FX 相場のバランスと外的要因のお話


先週の"2010 FIFA World Cup"のデンマーク戦では
サムライ日本が見事に勝つことができましたね。^^

●先週6月21日(月)〜25日(金)の気になる出来事

<21日(月)>

各国要人が中国人民元の柔軟性強化に歓迎の意向を表明しました。
日経平均が堅調に推移しました。
格付け会社のフィッチが
「ユーロ解体の可能性は低い。
日本の資金調達の柔軟性は高いが、信頼できる財政計画を
打ち出されなければ格付け引き下げの圧力となる可能性。」
などの見解を発表しました。
日全産業活動指数(4月)は市場予想より弱い1.8%になりました。
ギリシャ中銀総裁が
「ユーロ圏の分裂は馬鹿げた話。
経済調整はプラス成長力学を作動させ債務低下を支援。」
などの見解を示す発言をしました。
元BOE政策委員が「英国が二番底となるのは確実。」
との認識を示す発言をしました。
ECBの専務理事が
「財政強化は短期的に経済に影響与える可能性。
格付け機関がIMFとの協議中に格付け変更することは無責任。
ユーロ圏の問題に対して市場は大げさ過ぎる。」
などの見解を示しました。
カナダBOC金融報告では
「カナダの金融システムのリスクは高まりつつある。
家計のクレジットの拡大は重要なリスク。
世界的な財政の逼迫はカナダ財政にも打撃。」
などの見解が報告されました。
格付け会社のフィッチがBNBパリバの格付けを引き下げました。
スイスSNBの副総裁が
「デフレリスクは大部分が消失。SNBは現時点で介入を要しない。
再びデフレリスクとなればSNBはあらゆる手段を行使。」
との見解を示す発言をしました。
ルクセンブルク中銀総裁が
「ユーロドルの動きはファンダメンタルズを反映していない。」
との認識を示しました。
NYダウは前週末比−8.23ドルで取引を終えました。

<22日(火)>

中国人民銀行が人民元の対ドル基準値を2005年7月の
切り上げ以降で最高値の1ドル6.7980元と発表しました。
日経平均が軟調になりました。
独IFO景気動向(6月)は市場予想より強い101.8になりました。
欧経常収支(4月)は−69億ユーロになりました。
格付け会社のフィッチが
「ユーロ圏の二番底に陥る可能性は過去3ヶ月で上昇。」
との見解を発表しました。
格付け会社のムーディーズが
ギリシャ政府の2つの資産担保証券を格下げしました。
スペイン財務省が
「今後数ヶ月の新規の国債発行には問題は見られない。
引き続き対ドイツ債とのスプレッドは狭い可能性。」
との見解を発表しました。
加消費者物価指数(5月)は市場予想より強い0.3%になりました。
英財務相の予算報告では
「2015〜16年までに構造的財政赤字の収支を改善。
2010年の英国の成長率は1.2%、消費者物価指数は2.7%、
失業は2010年ピークとなる可能性。公的部門は2年の給与凍結。
2014〜2015年まで毎年300億ポンドの歳出削減。
今後4年間で法人税を24%まで引き下げ。
2011年の1月から銀行課税導入。高額所得者には28%の収入税。
2015〜16年の債務はGDP比で1.1%まで下落の見込み。」
などが報告されました。
欧消費者信頼感速報(6月)は市場予想よりは強い−17になりました。
米中古住宅販売件数(5月)は市場予想より弱い566万件になりました。
リッチモンド連銀製造業指数(6月)は
市場予想より強い23になりました。
格付け会社のS&Pが
「スペインは財政目標達成のため追加策が必要。
フランスのGDP比8%の赤字は持続不能。
スペインとフランスは引き締めが必要。」
などの見解を発表しました。
格付け会社のフィッチが
「英国の予算は強い決意を表明。
英国の予算が実行されるならばAAA各付けの信頼を拡大。」
との見解を発表しました。
NYダウは前日比−148.89ドルで取引を終えました。

<23日(水)>

NZの第1四半期経常収支は
市場予想より強い1.76億NZドルになりました。
WSJ紙がガイトナー米財務長官と米国家経済会議委員長による
「世界経済の成長維持にはG20の協力が不可欠。
G20は赤字対処の必要があるが成長を犠牲にすべきでない。
銀行のレバレッジ規制と自己資本比率強化には国際的合意が必要。」
などの見解を掲載しました。
日経平均が軟調に推移しました。
格付け会社のフィッチが
「人民元の柔軟性の決定は中国債務格付けに直接的な影響はない。
スペイン国債の利回り上昇は大きな問題ではない。
スペインの財政政策の信頼性は強い。」
などの見解を発表しました。
ギリシャ財務相が「債務再編なしに危機を切り抜ける。」
とコミットしました。
スペイン財務相が
「スプレッドの上昇は問題ない。7月の借り換えに懸念はない。」
との認識を示しました。
独GFK消費者信頼感調査(7月)は市場予想より強い3.5になりました。
ECBがカバーボンドの買い入れについて
592.83億ユーロになったことを発表しました。
英BOE議事録では
「政策金利据え置きは7対1で決定。センタンス委員が利上げを主張。
資産買い入れ枠の据え置きは8対0で決定。
英国の需要の勢いは予想以上。
消費者物価指数にダウサイドリスクがあるが短期見通しは高水準。」
などが発表されました。
EUが「世界的な金融取引税の導入を検討すべき。」
との書簡をG20に送りました。
加小売売上高(4月)は市場予想より弱い−2.0%になりました。
格付け会社のムーディーズが
「英国の予算案はAAA格付けをサポートする。」
との見解を発表しました。
格付け会社のムーディーズが
「独の集合住宅商業不動産ローン担保証券に膨張リスクがある。」
との見解を発表しました。
米新築住宅販売件数(5月)は市場予想より弱い30万件になりました。
米FOMCが政策金利の据え置きを決定しました。
FOMC声明では
「異例の低金利を長期間にわたり正当化する可能性が高い。
景気回復は進展。労働市場は徐々に改善。インフレは当面抑制。
住宅着工は引き続き不振。金利据え置きは9対1で決定。
政策金利据え置き反対はカンザスシティ連銀総裁。」
などが発表されました。
NYダウは前日比+4.92ドルで取引を終えました。

<24日(木)>

NZの第1四半期GDPは市場予想とおり0.6%になりました。
豪のラッド首相が辞任してギラード副首相が首相に就任しました。
そして、スワン豪財務相が副首相に就任しました。
豪新首相が
「数ヶ月以内に選挙を実施。2013年に予算は黒字へ。
鉱山会社と資源税めぐる話し合いを行う必要。」
などの発言をしました。
NZ財務相が「経済はまだ深刻な課題に直面している。」
との認識を示しました。
トリシェECB総裁が
「デフレリスクが具現化するとは予想していない。
緊急措置がスタグネーション招くとの憶測は間違い。
ユーロはとても信頼できる通貨。」
などの見解を示す発言をしました。
ドル円の軟調が続きました。
欧鉱工業新規受注(4月)は市場予想より弱い0.9%になりました。
米耐久財受注(5月)は−1.1%、
米新規失業保険申請件数は45.7万件と
ともに市場予想よりは強い結果になりました。
独財務相が
「刺激策をやめる時期が来た可能性。
刺激策からの脱却は財政健全化を支援。」
との見解を示す発言をしました。
IMFが「アイルランドの赤字削減は信頼性の回復を助ける。」
との見解を発表しました。
ギリシャ財務相が
「内閣は銀行支援基金を承認。使用する銀行がないことを希望。
2010年の財政ターゲット達成の希望は合理的。
我々は最も困難な時期を乗り越えた。」
との認識を示す発言をしました。
オバマ米大統領が
「中国の人民元改革は進展したが人民元はなお過小評価。
人民元の変動ペースを引き続き注視していく。」
との発言をしました。
サッカーのワールドカップで日本がデンマーク戦に勝ちました。
NYダウは前日比−145.64ドルで取引を終えました。

<25日(金)>

ガイトナー米財務長官が
「米国は赤字削減に強い決意を表明。
各国によって経済成長の道程は異なる。
G20は責任ある財政政策が必要との認識を共有。
G20は各国ごとのペースで成長拡大を目指す。」
などの認識を示す発言をしました。
NZ貿易収支(5月)は市場予想より弱い8.14億NZドルになりました。
英BOEが「ソブリン危機は安定も市場圧力は弱まらず。」
との認識を示しました。
日経平均が軟調に推移しました。
独輸入物価指数(5月)は市場予想より強い0.6%になりました。
オーストリア中銀総裁が
「ギリシャは財政再建の成功へ歩んでいる。
欧ストレステストは信頼を回復のためのものであるが、
過大評価されるべきではない。」
との認識を示しました。
米金融改革法案を両院協機会が合意しました。
米第1四半期GDP確報は2.7%、米第1四半期個人消費は3.0%と、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
米ミシガン大学消費者信頼感指数確報(6月)は
市場予想より強い76.0になりました。
メンケル独首相が
「今まさにユーロ圏は赤字削減を開始する時。
成長を持続可能とする必要。」
との認識を示す発言をしました。
ECBの専務理事が
「ユーロ圏の経済回復は軌道に乗りつつある。
財政強化は短期的に成長に影響与えるが長期的には信頼を向上。」
との認識を示しました。
NY原油(WTI)は78ドル台後半で週の取引を終えました。
NYダウは前日比−8.99ドルで取引を終えました。

●今週の主な予定

<週はじめ28日(月)の主な予定>

朝8時01分に英ホームトラック住宅調査(6月)、
朝8時50分に日小売販売額(5月 前年比)、
昼12時にNBNZ企業信頼感(6月)、
夜9時半に米個人所得(5月)、米個人支出(5月)、
米PCEデフレータ(5月)、
同夜9時半に米シカゴ連銀全米活動指数(5月)、
夜11時半に米ダラス連銀製造業活動(6月)、
などの経済指標が発表されます。
米の指標には注目です。
また、発表時間が未定ですが(通常、NY時間前半)、
独消費者物価指数速報(6月)の発表も予定されています。

<29日(火)の主な予定>

朝7時45分にNZ住宅建設許可(5月)、
朝8時半に日失業率(5月)、日消費支出(5月 前年比)、
朝8時50分に日鉱工業生産速報(5月)、
午後5時半に英消費者信用残高(5月)、英モーゲージ承認件数(5月)
午後6時に欧消費者信頼感(6月)、欧業況判断指数(6月)、
夜9時半に加工業製品価格指数(5月)、加原材料価格指数(5月)、
同午後6時に欧鉱工業信頼感、欧経済信頼感(6月)、
夜10時に米S&Pケースシラー住宅価格(4月 前年比)、
夜11時に米消費者信頼感指数(6月)、
などの経済指標が発表されます。
(欧)・米の指標には注目です。

