしました。
ユーロ圏の当局者が、
「ユーロ圏の財務省高官はギリシャ債務の持ち越しで銀行と協議。」
との発表をしました。
ギリシャの首相が、
「総選挙は2013年に実施。危機脱却への全ての提案を排除しない。」
との発言をしました。
発表が延期となっていた米財務省為替報告書では、
「中国を為替操作国と認定しない。人民元はまだ著しく過小評価。
中国は人民元相場の柔軟化を進めてはいるが不充分。
人民元相場は中国のインフレ抑制能力を削いでいる。」
などが示されました。
NY金先物は1536ドル台で週の取引を終えました。
NY原油(WTI)は100ドル台後半で週の取引を終えました。
NYダウは前日比+38.82ドルの12441.58ドルで週の取引を終えました。

●今週の主な予定

<5月30日(月)>

※英・米の市場が休みになります。

朝7時45分にNZ貿易収支(4月)、輸出(4月)、輸入(4月)、
朝8時01分に英ホームトラック住宅調査(5月)、
夜9時半に加GDP(3月)、加第1四半期GDP(年率換算)、
同夜9時半に加第1四半期経常収支、
などが予定されています。
NZ・加の指標には注目です。

<5月31日(火)>

朝8時半に日失業率(4月)、日全世帯家計調査消費支出(4月 前年比)、
朝8時50分に日鉱工業生産速報(4月)、
午前10時にNBNZ企業信頼感(5月)、
午前10時半に豪第1四半期経常収支、豪住宅建設許可件数(4月)、
午後2時に日住宅着工戸数(4月)、日建設工事受注(4月)、
午後2時45分スイス第1四半期GDP、
午後3時に独小売売上高指数(4月)、
午後4時55分に独失業率(5月)、独失業者数(5月)、
午後6時に欧消費者物価指数速報(5月 前年比)、欧失業率(4月)、
夜9時半に加鉱工業製品価格指数(4月)、加原材料価格指数(4月)、
夜10時に加BOC政策金利、
同夜10時に米S&Pケースシラー住宅価格(3月)、
夜10時45分に米シカゴ購買部協会景気指数(5月)、
夜11時に米消費者信頼感指数(5月)、
夜11時半に米ダラス連銀製造業活動(5月)、
などが予定されています。
豪・スイス・独・欧・加・米の指標には注目です。

<6月1日(水)>

午前10時に中国製造業PMI(5月)、
午前10時半に豪第1四半期GDP、
午後4時15分にスイス実質小売売上高(4月 前年比)、
午後4時半にスイスSVME購買部協会景気指数(5月)、
午後4時55分に独製造業PMI確報(5月)、
午後5時に欧製造業PMI確報(5月)、
午後5時半に英製造業PMI(5月)、英消費者信用残高(4月)、
午後8時半に米チャレンジャー人員削減数(5月 前年比)、
夜9時15分に米ADP雇用統計(5月)、
夜10時からトリシェECB総裁の講演、
夜11時に米ISM製造業景況指数(5月)、米建設支出(4月)、
同夜11時からガイトナー米財務長官の議会証言、
などが予定されています。
豪・(英)・米の指標には注目です。

<6月2日(木)>

※スイスの市場が休みになります。

午前10時半に豪小売売上高(4月)、豪貿易収支(4月)、
午後5時半に英建設業PMI(5月)、
午後6時15分からトリシェECB総裁の講演、
夜9時半に米新規失業保険申請件数、
同夜9時半に米第1四半期非農業部門労働生産性確報、
同夜9時半に米第1四半期単位労働費用確報、
夜11時に米製造業受注指数(4月)、
などが予定されています。
豪・米の指標には注目です。

<6月3日(金)>

朝7時45分にNZ住宅建設許可(4月)、
午前10時に中国非製造業PMI(5月)、
午後4時55分に独サービス業PMI確報(5月)、
午後5時に欧サービス業PMI確報(5月)、
午後5時半に英サービス業PMI(5月)、
夜9時半に米非農業部門雇用者数変化(5月)、米失業率(5月)、
同夜9時半に米民間部門雇用者数変化(5月)、
同夜9時半に米製造業雇用者数変化(5月)、米週平均労働時間(5月)、
夜11時に米ISM非製造業景況指数(5月)、
などが予定されています。
(NZ)・米の指標には注目です。

