FX 阿伽羅(あから)のお話


先週の9月11日で米同時テロから9年になりますが、
問題になっていたフロリダ州のテリー・ジョーンズ牧師による
コーラン焼却計画は完全に中止になったそうですね。

●先週9月6日(月)〜10日(金)の気になる出来事

<6日(月)>

豪ANZ求人広告件数(8月)は前回値より強い2.6%になりました。
前週4日にNZでマグニチュード7.1の地震がありましたが、
格付け会社のS&Pが「地震はNZの格付けに影響しない。」
との見解を発表しました。
前週末の米雇用統計が市場予想より強かったことが影響してか、
リスク回避がいったん後退する相場展開になりました。
日経平均が前週末比+187.19円で引けました。
英テレグラフ紙がIFO所長のコメントとして、
「ギリシャの財政政策ではデフォルトが回避できない。」
との記事を掲載しました。
先週に3つのPMIが弱かったポンドを中心に欧州通貨が下落して、
円が買われるリスク回避の動きになりました。
独銀行協会が
「バーゼル3では独大手10行は1050億ユーロの追加資本増強が必要。」
との見解を発表しました。
オーストリア中銀総裁が
「ECBは12月以前に出口戦略について協議はしない可能性。」
との見解を示す発言をしました。
アイルランドの財務相が
「アングロ・アイリッシュ銀行(問題)が国家を破綻させることはない。」
との認識を示しました。
ユーログループ議長が
「EUは財政協調で合意に至りつつある。
米経済が弱まる可能性を懸念する。」
との認識を示す発言をしました。
米国とカナダの市場はレーバーデイで休場でした。

<7日(火)>

米WSJ紙が
「欧州のストレステストでは一部のバークレイズなどの銀行で
リスクのあるソブリン債を過小評価して申告していた。」
との記事を掲載しました。
ユーロがリスク回避の動きになりました。
日銀が政策金利を0.10%に据え置きました。
追加の緩和策はありませんでした。
豪RBAは政策金利を4.50%に据え置きました。
豪RBA声明では
「金融政策は当面適切。成長はトレンドに近い。
インフレは目標に近い。世界の見通しはやや不透明。
住宅価格への上方圧力は緩和。民間需要は強含み。
交易条件はとても良好。企業投資は大きく拡大する可能性。」
などの見解が示されました。
日景気先行CI指数速報(7月)は98.2、
日景気一致CI指数速報(7月)は101.8と、
ともに市場予想とおりの結果になりました。
スイス失業率(8月)は市場予想とおりの3.6%になりました。
日経平均は前日比−75.32円で引けました。
豪州でギラード首相が率いる労働党が過半数議席を獲得しました。
日銀総裁の記者会見では
「金融政策は為替や株に直接対応して上げ下げするものではない。
追加緩和は為替や株価などの変動に焦点を当てたものではない。
当局が為替相場を自在にコントロールできるわけではない。
政策の効果を短絡的な相場動向で判断するのは適当ではない。
米経済は減速していても後退はせずに緩やかに回復。
円高が日本経済に与える影響を注意深く監視する。
景気と物価の下振れリスクに注意が必要。
必要なら適時適切に政策対応を行う。」
などの認識を示す発言がありました。
しだいに円が買われる相場展開になりました。
ECBの専務理事が「市場は非常に不安定になる可能性。」
との認識を示す発言をしました。
ポルトガルと独10年物国債のスプレッドが拡大しました。
独製造業受注(7月)は市場予想より弱い−2.2%になりました。
ユーロの下落が進みました。
米NY連銀が27.08億ドル規模の米国債買い切りオペを実施しました。
ユーログループ議長が
「ギリシャは良い軌道に乗っている。
スロベキアの救済拒否は受け入れがたい。」
などの見解を示す発言をしました。
米FRBの公定歩合議事録では
「個人消費はやや弱まった。景気回復は予測よりも減速。
ダラス連銀とカンザスシティ連銀が公定歩合の引き上げを要求。
多数の連銀総裁が現在の緩和的政策が望ましいと判断。」
などが公表されました。
トリシェECB総裁が
「ECBは経済に対する警戒を緩めてはいない。
柔軟性を欠いた労働市場は経済成長を抑制。
欧州と米国の銀行は資本増強が必要。
ギリシャのユーロを離脱はありえない。」
などの認識を示す発言をしました。
NYダウは前週末比−107.24ドルで取引を終えました。