<月末30日(水)の主な予定>

朝8時01分に英GFK消費者信頼感調査(6月)、
午後2時に日住宅着工戸数(5月 前年比)、
日建設工事受注(5月 前年比)、
午後3時に英ネーションワイド住宅価格(6月)、
午後4時55分に独失業率(6月)、独失業者数(6月)、
午後5時半に英第1四半期GDP確報、英第1四半期経常収支、
同午後5時半に英第1四半期総合事業投資、
午後6時に欧消費者物価指数速報(6月 前年比)、
午後6時半にスイスKOF先行指数(6月)、
夜9時15分に米ADP雇用統計(6月)、
夜9時半に加GDP(4月)、
夜10時45分に米シカゴ購買部協会景気指数(6月)、
などの経済指標が発表されます。
(独)・英・(欧)・米・加の指標には注目です。

<月初7月1日(木)の主な予定>

この日は香港とカナダのトロント市場がお休みです。
朝8時50分に日第2四半期日銀短観(大企業業況判断・先行き)、
午前10時半に豪小売売上高(5月)、豪住宅建設許可件数(5月)、
午後3時に独小売売上高指数(5月)、
午後4時半にスイスSVME購買部協会景気指数(6月)、
午後4時55分に独製造業PMI確報(6月)、
午後5時に欧製造業PMI確報(6月)、
午後5時半に英製造業PMI(6月)、
夜9時半に米新規失業保険申請件数、
夜11時に米ISM製造業景況指数(6月)、米中古住宅販売保留(5月)、
同夜11時に米建設支出(5月)、
などの経済指標が発表されます。
日・豪・米の指標には注目です。

<週末2日(金)の主な予定>

午後5時半に英建設業PMI(6月)、
午後6時に欧失業率(5月)、欧生産者物価指数(5月)、
夜9時半に米非農業部門雇用者数変化(6月)、米失業率(6月)、
同夜9時半に米製造業雇用者数変化(6月)、米週平均労働時間(6月)、
夜11時に米製造業受注指数(5月)、
などの経済指標が発表されます。
(欧)・米の指標には注目です。

さて、先週は中国人民銀行が人民元の柔軟性強化を発表してからの
最初の週で人民元の対ドル相場が注目されましたが、
先週末25日の基準値では1ドル6.7896元の上昇となりました。
また、先週はNYダウが23日(水)を除いて、
1週間にわたり軟調に推移して
ドル円も軟調傾向の相場展開になりました。

そして、カナダ東部のムスコカで開催された
G8の経済関連の宣言では、
WTOの取り組みを成功裏に妥結するとすることと共に、
貿易保護主義への対抗と貿易および
投資の自由化の促進の継続をコミットしました。
また、景気回復と財政再建について
「今年は景気支援を続け、緊縮財政は2011年から中期的に取り組む」
として、欧米に対立がないことを示すと共に
日米欧の協調姿勢を示しました。
また、カナダのトロントで開催されたG20では、
財政不安の根強い欧州各国への支援での協調が確認されました。

一方、米の上下両院が一本化で合意した金融規制改革法案では、
上院案で銀行本体からデリバティブの完全分離を求めていたものを
本体で一部認めることになり、また、もう1つの焦点であった
銀行の自己勘定での高リスク取引を制限する
ボルカー・ルールについて、
銀行の自己資本の3%を上限に認める方向になって、
市場にも配慮して規制色がやや後退するところに
落ち着くことになりました。

今週のアナリスト予想では、前週のFOMCや米第1四半期GDP確報、
および米住宅関連の指標が冴えないことや、
NYダウが先週だけで2.9%下落して軟調傾向にあることから、
米経済の先行き不透明感とともに、
四半期末が迫り日企業のヘッジ目的の円買いの可能性もある
とのことで、円高予想が優勢なようです。

ユーロについては、先週末にG20のイベントも意識してか、
いったん買い戻されましたが、G20での欧州各国への支援での
協調の確認がいったん好感される可能性があるものの、
具体策には至っていないようで、
また、先週末にはギリシャのCDSスプレッドが
またもや過去最大になっていて、市場のリスク懸念も根強く、
週はじめ、およびその後の市場反応が注目されます。

経済指標では、29日(火)の米消費者信頼感指数(6月)、
月末30日(水)の英第1四半期GDP確報、欧消費者物価指数速報(6月)、
そして、米ADP雇用統計(6月)にカナダGDP(4月)、
月初め7月1日(木)の日第2四半期日銀短観と豪小売売上高(5月)に
米ISM製造業景況指数(6月)ほか米指標、
週末2日(金)の米雇用統計などが特に注目されます。

今週は、四半期末ともなる月末と四半期はじめの月初での
動向とともに、週末には米雇用統計を控え、
大きく相場が動く可能性がありそうです。


さて今日は、相場のバランスと外的要因のお話です。

先週24日の"2010 FIFA World Cup"のデンマーク戦では
サムライ日本が3対1で見事に勝ち、
2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めましたね。^^

金髪の本田選手のFKも見事でしたが、
遠藤選手のFKも岡崎選手のシュートも素晴らしかったですね。

私も実況を徹夜で深夜の3時から朝まで見ていて、
翌日はいつもにも増して「ボーッ」としていました。(笑)

さて、
サッカーでは選手が審判からレッドカードを突きつけられると、
そのチームは戦力不足で戦わなくてはなりませんが、
1選手が欠ける10対11の戦力差は想像以上なのだそうですね。

ところで、
私の好きな将棋でも、「駒」が選手のようなところがあって、
上手な人はたとえ「歩(ふ)」一枚でも大切にします。

将棋の場合は、取った駒が使えるので、
はじめ九枚が盤上にあった「歩」を一枚を損すると、

彼我の「歩」の戦力差は、
「我が歩が八枚」に対して、「彼は歩が十枚」で、
「二歩の差」になってしまいます。

また、「歩」二枚を損すると
「我が歩が七枚」に対して、彼は歩が十一枚」で、
「四歩の差」になってしまいます。

なんかちょっと考えると「腑(ふ)に落ちない」ようですが、(笑)
味方の駒が敵方の戦力になってしまうわけですね。

そして、これに似たようなことが
相場でもあることが知られています。

相場の売り買いが均衡していて、
つまり、ある範囲で売り買いのバランスが取れている状態は
その多くで保ち合いのレンジ状態を形成します。

そして、長い間レンジ状態が続きますと、
売り買いが拮抗していると言っても、
その裏では売り買いが絶え間なく繰り返されていて、

レンジの上辺あたりでは売り玉が、
また、レンジの下限あたりでは買い玉が、
レンジ状態が長いほど時間とともにしだいに積みあがっていきます。

つまり、チャートの見かけは同じようでも、
その裏では、売り玉と買い玉とが
時間とともに増加しているわけで、

あたかも、応援の人数が双方ともに増えている
ケンカの見合いのような状況になっているわけですね。(爆)

人数(玉数)が増えても、
売り方と買い方の勢力が均衡しているので
表面的には無風状態ですが、

いわゆる相場のエネルギーを相場の内部的に
溜め込んでいる状態と言ってもよいのかもしれません。

そして、何がしかの刺激、

たとえば経済指標の発表やニュースなどの
ファンダメンタルズの外的要因が相場に加わると、

それを契機にして、

たとえば新規の売り方が増えて、
売り方と買い方の勢力の均衡が破れたりすると、

既にポジションを保有していた買い方の一部の
寝返り(損切り)で、ますます売り方の勢力が増えて、
相場が一気に均衡状態のバランスを崩して、
売り一色のようになることがあります。

たとえるならば、

大人数で見合っていたケンカで、
これは怖いと逃げる仲間がいるだけではなく、

その仲間がなんということか敵側に加担して、
彼らが敵そのものになって
大勢で襲ってくるのに似ているかもしれませんね。

多勢に無勢。
これではひとたまりもありません。(苦笑)

この均衡が破れてバランスを失い
一気に傾く相場の状態がブレークアウトですね。

「ストップを巻き込みながら」という言葉があるように
じつはそのバランスを崩しはじめて大きく動く原動力が
敵方の新規参入よりも、元味方の寝返りとなっているわけです。

そのようなことから、
揉み合いが長いほど売りと買いの総立て玉が膨らんでいて、
バランスを崩すと思いのほか相場が大きく動くわけですね。

そして、売り方が利益確定の反対売買の買いで
市場から退出したりして、売り買いがまた拮抗してくると、
また、バランスの均衡をし始めて
保ち合いやレンジを形成するようです。

このように見かたによっては
相場は古い均衡を壊してブレークして、
そして新規参入者の増えるトレンドを形成しながら、
新しい均衡へと進むとも言えそうですが、

ファンダメンタルズを含めて全てを織り込み動くチャートであっても、

玉の積み上がりなど、相場自体の内的要因とともに、
相場の均衡を崩す契機になる経済指標の発表やニュースなどの
ファンダメンタルズの外的要因も無視はできないようです。

チャーチストの中には、
全てはチャートで把握できるとして、

ファンダメンタルズの情報はバイアスを生じさせて
チャートを見る目を曇らし有害である、
とするテクニカルの厳格派もいますが、(苦笑)

最近は、相場はチャートだけでは自己完結できないとする
ファンダテクニカル(造語)派という人々もいるようで、

バイアスとならないように上手に付き合えるならば、
動意の契機としてのファンダメンタルズなどの外的要因も
参考にして損はないのかもしれませんね。


私も講師を務めさせていただくことになりました。

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FX 市場反応の非対称性のお話


"2010 FIFA World Cup"で日本が善戦しましたが、
オランダに惜しくも敗れてしまいましたね。
24日のデンマーク戦に期待したいものです。

●先週6月14日(月)〜18日(金)の気になる出来事

<14日(月)>

NZ小売売上高(4月)は2ヶ月ぶりのマイナスの
市場予想より弱い−0.3%になりました。
RBNZ総裁が
「NZは負債を増やし続けることはできない。
NZには巨大な投資収支赤字がある。」と発言しました。
日鉱工業生産確報(4月)は前年比で25.9%になりました。
中国株式市場は16日まで休場でしたが、
日経平均やアジア株式市場が堅調になりました。
スイス生産者輸入価格(5月)は市場予想より強い0.3%になりました。
中国外務省が
「人民元は米中貿易不均衡の原因ではない。
人民元相場は妥当な水準での基本的安定を維持。
為替相場改革については国内外の状況を考慮する。」
との声明を発表しました。
欧鉱工業生産(4月)は市場予想より強い0.8%になりました。
米セントルイス連銀総裁が
「世界経済の回復はとても強い。
ユーロ圏危機で失速する可能性は低い。
中国の急速な成長は中国経済のファンダメンタルズと一致。
欧州への市場の懸念は数ヶ月〜数年続く可能性。」
との見解を示す発言をしました。
スペインの銀行が5月にECBから856億ユーロの借入れを
していたことが報道されたことに対し、
欧州委員会が
「スペイン、他のユーロ圏諸国から金融支援の要請はない。」
と発表しました。
「EUがスペインへの支援を準備との報道は事実ではない。」
とECBが声明を出しました。
格付け会社のムーディーズがギリシャの格付けを4段階引き下げ、
見通しを安定的としました。
また、「ギリシャは債務再編の回避可能」と発表しました。
ギリシャ財務相が
「ギリシャの緊縮財政計画は順調で財政赤字は縮小。
格下げはこれらの進展と見通しを反映していない。」
との認識を示す発言をしました。
NYダウは前週末比−20.18ドルで取引を終えました。