さて、先週もいろいろ注目されることがありました。

5月23日に、ムーディーズが「日本の2期連続のマイナス成長は
日本の国債格付けに下押し圧力。経済の回復が遅れた場合は財務省と
日銀の追加措置が必要。」などの見解を発表しました。
また、レーン欧州委員が「欧州の景気回復は勢いを維持しているが、
(信用市場の)下方スパイラルを回避する必要がある。ギリシャの
デフォルトを防ぐ必要。」などの見解を示しました。
そして、ECBのビニスマギ専務理事が「低金利を続け過ぎることは
過度なリスクテイクにつながる。ECBはインフレの二次的影響を注視。
ギリシャ政府はプログラムを遵守すべき。」などの認識を示しました。
格付け会社のフィッチが「ギリシャの5銀行の格付けを引き下げる。
見通しはネガティブ。」との発表をしました。
また、IMFのリプスキー専務理事代理が「ギリシャ、アイルランド、
ポルトガルは困難に直面しているが、3カ国のプログラムは債務再編
を予見させていない。イタリア経済は緩やかに拡大。」
などの見解を示しました。

5月24日に、NZの財務相が「NZの低金利は豪より長く続く見込み。
NZドル高は弱る兆しがあまりみられない。」との認識を示しました。
また、ギリシャ政府が公営企業の民営化を柱とした60億ユーロ規模の
追加の財政削減案を決めましたがギリシャ野党が難色を示しました。
そして、格付け会社のムーディーズが「ギリシャのデフォルトは
ギリシャ格付けに不利になる可能性。ギリシャの銀行はデフォルトに
備え資本再構築が必要になる可能性。ギリシャがデフォルトした場合
はポルトガルやアイルランドに格下げリスク。
英国の14の金融機関の格付けを引き下げ方向で見直す。」
などの発表をしました。
また、格付け会社のS&Pが「イタリアの4銀行の見通しをネガティブ
とする。」との発表をしました。
ファンロンパイEU大統領が「EUはギリシャのデフォルトや信用問題を
回避するつもりでいる。」との認識を示しました。

5月25日に、ECBのシュタルク専務理事が「インフレの急上昇を監視
して二次的影響を防ぐ必要。必要なら再び利上げする用意がある。
ECBはユーロ圏全体のために政策を決定する。」との発言をしました。
また、OECD経済協力開発機構が「市場金利が長期間高止まりすれば、
ギリシャ・アイルランド・ポルトガルの債務水準は持続不可能。
米FRBは今年後半に利上げを開始すべき。米FF金利は2012年末までに
2.25%に達する見通し。英BOEは金利を2011年末までに1%に引き上げ
ると予想。豪RBAの政策は適切。スイスSNBはインフレリスクのため
今年に利上げをすべき。」などの見解を発表しました。
そして、フィンランド議会がポルトガルの救済策を承認しました。
また、ダマナキ欧州委員が「ギリシャがユーロ圏のメンバーにいる
ことはリスク。ギリシャは政策に同意するか通貨をドラクマに戻すか
決定すべき。」との発言をしました。
また、ECBのシュタルク専務理事が「過度な緩和策は資産価格バブルを
引き起こす可能性。ECBは緩和策の解除を開始。ECBはインフレ期待を
抑制するために必要な行動をする。」などの認識を示しました。

5月26日に、英フィナンシャル・タイムズ紙が「中国がポルトガル
支援で国債を大量購入する。」との観測報道をしました。
また、ファンロンパイEU大統領が「ユーロ圏首脳はユーロを破綻させ
ない。ファンダメンタルズは明らかに他国より良好。EUはギリシャが
デフォルトしないように全力を尽くす。」などの認識を示しました。
そして、WSJ紙が「トリシェECB総裁は利上げを急いでない。」との
観測報道をしました。また、ユーログループ議長が「来月、IMFは
ギリシャに融資を提供しない可能性がある。IMFは金融保証がない限り
融資を支払えない。」との見解を示しました。
また、ECBのゴンザレスパラモ専務理事が「ギリシャはEUとIMFの支援
を受けれる可能性。」との見解を示してユーログループ議長発言の
火消しをしました。