<8日(水)>

豪財務相が「できるだけ早い時期に資源税の法制化を目指す。」
との発言をしました。
日国際経常収支(7月)は1兆6759億円、日機械受注(7月)は8.8%と、
ともに市場予想より強い結果になりました。
日財務相が
「今の円高は明らかに一方的に偏っている。
必要な時には断固たる措置とる。」
と円高牽制の発言を繰り返しました。
(日財務相発言にも)円高傾向が続きました。
豪住宅ローン(7月)は市場予想より強い1.7%になりました。
日銀金融経済月報では
「先行きの景気は改善の動きが一時的に弱まるが緩やかに回復。」
などが報告されました。
日景気ウォッチャー調査の現況判断DI(8月)は45.1、
同じく先行判断DI(8月)は40.0と、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
日経平均は前日比−201.40円で引けました。
独貿易収支(7月)は市場予想より強い135億ユーロ、
独経常収支(7月)は市場予想より弱い90億ユーロになりました。
英ハリファックス住宅価格(8月)は
市場予想より強い0.2%になりました。
独連銀総裁が
「二番底懸念とデフレ懸念には根拠がないが、
金融市場には依然として高い不確実性がある。」
などの認識を示す発言をしました。
英鉱工業生産(7月)は市場予想より弱い0.3%、
英製造業生産高(7月)は市場予想とおりの0.3%になりました。
ギリシャが第2四半期GDPの−1.5%を−1.8%に下方修正しました。
独鉱工業生産(7月)は市場予想より弱い0.1%になりました。
加住宅建設許可(7月)は市場予想よりは強い−3.3%になりました。
加BOCが政策金利を0.25%引き上げ1.00%にしました。
加BOC声明では
「カナダの消費と企業投資は引き続き強い。
カナダ経済はより緩やかに回復。インフレ率は予測に沿っている。
回復減速の主な要因は米経済活動の弱まりによる。
見通しには異例の不透明性がある。追加利上げは慎重に検討する。」
などの見解が示されました。
加Ivey購買部協会指数(8月)は市場予想より強い65.9になりました。
カナダドルが堅調に推移しました。
アイルランド政府が
「アングロ・アイリッシュ銀行を2行に分割して、
1行は売却か閉鎖の予定。」と発表しました。
ハンガリー経済相が
「早ければ2012年にユーロ導入をする可能性。
ハンガリーには新規のEU・IMF融資は必要ない。」
などを発表しました。
ポルトガルの国債入札が無事に消化されました。
米地区連銀経済報告(ベージュブック)では
「5地区が緩慢な成長、他の5地区がマチマチないし減速。
景気は減速の兆候が広がってきた。
企業の設備投資計画にはほとんど変化はない。
商業用不動産への需用はとても弱い。」
などが報告されました。
オバマ米大統領が
「経済の回復の進展は痛々しいほど鈍い。
研究開発費の控除の恒久化を提案。
問題に対して政府が全ての解答を持っているわけではない。」
などの認識を示す発言をしました。
米消費者信用残高(7月)は
市場予想よりは強い−36億ドルになりました。
ガイトナー米財務長官が
「米経済の回復は続いているが、
米経済には依然として政府の支援が必要。
日本は困難な問題に対応している。
中国は人民元の改革をさらに進めるべき。」
などの認識を示しました。
NYダウは前日比+46.32ドルで取引を終えました。