<15日(火)>

ECB理事が
「ユーロ圏での問題を誇張すべきでない。
景気が二番底に陥る兆候はみられない。」
との認識を示す発言をしました。
英RICS住宅価格(5月)は市場予想より強い22%になりました。
豪RBA議事録では
「金利は平均水準。短期的には金利据え置きが適切。
欧州の混乱がアジアの出口戦略を遅らせる可能性。
7月後半の第2四半期インフレ統計に注目。
豪の中期経済見通しは依然としてポジティブ。
豪労働市場は依然として堅調。」
などの見解が示されました。
日銀が市場予想とおり政策金利を据え置きました。
日銀総裁の記者会見では
「成長基盤強化策は全員一致で決定。
財政規律は市場の信認確保が重要。
全ての国が財政再建に走ると世界経済に大きな影響の可能性。」
などの認識が示されました。
英消費者物価指数(5月)は市場予想より弱い0.2%、
英小売物価指数(5月)は市場予想より強い0.4%になりました。
独ZEW景況感調査(6月)は市場予想よりかなり弱い28.7になりました。
欧ZEW景況感調査(6月)も市場予想よりかなり弱い18.8になりました。
欧州経済センターのZEWが
「金融市場は独経済回復が今年後半に弱くなることを予想。
経済センチメントは債務危機の不確実性によって軟化。」
などの見解を発表しました。
スペインとアイルランドの国債入札が無事に終了しました。
米輸入物価指数(5月)は市場予想よりは強い−0.6%、
NY連銀製造業景気指数(6月)は市場予想より弱い19.57になりました。
ECBがムーディーズによるギリシャ格下げ後、
「ギリシャ国債の担保使用では追加で5%のヘアカット適用。」
することを発表しました。
米ネット長期TICフロー(対米証券投資 4月)は
市場予想より強い830億ドルになりました。
格付け会社のムーディーズがギリシャの4銀行を格下げしました。
スペイン財務相が
「財政赤字の削減は市場の信頼を取り戻す。
スペインの未来は良好。」との認識を示しました。
NYダウは前日比+213.88ドルで取引を終えました。

<16日(水)>

英ネーションワイド消費者信頼感(5月)は
市場予想より弱い65になりました。
日第三次産業活動指数(4月)は市場予想より弱い2.1%になりました。
オバマ米大統領が
「英BPの原油流出抑制措置では流出分の90%を回収する。
英BPに補償金として必要な資金確保の必要性を伝える。
原油流出基金は独立した第三者が管理。」
などの声明を出しました。
NZ財務相が「政策金利のさらなる引き上げは避けられない。」
との認識を示す発言をしました。
日経平均が約1ヶ月ぶりに1万円の大台を回復しました。
欧州委員会が
「EU・IMFなどがスペイン向け流動性確保を検討」
との報道を否定しました。
英失業率(5月)は4.6%、失業保険申請件数推移(5月)は−3.09万件と、
ともに市場予想予想より強い結果になりました。
欧消費者物価指数(5月)は市場予想とおり0.1%になりました。
10年物のスペイン国債と独連邦債の利回り格差が
過去最高に拡大しました。
ECBの専務理事が
「ユーロ圏の大手20行は12年末までに換えを迎える長期債務を
約8000億ユーロ保有。証券化が銀行の資金調達に重要になる可能性。」
との認識を示す発言をしました。
スペイン中銀が
「財政再建を求める。家計需要に増加が見られる。
危機はユーロ圏の経済ガバナンスの弱さを示唆。
スペイン経済の回復の兆しはとても弱い。」
との見解の発表をしました。
米生産者物価指数(5月)は市場予想より強い−0.3%、
米住宅着工件数(5月)は市場予想より弱い59.3万件になりました。
米鉱工業生産(5月)は市場予想より強い1.2%になりました。
格付け会社のムーディーズがチリの格付けを引き上げました。
加BOC総裁が
「金利の道筋は事前に決めていない。
カナダ経済の推移は予測とおり。欧州経済は再度悪化する可能性。
カナダ経済は今後2年間でG7で最も強くなる可能性。
世界経済の回復はさらに不均一。危機後の見通しは不透明。」
などの認識を示す発言をしました。
ポルトガル首相が「金融支援は必要ではない。」と発言しました。
ギリシャ財務省が
「赤字削減計画は完全に実行。財政赤字は1〜5月に40%縮小。」
と発表しました。
英BOE総裁が
「保有債券を売却する前に利上げを行なう可能性。
必要になれば躊躇なく刺激策の解除行なう。
赤字削減を長く延期することはできない。
金融危機はまだ終わっていない。消費者物価指数の上昇期待を懸念。」
などの見解を示す発言をしました。
英財務相が
「12年までに英FSAを廃止する法案を提出。
英FSAに替わり3つの組織を設立へ。」
との発表をしました。
NYダウは前日比+4.69ドルで取引を終えました。

<17日(木)>

バーナンキFRB議長が
「リスクのコストの担うのは国民ではなく利害関係者。
破綻処理については国際協力の推進が主要課題。」
との見解を示す発言をしました。
世界銀行総裁が
「課題は金融引き締めにおける成長戦略である。」
との認識を示しました。
ECBの専務理事が
「市場が安定するまでECBは政府債の買入れを行う。
流動性は5月初旬よりかなり回復。
政府債買入れプログラムはとても上手くいっている。
格付け機関にはとても苛立たしい。」
などの認識を示す発言をしました。
日経平均が1万円の大台を割り込みました。
仏財務相が
「欧銀ストレステストの結果公表は7月末を望む。
仏銀に不安はない。スペイン・独でも問題ない。
ユーロが持続可能な強い通貨であることを望む。」
との発言をしました。
スイス第1四半期鉱工業生産は
市場予想より弱い−7.8%になりました。
スイスSNBの政策金利が0.25%に据え置きになりました。
2010年のスイスGDP伸び率が約2%へ上方修正されました。
ECB月報(6月)では
「現在の金利は適切。中期的な物価動向は緩やか。
インフレ期待は抑制。各国政府は財政の脆弱性を減らすべき。」
などが報告されました。
英小売売上高(5月)は市場予想より強い0.5%になりました。
格付け会社のムーディーズが
「英の不適合RMBSについて4月は安定している。」
と発表しました。
スペインの10年物と30年物の国債入札が無事終了しました。
スイスSNB総裁が
「SNBのバランスシートは強い。強い資本基盤を持つ。
新たなデフレリスクが顕在化するのを許さない。
SNBは物価安定のために何でも行う。」
とのコミットをしました。
米消費者物価指数(5月)は市場予想とおりの−0.2%、
米新規失業保険申請件数は市場予想より弱い47.2万件になりました。
米第1四半期経常収支は
市場予想よりは強い−1090億ドルになりました。
加卸売売上高(4月)は市場予想より弱い−0.3%になりました。
EUとIMFとECBが
「ギリシャの経済プログラムは軌道に乗っている。
ギリシャの財政動向はポジティブ。歳出統制がある。」
などの声明を出しました。
米景気先行指標指数(5月)は市場予想とおりの0.4%、
米フィラデルフィア連銀指数(6月)は
市場予想よりかなり弱い8.0になりました。
IMFの報道官が
「スペイン政府は断固とした行動をした。
とったスペインの国債入札は問題なく終わった。
スペインの財政目標は適切。
ユーロの軟化は域内の成長に好要因。」
などの発表をしました。
トリシェECB総裁が
「ストレステストの結果を7月後半に開示する。」と発表しました。
EU首脳会議でエストニアの来年1月からの
ユーロ加盟が承認されました。
NYダウは前日比+24.71ドルで取引を終えました。

<18日(金)>

格付け会社のS&Pが英BPの格付けを引き下げました。
日銀政策会合議事録では
「日本の経済のリスクは上下両方にやや拡大。
各国が財政引き締め実施すれば大きな影響になる可能性。
中国の輸出における欧州向け割合は大きく、
欧州経済が下振れた場合の悪影響は不可避。」
などの見解が公表されました。
中国人民銀行が
「人民元政策は国内および世界経済の状況に応じて
中国が国家として決定する。」
との見解を発表しました。
日経平均は9995.02円で週の取引を終えました。
独生産者物価指数(5月)は市場予想より強い0.3%になりました。
中国上海株式市場が続落しました。
オバマ米大統領がG20の首脳宛の書簡で
「景気刺激策を早急に解除した過去の過ちから学ぶ必要。」
との見解を記しました。
格付け会社のムーディーズが英BPの格付けを引き下げました。
加景気先行指標指数(5月)は0.9%、
加国際証券取扱高(4月)は123.60億カナダドルと、
ともに市場予想より強い結果になりました。
NY原油(WTI)は77ドル台前半で週の取引を終えました。
NYダウは前日比+16.47ドルで取引を終えました。

●今週の主な予定

<21日(月)の主な予定>

朝8時01分に英ライトムーブ住宅価格(6月)、
午前9時半に豪新車販売台数(5月)、
午後1時半に日全産業活動指数(4月)、
午後3時に独財務省月次報告(5月)、
夜11時半からトリシェECB総裁講演、
深夜1時からスイスSNB総裁講演、
などの経済指標が発表されます。
ECBとSNBの総裁講演には注目です。