5月27日に、一部の海外メディアが「中国の政府系ファンドがNZ国債
の購入を検討している。」とのNZ財務相の談話を報道しました。
また、格付け会社のフィッチが「日本の格付け見通しをネガティブに
引き下げる。日本には原発の処理コストで下振れリスクがある。」
などの発表をしました。
そして、IMFのリプスキー専務理事代行が「IMFはギリシャと対話中。
ギリシャのプログラムに債務再編はない。ギリシャへの次回支援金
支払いの期日は決まっていない。」などの発表をしました。
また、仏大統領が「仏は通貨ユーロとユーロ圏の連帯を支えていく。
仏はユーロ圏のいかなる債務再編に反対する。」との発言をしました。
一部のメディアが「ギリシャの政府は債務危機に関しての(野党と)
合意に失敗した。」とのギリシャ政府関係者の談話を報道しました。
そして、ユーロ圏の当局者が「ユーロ圏の財務省高官はギリシャ債務
の持ち越しで銀行と協議。」との発表をしました。
また、ギリシャの首相が「総選挙は2013年に実施。危機脱却への全て
の提案を排除しない。」との発言をしました。

また、仏ドービルで開催されたG8では「世界経済の下振れリスクを懸
念。欧州債務問題などの克服へ健全な成長を促進。中東・北アフリカ
など世界的な民主化を支援。原子力の最高水準の安全性を促進。
ドーハ・ラウンドの妥結に全ての選択肢を探求。民主化努力を続ける
エジプトとチュニジアに約200億ドルの財政支援。」などが採択され
ました。そして、具体的な決定については今秋のG20に委ねることに
なりました。為替については昼食会で話題に上りましたが具体的な
採択はされませんでした。

先週は、ドル円が週前半で上下動の揉み合いになって週後半から下落
する相場展開になりました。また、ユーロドルは週初に軟調となった
後に週中では上下動の揉み合いになり週後半にかけて堅調傾向になる
相場展開になりました。そして、ポンドドルは週前半は軟調に推移し
ましたが週半ばから堅調傾向で推移しました。
また、豪ドル米ドルは週初に軟調となった後に週中では上下動の揉み
合いになり週後半にかけて堅調傾向になる相場展開になりました。
先週は週後半からのドル売り動意が目立つ相場展開になりました。

さて今週ですが、円については23日にムーディーズが「日本の2期連
続のマイナス成長は日本の国債格付けに下押し圧力。経済の回復が遅
れた場合は財務省と日銀の追加措置が必要。」などの見解を発表して
いることや、27日に格付け会社のフィッチが「日本の格付け見通しを
ネガティブに引き下げる。」と発表しているなど引き続き円売り圧力
が潜在していますが、一方、日経新聞が28日にまとめたアンケート調
査では日本の過半数の経営者が2011年度の売り上げが前年度を上回る
と見ていて震災後のサプライ・チェーンの混乱も着実に改善に向かっ
ていることや、また商品市場には持ち直しがみられてはいるものの、
NYダウなど株式市場が軟調となっていることによるリスク選好度の
低下や、欧州ソブリン懸念も燻り続けていることでの円買い要因も
潜在していて、引き続き円売りと円買い双方のポテンシャルが高め
での綱引きとなりそうです。

ドル円では先週は週前半に82円台前半に一時乗せた後に、ドル軟調を
背景に週末には80円台後半まで下落するなど、81円台を中心とした
やや大きめの振幅の相場展開になりましたが、ここのところの米指標
は弱さが目立っていて、米経済の減速懸念と米利上げ観測の後退で、
ドルが売られやすい地合いになっているようです。欧州問題の展開に
よっては基軸通貨としてのドル買戻しの可能性もありますが、ドル売
り優勢の展開で今週はドル円では80円台を中心とした軟調傾向の上下
動の揉み合いになる可能性がありそうです。