<9日(木)>

米ダラス連銀総裁が
「MBSへの再投資は追加緩和が差し迫っていることを示さないが、
米経済はまだ貧血の状態にある。
下半期の経済成長は2%水準と予想する。」
などの認識を示しました。
米NY大学の教授が「米国が景気後退になる確率は40%」
との見解を発表しました。
オバマ米大統領が、
「中間選挙が米経済への国民投票になるなら
米民主党は厳しい局面になる。」
との認識を示す発言をしました。
日財務相が
「経済対策の予算は9200億円だが事業規模は大きくなる。」
との認識を示しました。
日全産業第3四半期景況判断BSIは7.1になりました。
豪雇用者数変化(8月)は6ヶ月連続の増加になる3.09万人、
そして、豪失業率(8月)は5.1%と、
ともに市場予想より強い結果になりました。
豪ドルが主要通貨に対して上昇しました。
ECBの専務理事が「ドイツの銀行はさらに資本が必要になる。」
との認識を示す発言をしました。
日経平均は前日比+73.79円で引けました。
独消費者物価指数確報(8月)は市場予想とおりの0.0%になりました。
欧ECB月報(9月)では
「政策金利は適切。ユーロ圏は緩やかな景気回復。
インフレ期待は抑制。銀行向けの緊急措置の融資は2011年まで延長。
世界経済の成長の強さはやや弱まっている。」
などが報告されました。
英商品貿易収支(7月)は市場予想より弱い
−86.67億ポンドになりました。
ルクセンブルク中銀総裁が
「今度は(各国が)バーゼル3のルールを遵守すると思われる。
ユーロ圏で広範囲に回復の兆候が見られるが、
回復は一様ではなく嫌なサプライズがある可能性。」
などの見解を示す発言をしました。
OECDが「世界経済の減速はより明確になってきた。」
との見解を発表しました。
英BOEが政策金利を市場予想とおり0.50%に据え置きました。
そして、資産買い入れ枠を2000億ポンドで維持しました。
アイルランドの短期証券の入札が無事に消化されました。
加住宅着工件数(8月)は市場予想より弱い18.33万人になりました。
米貿易収支(7月)は−428億ドル、
米新規失業保険申請件数は45.1万件と、
ともに市場予想より強い結果になりました。
加新築住宅価格指数(7月)は−0.1%、
加国際商品貿易(7月)は−27億カナダドルと、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
米NY連銀が13.5億ドル規模の米国債買い切りオペを実施しました。
トリシェECB総裁が
「ユーロが危機を乗り越えると確信する。
緊急的な措置は漸進的に解除。財政赤字への監視は飛躍的に改善。
新銀行規制は世界レベルで実施されるべき。」
などの見解を示しました。
NYダウは前日比+28.23ドルで取引を終えました。