<22日(火)の主な予定>

午後3時15分にスイス貿易収支(5月)、
午後5時に独IFO景気動向指数(6月)、独IFO予想値(6月)、
同午後5時に欧経常収支(4月)、
午後8時に加消費者物価指数(5月)、
夜11時に米中古住宅販売件数(5月)、
リッチモンド連銀製造業指数(6月)、
同夜11時に欧消費者信頼感速報(6月)、
などの経済指標が発表されます。
独・加・米の指標には注目です。
また、発表時間が未定ですが
英国の緊急予算案の発表が予定されていて注目されます。

<23日(水)の主な予定>

朝7時45分にNZ第1四半期経常収支、
午後3時に独GFK消費者信頼感調査(7月)、
午後4時半に独製造業PMI速報(6月)、独サービス業PMI速報(6月)、
午後5時に欧製造業PMI速報(6月)、欧サービス業PMI速報(6月)、
午後5時半に英BOE議事録、
夜9時半に加小売売上高(4月)、
夜11時に米新築住宅販売件数(5月)、
深夜3時15分に米FOMC政策金利、FOMC声明、
などの経済指標が発表されます。
英・加・米の指標には注目です。

<24日(木)の主な予定>

朝7時45分にNZ第1四半期GDP、
朝8時50分に通関ベース貿易収支(5月)、
日企業向サービス価格指数(5月)
午前9時に豪コンファレンスボード景気先行指数(4月)、
午後6時に欧鉱工業新規受注(4月)、
夜9時半に米耐久財受注(5月)、米新規失業保険申請件数、
などの経済指標が発表されます。
NZ・米の指標には注目です。

<25日(金)の主な予定>

朝7時45分にNZ貿易収支(5月)、
朝8時半に日全国消費者物価指数(5月)、
午後3時45分に仏第1四半期GDP確報、
夜9時半に米第1四半期GDP確報、米第1四半期個人消費確報、
同夜9時半に米第1四半期GDP価格指数確報、
米第1四半期コアPCE確報、
夜10時55分に米ミシガン大学消費者信頼感指数確報(6月)、
などの経済指標が発表されます。
(NZ)・米の指標には注目です。
また、25日〜26日(日本時間26日〜27日)にかけて
G20首脳会議がカナダで開催されます。

さて、ユーロが7日の約4年3ヶ月ぶりの安値水準から
4%以上反発して、先週はユーロドルが1.24アラウンドまで
上昇しました。

10年物のスペイン国債と独連邦債の利回り格差が
過去最大レベルに拡大していたものの、
スペインの国債入札で落札利回りが流通利回りに近い水準で
無事に入札を終えれたことが市場の欧州リスク懸念を
後退させたことにあるようですが、
投機筋の半期末である6月末が近づいてきたことによる
一旦の持ち高縮小のポジション調整の可能性も
指摘されているようです。

もしも、後者の時期的要因も少なくないとすると、
今後、もうしばらく強含みで推移する可能性があるとしても、
持ち高を軽くした投機筋がネガティブ材料を探して
売りを仕掛けてくる可能性もあり注意が必要なようで、
先週末は動きの少ない小康相場でしたが、
今後、半期期末の前後を中心に大きく相場が動く可能性が
ありそうです。

そして、7月後半ではありますが、
欧州銀行のストレステストの結果にも注目されます。
また、一部では、ユーロドルは購買力平価説から
1.15〜1.20をコアとするレンジに向かうとの観測もあるようです。

また、ドルインデックスも軟調に転じていて、
そして、ここのところの米国の経済指標も住宅関連指標や
雇用関連指標や小売指標などを中心に芳しくなく、
米年内利上げ観測はありながらも、
23日(水)深夜の米FOMC声明では経済見通しが
ネガティブ・トーンになるとの見方もあるようです。

併せて、切り上げの具体的な時期が明示されていなく、
今週末のG20への先制とポーズとの見方があるものの、
19日(土)に中国人民銀行が「人民元相場の弾力性を高める」とする
声明を発表して、緩やかながらも元相場を切り上げることを
示唆していて、ドル円とクロス円が限定的ではあっても
軟調になる可能性がありそうです。

また、今週のアナリスト予想では、引き続きユーロに
焦点が当たる展開となりやすいとしながらも、
円高進行と見る向きが優勢なようです。

経済指標では、22日(火)の英国の緊急予算案の発表(時間未定)と
独IFO景気動向指数に加消費者物価指数と米中古住宅販売件数、
23日(水)の英BOE議事録と加小売売上高に
米新築住宅販売件数と米FOMC、
24日(木)のNZ第1四半期GDPに米耐久財受注と
米新規失業保険申請件数、
25日(金)の米第1四半期GDP確報と米第1四半期個人消費確報に
ミシガンなどが注目されます。

そして、週末に開催されるカナダG20首脳会議への
思惑での動きにも注目されます。


さて今日は、市場反応の非対称性のお話です。

金融危機の最中の2008年に出版された
「ソロスは警告する」の続編で、
「ソロスは警告する2009」という著作の中の第一章に、

とても興味深いことが書かれていることを以前紹介いたしましたが、

それは、市場における買いポジションと
売りポジションの「非対称性」についてのことでした。

買いポジションの場合は、
どこまで上昇するかということは別としまして、
「絶対上限」というものがないのに対して、

売りポジションの場合は、無限に下落することはなく、
「価格ゼロという絶対下限」があるということ
に関しての記述でした。

まぁ、株式では倒産により株価がほとんどゼロになることや、
通貨でも2008年のアイスランドクローネが
取引停止に追い込まれたこともあり、
実質的なゼロ価格はありえることですが、

確かにマイナス価格というのはありえないようですね。

この考え方を長期的にあてはめると、

たとえば、カントリー・リスクのあるランド円では、
他通貨よりも政策金利が高いので、

もしも、
FXが個人でも取引できるようになった1998年の約20円から買っていて、
リーマン破綻直後の暴落の12円まで保有していたとしますと、(苦笑)
為替差損では約8,000Pipsの損失で、
資産を40%も減らしたことになりますが、

この間の南ア・ランドと円の政策金利の平均差が
11%くらいはありましたので、
1998年からリーマン破綻直後までの10年間で
110%のスワップ収入があり、

為替差損は大きくても、
差し引き10年間で70%の利益となっていたように、

「価格ゼロという絶対下限」があるならば、

ランド円という通貨ペアが取引停止にならないとの仮定とともに、
南ア・ランドと円の政策金利の平均差が長期的に10%以上という
2つの仮定を満たしている限り、

長期的には絶対プラスの収益となる理屈となりそうです。

さて…、

話は変わりますが、

このようなポジションの「非対称性」だけではなく、
市場反応にも「非対称性」があることが知られていますね。

良い情報と悪い情報とは、
悪い情報が優先されやすいという「非対称性」です。

良い情報と悪い情報とでは、
同様に反応するのではないのですね。

これは、市場参加者の心理に因るものですが、
個々のトレーダーの心理だけではなく、

集合的な市場心理としても、
悪い情報が優先されやすいということがあるようです。

たとえば、

同じ商品に対して

「これははとても良い商品です。」という評価と、
「これはとても酷(ひど)い商品だ。」という

2つの評価があった場合、
どこの馬の骨のものか判らない悪い情報でも、(笑)
その悪い方の評価を信じやすいという心理が働きやすいのですね。

このようなたとえではピンとこなくとも、

お見合い話で(笑)

「この人は有名○○大学を優秀な成績で卒業して、
 一流企業にお勤めなのよ。品行方正な方で…。
 それにほら、とてもハンサムでしょう。」

という仲人話よりも、

「アイツか。女ったらしで有名だったんだぜ。
 それにギャンブル狂なんだよ。やめとけ、やめとけ。」

という悪い噂のほうを信じてしまいがち…、
というほうが解りやすいですね。(苦笑)

「火のないところに煙は立たない、
 とも言うしねぇ…。」

なんて、

疑心も手伝う自己説得の感情が心に沸き立って、
仲人話にはもう聞く耳がもてなくなるものです。

このような悪い情報の方に反応しやすいという、
心理に因るものか、

ドル円やクロス円にはときに「右側に崖がある」と
言われることがありますし、

上昇は「おっかなビックリ」の疑心を反映するように
細かく振動しがちですが、
下落では「一気に早く」動く傾向がありますね。

そして、このような市場心理を心得てか、
短期に仕掛ける筋も、

悪い噂の下地を作ってから売り浴びせることや
悪い材料を煽って売り叩くことのほうが
どうもなんか多いような気がします。

ちょいとレンジを押し下げて
下落が不発になることもありますが、

情報の市場反応の非対称性からは、

(もちろん、あくまでも傾向に過ぎないものの)

勢いある下落にはときには初動から
損切り覚悟でも乗ってみる価値がある場合がありますし、

疑心となりやすい上昇では、
いったんの押しを待ったほうが利巧な立ち回りとなることが
少なからずあるようですね。

疑心には暗鬼が連れ添っているようです。(爆)


私も講師を務めさせていただくことになりました。

トップトレーダーの手法を動画で学べる YenLearning

チャート分析を体系的に深く掘り下げて解説した内容です。

FX 情報のプライオリティのお話


サッカー"2010 FIFA World Cup"が開幕しましたが、
カメルーンが勝つためには呪術も使う? と話題ですね。
呪術に負けずガンバレ日本!(笑)

●先週6月7日(月)〜11日(金)の気になる出来事

<7日(月)>

前週末にG20が「世界経済は予想より早く回復する可能性」
との声明を発表しました。
前週末に欧州委員が
「ハンガリーのデフォルト観測は誇張されている。」
との見解を示す発言をしました。
豪ANZ求人広告件数(5月)は4.3%の好結果になりました。
日経平均やアジア株式市場が下落しました。
ハンガリー経済相が
「ハンガリーの予算には懸念がある。
政府は3.8%の財政赤字目標を堅持する。」と発言しました。
独製造業受注(4月)は市場予想より強い2.8%になりました。
オーストリア財務相が
「ユーロ圏に対するハンガリーの債務問題の危険はない。」
との認識を示す発言をしました。
ユーログループ議長が
「ユーロの水準は懸念していない。
懸念しているのは急激な下落である。」と発言しました。
ベルギー財務相が
「1ユーロ1.20付近がユーロ圏経済に沿った水準。」
との認識を示す発言をしました。
メルケル独首相が
「独はユーロ圏で深刻な状況に直面している。」と発言しました。
IMFが「ユーロ圏の経済見通しは依然として弱い。」
などの見解を発表しました。
米消費者信用残高(4月)は市場予想より強い10億ドルになりました。
NYダウは前週末比−115.48ドルで取引を終えました。