米ドルについては、24日の米新規住宅販売件数こそ市場予想を上回り
ましたが、その他の米指標はほぼ全て市場予想を下回る結果で、一部
ではQE3が再びささやかれるほど米経済の減速が示されることになり、
米長期金利も低下の傾向にあり、先週後半からは米ドル全面安の展開
となっているようです。欧州問題などリスク懸念が高まった場合や、
4週連続下落しているNYダウなど株式市場の軟調がさらに強まった場
合ではリスク回避でドルストレート通貨ペアでの基軸通貨としての米
ドルの買戻しの可能性はありますが、米国の通貨としての米ドルとし
ては軟調が余儀ない状況になっているようです。今後の米ドルの動向
を見る上で今週末の米雇用統計が注目されます。

ユーロについては、先週は対ドルで週初に軟調となった後に上下動の
揉み合いになり週後半にかけて米ドル安も後押しして堅調傾向になる
相場展開になりました。要人発言では25日にダマナキ欧州委員が
「ギリシャがユーロ圏のメンバーにいることはリスク。ギリシャは
政策に同意するか通貨をドラクマに戻すか決定すべき。」との発言や
26日にユーログループ議長が「来月、IMFはギリシャに融資を提供し
ない可能性がある。IMFは金融保証がない限り融資を支払えない。」
とのネガティブ発言もありましたが、大方の要人の発言をまとめると
「ユーロ圏はギリシャがデフォルトしないように全力を尽くす。欧州
の経済は良い状況。インフレの二次的影響が懸念される。ECBは利上げ
を視野にユーロ圏全体のために政策を決定する。」という主旨に集約
されそうです。

また、EUおよびIMFの調査団によるギリシャ債務状況調査の結果発表は
遅れていますが、24日にユーログループ議長が「ギリシャ向け措置に
向けた最終査定は来週の見込み。」と述べていることから、今週には
ギリシャ債務状況調査の発表がされるものと思われます。そして25日
に同議長が「ギリシャの再プロファイリングの議論は不確実性を生み
出している。」との認識を示していて、ギリシャ債務状況調査の内容
に対するリスク要因が懸念されるとともに、24日にギリシャ政府が公
営企業の民営化を柱とした約60億ユーロ規模の追加の財政削減案を決
めましたが、ギリシャ野党が難色を示していて、ギリシャがほんとう
に追加の財政削減をしていけるのかも懸念され、下落要因も潜在して
いて、先週のはじめにユーロドルで1.4000下抜けのトライがあり、そ
の後に反発するも対ドル以外では強くはないユーロですが、対ドルで
の今のところのモメンタムではリスク懸念がより顕在化しない限り、
ドル安も背景にユーロドルへのリスク選好動意がいましばらく続きそ
うな状況となっているようで、1.4350〜1.4400アラウンドのレジスタ
ンスゾーン抜けのトライの可能性があると見る向きがあるようです。

そして豪ドルなど資源国通貨については、商品市場に持ち直しが見ら
れてきましたが、一方では中国の経済減速懸念が台頭してきていて、
NYダウなど株式市場が軟調となっていることによるリスク選好度の
低下などもあり、良い材料ばかりでなく反落のリスクもありますが、
対ドルでは米ドル軟調を背景に引き続き押したところでは拾っていく
とする向きが比較的多いようです。
また、スイスフランも堅調傾向での推移と見る向きがあるようです。

経済指標関連では、5月30日の加GDP(3月)、
5月31日の欧消費者物価指数速報、加BOC政策金利、
6月1日の豪第1四半期GDP、米ADP雇用統計、米ISM製造業景況指数、
2日の豪小売売上高と豪貿易収支、米新規失業保険申請件数、
そして週末3日の米雇用統計に米ISM非製造業景況指数、
などが注目されます。