<10日(金)>

日本振興銀行が自力再建を断念して金融庁に破綻申請をしました。
日本ではじめてペイオフが発動されることになりました。
日銀総裁が、
「日本振興銀行の破綻は金融システム安定性に影響を与えない。」
との見解を示しました。
日第2四半期実質GDP確報は0.4%、
日第2四半期名目GDP確報は−0.6%と、
ともに市場予想とおりの結果になりました。
日第2四半期GDPデフレータ確報は
前年比で市場予想より強い−1.7%になりました。
日国内企業物価指数(8月)は市場予想より強い0.0%になりました。
人民元の対ドル基準値が1ドル6.7625元と
2005年7月の切り上げ後の最高値になりました。
日本政府が経済対策を閣議決定して、
「経済対策は国費で9150億円程度、事業規模で9.8兆円程度。
(円高に)必要な時には為替介入を含め断固たる措置。
日銀にさらなる必要な政策対応を期待。
必要に応じ1兆円の国庫負担の活用を含め補正予算を編成。
家電エコポイント制度を3ヶ月延長。住宅エコポイントを1年延長。」
などを発表しました。
日首相が「日本が行動したときにネガティブなことを
言わないで欲しい、などいろいろやっている。」と
欧米当局と為替介入での調整をしていることを
示唆する発言をしました。
中国の貿易収支(8月)は市場予想より弱い200.3億ドルになりました。
日経平均は前日比+140.78円の9239.17円で週の取引を終えました。
ドバイワールドが「約249億ドルの債務再編で債権者と正式合意」
になったことを発表しました。
欧州時間に入ってユーロが堅調になりました。
英生産者仕入価格(8月)は−0.5%、英生産出荷価格(8月)は0.0%と、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
ギリシャの失業率(6月)が市場予想よりは強い11.6%になりました。
ドル円がしだいに堅調になりました。
加雇用ネット変化率(8月)は市場予想より強い3.58万人、
加失業率(8月)は市場予想より弱い8.1%になりました。
米卸売在庫(7月)は市場予想より強い1.3%になりました。
NY時間にポンドがしだいに軟調になりました。
加BOC総裁が
「米経済の弱まりはカナダに重要な影響を与える。
取り巻く状況は異例なほど不透明で金融政策は慎重に行なう必要。」
などの認識を示す発言をしました。
IMFが「ローン審査終了後にギリシャへ25.7億ユーロを供給する。」
と発表しました。
終盤に「独金融機関が数十億ドル規模の資金調達難に陥って
週末にも救済される。」との観測でユーロが急落しました。
NY原油(WTI)は76ドル台前半で取引を終えました。
NYダウは前日比+47.53ドルの10462.77ドルで週の取引を終えました。

週末に発表された中国鉱工業生産(8月)は13.9%、
中国小売売上高(8月)は18.4%と、
ともに市場予想より強い結果になりました。
中国消費者物価指数(8月)は市場予想とおりの3.5%になりました。

●今週の主な予定

<9月13日(月)の主な予定>

午後4時15分にスイス生産者輸入価格(8月)、
深夜3時に米月次財政収支(8月)、
などの経済指標が発表されます。

<9月14日(火)の主な予定>

朝7時45分にNZ小売売上高指数(7月)、
朝8時01分に英RICS住宅価格(8月)、英NW消費者信頼感(8月)
午前10時半に豪NAB企業景況感指数(8月)、豪NAB企業信頼感指数(8月)
午後1時半に日鉱工業生産確報(7月)、日稼働率指数確報(7月)、
午後3時に独卸売物価指数(8月)、
午後5時半に英消費者物価指数(8月)、英小売物価指数(8月)、
同午後5時半に英DCLG住宅価格(7月)、
午後6時に独ZEW景況感調査(9月)、
同午後6時に欧鉱工業生産(7月)、欧ZEW景況感調査(9月)、
夜9時半に米小売売上高(8月)、
同夜9時半に加第2四半期労働生産性、加第2四半期設備稼働率、
夜11時に米企業在庫(7月)、
などの経済指標が発表されます。
NZ・英・独・(欧)・米の指標には注目です。

<9月15日(水)の主な予定>

午前9時半に豪Westpac消費者信頼感指数(9月)、
午前10時半に豪第2四半期新規住宅、
午後5時半に英失業率(8月)、英失業保険申請件数推移(8月)、
午後6時に欧消費者物価指数確報(8月)、
午後7時半から英BOE総裁講演、
夜9時半に米NY連銀製造業景気指数(9月)、米輸入物価指数(8月)、
同夜9時半に加製造業出荷(7月)、
夜10時15分に米鉱工業生産(8月)、米設備稼動率(8月)、
などの経済指標が発表されます。
英・米の指標には注目です。