<8日(火)>

NZ第1四半期製造業売上高は0.9%になりました。
日国際経常収支(4月)は市場予想よりやや弱い
1兆2421億円になりました。
バーナンキFRB議長が
「欧州安定化に向けた資金はさらに必要になる可能性。
EUの計画は不確実性が強い。
金融規制法案は理にかなっている。
米消費は持ち直してきている。
完全雇用の前に利上げを行う必要。」
などの見解を示す発言をしました。
ポルトガル経済相が
「ユーロの安定が重要。
ユーロドルがパリティ(等価)に達する可能性は低い。」
との発言をしました。
日景気先行CI指数速報(4月)は101.7、
日景気一致CI指数速報(4月)は101.6と、
ともに市場予想よりやや弱い結果になりました。
スイス失業率(5月)は市場予想とおりの3.8%になりました。
独貿易収支(4月)は134億ユーロ、独経常収支(4月)は118億ユーロと、
ともに市場予想よりやや弱い結果になりました。
日経平均が小幅反発しました。
スイス消費者物価指数(5月)は
市場予想よりやや弱い−0.1%になりました。
格付け会社フィツチが
「英国の財政課題は恐ろしいほどだ。」との見解を発表しました。
ポンドが下落しました。
独鉱工業生産(4月)は市場予想より強い0.9%になりました。
NYの金価格が一時史上最高値を更新しました。
ギリシャ財務相が
「予算改革は順調に進んでいる。
ギリシャは7月に債券の入札を行う予定。」と発言しました。
加住宅着工件数(5月)は市場予想より弱い18.91万件になりました。
スペイン財務相が
「2011年中に財政赤字を対GDP比6%にまでにすることを確約。」
と再びコミットをしました。
シカゴ連銀総裁が
「ユーロ圏の債務危機はもう少し拡大する可能性もある。
今のところユーロ圏の危機は米国に大きな影響与えていない。
米経済は快活的。今年の3.5%の米経済成長率見通しは控え目。
今はまだ利上げをするべき時期ではない。」
などの見解を示す発言をしました。
NYダウは前日比+123.49ドルで取引を終えました。

<9日(水)>

日機械受注(4月)は市場予想より強い4.0%になりました。
豪RBA総裁が
「金利は過去を基準と考えれば高くはない。
さらなる利上げは借入行動に影響を与える可能性。
4.5%の政策金利は正常。」
との認識を示す発言をしました。
独仏の首脳が欧州委員会へ
「ソブリン債CDSと空売りの管理強化を急ぐべき。」
との協働書簡を送りました。
英商品貿易収支(4月)は市場予想よりやや弱い
−72.79億ポンドになりました。
ギリシャ財務相が
「赤字削減に関しては楽観視している。
EUとIMFの2010年の目標に近づいている。
ギリシャの銀行からの預金流出は止まりつつある。」
との認識を示す発言をしました。
ポルトガル財務長官が
「ポルトガルには緊急支援策を利用する計画ない。
財政収入は予想よりも上昇して、経済が回復を示している。」
との見解を発表しました。
欧州委員会が
「ブルガリアの均衡予算から赤字への財政見通し修正に疑問。」
との見解を示しました。
米卸売在庫(4月)は市場予想より弱い0.4%になりました。
バーナンキFRB議長の下院政策委員会の機会証言では
「米経済は2010年、2011年に拡大する可能性。
個人消費は緩やかなペースで拡大。
インフレは引き続き抑制される可能性。
雇用回復はかなりの時間を要する。
米国の財政赤字は持続不可能。
商業用不動産はウィークポイントで懸念される。
住宅差押さえ件数の多さが経済への重石。
景気回復のペースには抑制の圧力がある。
景気が二番底に陥る可能性は完全には否定できない。」
などの認識を示しました。
独政府がGM要請のオペルの再編支援を却下しました。
IMFの専務理事が
「世界経済の回復は強いと見ている。
経済が二番底に陥るリスクは小さい。
欧州債務危機は落ち着きつつある。ハンガリーに問題はない。」
などの見解を示す発言をしました。
米地区連銀経済報告(ベージュブック)では
「経済活動は全地区で緩やかな回復継続。
商業用不動産市場は引き続き低迷。」
などが報告されました。
NYダウは前日比−40.73ドルで取引を終えました。

<10日(木)>

RBNZが政策金利を0.25%引き上げて2.75%にしました。
RBNZ声明では
「経済成長は広範に開始しはじめた。
貿易相手国の景気回復は続いている。
2011年のインフレ見通しを4.8%に上方修正。
徐々に刺激策を解除していくことは適切。
政策金利は以前ほどの引き上げ幅までは必要ない可能性。」
などの見解を発表しました。
RBNZ総裁が
「政策状況は依然としてとても刺激的。
利上げのペースは経済の状況次第。」との見解を示しました。
日第1四半期実質GDP確報は市場予想より強い1.2%になりました。
日国内企業物価指数(5月)は市場予想とおりの1.2%になりました。
日第1四半期GDPデフレータ確報は
市場予想より強い−2.8%になりました。
豪雇用者数変化(5月)は2.69万人、豪失業率(5月)は5.2%と、
ともに市場予想より強い結果になりました。
日経平均が堅調に推移しました。
独消費者物価指数確報(5月)は市場予想とおり0.1%になりました。
ファンロンパイEU大統領が
「不充分であればEUは支援を拡大する。」と発表しました。
英BOEが政策金利を0.50%で据え置きました。
欧ECBが政策金利を1.00%で据え置きました。
米貿易収支(4月)は403億ドルになりました。
米新規失業保険申請件数は市場予想より弱い45.6万件になりました。
トリシェECB総裁の記者会見では
「金利は依然として適切。域内の物価圧力は引き続き低水準。
2010年のユーロ圏経済は緩やかなペースで成長。
持続的景気回復には構造改革が重要。各国の財政健全化措置を歓迎。
中東欧の状況を注意深く監視。ユーロは信頼できる通貨。
ユーロの存続について一度も懸念したことはない。」
などの見解が発表されました。
格付け会社のS&Pがエストニアの格付けを引き下げました。
スペインの3年物国債入札が好調になりました。
ガイトナー米財務長官が
「中国の為替改革は米国と世界経済にとってとても重要。
中国のGDPは日本を追い抜き急速に進展。
強い人民元は中国の消費者にとっても利益。」
との主旨の発言をしました。
米月次財政収支(5月)は−1359億ドルになりました。
NYダウは前日比+273.28ドルで取引を終えて、
1万ドルの大台を回復しました。

<11日(金)>

中国の消費者物価指数・生産者物価指数・小売売上高など
経済指標(5月)は市場予想を上回る結果になりました。
中国の鉱工業生産(5月)は市場予想より弱い16.5%になりました。
日経平均やアジア株式市場が堅調に推移しました。
日経平均は9705.25円で週の取引を終えました。
独卸売物価指数(5月)は市場予想より強い0.3%になりました。
英鉱工業生産(4月)は−0.4%、英製造業生産高は−0.4%と、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
ECBのトゥンペルグゲレル専務理事が
「ユーロ圏には二番底のリスクは見られない。」
との見解を示す発言をしました。
ECBのシュタルク専務理事が
「ユーロに将来があるかとの質問は馬鹿げている。
ユーロの危機ではなくソブリン債務の危機である。
格付け機関は格下げをする前にギリシャ支援策を考慮せず不当。
格付け機関の行動は無責任。
今後格付け機関に依存しないためにECBで議論する。
市場の現状は明らかに行き過ぎている。
ユーロに代わるものはない。我々の単一通貨には未来がある。」
との見解を示す発言をしました。
格付け会社のムーディーズが
「スペインのRMBSローンの状況は4月に安定した。」
との見解を発表しました。
米小売売上高(5月)は市場予想よりかなり弱い−1.2%になりました。
主要通貨ペアが急落しました。
格付け会社のフィッチが
「ハンガリーが流動性がすぐに必要状況になると懸念していない。」
との見解を発表しました。
ミシガン大学消費者信頼感指数速報(6月)は
市場予想より強い75.5になりました。
米企業在庫(4月)は市場予想より弱い0.4%になりました。
ギリシャ首相が
「1-5月の財政赤字は前年比で40%減になった。
ユーロを脱退することは危険でありナンセンス。」と発言しました。
NY原油(WTI)は73ドル台後半で週の取引を終えました。
NYダウは前日比+38.54ドルで取引を終えました。

●今週の主な予定

<14日(月)の主な予定>

豪シドニー市場はお休みです。
朝7時45分にNZ小売売上高(4月)、
朝8時50分に日第2四半期景況判断BSI、
午後1時半に日鉱工業生産確報(4月)、日稼働率指数確報(4月)、
午後4時15分にスイス生産者輸入価格(5月)、
午後6時に欧鉱工業生産(4月)、
夜9時半に加新車販売台数(4月)、
などの経済指標が発表されます。
NZ・(欧)の指標には注目です。

<15日(火)の主な予定>

朝8時01分に英RICS住宅価格(5月)、
午前10時半に豪RBA議事録、
昼過ぎに日政策金利、(市場予想は据え置き)
午後4時半から日銀総裁記者会見、
午後5時半に英消費者物価指数(5月)、英小売物価指数(5月)、
午後6時に独ZEW景況感調査(6月)、
同午後6時に欧ZEW景況感調査(6月)、欧貿易収支(4月)、
夜9時半に米NY連銀製造業景気指数(6月)、米輸入物価指数(5月)、
夜10時に米ネット長期TICフロー(対米証券投資 4月)、
夜11時に米NAHB住宅市場指数(6月)、
などの経済指標が発表されます。
豪・英・独・米の指標には注目です。

<16日(水)の主な予定>

朝8時50分に日第三次産業活動指数(4月)、
午前9時半に豪Westpac先行指数(4月)、
午前10時半に豪第1四半期新規住宅、
午後2時に日銀金融経済月報、
午後3時に日工作機械受注確報(前年比 5月)、
午後5時半に英失業率(5月)、英失業保険申請件数推移、
午後6時に欧消費者物価指数確報(前年比 5月)、
夜9時半に米生産者物価指数(5月)、米住宅着工件数(5月)、
夜10時15分に米鉱工業生産(5月)、米設備稼働率(5月)、
などの経済指標が発表されます。
英・米の指標には注目です。

<17日(木)の主な予定>

朝6時45分からバーナンキFRB議長講演、
午後2時に日景気先行CI指数確報(4月)、日契機一致CI指数確報(4月)
午後4時15分にスイス第1四半期鉱工業生産、
午後4時半にスイスSNB政策金利、(市場予想は据え置き)
午後5時に欧ECB月例報告(6月)、
午後5時半に英小売売上高(5月)、
午後6時に欧建設支出(4月)、
夜9時半に米消費者物価指数(5月)、米失業保険申請件数、
同夜9時半に米第1四半期経常収支、
同夜9時半に加卸売売上高(4月)、
夜11時に米景気先行指標指数(5月)、フィラデルフィア連銀指数(6月)
などの経済指標が発表されます。
(欧)・英・米の指標には注目です。
また、17日〜18日までEU首脳会議が開催されます。