さて今日は「読みのその前」のお話です。

私の好きな将棋の世界には、全7大タイトル戦で
6つの永世称号の資格を有する羽生善治さんという棋士がいます。

その方が著した「大局観」(角川書店)という本がありますが、
その中にとても興味深いことが書かれていました。

「コンピューター将棋というものは、基本的に、可能性のある
 あらゆる手をすべて読んで、最善手を探していく。(中略)
  一方、人間の場合は、将棋の実力が上がっていけばいくほど、
 考える手はだんだん少なくなっていく。
 プロ棋士の場合なら、局面を見た瞬間に、
 三手くらいに絞り込むことができる。
 あとの何百、何千という手は捨てるわけだ。(中略)」

このあたりが本の題名の「大局観」ともかかわってくるわけですが、
まさにトレードでも「瞬間に絞り込む」「捨てることができる」
ことは勝つための大切な要素と思いました。

今回は、これを題材に即席の寓話を綴ってみたいと思います。

それでは、はじまり、はじまりぃ〜。

     ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

A氏は営業課長で今なお「営業は足で稼げ!」を信条とする
とても勤勉な体育会系の熱血ビジネスマン。
情に厚く面倒見もよいので部下にも慕われていました。

その彼はFXも手がけていて、
会社から帰りそそくさと食事と入浴をすませると、
市場に出勤するようにパソコンに向かう日々を送っていました。

テクニカル分析の勉強もしていてそれなりに自信もありました。

しかし、トータル収支がどういうわけか良くならないので
悩んでもいました。

悪夢となるこの日もA氏は会社から帰るとチャートを開き
「相場が上昇するか下降するか」の検討を真剣にはじめました。

そして、「ここから相場は下落する。」と読んだ彼は、
すぐさまショートポジションを持ちましたが、
彼の意に反して相場は無情にも上昇をし始めました。

「なんだぁ、ここで上昇かよ…。」

A氏は損切りを躊躇なく行う規律は身につけていたので、
損切りをします。

「相場が上に行くならばロングだ。」

そして今度はドテンでロングポジションを持つと、
相場はあざ笑うように下落し始めました。

「そうだろう。やはり下落なのだ。」

そうしてロングを損切りした後に再びショートポジションを持つと
今度はそれを見ていたかのように相場が上昇します。

「いったいぜんたい、どうなっているんだ!」

気がつくとA氏の顔は高潮して
体中に怒りのアドレナリンが駆け巡っています。

そして気がつくと、もうすでに120Pipsになっていました。

そう…、わずか数時間で数字の前に横棒が入る
マイナス120Pipsになっていたのです。

「勝つのはけっこうたいへんだが、
 負けるのはこんなにも簡単なものか…。」

少し冷静さを取り戻したA氏が自嘲の苦笑いをしていると、
やがて相場は局所的な上下動激しい揉み合いの後に、
100Pipsほど大きく下落して行きました。

しかし、この日のA氏はすっかり混乱していて、
買えば下げる、売れば上げるのトラウマで
大きく下落しているのに反転上昇の恐怖に怯えて
指をくわえて下落する相場をただ眺めていました。

「今日の俺はまったくどうかしている。
 しかし、相場はやはり当初思ったとおりの下落になった…。」

一方…、

製造メーカーの工場に勤務する品質管理課長のB氏も
FXを手がけていて、全くの同時刻にパソコンに向かっていました。

A氏がトレードしていた局所的な上下動激しい揉み合いは
トレードを見送りましたが、
A氏が100Pipsほどの下落を見送って眺めていたとき、
B氏はショートポジションで30Pipsほどのトレードをしていて、

B氏の場合は「あること」を身に染みて知っていたので
悪夢の日にはなっていませんでした。

そのあることとは、
B氏自身が自分のトレードで気づいていたことでもあるのですが、

「チャートを開いたとたんにトレードのベストタイミングである
 ことは極めて稀なことであることと、
 そして、相場は上昇するか下降するかの二択だけではなく、
 トレードしてはいけない『待つべき状況』がある。」