<9月16日(木)の主な予定>

朝6時にRBNZ政策金利、(市場予想は据え置き)
朝8時50分に日第三次産業活動指数(7月)、
午前10時10分からRBNZ総裁の議会証言、
午後3時35分から日銀総裁挨拶、
午後4時15分にスイス第2四半期鉱工業生産、
午後5時半に英小売売上高(8月)、
午後6時に欧貿易収支(7月)、
夜9時にスイスSNB政策金利、(市場予想は据え置き)
夜9時半に米生産者物価指数(8月)、米新規失業保険申請件数、
同夜9時半に米第2四半期経常収支、
夜10時に米ネット長期TICフロー(7月 対米証券投資)
夜11時に米フィラデルフィア連銀指数(9月)、
などの経済指標が発表されます。
NZ・英・スイス・米の指標には注目です。

<9月17日(金)の主な予定>

午後3時に独生産者物価指数(8月)、
午後5時に欧経常収支(7月)、
午後6時に欧建設支出(7月)、
夜9時半に米消費者物価指数(8月)、
夜10時55分に米ミシガン大学消費者信頼感指数速報(9月)、
などの経済指標が発表されます。
米の指標には注目です。

さて、先週もいろいろなニュースがありました。
英テレグラフ紙がIFO所長のコメントとして
「ギリシャの財政政策ではデフォルトが回避できない。」
との記事を掲載したり、
アイルランドのアングロ・アイリッシュ銀行の問題があったり、
米WSJ紙の「欧州のストレステストでは一部のバークレイズなど
の銀行でリスクのあるソブリン債を過小評価して申告していた。」
との報道などに加え、
週末には「独金融機関が数十億ドル規模の資金調達難に陥って
救済される?」との観測まで出て、欧州金融不安が再燃して、
ユーロが上下動しながらも軟調な相場展開になりました。

アイルランドでは、今年の財政赤字が昨年の対GDP比14%から
11.5%に改善される見込みでしたが、
経営破綻したアングロ・アイリッシュ銀行への追加支援で、
財政赤字の対GDP比が20%にも跳ね上がるとのことで、
この銀行追加支援を政府債務に含めるか、
あるいは特殊要因として除外するかどうか、
欧州委員会と協議中としながらも、
アイルランド国債と独連邦債の利回り格差は
10年物で3.5%まで拡大していて、
ユーロ安の導火線に再び火がついた可能性があり、
今後の展開が注目されます。

一方、3日の米雇用統計が市場予想ほどには弱くなかったことや、
その後に発表された経済指標がやや米経済の悲観論を後退させて、
米国の向こう6年間での500億ドル規模の追加経済対策の発表も
あって米経済の二番底への警戒感も幾分和らいでいますが、
米調査会社のトムソン・ロイターによりますと、
アナリストによる米主要500社の2011年の通期の収益予想が
15%増まで下がり、米国の景気減速懸念は根強いようです。

アナリスト予想では、米経済への悲観論の後退や
週末に発表された中国の経済指標が強かったことなどを背景に
ドルが買われ、また日本の円高牽制も強まっていることで、
ドル円が戻りを試すと見る向きがある一方、

中国による日本国債の買いが今年1月以来で2兆3000億円を
越えているなど中国による日本国債の買いが増加していることや、
中間決算期末の9月の後半では日本の輸出企業がドル売り円買いを
進めやすいとの見方もあるようで、
強弱感が交錯しているとともに、
14日の日与党の代表選のイベントも控え、
振幅の大きな上下動になる可能性もありそうです。

他方、豪ドルなど資源国通貨は総じて堅調ですが、
欧州の金融不安の再燃などが市場全般のリスク回避の動意に
なった場合には調整に転ずる可能性があるとの指摘も聞かれ、
警戒だけは一応しておいてもよさそうです。