<18日(金)の主な予定>

朝8時50分に日銀政策会合議事録、
午後3時に独生産者物価指数(5月)、
午後5時半に英マネー・サプライ速報(前年比 5月)、
夜9時半に加景気先行指標指数(5月)、加国際証券取扱高(4月)、
などの経済指標が発表されます。

さて、欧州を中心としたソブリンリスク懸念とアジアを中心とした
世界的な経済回復期待との綱引きとなっているマーケットですが、
先週末11日(金)の米小売売上高(5月)の速報では3625億1700万ドルの
前月の改訂値比で1.2%減となって、
米政府による住宅購入減税が世が津で終了したことも影響したか、
市場予想+0.2%を大きく下回り8ヶ月ぶりのマイナスになって、
米経済の本格回復期待に水がさされることになりました。

ただ、世界的にはインドの鉱工業生産(4月)が17%上昇の
過去2番目の伸びを記録して、また、中国の鉱工業生産(5月)は
市場予想より弱い結果とはなったものの、
中国の消費者物価指数・生産者物価指数・小売売上高などは
いずれも市場予想を上回る結果になって、
IMFの専務理事が「世界経済の回復は強いと見ている。
経済が二番底に陥るリスクは小さい。」と発言しているなど
アジアを中心とした世界経済の回復期待は衰えていないようです。

また、欧州不安の煽りを受けて5月のヘッジファンド総合指数が
前月比で2.3%低下して、ヘッジファンドの運用成績が
2008年11月の2.7%低下以来の悪化となっているようですが、
ギリシャ首相の発言によれば
「1-5月の財政赤字は前年比で40%減になった。」とのことで
財政の改善が少しずつ進み、そして、格付け会社のムーディーズが
「スペインのRMBSローンの状況は4月に安定した。」との
見解を発表するなど、改善のエビデンスが一部で垣間見られるように
なってきていて、リスク回避の後退が進む可能性もありそうです。

そして、先週のNYダウが1週間で2.8%上昇して、
週末の終値レベルで4週ぶりに前週を上回っていることから、
リスク回避の後退が継続するならば、ユーロドルの下降トレンド
での1.2155アラウンドのレジスタンスが一旦は強そうですが、
ここをもしも上抜けれた場合は、もう少し戻り試しが進む
可能性もありそうです。

さて、今週のアナリスト予想では、リスク回避の緩みから
円安と見る向きが優勢なようです。
また、12月期末決算の欧米企業の中間期末の6月末に向けての
本国送金のレパトリーの動きが出やすい時期に入り、
ドルやユーロの需要が増えて動きが活発化すると見る向きも
あるようです。

経済指標では、14日のNZ小売売上高(4月)と欧鉱工業生産(4月)、
15日の豪RBA議事録と英消費者物価指数(5月)に独ZEW景況感調査(6月)
そして米NY連銀製造業景気指数(6月)と対米証券投資(4月)、
16日の英雇用統計(5月)と米鉱工業生産(5月)、
17日の欧ECB月例報告(6月)と英小売売上高(5月)に
米消費者物価指数(5月)などと共に、
週後半のEU首脳会議を巡る要人発言などが注目されます。


さて今日は、情報のプライオリティのお話です。

今は昔の良き時代、ギリシャの奇跡とか
スペインの奇跡と呼ばれた欧州経済の成長が華々しかった頃、

(一時は証券不況と呼ばれる時期もあったものの)
日本でも高度経済成長期と呼ばれる時期がありました。

ザ・ピーナツが活躍していたあの頃、(笑)
頻繁に売買するいわゆるプロの株屋さんよりも、

「ただ買っただけ」の資産家の爺さんの
何年も寝かしたタンス株の方が儲けが大きかった、
なんてことがあったものですね。

格好良く言いますと、(笑)
資産家の爺さんはウォーレン・バフェット氏よろしく
バイ・アンド・ホールドの長期投資をしていたことになりますが、

もちろん、テクニカルを含めた相場自体の動きに関してや、
どこそこが買収を仕掛けそうだとか、新製品を開発したとか、
キャッシュ・フローの状況や四半期決算の状況だとか、
当時の日銀が利上げしそうだなどのファンダメンタルの
詳しい情報はプロの株屋さんのほうが
はるかに多く得ていたものと思われます。

まぁ、たまたま資産家の爺さんが時流に助けられ、
運がよかっただけであった可能性もありますが、(苦笑)

でももしも…、

その資産家の爺さんが、当時、

「今は疑いなく好景気で、
 今後も右肩上がりの経済成長が見込まれる。」

「上げ下げは多少あっても現実に株価が上昇傾向にある。」と、

しっかり認識していてのタンス株であったとしたら、

ファンダメンタルズ的にも、テクニカル的にも
最も優先度の高い重要な情報を得ていたことになりそうです。

そして、もしかしますと、逆に
情報に詳しいプロの株屋さんは
枝葉の情報に振り回されてしまっていて、
肝心要(かなめ)の情報のプライオリティを得ていなかった、
とも言えるのかもしれませんね。

また、話は変わりますが、昨今のユーロの下落も
今はかなり「よいところ」に来てしまった可能性がありますが、

ギリシャが政権交代になった昨年10月来、
すぐにはユーロを売り続ける判断ができなかったとしても、
ソブリン・リスクが取り沙汰されて下落が続いてきたときに

「ギリシャの財政はけっこうほんとうにヤバそう。
 よくわからないけど、大騒ぎになっているから売っておこう。」

とユーロを売っていれば、
その後のユーロは週足でもナイヤガラの滝状態で
まさに垂涎物の売り場となっていました。

部分を切り取る短期トレードはリスクを限定するメリットもあって、
小掬いやスイングが必ずしも劣っているわけではありませんが、

ご多分にもれず、私も先の株屋さんのように
小掬いか、せいぜいスイング程度に始終して、
何ヶ月もユーロを売り切ることはできませんでした。

「もしも半年間、増し玉をしながら売り続けていたら…。」と
思うと溜息が出るほどですね。(苦笑)

まぁ…、

その時々では迷う情報も確かに多く、
後で見たら、後で考えたらの「タラレバ」となることもありますが、

情報には間違いなく重要度の優先順位があるようです。

そしてどうも、その肝心要の情報は、
既に多くの人が知っている中にあることも少なくなく、

「ギリシャの債務危機はたいへんだ。」

は、ユーロをトレードする際において
他の情報の何よりも重要度の高い情報でしたが、

さらに情報を多く得ようとして
逆にプライオリティを見失ってしまうこともあったようです。

また、テクニカル分析でも、

「あははっ。笑わせるぜ。
 ローソク足にトレンドラインにレジ・サポと移動平均線だぁ?
 そんな古く幼稚なものだけで相場に勝てるわけないじゃん。」

などと、とかくオーソドックスな手法は
バカにされ軽視されがちなことがありますが、

パラメーターのない優位性やロバスト性と、
そのときの相場に最適ではなくても揺るぎない普遍性があって、
ときに新たなインジケーターをも凌駕するパフォーマンスと
長期使用に耐えるメリットをもたらすこともあるようです。

逆に、超がつくほど最新のテクニカルに精通していても
皮肉にも大して儲けられない、ただ頭でっかちなだけの
テクニカル・オタクになってしまうこともあるのかもしれません。

もちろん、最新の手法には
オーソドックスな手法に足りないものを補ったり、
最新ならではの優位性やパフォーマンスがありますが、
基本の重要性についてのミセス・ラシュキの言葉を思い出されます。

ミセス・ラシュキは、
「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」の著者のひとりで、
当時、最先端を行く先物の女性トレーダーと呼ばれ、
高度なトレーディング手法を駆使して一躍名を馳せていた人ですが、

タートル・スープやモメンタム・ピンホール、
ADXギッパー、ウォルフ波動、ブレイクアウト・モード、
などの当時の最新と呼ばれる手法を相場の適所で使い分けて
短期トレードをする凄腕の裁量トレーダーでした。

そのミセス・ラシュキがあるインタビーで
トレードに役立つお奨めの本について

Richard Schabackerが著した
「Technical Analysis and Stock Market Profits」
と答えたそうなのですが、

その本はなんと一時代前の1932年の著作であったそうです。

そのミセス・ラシュキはこう語りました。

「そして、ある日突然、最もミステリアスな形で
 目の前の霧が晴れていくかのように、
 最も難しいと思われていたことが、
 とてもシンプルなことに思えてくるのです。」

「トレードは消し去るプロセスを経ながら学んでいくのです。」

そして、

たくさんの当時の先端トレーディング手法に精通していた
そのミセス・ラシュキが最後に到達したのは、

なんとも古典的な「下降フラッグと上昇フラッグのパターン」
であったそうです。

ミセス・ラシュキはこう述懐しています。

「そうよ。どんなに時代が変わっても、これらのパターンは、
 今日もちゃんとチャート上に現れますもの。」

と、彼女はあっさりと言い切りますが、
あのラシュキであるだけに言葉の重みが響いてきます。

もしも…、

「儲けてナンボ」がトレードで

「基本なくして応用なし」であるならば、

バカにされるほどの「基本中の基本」と、
肝心要は何かを見定める「情報のプライオリティ」の認識は
常に忘れずにいたいものですね。(自省です) (^^;)