ということでした。

B氏は自分自身の過去のトレードを分析して

「トレンド相場の状態ではそれなりに取れるけれども、
 低ボラで小さな陰線陽線入り乱れる局所的な揉み合いや、
 上げ下げ忙しい神経質な乱高下になっている状態や、
 動意が不安定で浮動のある状態では負けが極端に多い。」

こと、つまり、自身のトレード技能において、
勝ちやすい状況とともに負けやすい状態も知っていたので、

その日の相場を一目見るや、
自身にとってその負けやすい状態であることに気づき、
ただ相場を眺めて手出しをせずに休んでいたのです。

そのわずかともいえる認識の差が、
A氏とB氏の損失と利益の差になったのでした。

B氏は語ります。

「チャート分析は上昇するか下降するかの
 二者選択などではないように思っています。
 判らないところを休めるようにならなければ
 トータル収支は向上しないことが解ったんです。
 いわば、チャート分析は上昇と下降と待つべきの三択であり、
 その多くが待つべきところのようにさえ思えます。
 小さな陰線陽線入り乱れる局所的な揉み合いでは
 チャートリーデングの検討すらしないようにしています。」

「かなり勉強をしたとしても、のべつ幕なしでトレードしていたら、
 おそらく大数の法則で勝ち負けは限りなく50%に近づいて、
 しかも利小であったり、損大となりがちであるのならば、
 スプレッドや手数料のコストもあるトレードでは
 収支はマイナスになってしまうものです。」

「絶対に負けない方法はトレードしない以外にありませんが、
 これでは利益も得ることはできません。
 トレードには必勝法はなく、リスクを取る行為にはなりますが、
 負けやすいところでのトレードをどこまで排除していけるか、
 そして勝ちやすい状況をどこまで選択していけるか、
 という基本的な認識が重要なように思います。」

「あと…、怒りや焦りやトラウマなどに支配されてしまっている
 通常ではない心の状態でのトレードも、
 良い結果にならないことが多いようですね。
 トレードと心理状態には密接な関係があって、
 たとえば怒りに支配されてしまっていたりすると、
 かなりチャートリーディングの勉強をしている人でさえ、
 上下に狭い抵抗線で囲まれた小幅レンジで動意を追っかけたり、
 トレンド発生時にトレンドに逆らう逆張りをしてしまったりと、
 とんでもないトレードをやらかしてしまうことがあるものです。」

「私にとってトレードとはヘンな表現ですが、
 島と島とを結ぶフェリーに乗るようなイメージを持っています。
 狭い範囲で上下に抵抗があり上下動して方向感のない状況が『島』で
 私のトレード技能ではその島の状況は負けてしまうことが多いため、
 基本的に売り買いの検討をすることなく見送ります。
 そして、レートがその『島』を離れようと抜けつつあるとき、
 つまり、揉み合い離れとなる時の初動はダマシが多いものですが、
 一度押しての再上昇や一度戻っての再下降で、レートが島をついに
 離れて行った場合はフェリーに乗るようにトレードするのです。」

「もちろん、それでもフェリーがもとの島に舞い戻ってしまう
 こともあるのですが、そんなときには損切りすればよいのです。
 トレードに完全性を求めることはできませんが、
 ある程度のエビデンスがあれば執行すべきと思っています。」

「ですので、私には島の発見は大切です。島それ自体では
 トレードは控えますが、島が短期トレードの基点となるからです。
 局所揉み合いという名の島を発見して、その島から
 レートが旅立つのをジッと待つのです。
 『一度押しての再上昇や一度戻っての再下降でレートが島を離れた』
 『強く動いている』『直近の高値(安値)を上抜け(下抜け)た』
 などのエビデンスがあればトレードを執行する価値があります。」

「私のトレードは鯛焼きの頭や尻尾はおろか身の多くの部分も
 くれてやるようなトレードで反省点も多いのですが、
 島とフェリーの概念でチャートを見るようになって
 トレードでの収支が大きく変りました。今は勝ち組です。」

「それと…、」

喋りだしたら止まらないけっこうお喋りのB氏ではありました。

今日のお話はおしまい。ではまた…。



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