さて今日は、阿伽羅(あから)のお話です。

私は将棋が好きで、免状だけは日本将棋連盟のアマ五段を
持っているのですが、実力はいまや初段以下(笑)の愛棋家です。

今日、日経新聞(9/12)を読んでいましたら、
将棋にかかわる面白いコラムが目に留まりました。

阿伽羅とは、仏教由来と思われますが、
10の224乗というとても巨大な数のことで、
将棋に現れるすべての指し手の数に近いそうです。

そのコラムによりますと、

情報処理学会の将棋プロジェクトチームが
東大の本郷にある169台のコンピューターを連結し
4つの将棋ソフトを動かして
女流プロ棋士の清水市代女流王将に挑戦しようとする企画で、

このプロジェクトに「阿伽羅」という命名がされたのだそうです。
なかなか洒落たネーミングをするものですね。

コンピューター対人間の頭脳戦では、
スーパーコンピューターのディープ・ブルーと
カスパロフとのチェスでの戦いが有名ですが、

将棋でも第16回世界コンピューター将棋選手権で優勝した
将棋ソフトの「ボナンザ」と、
渡辺明竜王との2007年の戦いがあります。

そのときの結果はコンピューターの負けになりましたが、
今回の「阿伽羅」では、リーダー役のソフトを中心とした
4台のソフトの多数決で差し手を決定するのだそうで、

将棋プロジェクトの副委員長によりますと、
「95%の確率で勝てる」と豪語しているそうです。

一方、頭ひとつしかない人間ですが、(笑)
連結された169台のコンピューターと対戦して、
勝ち負けを争うわけですから、
人間の頭脳の凄さも驚きといえば驚きですね。

さて近年、将棋のソフトが飛躍的に強くなっていますが、
これは形勢判断の5000万種類の評価をする評価関数だけではなく、

プロ棋士たちの棋譜をソフト自体が学習する「機械学習」と
呼ばれる機能が搭載されていることによるそうです。

つまり、将棋ソフト自体が将棋の学習と練習とをするのだそうですが、

相場では「相場のことは相場に聞け」ともいいますので、
自動トレードソフトの場合にあてはめてみると、
基本ロジックだけではなく、
「相場つきの変化と対応」を自動学習する機能にも該当しそうで、
興味深いですね。

ところで、

情報処理学会の将棋プロジェクトチームでは
「数年後には名人や竜王に勝ちたい」と意気込んでいるとのことで

今後も、コンピューター対人間の頭脳戦は興味深いですが、

日本将棋連盟の米長邦雄会長は

「プロの直感と大局観。
 このふたつが解明されたときがプロが追い越される日。」

と述べているそうです。

そういえば、経済学にも「合成の誤謬」ということがあるように

「部分的には合理的で正しいものが
 全体としては間違った結果を生む。」

摩訶不思議なこともあるようで、

ときに曖昧と謗(そし)りを受けることもありますが、
大局観はトレードでも人間の持てる特性として
大切な場合がありそうですね。

金融危機の再燃がまたささやかれていますが、

かつてユーロが半年も下落をしていた頃、

「短い時間足のテクニカルがどうだのこうだの
 そんなことはあまり関係ない。
 ここで売らずにどこで売るんだよ。」

「通貨ペアの選択は、株式での銘柄選択に該当するもので、
 トレードの勝ち負けの半分以上を占める大切な選択だ。
 しっかり大きな流れを捕まえて通貨ペア選択をちゃんとすれば、
 タイミングが多少いい加減でも勝ててしまうくらいだよ。」

と、ちょっと乱暴な言葉のようですが、(苦笑)
こんなことを言っていた人もいたとかいないとか…。

詳細に分析することだけではなく、

「えい、やー。」とばかり雑を排し、(爆)
本質を見る大局観も養っていきたいものですね。



私も講師を務めさせていただくことになりました。

トップトレーダーの手法を動画で学べる YenLearning

チャート分析を体系的に深く掘り下げて解説した内容です。
この記事へのコメント
自ら学習するインディケーターが生まれたら脅威となりそうですね (>人<;)
たしかにスイング以上のスタイルには多少のズレはしかたないですもんね
Posted by KENJI at 2010年10月30日 16:36
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