私も講師を務めさせていただくことになりました。

トップトレーダーの手法を動画で学べる YenLearning

チャート分析を体系的に深く掘り下げて解説した内容です。


FX チャートを観る眼のお話


鳩山首相が辞任して菅直人氏が第94代首相に就任しましたね。

●先週5月31日(月)〜6月4日(金)の気になる出来事

<5月31日(月)>

日鉱工業生産速報(4月)は市場予想より弱い1.3%になりました。
豪第1四半期経常収支は市場予想よりやや弱い
−165.51億豪ドルになりました。
中国の首相が
「世界経済には二番底の可能性がある。
世界的な債務危機のリスクは過ぎ去っていない。
中国の景気刺激策を終了させるのは時期尚早。
2010年の中国の経済目標は達成可能。」
などの認識を示しました。
日住宅着工戸数(4月 前年比)は市場予想より弱い0.6%になりました。
トリシェECB総裁が
「欧州とECBにとって試練の時期。
政府債買い入れプログラムは時限的。
ECBは物価安定のために必要に応じて行動。
財政に関する悪しき慣行防止が必要。
ギリシャ支援は適切に実行された。
ユーロはとても信頼できる通貨。」
などの発言をしました。
欧業況判断指数(5月)は市場予想より強い0.34になりました。
欧消費者信頼感確報(5月)は市場予想とおり−18になりました。
イタリア中銀総裁が
「銀行は異常な市場状況が長期になる覚悟をする必要。
厳しい状況でも伊の銀行システムはリスクにはならない。
ユーロ圏の財政再建は協調する必要。
ギリシャ危機は伊の2010年の緩やな成長予測を変える可能性。」
などの見解を示す発言をしました。
カナダGDP(3月)は市場予想より強い0.6%になりました。
スロバキア中銀総裁が
「現在のユーロの為替レートは好ましい。」
との認識を示しました。
アイルランドの銀行が政府から20億ユーロの追加融資を受けました。
ECB年次金融安定報告では
「2010年の銀行のローン損失は09年よりも大きい可能性。
ユーロ圏の銀行は最大1950億ユーロの評価損を計上する可能性。
財政削減は短期的に経済成長を阻害する可能性。」
などの見解が示されました。
米株式市場は休場でした。

<6月1日(火)>

豪小売売上高(4月)は市場予想より強い0.6%になりました。
豪住宅建設許可(4月)は市場予想より弱い−14.8になりました。
豪首相が「鉱山税に関する会合は長期化する可能性。」
との認識を示す発言をしました。
フランス中銀総裁が
「格付け会社がよくない時期にシグナルを発すると
問題を増幅させる可能性。」との認識を示しました。
豪RBA政策金利は4.50%で据え置きになりました。
豪RBA声明では
「金融政策は短期的に適切。金利は過去の平均水準あたり。
豪ドルは調整の一環として大幅に下落。
成長はトレンド付近となる見込み。
インフレはターゲットゾーンの上方となる見込み。」
などの見解が示されました。
スイス第1四半期GDPは市場予想より弱い0.4%になりました。
独小売売上高(4月)は市場予想とおりの1.0%、
前年比では市場予想より弱い−3.1%になりました。
独失業者数(5月)は−4.5万人、独失業率(5月)は7.7%と、
ともに市場予想より強い結果になりました。
ビジネスウィーク誌が
「イタリアの自治体がデリバティブ契約で約11億ユーロの損失。」
と報じました。
オーストリア中銀総裁が
「格付け機関フィッチによるスペインの格下げは理解し難い。」
と発言しました。
加BOCが政策金利を0.25%引き上げて0.50%に決定しました。
加BOC声明では
「追加利上げはカナダと世界経済の動向による。
カナダの成長とインフレは予測とおり。
ユーロ圏の緊張は重要なリスク。
世界経済の回復は不均衡の度を増している。」
などの見解が示されました。
米ISM製造業景況指数(5月)は59.7、米建設支出(4月)は2.7%と、
ともに市場予想より強い結果になりました。
格付け会社のS&Pがスペインの貯蓄銀行の
信用見通しを「ネガティブ」にしました。
ダラス連銀製造業活動指数(5月)は
市場予想よりかなり弱い2.9%になりました。
米シティファイナンシャルが376の支店を閉鎖しました。
NYダウは前週末比−112.61ドルで取引を終えました。

<2日(水)>

日鳩山首相が辞意を表明しました。
豪第1四半期GDPは市場予想とおりの0.5%、
前年比では市場予想より強い2.7%になりました。
フランス中銀総裁が
「ユーロはこれからも強い通貨として存在。
ユーロドルの為替レートは10年間の平均水準で
格別に低いというわけではない。」
との認識を示す発言をしました。
スイス実質小売売上高(4月)は前年比で1.3%になりました。
イランの現地新聞が
「イラン中銀は外貨準備から450億ユーロを売却して、
ドルと金を買い入れる。」と報道しました。
英消費者信用残高(4月)は
市場予想より弱い−1億ポンドになりました。
欧生産者物価指数(4月)は市場予想より強い0.9%になりました。
米中古住宅販売保留(4月)は市場予想より強い6.0%になりました。
ファンロンパイEU大統領が
「フランスが提案のユーロ圏経済政府構想を支持する。」
と表明しました。
オバマ米大統領が
「今週末の米雇用統計に強い雇用の伸びを期待する。
経済は日毎に強さを増している。」
と発言しました。
ガイトナー米財務長官が
「各国は財政の持続性を回復させる必要。
米国経済には民間部門の雇用拡大が見られる。」
との認識を示しました。
NYダウは前日比+225.52ドルで取引を終えました。

<3日(木)>

豪貿易収支(4月)は市場予想より強い1.34億豪ドルになりました。
日経平均が堅調になりました。
上海株式市場は軟調になりました。
英ネーションワイド住宅価格(5月)は
市場予想より強い0.5%になりました。
カナダ財務相が
「世界経済の回復は脆弱。グローバルな銀行課税には反対する。」
との見解を示しました。
欧小売売上高(4月)は市場予想より弱い−1.2%になりました。
米ADP雇用統計(5月)は市場予想より弱い5.5万人になりました。
米第1四半期非農業部門労働生産性確報は
市場予想より弱い2.8%になりました。
米新規失業保険申請件数は市場予想とおり45.3万件になりました。
格付け会社のムーディーズが
石油・化学大手会社の英BPの優先債格付けを引き下げ、
さらに格下げする可能性があることを発表しました。
米ISM非製造業景況指数(5月)は55.4、
米製造業受注指数(4月)は1.2%と、
ともに市場予想より弱い結果になりました。
バーナンキFRB議長が
「中小企業向け融資は減少。
多くの銀行は融資基準のさらなる厳格化を停止。
高い失業率は特に難しい問題。」
などの認識を示しました。
「来週のECBの政策決定会合で0.5%の利下げが行われる?
ECBがさらなる流動性を供給する?」という噂が飛び交いました。
ユーロが下落しました。
カンザスシティ連銀総裁が
「今年の米経済成長率を3.0〜3.5%と予想。
景気回復は予測よりも強い可能性。
夏の終わりまでに金利を1%への引き上げは適切。
FRBは政策金利を最終的に3.5〜4.5%まで引き上げるべき。」
などの見解を示す発言をしました。
カナダ産業相が
「カナダ経済はまだ脆弱。BOCの利上げは試験的なもの。」
などの見解を示しました。
NYダウは前日比+5.74ドルで取引を終えました。

<4日(金)>

日本の民主党代表選で菅氏が代表に選出されました。
日本の衆院本会議で菅氏が第94代首相に指名されました。
日経平均は9901.19円で週の取引を終えました。
上海総合指数は2553.59ポイントで週の取引を終えました。
スイスSNB総裁が
「欧州がユーロを守るために万策を講じることに疑問はない。
EUが問題に対処することはスイスの国益。」
との認識を示しました。
欧第1四半期GDP改訂値は市場予想とおり0.2%になりました。
カナダ失業率(5月)は市場予想より弱い8.1%、
カナダ雇用ネット変化率(5月)は
市場予想より強い2.47万人になりました。
「EUの大手銀行がデリバティブで損失?」との噂が飛び交いました。
フランス首相が
「現在のユーロドル相場を懸念していない。
さらに弱いユーロを求めていた。」
との主旨の発言しました。
米非農業部門雇用者数変化(5月)は民間部門が急減して
市場予想より10万人以上弱い43.1万人になりました。
米失業率(5月)は市場予想より強い9.7%になりました。
カナダ住宅建設許可(4月)は市場予想より強い5.4%になりました。
オバマ米大統領が
「単月のデータには上下があるだろう。
企業は雇用の再開をスタートさせている。
雇用統計は景気回復の進展を反映。
米国経済は正しい方向に進んでいる。」
との認識を示す発言をしました。
カナダIvey購買部協会指数(5月)は
市場予想より強い62.7になりました。
ハンガリーの報道官が
「ハンガリー経済は極めて深刻な状況。
ハンガリーのデフォルト観測は大袈裟ではない。」
とコメントしました。
ユーロなど主要通貨ペアが下落してドルと円が買われました。
ニューヨーク証券取引所がS&P500種に対する
サーキットブレーカーの開始を延期しました。
格付け会社のムーディーズが
「ハンガリーは次のギリシャではない。」
との見解を発表しました。
NY原油(WTI)は71ドル台半ばで週の取引を終えました。
NYダウは前日比−323.31ドルで1万ドル台の大台を割り込む
9931.97ドルで週の取引を終えました。

●今週の主な予定

<7日(月)の主な予定>

NZ市場は女王誕生日でお休みです。
午前10時半に豪ANZ求人広告件数(5月)、
午後7時に独製造業受注(4月)、
深夜2時半から加BOC総裁講演、
深夜4時に米消費者信用残高(4月)、
などの経済指標が発表されます。
また、ユーロ圏財務相会合が開催予定です。

<8日(火)の主な予定>

朝7時45分にNZ第1四半期製造業売上高、
朝8時50分に日国際経常収支(4月)、日国際貿易収支(4月)、
午後1時半に日企業倒産件数(5月)、
午後2時に日景気先行CI指数速報(4月)、日景気一致CI指数速報(4月)
午後2時45分スイス失業率(5月)、
午後3時に日景気ウォッチャー調査(現状判断DI・先行判断DI 5月)、
同午後3時に独貿易収支(4月)、独経常収支(4月)、
午後4時15分にスイス消費者物価指数(5月)、
午後7時に独鉱工業生産(4月)、
夜9時15分に加住宅着工件数(5月)、
などの経済指標が発表されます。
独・加の指標には一応注目です。

<9日(水)の主な予定>

朝8時01分に英ネーションワイド消費者信頼感(5月)、
朝8時50分に日機械受注(4月)、
午前9時半に豪Westpac消費者信頼感指数(6月)、
午前10時半に豪NAB企業景況感指数(5月)、豪NAB企業信頼感指数(5月)
午後3時に日工作機械受注速報(5月 前年比)、
午後5時半に英商品貿易収支(4月)、
夜11時に米卸売在庫(4月)、
深夜3時に米地区連銀経済報告(ベージュブック)、
などの経済指標が発表されます。
(英)・米の指標には注目です。

<10日(木)の主な予定>

朝6時にRBNZ政策金利、(市場予想は0.25%の利上げ)
朝8時50分に日第1四半期実質GDP確報、日第1四半期名目GDP確報
同朝8時50分に日第1四半期GDPデフレータ確報、
日企業物価指数(5月)、
午前10時に豪消費者インフレ期待(6月)、
午前10時半に豪雇用者数変化(5月)、豪失業率(5月)、
午後2時に日消費者態度指数(5月)、
午後3時に独消費者物価指数確報(5月)、
午後8時に英BOE政策金利、(市場予想は据え置き)
午後8時45分に欧ECB政策金利、
(市場予想は据え置き、波乱の可能性も)
夜9時半から欧トリシェECB総裁記者会見、
同夜9時半に米貿易収支(4月)、米新規失業保険申請件数、
同夜9時半に加国際商品貿易(4月)、加新築住宅価格指数(4月)、
深夜3時に米月次財政収支(5月)、
などの経済指標が発表されます。
NZ・豪・英・欧・米の指標には注目です。

<11日(金)の主な予定>

午後5時半に英生産者物価指数(5月)、英生産者仕入・出荷価格(5月)
同午後5時半に英鉱工業生産(4月)、英製造業生産高(4月)、
夜9時半に米小売売上高(5月)、
同夜9時半に加第1四半期設備稼働率、
夜10時55分にミシガン大学消費者信頼感指数速報(6月)、
夜11時に米企業在庫、
などの経済指標が発表されます。
英・米の指標には注目です。

さて、米労働省が先週末4日に発表した5月の雇用統計では、
非農業部門雇用者数が前月比で43.1万人になって、
5ヵ月連続の増加で2003年3月以来の増加になり、
失業率も4月の9.9%から9.7%へと改善したものの、
民間部門の雇用が4.1万人増にとどまり、
4月の21.8万人増から急減速して、市場予想より
非農業部門雇用者数が10万人以上も少なかったことから、
ネガティブな反応になりました。

そして、週末にハンガリーの報道官が「ハンガリー経済は極めて
深刻な状況。ハンガリーのデフォルト観測は大袈裟ではない。」と
コメントしたこともあって、ユーロドルなど主要通貨ペアが下落して
ドルと円が買われました。

一方、5日閉幕した韓国の釜山で開催されたG20財務相・
中央銀行総裁会議では、懸案となっていた世界的な銀行税
導入計画について、金融危機の際に公的資金による銀行救済を
行わなかった日本、カナダ、ブラジルの反対で見送りとなり、
世界的な銀行税導入計画についての決定など具体策は
示されませんでした。

そして、G20財務相・中央銀行総裁会議の後にトリシェECB総裁が
「欧州の銀行の健全性審査(ストレステスト)がまもなく終了」して、
その結果が欧州銀行監督者委員会(CEBS)から公表されるだろう
と発表しました。
以前に行った欧州の銀行のストレステストでは
全体集計のみで個別の銀行ごとの詳細は発表されませんでしたが、
不透明感払拭のために銀行個別の詳細発表まで踏み込むかが、
今後、注目されます。

他方、タカ派のカンザスシティ連銀総裁が
「今年の米経済成長率を3.0〜3.5%と予想。景気回復は予測よりも
強い可能性。夏の終わりまでに金利を1%への引き上げは適切。
FRBは政策金利を最終的に3.5〜4.5%まで引き上げるべき。」と
発言しているだけではなく、
フィッシャー・ダラス連銀総裁が
「米国はギリシャ危機を受けた資本流入により恩恵を受ける。
まだ引き締めの時期ではないが、その時期に近づいている
のかもしれない。」と発言していて、
先週末の米雇用統計の結果がいったんの冷や水とはなりそうですが、
米国のやがての利上げ期待は根強いようです。

また、今週のアナリスト予想では、円高とドル高とユーロ安と
見る向きが優勢なようで、ユーロに関しては先週末に
ハンガリーの報道官が「ハンガリー経済は極めて深刻な状況。
ハンガリーのデフォルト観測は大袈裟ではない。」とコメントした
ことなどによる欧州懸念が昂進していて、
格付け会社のムーディーズが「ハンガリーは次のギリシャではない」
との見解もありますが、ユーロドルが1.20の大台を割り込んだこと
もあってネガティブと見る向きが多いようです。

ただ、(先週末の米雇用統計後にまた売り玉が増加した
可能性はありますが)米商品先物取引委員会(CFTC)が4日に発表した
建て玉報告によりますと、1日現在でIMMユーロ先物市場での
大口投資家のネットポジションは、中国など複数の国が欧州への
投資を継続すると発表したことなどで、オプションと合わせると
12,276枚ネットショートが縮小していて、ユーロの先物市場に
限っては3週連続でショートが縮小していることや、
一部でささやかれているユーロドル1.17アラウンド底説も
視野入りしてきているようで、いったんの反発には少し注意もいる
可能性もありそうです。また、雇用統計後の週明け相場は
いったんの戻りを演じることも少なくないようです。

経済指標では9日深夜の米地区連銀経済報告(ベージュブック)、
10日のRBNZ政策金利と豪雇用統計に英BOE政策金利と欧ECB政策金利、
そしてトリシェECB総裁記者会見、週末11日の米小売売上高(5月)
などが特に注目されます。

そして、市場の一部では「ECB政策金利では利下げが行われる?」
との噂もありますので、市場予想は据え置きで要らぬ心配の
可能性がありますが、一応、注目しておいたほうが良さそうです。


さて今日は、チャートを観る眼のお話です。

最近の美術品のオークションは活況のようで、
今年のNYダウの大暴落の2日前の5月4日には、
競売大手のクリスティーズのオークションで、
パブロ・ピカソの絵画が世界最高額となる
1億640万ドル(約100億円)で落札されたことが報道されましたね。

また、今月23日に開催予定の英競売大手クリスティーズの
オークションでも、フランスのクロード・モネの代表作「睡蓮」が
出品されるそうで、約40億〜54億円の落札予定額なのだそうです。

そして、ヘッジファンドマネージャーの中には
意外とアート収集家が多いようで、

SACキャピタルの年収約1200億円のスティーブ・コーエン氏も
そのようなヘッジファンドマネージャーのひとりですが、

今月のサザビーズオークションでは
同氏が所蔵する芸術家マネの「パレットを持った自画像」を
出品予定なのだそうで、低く見積もっても
40億円程度の値が付くのではないかと目論んでいるそうです。

絵画といいますと…、

「このエッチおやじめ、どうせ裸婦画が好きなのだろう。」
と笑われてしまいそうですが、(苦笑)
私はセザンヌやルノアールの絵が好きです。

セザンヌの初期作品は暗い色彩のものが多い印象ですが、
しだいにふんわりとやわらかい色彩のものが増えて
光彩を感じる「モデルヌ・オランピア」が特に好きです。

ルノアールの絵にもやわらかさと光彩を感じます。

ところで…、

何をバカなことを言っているとお叱りを受けそうですが、

チャートにも美しさを感じる場合と、
そうでない場合がありますね。

審美眼には個人の好みがありますので、
どのような状況のチャートが美しいとは言えませんが、

陽線や陰線がいくつも連なり、放物線を描いている状況や、
Y軸が大き目のサイン波のような状況のチャートが
私には綺麗に見えて好きです。

同じ下落でもナイアガラと呼ばれる状況は
そのチャートの美しさに惚れ惚れしてしまいます。(笑)

反対に陽線と陰線が入り乱れていたり、
陽線と陰線とがクジラ幕のようになっていたり、
細かくデコボコとした感じのチャートには美しさを感じません。

これは勝ち負けの経験がそのように感じさせていて、
チャートに美しさを感じるか、嫌な雰囲気を感じるかは、
自分自身にとって勝ちやすい状況とそうでない状況とである
可能性がありますが、

どうも、美しさを感じるチャートでは、
テクニカルも良く機能しているように思います。

でも、不思議なもので、

ときに、4時間足や日足では不安定であまり美しくなくても、
5分足では美しい状態のチャートであることもありますし、

逆に、分足ではゴチャゴチャと美しくないチャートでも、(苦笑)
4時間足や日足ではチャートが美しく見えることがあり、

時間軸を換えると、醜美の印象も変わります。

そしてもしも…、

美しい状態のチャートの方が
テクニカル的にも有効度が高くなっていて、
勝ちやすい状況であるとしますと、

本来は、美しい状態のチャートの
時間軸(ターム)をトレードするのが良く、

好みや仕事を含めたライフスタイルで
「デイだ。」「スイングだ。」などと
トレードのタームを決めてしまいがちですが、

もしかしますと、
「綺麗に見える状態の時間軸のタームでトレードすべき」で、

また、複数時間軸を観てトレード判断するにしても、
美しいチャートの状態の時間軸が
そのときの相場を主導している可能性があり、

トレードのタームもその時、その時の相場や
チャートの状態で決定すべきものなのかもしれませんね。

    ☆ ☆ ☆ ☆

「あはははっ。笑わせてくれるぜ。
 また、もっともらしいことを言っていやがる。
 はぁ? 美しいチャートだぁ?
 陽線や陰線が連なると美しいだぁ?
 そんなのチャートが進んで後から判ることじゃないか!
 判った後からじゃ、トレードできないのじゃないか。」

「たとえば、ほんとうに美しい絵画は、
 それが人物画としても腕のライン、肩のライン…など、
 そこに美しさや力強さなど、部分にも、
 全体が宿っているように美しいものです。」

「……。」

「同様に、ほんとうに美しいチャートになるときには、
 その初動にも勢いや美しさを感じるものです。」

「……。」

「もしも、初動にそれが感じられないとしたら、
 まだ、美しさを感じられる状態のチャートを
 見たりないのかもしれません。美しい状態のチャートを
 もっと脳裏に焼き付ける必要がありそうです。」

「そんなもんかねぇ。」

「それに、相場にはある程度状態が継続する性質がありますから、
 判断に多少出遅れることがあっても、
 ある程度大きな時間軸のチャートが美しい状態であれば、
 まだまだ間に合うことも少なくないものです。
 数十Pips遅れてもうダメだとあきらめることはない。
 ほんとうに美しいチャートになるときには、
 そのタームのレベルでもっともっと動くのが相場ですよ。」
 
「よーし。オレ様も人物画をもっと拝むとするか。」

「いやいや。それはモノの例えで、
 美しいとは良い状態のチャートのことですよ。」

「あはははっ。そんなの解ってるぜ。
 大きな時間軸のチャートが美しければより良く、
 さらに小さな時間軸のチャートも
 美しければなお良しということだな。」

「なんだぁ。解っているじゃないですか。」

「へへへっ。意地悪を言ってみただけだよ。」

「あれまぁ……。」



私も講師を務めさせていただくことになりました。

トップトレーダーの手法を動画で学べる YenLearning

チャート分析を体系的に深く掘り下げて解説した内容です。


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